憧れの先輩の結婚式からお持ち帰りされました

東院さち

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危機一髪 6

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「それから?」

 クロードの声に促されて記憶を辿る。

「テーブルの上に仰向けにされた。黒髪が好きだとか言ってたような気がする……」
「私もアンリの髪の色が好きだよ」

 額と髪の境目をクロードはチュッとキスをした。

「それで、針を舐めてた……。何か刺されそうで怖くて――薬で動けないんだけど、気持ちも動けなくなって……」
「うん」
「うつ伏せにされて……腰に針が入っていくのがわかった。痛みは鈍くてそんな大したものじゃないって思っているのに……どこまで沈んでいくのかわからないのが――」

 もしかしたら先しか入っていなかったのかもしれない。けれど、動けない状態で針が入っていくという異常なことが自分に起こっているという事態が恐ろしかったのだ。

「触っていい?」
「え? 腰?」
「うん。うつ伏せるよ? どうしても怖かったら言って」
 
 クロードはそう言って俺をひっくりかえした。同じとは言えない。冷たい机の上じゃないし、クロードは服を脱いでいたから触れても人肌を感じる。

「う……ん」

 了承したのか、腰を触られたのででた吐息なのかわからない。けれど、クロードはそこを舌で舐めた。

「ここ?」
「う、ん……っ」
「ここは快楽のつぼなんだ。アンリのように肌が薄い人はこんなところに針をいれられたらたまらないだろうな」

 ペロペロと舐められると、自然と緩く腰が揺れた。

「あ、少しだけ動けるようになってきたね」
「あ……んっ」

 舐めていた場所に軽く歯を当てられて、声が出た。

「この後は何をされたの? どこを触られた?」
「この後……」

 少しぼぅとする。昂ぶってきて、酸素が足りてないような感じがした。

「アンリ?」
「縛られた。お前が見たままだ。手と足を縛られて……尻に指が挿ってきた」

 思い出してゾクッと震えた。

「指を挿れられたの?」
「そう、だ」

 硬質なクロードの声に記憶から気が散った。

「私のアンリに、あのゲスな男の指が?」
「お前のじゃない……」
「私の大事なアンリに――。縄だって?」

 冷たく笑ったクロードの顔は見たことがないものだった。

「クロード?」
「アンリに怒ってるんじゃないよ。そんな顔しないで――」
「そんな……顔?」
「怯えてる。私が犯人みたいだ」

 困ったような、むずがるような顔をされて俺は笑いそうになった。今にも人を殺しそうな顔をしていた癖に、そんな耳を垂れた犬のような顔をされたら笑うだろう。

「挿れて……書き換えてくれるんだろう?」

 あんな男の指、直ぐに忘れてやる。

「ああ、アンリ――」

 仰向けで足を縛られていたのと反対にうつ伏せでその格好にされた。手は顔が埋もれないように額の下におかれた。似た体勢なのに仰向けとうつ伏せでだいぶ違った。

「クロード……」
「挿れるよ――」

 寝台の引き出しからとりだした小瓶には薔薇から抽出したという油が入っている。それを指にまぶしたのかすんなりと指を受け入れた。

「ああっ!」

 少しとはいえ、これだけで達ってしまうのが恐ろしい。というかもう出すものもないだろうに。

「アンリ、辛くないですか?」
「ん……、大丈夫」
「次は何をされたのですか?」
「二本に増やされて……羽で……胸を触られたんだ」

 クロードは立ち上がったと思ったら、隣の部屋から羽ペンを持ってきた。

「これですね」

 苦い笑いが浮かぶ。全然嬉しくない。これも同じように使うんだろうか。

「その後また指で達かされて……、これ以上達ったら辛いだろうからって親切にも俺のアレを縛ろうとしたところをクロードが来たんだ」

 あんな縄で縛られて達けないままずっといたぶられたらおかしくなっていたかもしれない。クロードが来てくれて、本当に助かった。



















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