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凛の話2

頭の中…

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涙が止まらなくて、止めれなくて…。気持ちいいのに、絶望が広がっていく。【赤ちゃんが欲しい】が頭を占めていく。
洗面所の壁に体を押し付けられる。絶望、絶望…。
頭が真っ白にうまくなってくれない。

「お風呂でいれたい」

「うん」

龍ちゃんとのセックスが、堪らなく大嫌いだ。こんなに愛してるのに…。

「仕事着脱がないと皺になるよ」

「うん」

龍ちゃんは、仕事着を脱いでハンガーにかけた。洗濯機の上にあるハンガーにそれを吊るした。
私も龍ちゃんも裸になっていた。

「入ろうか」

「うん」

お風呂に入ると龍ちゃんは私の体を丁寧に洗ってくれる。私も龍ちゃんの体を洗った。膨らまなくていいのに…。そう思ってしまった。期待は絶望に変わり、希望は絶望に変わり、切望は絶望に変わり………。
だから、龍ちゃんとしたくない。

向き合って、湯船に入る。

「凛、後ろから抱き締めたい」

「うん」

後ろから抱き締められる。弱いとこは、全部解られている。首の後ろに吐息をかけられながら、肩に舌を這わされる。

「んっ」

体はビクッとしながらも、頭の中は赤ちゃんの事でいっぱいだ。

「凛、愛してるよ」

「うん」

龍ちゃんは、ゆっくり指を入れてくる。拓夢のように頭の中が真っ白にならない。快楽が絶望を超えてくれなくて泣いていた。

「もう、いれていいよ」

私は、湯船から上がってお尻を向ける。

「駄目だよ」

龍ちゃんは、また私を引き寄せて指で優しく敏感な場所に触れる。【もう、やめて!愛してるからやめて】
頭の中を占めてく赤ちゃんと絶望…。許されなくて、苦しくて堪らない。

「いやっ、駄目」

「嫌って言われたくないよ、凛」

「ごめんね」

そんな事言われたって嫌なの…。龍ちゃんとのセックスが大嫌いなの。絶望しかなくて大嫌いなの。

「いれるよ」

「うん」

浴槽に立たされた。後ろからゆっくり龍ちゃんがはいってこようとするのを止めた。

「凛?」

「ベッドに行きたい」

「わかった」

私と龍ちゃんは、お風呂から上がって軽くバスタオルで体を拭いた。ベッドにやってきた。また、優しくしてこようとする龍ちゃんの手を掴んだ。

「いれて」

私は、後ろ向きになった。

「わかった」

龍ちゃんが、ゆっくりはいってくるけど痛い

「痛い」

「やっぱり」

「でも、大丈夫」

龍ちゃんは、私の敏感な場所に指を持っていって触りだした。

「ゆっくり動く」

ゆっくり動いてくれると、だんだんと痛みはなくなっていく。だけと、涙だけが止まらない。裏切ったからとか、罪悪感じゃない。
私は、龍ちゃんに抱かれたくないのを感じる。
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