虹色の恋

三愛 紫月 (さんあい しづき)

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美羽の旅行と和君と勝君

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美羽が、旅行に行った。

お母さんとそこまで話す事もないし、お兄さんには会うこともなかった。

ご飯を食べて、部屋にあがる。

夜7時を回った頃

ピリピリ

(和君が、りりの話相手になってくれるのにくるみたいだから楽しんで)
って、メッセージが入ってきた。

なぜ?

和さんが、現れた。

「一人だって聞いて」

「旅行中ですから」

「一緒に居てあげようと思って」

「なんか、すみません。」

「謝らないでよ。俺が決めて、来たから」

そう言って笑ってくれる。

「後、話したかったから」

「私とですか?」

「うん、興味あるって話したでしょ?」

「あの冗談ですか…」

「冗談じゃないよ。美羽のダチじゃなかったら、本気で好きになってるよ。」

「えっ…?」

「ごめん、ごめん。もっと自信持ちなよ」

そう言って笑ってくれた。

そんな風に言われた事なくて嬉しかった。

こんな人を好きになれれば、幸せなんだろう…。

「好きな人の話聞かせてよ。」

そう言われて、青君の話を聞かせる。

「へー。勝のダチなら、今度会う時合ったら見てみようかな」

って笑ってる。

そして、一通り話したら

「今日は、一緒に寝よう」

「いや、いや」

「そしたら、コクられてる子と付き合うから」

って笑った。

私は、和さんにまたもや添い寝されてしまった…。

次の日ー

和さんは明るくバイバイ何かあったら言うんだよって言って番号を教えてくれて帰った。

後、二日で美羽が帰ってくる。

早く帰ってきて。

その日は、ご飯を食べて美羽の部屋でTV見てたら8時頃

美羽からメッセージがきた。

(ごめん、勝君が来るって、青君の事でも聞きな!じゃあ、また)

そうメッセージが、届いた。

本当にやってきた。

「美羽いないのにごめんね。相手してもらっていい?」

「あっ、はい。」

そう言って、TV見てる私の隣に座った。

「青の事、好きなの?」

「えっと、はい。」

そう言うとすごく悲しそうな顔してる。

「残念、俺出会った時から気に入ってたのにな」って笑った。

「いや、もっと素敵な人がいますよ。」

「なにそれ」って言ってTVを消された。

「えっと、何ていうか」

「今日だけ、彼女みたいにさしてくれない?」

「どういう意味ですか?」

「今日だけ、俺にちょうだい。青の話教えてあげるから」

「それは、どういう?」

「今日だけもらったら、りりちゃんの事忘れるから…。美羽にも内緒。これからは、友達。」

私は、頷くしか出来なかった。

「おいで」そう言って手を広げられて後ろから優しく抱き締められた。

「こんな風にされた事、あんまりない?」

「うん」

「リラックスしてよ。」

そう言われて、勝君にもたれかかった。

「青の事で、何か知りたいことある?」

「彼女イギリスにいるんだよね?」

「ああ、いるよ。でも、もう二度と帰ってこないはずだよ。」

「えっ、別れたの?」

「わりと最近、フラれたはずだよ。」

「へー。」

そう言うと勝君は、「今日は、一緒に寝よう」って言ってきた。

私は、頷いていた。

勝君は、後ろから私を抱き締めた。

「青を好きじゃなかったらよかったのに」って言われた。

「青の事、大切だから…。青がりりちゃんを好きになるかもしれないから俺は、諦めるよ」って言ってギュッって抱き締められた。

「青君が、寂しそうに笑うのは何でですか?」

「親、両方中学で再婚して、青は親父さんに引き取られた。新しいお母さんと表面的には仲良くしてるけど…。再婚相手との間に、弟が産まれてよけいに居場所がなくなってる。だから、夏休みも全部バイトいれた。」

「それで、何だね。あの笑顔」

「うん、でもりりちゃんといると楽しそうだよ。」

「そんな事ないですよ。」

「あるよ。青は、それに気づいていないだけだよ。」

その話で、一つ思い出した事があった私は勝君にたずねた。

「あの、青君って昔、眼鏡かけていましたか?」

「かけてなかったよ。居場所なくて、中学の時ゲームしまくって眼鏡になった。何で?」

「う、ううん。教えてくれて、ありがとう」って言うと、「これ以上は、やめとく」そう言って、背中をくっつけて眠った。

次の日、何事もなく勝君は起きて帰っていった。



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