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エピローグ【凛の話1】

信じられる、幸せな時間

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「戻ってきたよ」

「おかえり、適当に松田さんと頼んだから」

「うん」

龍ちゃんとまっつんさんは、私と理沙ちゃんを見て話すのをやめていた。

「何、話してたの?」

龍ちゃんの黒目が左右に揺れる「えっと、何が好きかとかぞんなの」その顔を見て、嘘をついてるのがわかる。

「へー、そっかー」

私は、わかってますよって顔をしながら、笑って言ってみせる。

「何、疑ってるの?」

「ううん、別に」

「何だよ!凛」

そう言いながら、龍ちゃんは笑ってる。

「何も言ってないって」

「嘘だね!何か、感じてる顔してた」

「別にしてないから」

「フフフ」

理沙ちゃんは、私達を見て笑ってくれる。

「仲いいんですね」

理沙ちゃんの言葉に、龍ちゃんはサラッと答える。

「俺が、仲良くしてもらってるだけですよ」

そう言って笑っていた。

「お待たせしました」

まっつんさんと龍ちゃんが注文したものがやってくる。

「はい、これ凛の」

「ありがとう」

そう言って、龍ちゃんはだし巻き玉子を渡してくる。私は、ここのだし巻き玉子が大好きだった。

「フライドポテト食べたかった?」

「確かに」

フライドポテトも、龍ちゃんに渡される。

「これ、醤油ですね。取り皿」

船盛がやってきていた。

「こんなの二人じゃ頼めないなーって話したら、松田さんが食べましょうって言ってくれたんだ」

龍ちゃんは、ニコニコ笑ってる。

「よかったね、龍ちゃん」

「うん」

二人が注文した食べ物で机が埋め尽くされていく。

『いただきます』

私達四人は、食べ始める。

「凛ちゃん、だし巻き玉子食べていい?」

「いいよ!食べて、食べて」

「ありがとう」

理沙ちゃんは、ニコニコとだし巻き玉子を食べると「ふわふわで美味しい」と喜んでくれる。

「でしょう?ここに来たら、絶対これなの」

「何かわかる!凄い、美味しいもん」

「よかった!口にあって」

「うん」

私と理沙ちゃんを龍ちゃんは見つめてくる。

「そう言えば、二人はどうやって仲良くなったの?」

まっつんさんは、気にしていないようにお刺身を食べている。

「それはね」

さっき打ち合わせした通りに、二人で話す。

「へー。何か運命みたいだな」

龍ちゃんは、そう言いながらビールを飲んだ。私も喉が渇いてビールをゴクゴクと飲んだ。

「理沙、あっ!私」

「いいよ!わざわざ言い直さなくて」

龍ちゃんの言葉に理沙ちゃんは、安心したような顔を浮かべる。

「理沙、運命だって思ってます。凛ちゃんと出会ったの!だから、大切にしたいんです」

その言葉に告白でもされてるぐらいに頬が熱くなるのを感じる。

「お待たせしました。串もりです」

店員さんが、扉を開けて串カツの盛り合わせを持ってくる。オーナーが関西の人で、串カツの盛り合わせがあるのだ。薄い衣で、食べやすくて私は、大好きだった。


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