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一生一緒
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クロードと知り合って五ヶ月、まだ五ヶ月だ。
「おめでとう!」
「おめでとうございます!」
おめでとうのシャワーを浴びながら、涙ぐんだ。
「アンリ、泣かないで……」
「そんなの無理に決まってるだろ。ううっ……」
「ほら、そんなに泣いたらピンクダイアモンドの瞳がルビーになってしまうよ」
チュッと頬にキスされて、手でキラキラ輝く頭を払いのけた。
「ミッチェル、幸せにね!」
「トーラス、幸せにね!」
姉たちの声に励まされて俺も何とか声を出せた。
「トーラス、ミッチェルをよろしくお願いします」
「もちろんです。俺たち、気が合うんで。クロード様、こんな快活な女性を紹介してくれてありがとうございます。今日は昨日二人で森で狩ってきた鹿を料理に出してもらってるので、楽しんでください」
「そうなの、お兄様。一人じゃ倒せないものも二人だと簡単なのよ。しかも、お兄様の彼氏が狩り場を貸してくれるから二人で楽しませてもらったわ。ありがとう」
そう、妹が結婚しないと心配で結婚できないと言った一週間後、正式にミッチェルにミュスランド伯爵を紹介してくれたのだ。地位も顔も悪くないけれど、女性らしい女性が苦手だったトーラスは狩りも大好きで、ミッチェルにピッタリの男性だった。ミッチェルはエスコートを忘れても自分でやりたいようにするし、文句も言わない。一緒に馬で駆けて、狩りでも自分で捌く本格派だ。直ぐにプロポーズされて、準備が整って今日が結婚式となった。
「お母様も喜んでるよ」
「お父様」
「こんなに薔薇が綺麗に咲いて……。伯爵家の跡継ぎがこんなところで披露宴なんて無理だろうと思っていたけれど、きっとお母様も見てるよ」
「領地でもう一度挙げることになりますが……」
「凄く嬉しいよ、ありがとう」
領地はそれほど遠くないらしいので家族で行く予定だ。
「私も行くからね」
「クロードは関係ないだろ」
「いずれ兄弟になるんだ。それにミュスランド伯爵家はうちの家門だからね」
あはは、そりゃそうだな。お陰で持参金ナシで嫁に行けることになったんだ(それにあたるものはリスホード家からお祝いとして贈られたという)。
「じゃあ、俺とクロードが別れたらどうなるんだ?」
「何て不吉なことを――」
クロードの目が不穏に細められた。
「いや、冗談。冗談だから」
クロードの本気は既に知らされている。
「もし、そうなっても……。俺にはミッチェルが大事だから……守りますよ」
トーラスの言葉に父と涙を溢れさせた。
「さぁ、薔薇の前で皆で乾杯しましょう!」
姉の言葉に頷き、クロードの手を取った。指を絡めて手の甲にキスされる。
「これでやっと……、プロポーズをさせてもらえるね」
嬉しそうな顔に赤面した。
「もう、俺の家族なんだろ」
クロードの呆気にとられた顔を見られて、フフッと笑った。
「先にプロポーズするつもりだったのに負けた! でも嬉しい!」
クロードは俺を花嫁のように抱き上げた。
「馬鹿、ここはミッチェルの披露宴だぞ」
「だって、嬉しい! 皆に言いたい!」
しまったな、もう少し後にすればよかったと思いながらミッチェルを見たら、万歳していた。
「お兄様が増えるのね。そして、狩り場がずっと使えるのね! おめでとう!」
ミッチェルの心底嬉しそうな笑顔と、笑い声に何事かと家族だけでなく招待客まで集まってきて祝福された。
「私の花嫁です! アンリ、キスしていい?」
「さっきから何回もやってるじゃ……んぅ! 馬鹿、本気でするな!」
舌が入ってきて、慌てて逃げた。
「嬉しくて……」
「嬉しいって言っときゃいいと思ってるんだろ!」
怒鳴り声はもう一度塞がれた。舌は入ってこなかったから許したけど、唇が腫れるかと思った。
クロードだけが嬉しいわけじゃない。俺も嬉しいんだ。自分から手を回してそれを伝えた。
「おめでとう! アンリ」
「おめでとう! ミッチェル」
秋の空が高く晴れ渡る日、俺はクロードと一緒に生きていくことを決めた。
<FIN>
「おめでとう!」
「おめでとうございます!」
おめでとうのシャワーを浴びながら、涙ぐんだ。
「アンリ、泣かないで……」
「そんなの無理に決まってるだろ。ううっ……」
「ほら、そんなに泣いたらピンクダイアモンドの瞳がルビーになってしまうよ」
チュッと頬にキスされて、手でキラキラ輝く頭を払いのけた。
「ミッチェル、幸せにね!」
「トーラス、幸せにね!」
姉たちの声に励まされて俺も何とか声を出せた。
「トーラス、ミッチェルをよろしくお願いします」
「もちろんです。俺たち、気が合うんで。クロード様、こんな快活な女性を紹介してくれてありがとうございます。今日は昨日二人で森で狩ってきた鹿を料理に出してもらってるので、楽しんでください」
「そうなの、お兄様。一人じゃ倒せないものも二人だと簡単なのよ。しかも、お兄様の彼氏が狩り場を貸してくれるから二人で楽しませてもらったわ。ありがとう」
そう、妹が結婚しないと心配で結婚できないと言った一週間後、正式にミッチェルにミュスランド伯爵を紹介してくれたのだ。地位も顔も悪くないけれど、女性らしい女性が苦手だったトーラスは狩りも大好きで、ミッチェルにピッタリの男性だった。ミッチェルはエスコートを忘れても自分でやりたいようにするし、文句も言わない。一緒に馬で駆けて、狩りでも自分で捌く本格派だ。直ぐにプロポーズされて、準備が整って今日が結婚式となった。
「お母様も喜んでるよ」
「お父様」
「こんなに薔薇が綺麗に咲いて……。伯爵家の跡継ぎがこんなところで披露宴なんて無理だろうと思っていたけれど、きっとお母様も見てるよ」
「領地でもう一度挙げることになりますが……」
「凄く嬉しいよ、ありがとう」
領地はそれほど遠くないらしいので家族で行く予定だ。
「私も行くからね」
「クロードは関係ないだろ」
「いずれ兄弟になるんだ。それにミュスランド伯爵家はうちの家門だからね」
あはは、そりゃそうだな。お陰で持参金ナシで嫁に行けることになったんだ(それにあたるものはリスホード家からお祝いとして贈られたという)。
「じゃあ、俺とクロードが別れたらどうなるんだ?」
「何て不吉なことを――」
クロードの目が不穏に細められた。
「いや、冗談。冗談だから」
クロードの本気は既に知らされている。
「もし、そうなっても……。俺にはミッチェルが大事だから……守りますよ」
トーラスの言葉に父と涙を溢れさせた。
「さぁ、薔薇の前で皆で乾杯しましょう!」
姉の言葉に頷き、クロードの手を取った。指を絡めて手の甲にキスされる。
「これでやっと……、プロポーズをさせてもらえるね」
嬉しそうな顔に赤面した。
「もう、俺の家族なんだろ」
クロードの呆気にとられた顔を見られて、フフッと笑った。
「先にプロポーズするつもりだったのに負けた! でも嬉しい!」
クロードは俺を花嫁のように抱き上げた。
「馬鹿、ここはミッチェルの披露宴だぞ」
「だって、嬉しい! 皆に言いたい!」
しまったな、もう少し後にすればよかったと思いながらミッチェルを見たら、万歳していた。
「お兄様が増えるのね。そして、狩り場がずっと使えるのね! おめでとう!」
ミッチェルの心底嬉しそうな笑顔と、笑い声に何事かと家族だけでなく招待客まで集まってきて祝福された。
「私の花嫁です! アンリ、キスしていい?」
「さっきから何回もやってるじゃ……んぅ! 馬鹿、本気でするな!」
舌が入ってきて、慌てて逃げた。
「嬉しくて……」
「嬉しいって言っときゃいいと思ってるんだろ!」
怒鳴り声はもう一度塞がれた。舌は入ってこなかったから許したけど、唇が腫れるかと思った。
クロードだけが嬉しいわけじゃない。俺も嬉しいんだ。自分から手を回してそれを伝えた。
「おめでとう! アンリ」
「おめでとう! ミッチェル」
秋の空が高く晴れ渡る日、俺はクロードと一緒に生きていくことを決めた。
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