20 / 23
用心棒として守る者
しおりを挟む
「騎士さんならすぐに仲良くなれると思うから大丈夫です!」
「…本当?」
「エンジェルの理解者だって自称してるんで!」
まだ用心棒になってから数日しか経っていないけど、エンジェル達とは仲良くなって少しくらい分かっているつもりだ。
意外と顔面重視のエンジェル達が多いから、騎士の美しい顔なら仲良くなれる筈だ。
そう思ったのに、騎士は急に無表情になった。
さっきまでは嬉しそうな顔をしていたのに…やっぱり会えないのがそんなに嫌なのか。
そうは言っても、エンジェル達が住んでいる場所を教えるわけにもいかない。
俺の頭ではベストの考えなんて生まれるわけがなかった。
「俺で良ければお話……いらないですよね、ごめんなさい」
俺はエンジェルでなくて、ただの用心棒だから話しても面白くないよな。
何をしにきたのか思い出して、店に入ろうと鍵を開ける。
ドアを開ける前に、思いっきりドアを手で押されてびっくりした。
顔の真横に手があって、背中に騎士がいるのは分かるが振り返れない。
他になにか用でもあるのか?エンジェルの場所を教えろって事?それはちょっと…
小さな声で「あの…」と声を掛けると、肩を掴まれて振り返らされた。
鼻がくっつきそうなくらい至近距離で見つめ合い、視線を下に向ける。
そうだ、勘違いとはいえキスしたんだった……俺の初めての…
大切にしていたわけでも、捧げる理想の相手もいないからか忘れていた。
能天気過ぎだった、男相手でも思う事はあるが顔が見えなかったから何処か別次元に感じていた。
でも、こうして顔が見える状態でいると目を逸らしてしまう。
真剣な顔でジッと見つめられて、もしかして男とキスしたから怒ってる?
でも、不可抗力だ…あの時俺はどうすれば良かったんだ。
「話したい、君と…」
「………へ?」
自分でも思ったより間の抜けた声が出てしまった。
俺なんかで良ければ…面白い話とかは出来ないけど…
とりあえず窓の戸締りだけ確認する事を伝えてドアを開けた。
灯りがなくて、真っ暗な店内で誰もいないと知らせていた。
エンジェルも他の従業員も皆いない筈なのに、奥の方で物音が聞こえた。
まだ誰か残ってる?いやでも、鍵は閉まっていた…でも窓が開いていたとしたら窓から?
「誰かいますか?」
声を掛けても誰も何も返事をしなくて、明るくしようと思って店の壁に掛けられたロウソクに火を付けようとした。
その時、横から腰を掴まれて俺の体が軽く浮いた。
そのまま横に移動して、すぐ近くで金属音が聞こえた。
俺は騎士に抱っこされていた、どうして突然?と目が点になる。
ただ火を付けようとしただけなんだけど、マッチを持ったままどうしようかと戸惑う。
その時、呻き声が聞こえた…俺でも騎士でもない第三者の声だ。
驚いて周りを見渡すと、暗闇に動く影があった。
具合が悪いのかもしれない、でも騎士が離してくれないと駆け寄る事も出来ない。
「助けないと…あの…」
「…アイツ、君を襲ってきたから危ない」
「そんな事…」
ないとは断言出来ないのが恨みを買う俺の仕事だ。
俺が追い払った人物だったら、暗がりを狙って襲ってくるだろう。
営業していないとはいえ、この店の敷地内で起こった事なら俺の責任だ。
俺を床に降ろして前に出ようとする騎士を止めた。
終わった後に正式に騎士が判断して裁いてくれればいい。
俺に文句があるなら聞いてやる、用心棒としてこの店を守るために…
「お前は誰だ、何故こんな事をする」
「……うるさいうるさい、せっかく俺とエンジェルの時間を奪ったくせに…俺がエンジェルを守るのに」
「お前は…」
その声には聞き覚えがあった、ナイフを持っていた男だ。
戦意喪失したと思ったが、復活したのか…どうしたものか。
護身用って言ってたけど、エンジェルを守るためだったのか。
だとしても、エンジェルにも危害を加えるものを持って来店する事は出来ない。
近付こうとしたが騎士に腕を掴まれて止められた。
それでも大丈夫だと、騎士の手を握るとびっくりしたのかすぐに離れた。
男に近付いて、しゃがむと腕を振り上げている影が動いた。
それを手で握りしめて、男をまっすぐと見つめる。
「俺がエンジェル達を守る、エンジェル達やお客様に安心してもらうために俺がいる」
「……う、ぐっ」
「まだ俺は新人だ、信用できないのも分かってる…でも俺は命を掛けても用心棒をやっているんだ、今までの用心棒とは違う…俺は絶対に逃げたりしない…なにがあっても…」
ポタポタと床に雫が落ちて、真っ赤に染めていく。
それでも俺は手を離さずに手を引いて男を引き寄せる。
暗がりでも目が合うのが分かり、男から目を逸らさない。
俺を認めてもらわないと、きっとまた同じ事を繰り返す。
用心棒をやるって決めた日から俺はその覚悟でいる。
こんな俺でも必要としてくれたエンジェル達のために頑張るんだ。
「う、うわぁぁぁん!!!!!」
急に大泣きしてしまい、びっくりして固まった。
そんなに怖かったのか?わんわん泣き喚いてしまってどうしようかと思って手を離す。
明らかに俺より年上なんだけど、慰め方が分からない。
そう思ったら、俺の横に誰かが来て目の前の男の体が動いた。
大きな音を立てて、男の体は椅子やテーブルを巻き込んで倒れた。
「ごめんなさい、ごめんなさい」と謝り続ける男に向かおうとしている騎士の腕を掴んだ。
「ダメ!もういいです、謝ってる事ですし…これ以上は」
「なにが?」
「無抵抗の相手に暴力をしたら、貴方が悪くなってしまいます!」
「……」
後は騎士に裁いてもらいたいが、公平な判断をする前にやったらそれはただの暴力だ。
俺も暴力にならないように、相手から攻撃してきた場合のみ対応している。
騎士は少し違うだろうけど、少しは反省してくれているんじゃないかと思っている。
俺の思ってる事が通じたのか、騎士は男を連れて引きずっていた。
店のドアを開けると、外の光で騎士の姿が見えた。
俺に「すぐ終わるからちょっと待ってて」と言ってドアが閉じて、再び暗がりに染まった。
俺は騎士が帰ってくるまで、ロウソクに火を灯して店内を明るくさせた。
室内がぐちゃぐちゃになっていて、俺も自分の手の血で床を汚していた。
まずは手をどうにかしないと、歩く度に汚れるよな。
救急箱を手に取って、包帯を巻いてから掃除を始めた。
倒れた椅子やテーブルを元に戻して、モップで床を掃除する。
最後に窓を閉めて、騎士を待とうと思って振り返った。
「うわぁ!?いつの間に?」
「…ついさっき」
「そ、そうでしたか…あははっ」
大きな声を出してしまって、恥ずかしくて誤魔化すように笑った。
ぎこちないかな、と思っていたが騎士は微笑んでいて良かった。
ここは店だから、店を出て俺の家である倉庫に案内した。
何度も念を押して「俺の家、びっくりするほど狭いですよ!」と言っても「大丈夫、君がいるから」と、女の人ならクラクラしてしまいそうな言葉を自然と口にしていた。
俺も見習いたいな、女の人に言うだけで頭がヒートして倒れてしまうと思うけど…
見た目も中身も倉庫に到着して、騎士を呼んだ。
人を呼ぶのは初めてだ、恥ずかし過ぎて呼べないけど…
足場が布団の上しかなくて、本当に申し訳ない。
「何処でも座って下さい…といっても布団の上しかないけど」
「うん」
布団に男が二人並んで座る、かなりシュールだな。
片方が絵画のような美形でも、俺はどうしても浮いてしまう。
人が来る事を想像してなかったから、お茶も出せない。
隣をチラッと見ると、俺の顔をジッと見つめていた。
これってお茶の催促か!?どうしよう、水もない!
流石に湖の水はダメだし、水汲み場はあるが倉庫とは反対側にあるから待たせるのも悪いよな。
「…本当?」
「エンジェルの理解者だって自称してるんで!」
まだ用心棒になってから数日しか経っていないけど、エンジェル達とは仲良くなって少しくらい分かっているつもりだ。
意外と顔面重視のエンジェル達が多いから、騎士の美しい顔なら仲良くなれる筈だ。
そう思ったのに、騎士は急に無表情になった。
さっきまでは嬉しそうな顔をしていたのに…やっぱり会えないのがそんなに嫌なのか。
そうは言っても、エンジェル達が住んでいる場所を教えるわけにもいかない。
俺の頭ではベストの考えなんて生まれるわけがなかった。
「俺で良ければお話……いらないですよね、ごめんなさい」
俺はエンジェルでなくて、ただの用心棒だから話しても面白くないよな。
何をしにきたのか思い出して、店に入ろうと鍵を開ける。
ドアを開ける前に、思いっきりドアを手で押されてびっくりした。
顔の真横に手があって、背中に騎士がいるのは分かるが振り返れない。
他になにか用でもあるのか?エンジェルの場所を教えろって事?それはちょっと…
小さな声で「あの…」と声を掛けると、肩を掴まれて振り返らされた。
鼻がくっつきそうなくらい至近距離で見つめ合い、視線を下に向ける。
そうだ、勘違いとはいえキスしたんだった……俺の初めての…
大切にしていたわけでも、捧げる理想の相手もいないからか忘れていた。
能天気過ぎだった、男相手でも思う事はあるが顔が見えなかったから何処か別次元に感じていた。
でも、こうして顔が見える状態でいると目を逸らしてしまう。
真剣な顔でジッと見つめられて、もしかして男とキスしたから怒ってる?
でも、不可抗力だ…あの時俺はどうすれば良かったんだ。
「話したい、君と…」
「………へ?」
自分でも思ったより間の抜けた声が出てしまった。
俺なんかで良ければ…面白い話とかは出来ないけど…
とりあえず窓の戸締りだけ確認する事を伝えてドアを開けた。
灯りがなくて、真っ暗な店内で誰もいないと知らせていた。
エンジェルも他の従業員も皆いない筈なのに、奥の方で物音が聞こえた。
まだ誰か残ってる?いやでも、鍵は閉まっていた…でも窓が開いていたとしたら窓から?
「誰かいますか?」
声を掛けても誰も何も返事をしなくて、明るくしようと思って店の壁に掛けられたロウソクに火を付けようとした。
その時、横から腰を掴まれて俺の体が軽く浮いた。
そのまま横に移動して、すぐ近くで金属音が聞こえた。
俺は騎士に抱っこされていた、どうして突然?と目が点になる。
ただ火を付けようとしただけなんだけど、マッチを持ったままどうしようかと戸惑う。
その時、呻き声が聞こえた…俺でも騎士でもない第三者の声だ。
驚いて周りを見渡すと、暗闇に動く影があった。
具合が悪いのかもしれない、でも騎士が離してくれないと駆け寄る事も出来ない。
「助けないと…あの…」
「…アイツ、君を襲ってきたから危ない」
「そんな事…」
ないとは断言出来ないのが恨みを買う俺の仕事だ。
俺が追い払った人物だったら、暗がりを狙って襲ってくるだろう。
営業していないとはいえ、この店の敷地内で起こった事なら俺の責任だ。
俺を床に降ろして前に出ようとする騎士を止めた。
終わった後に正式に騎士が判断して裁いてくれればいい。
俺に文句があるなら聞いてやる、用心棒としてこの店を守るために…
「お前は誰だ、何故こんな事をする」
「……うるさいうるさい、せっかく俺とエンジェルの時間を奪ったくせに…俺がエンジェルを守るのに」
「お前は…」
その声には聞き覚えがあった、ナイフを持っていた男だ。
戦意喪失したと思ったが、復活したのか…どうしたものか。
護身用って言ってたけど、エンジェルを守るためだったのか。
だとしても、エンジェルにも危害を加えるものを持って来店する事は出来ない。
近付こうとしたが騎士に腕を掴まれて止められた。
それでも大丈夫だと、騎士の手を握るとびっくりしたのかすぐに離れた。
男に近付いて、しゃがむと腕を振り上げている影が動いた。
それを手で握りしめて、男をまっすぐと見つめる。
「俺がエンジェル達を守る、エンジェル達やお客様に安心してもらうために俺がいる」
「……う、ぐっ」
「まだ俺は新人だ、信用できないのも分かってる…でも俺は命を掛けても用心棒をやっているんだ、今までの用心棒とは違う…俺は絶対に逃げたりしない…なにがあっても…」
ポタポタと床に雫が落ちて、真っ赤に染めていく。
それでも俺は手を離さずに手を引いて男を引き寄せる。
暗がりでも目が合うのが分かり、男から目を逸らさない。
俺を認めてもらわないと、きっとまた同じ事を繰り返す。
用心棒をやるって決めた日から俺はその覚悟でいる。
こんな俺でも必要としてくれたエンジェル達のために頑張るんだ。
「う、うわぁぁぁん!!!!!」
急に大泣きしてしまい、びっくりして固まった。
そんなに怖かったのか?わんわん泣き喚いてしまってどうしようかと思って手を離す。
明らかに俺より年上なんだけど、慰め方が分からない。
そう思ったら、俺の横に誰かが来て目の前の男の体が動いた。
大きな音を立てて、男の体は椅子やテーブルを巻き込んで倒れた。
「ごめんなさい、ごめんなさい」と謝り続ける男に向かおうとしている騎士の腕を掴んだ。
「ダメ!もういいです、謝ってる事ですし…これ以上は」
「なにが?」
「無抵抗の相手に暴力をしたら、貴方が悪くなってしまいます!」
「……」
後は騎士に裁いてもらいたいが、公平な判断をする前にやったらそれはただの暴力だ。
俺も暴力にならないように、相手から攻撃してきた場合のみ対応している。
騎士は少し違うだろうけど、少しは反省してくれているんじゃないかと思っている。
俺の思ってる事が通じたのか、騎士は男を連れて引きずっていた。
店のドアを開けると、外の光で騎士の姿が見えた。
俺に「すぐ終わるからちょっと待ってて」と言ってドアが閉じて、再び暗がりに染まった。
俺は騎士が帰ってくるまで、ロウソクに火を灯して店内を明るくさせた。
室内がぐちゃぐちゃになっていて、俺も自分の手の血で床を汚していた。
まずは手をどうにかしないと、歩く度に汚れるよな。
救急箱を手に取って、包帯を巻いてから掃除を始めた。
倒れた椅子やテーブルを元に戻して、モップで床を掃除する。
最後に窓を閉めて、騎士を待とうと思って振り返った。
「うわぁ!?いつの間に?」
「…ついさっき」
「そ、そうでしたか…あははっ」
大きな声を出してしまって、恥ずかしくて誤魔化すように笑った。
ぎこちないかな、と思っていたが騎士は微笑んでいて良かった。
ここは店だから、店を出て俺の家である倉庫に案内した。
何度も念を押して「俺の家、びっくりするほど狭いですよ!」と言っても「大丈夫、君がいるから」と、女の人ならクラクラしてしまいそうな言葉を自然と口にしていた。
俺も見習いたいな、女の人に言うだけで頭がヒートして倒れてしまうと思うけど…
見た目も中身も倉庫に到着して、騎士を呼んだ。
人を呼ぶのは初めてだ、恥ずかし過ぎて呼べないけど…
足場が布団の上しかなくて、本当に申し訳ない。
「何処でも座って下さい…といっても布団の上しかないけど」
「うん」
布団に男が二人並んで座る、かなりシュールだな。
片方が絵画のような美形でも、俺はどうしても浮いてしまう。
人が来る事を想像してなかったから、お茶も出せない。
隣をチラッと見ると、俺の顔をジッと見つめていた。
これってお茶の催促か!?どうしよう、水もない!
流石に湖の水はダメだし、水汲み場はあるが倉庫とは反対側にあるから待たせるのも悪いよな。
0
あなたにおすすめの小説
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
強制悪役劣等生、レベル99の超人達の激重愛に逃げられない
砂糖犬
BL
悪名高い乙女ゲームの悪役令息に生まれ変わった主人公。
自分の未来は自分で変えると強制力に抗う事に。
ただ平穏に暮らしたい、それだけだった。
とあるきっかけフラグのせいで、友情ルートは崩れ去っていく。
恋愛ルートを認めない弱々キャラにわからせ愛を仕掛ける攻略キャラクター達。
ヒロインは?悪役令嬢は?それどころではない。
落第が掛かっている大事な時に、主人公は及第点を取れるのか!?
最強の力を内に憑依する時、その力は目覚める。
12人の攻略キャラクター×強制力に苦しむ悪役劣等生
シナリオ回避失敗して投獄された悪役令息は隊長様に抱かれました
無味無臭(不定期更新)
BL
悪役令嬢の道連れで従兄弟だった僕まで投獄されることになった。
前世持ちだが結局役に立たなかった。
そもそもシナリオに抗うなど無理なことだったのだ。
そんなことを思いながら収監された牢屋で眠りについた。
目を覚ますと僕は見知らぬ人に抱かれていた。
…あれ?
僕に風俗墜ちシナリオありましたっけ?
義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!
ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。
「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」
なんだか義兄の様子がおかしいのですが…?
このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ!
ファンタジーラブコメBLです。
平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります。
※(2025/4/20)第一章終わりました。少しお休みして、プロットが出来上がりましたらまた再開しますね。お付き合い頂き、本当にありがとうございました!
えちち話(セルフ二次創作)も反応ありがとうございます。少しお休みするのもあるので、このまま読めるようにしておきますね。
※♡、ブクマ、エールありがとうございます!すごく嬉しいです!
※表紙作りました!絵は描いた。ロゴをスコシプラス様に作って頂きました。可愛すぎてにこにこです♡
【登場人物】
攻→ヴィルヘルム
完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが…
受→レイナード
和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
弟勇者と保護した魔王に狙われているので家出します。
あじ/Jio
BL
父親に殴られた時、俺は前世を思い出した。
だが、前世を思い出したところで、俺が腹違いの弟を嫌うことに変わりはない。
よくある漫画や小説のように、断罪されるのを回避するために、弟と仲良くする気は毛頭なかった。
弟は600年の眠りから醒めた魔王を退治する英雄だ。
そして俺は、そんな弟に嫉妬して何かと邪魔をしようとするモブ悪役。
どうせ互いに相容れない存在だと、大嫌いな弟から離れて辺境の地で過ごしていた幼少期。
俺は眠りから醒めたばかりの魔王を見つけた。
そして時が過ぎた今、なぜか弟と魔王に執着されてケツ穴を狙われている。
◎1話完結型になります
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる