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宮部希海の視点
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喜与恵君は、私の手をギュッと握りしめてくれる。
「その従姉妹さんは、希海ちゃんが、結婚をし子供を産み、もしも育児放棄をしたら?もしも、虐待をしたら?その従姉妹さんは、責任がとれるのでしょうか?」
「どうでしょうかね」
「私は、責任をとらないと思いますよ。とらないから、好き勝手言えるのです。希海ちゃんは、きちんとわかっているから選択しないのだと私は思います。それを、ワガママだと言う従姉妹さんは、間違っていますよ。自分の人生に責任を持っている希海ちゃんだから、自分には結婚も子供も必要ではない事をきちんとわかっているのです。それをワガママだって言葉で、終わらせられるのは間違っています。」
私は、喜与恵君の言葉に涙が止まらない。
「希海ちゃんの選択は、間違っていませんよ。自分に必要じゃないものを見極める力も必要なんですよ。」
「喜与恵君。ありがとう」
喜与恵君は、首を横に振る。
「私は、三日月の皆さんに出会えたお陰で、本当に生きやすくなりました。喜与恵君とも、よく話したよね。三日月さんが、記憶をなくしてから…。」
「そうですね」
「それでも、時々、息が詰まる。世の中は、子供がいて結婚しててそれが当たり前だから…。私みたいな人は、生きづらい。喜与恵君もだよね?前に、話してくれたでしょ!三日月さんの子供が欲しいって」
私は、喜与恵君の手を握り返す。
「そうですね。確かに、私は宝珠の子供を産みたいと思っていますよ。無理な願いです。だから、そういう行為は、苦痛でした。私は、何もならない。意味がない事を繰り返す気がしてた。だから、終わらせたかったのかも知れないですね。宝珠の為だと言いながら、自分の為だったんだと思います。」
私は、鞄からハンカチを出して喜与恵君に渡した。
「喜与恵君と私の体が反対だったらよかったのにね。欲しい人が、欲しいものを手に出来る世界ならよかったのに…。」
私の言葉に、喜与恵君はニコッて笑ってくれる。
「人生は、辛く、悲しく、痛い事の繰り返しですね。希海ちゃんも私も…。それでも、不幸ばかりじゃないですよね。好きな人に、好きだって言ってもらえる。自分を理解してくれる人がいる。こうやって、美味しいものを食べれる相手がいる。それだけで、充分だと思いませんか?」
私は、喜与恵君の言葉に頷いた。
「また、美味しいものを食べましょうね」
「はい」
喜与恵君は、私から手を離してアイスミルクティーにシロップをいれている。
本当に素敵な人。
喜与恵君は、何度も私を勇気づけてくれた。
【宮部さん、大丈夫ですよ。】
【宮部さん、一緒に頑張りましょう】
【宮部さん、無駄な事なんてないのですよ。】
喜与恵君のお陰で、私も救われていた。
「希海ちゃん、大丈夫ですか?」
「大丈夫です。」
「明日、珠理さんに会ったら、もっと生きやすくなりますよ」
「本当ですか?」
「時々、息が詰まる回数も減りますよ。今までより、ずっと…。」
「喜与恵君。どうしてかな?どうして、息が詰まるのかな?」
私もアイスミルクティーに、シロップをいれながら混ぜる。
「それは、私もわかりますよ。この世は、生きづらいです。私にも、希海ちゃんにも…。」
「やっぱり、普通の幸せを手に入れたい自分がどこかにいるのでしょうか?」
「それは、違うと思いますよ。普通のカテゴリーに入れないのが息苦しいのかもしれないですね」
「喜与恵君も、そのカテゴリーに入りたかった?」
「入りたいですよ。宝珠と結婚して、子供を作って、笑ってる。そんな普通の幸せが周りには沢山あって。私は、そのカテゴリーには入れない。入りたくても、そこには、一生入れない。それが、息苦しいです。」
喜与恵君は、寂しそうに笑った。
「私と喜与恵君は、どのカテゴリーですかね?」
「私は、化け物カテゴリーですよ!」
「喜与恵君!!化け物って」
喜与恵君は、無邪気に笑ってくれる。
こんな風に、笑ってくれるだけで私は救われる。
普通のカテゴリーに入らなくてもいいって思える。
だって、そこに入っていたら三日月の皆さんには会えていなかったのだから…。
喜与恵君とこうして、パフェを食べていなかったのだから…。
「その従姉妹さんは、希海ちゃんが、結婚をし子供を産み、もしも育児放棄をしたら?もしも、虐待をしたら?その従姉妹さんは、責任がとれるのでしょうか?」
「どうでしょうかね」
「私は、責任をとらないと思いますよ。とらないから、好き勝手言えるのです。希海ちゃんは、きちんとわかっているから選択しないのだと私は思います。それを、ワガママだと言う従姉妹さんは、間違っていますよ。自分の人生に責任を持っている希海ちゃんだから、自分には結婚も子供も必要ではない事をきちんとわかっているのです。それをワガママだって言葉で、終わらせられるのは間違っています。」
私は、喜与恵君の言葉に涙が止まらない。
「希海ちゃんの選択は、間違っていませんよ。自分に必要じゃないものを見極める力も必要なんですよ。」
「喜与恵君。ありがとう」
喜与恵君は、首を横に振る。
「私は、三日月の皆さんに出会えたお陰で、本当に生きやすくなりました。喜与恵君とも、よく話したよね。三日月さんが、記憶をなくしてから…。」
「そうですね」
「それでも、時々、息が詰まる。世の中は、子供がいて結婚しててそれが当たり前だから…。私みたいな人は、生きづらい。喜与恵君もだよね?前に、話してくれたでしょ!三日月さんの子供が欲しいって」
私は、喜与恵君の手を握り返す。
「そうですね。確かに、私は宝珠の子供を産みたいと思っていますよ。無理な願いです。だから、そういう行為は、苦痛でした。私は、何もならない。意味がない事を繰り返す気がしてた。だから、終わらせたかったのかも知れないですね。宝珠の為だと言いながら、自分の為だったんだと思います。」
私は、鞄からハンカチを出して喜与恵君に渡した。
「喜与恵君と私の体が反対だったらよかったのにね。欲しい人が、欲しいものを手に出来る世界ならよかったのに…。」
私の言葉に、喜与恵君はニコッて笑ってくれる。
「人生は、辛く、悲しく、痛い事の繰り返しですね。希海ちゃんも私も…。それでも、不幸ばかりじゃないですよね。好きな人に、好きだって言ってもらえる。自分を理解してくれる人がいる。こうやって、美味しいものを食べれる相手がいる。それだけで、充分だと思いませんか?」
私は、喜与恵君の言葉に頷いた。
「また、美味しいものを食べましょうね」
「はい」
喜与恵君は、私から手を離してアイスミルクティーにシロップをいれている。
本当に素敵な人。
喜与恵君は、何度も私を勇気づけてくれた。
【宮部さん、大丈夫ですよ。】
【宮部さん、一緒に頑張りましょう】
【宮部さん、無駄な事なんてないのですよ。】
喜与恵君のお陰で、私も救われていた。
「希海ちゃん、大丈夫ですか?」
「大丈夫です。」
「明日、珠理さんに会ったら、もっと生きやすくなりますよ」
「本当ですか?」
「時々、息が詰まる回数も減りますよ。今までより、ずっと…。」
「喜与恵君。どうしてかな?どうして、息が詰まるのかな?」
私もアイスミルクティーに、シロップをいれながら混ぜる。
「それは、私もわかりますよ。この世は、生きづらいです。私にも、希海ちゃんにも…。」
「やっぱり、普通の幸せを手に入れたい自分がどこかにいるのでしょうか?」
「それは、違うと思いますよ。普通のカテゴリーに入れないのが息苦しいのかもしれないですね」
「喜与恵君も、そのカテゴリーに入りたかった?」
「入りたいですよ。宝珠と結婚して、子供を作って、笑ってる。そんな普通の幸せが周りには沢山あって。私は、そのカテゴリーには入れない。入りたくても、そこには、一生入れない。それが、息苦しいです。」
喜与恵君は、寂しそうに笑った。
「私と喜与恵君は、どのカテゴリーですかね?」
「私は、化け物カテゴリーですよ!」
「喜与恵君!!化け物って」
喜与恵君は、無邪気に笑ってくれる。
こんな風に、笑ってくれるだけで私は救われる。
普通のカテゴリーに入らなくてもいいって思える。
だって、そこに入っていたら三日月の皆さんには会えていなかったのだから…。
喜与恵君とこうして、パフェを食べていなかったのだから…。
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