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宮部希海の視点
過ぎる時間
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光珠さんと皆がいる場所に行った。
「くつろいでいて下さい」
ゐ空さんに、だだっ広いリビングに案内される。
喜与恵君は、手伝いに行ってる。
「私も、手伝ってくるよ」
「はい」
料理が好きな光珠さんは、お手伝いに行った。
「男なら、女ならって言葉、光珠といたら感じないだろう?」
三日月さんに、声をかけられた。
「はい。光珠さんは、料理が大好きです。」
「女なら、料理が出来て当たり前なんて時代錯誤だよね。」
「確かに、そうだね。女性は子供を産み、家庭にはいれなどと話す人をこないだ見た時にゾッとしたよ。」
ゐ空さんは、そう言って笑った。
「いつの時代の話をしてるか、気になりますよね」
何だろう……
凄く、息がしやすい。
「女性は、子供を産む機械ではないし、男性も子種を植え付けるだけの存在でもない。それを忘れた化石みたいなおじさんとおばさんが怒鳴り付けていたよ。」
「私は、産むのも産まないのも自分で選択するべきだと思いますよ。でも、産むを選択しても産めない人もいるのも事実です。」
「もっと優しくありたいよね。だけど、無理なんだよ。世の中は、子連れに優しい。子供は、存在しているだけでお金までもらえる。羨ましい限りだよ。」
「手を取り合いたくても、世間が優劣をつけた。だから、皆。そこにすがり付くしかないんです。」
三日月さんとゐ空さんは、そう言って話している。
「独身には、厳しい世界ですね」
私は、そう言って笑った。
「そうなんだよ。独身には厳しいんだ。皆が、それを選ばせるように仕向けられてる気がしない?」
「確かに、そう思います。降りる駅をわざと誘導されてるみたいな感じですよね」
「そうそう。そこが、ゴールだと刷り込まれてる。だから、皆。同じ駅の同じ電車に乗らされてるんだよ。」
「乗れなかった人は、皆。イロモノ扱いされるのですね。」
「私は、乗れなかった方です。」
「それは、私だって同じだよ」
「私もですよ。宮部さん」
ゐ空さんと三日月さんの言葉に、息がしやすいのを感じる。
「男とか、女とか、分類しなくたっていいんだよ。人間は、何でも分けたがるけれど…。そこに、グレーがいたっていいのにね。」
ゐ空さんは、そう言って笑った。
「自分と違う人が、怖いんですよ。同じ服を着て歩いてるのだから、傍にいる人には同じであって欲しいのです。」
三日月さんは、そう言って笑った。
「大人になると、もっと息が出来ると思っていました。」
私の言葉に、二人は首を振った。
「大人になる程に、隣の人が変な人間だと困るんですよ。」
「大人になる方が、窮屈になっていく!」
ゐ空さんと三日月さんは、悲しそうに目を伏せた。
「体と同じで、頭も固くなっていく。だから、自分の軸と違う人間を受け入れられなくなる。そこには、恐怖があるのかもしれないね」
三日月さんは、そう言って寂しそうに笑った。
「人間ほど、身勝手な生き物はいないよ。私は、来世は人形にして欲しいよ」
ゐ空さんは、そう言って寂しい顔をしていた。
雅さん、モカさん、喜与恵君、光珠さんは、料理をテーブルに運んでくる。
そっか、私が息がしやすいのは全員が同じ立場だからなんだ。
いや、そんなんじゃない。
私の息苦しさをわかってくれてるからなんだ。
「宮部さん、泣かないで」
三日月さんが、ハンカチを差し出してくれる。
「希海さん、大丈夫?」
「大丈夫」
泣いてるって、気づかなかった。
「ここにいる皆は、同じだから。宮部さんの世界と同じ。だから、きっと息しやすいんじゃない?」
「三日月さん…。」
「そっか、息苦しいの楽になったんだね!よかった」
光珠さんが、頭を撫でてくれた。
「何かあったんでしょ?再会した日から、辛そうだと思っていた。宮部さんは、結婚や子供をしなくちゃいけないって思わなくていいと思うよ。そこに、宮部さんの幸せはない。私は、あの日宮部さんと話してわかってる。誰かの雑音が耳について離れないなら…。私や喜与恵と沢山話しをしませんか?」
「三日月さん…。」
三日月さんの言葉に溢(あふ)れ出した涙が止まらなかった。
三日月さんの記憶が戻ってくれた事が嬉しかった。
「くつろいでいて下さい」
ゐ空さんに、だだっ広いリビングに案内される。
喜与恵君は、手伝いに行ってる。
「私も、手伝ってくるよ」
「はい」
料理が好きな光珠さんは、お手伝いに行った。
「男なら、女ならって言葉、光珠といたら感じないだろう?」
三日月さんに、声をかけられた。
「はい。光珠さんは、料理が大好きです。」
「女なら、料理が出来て当たり前なんて時代錯誤だよね。」
「確かに、そうだね。女性は子供を産み、家庭にはいれなどと話す人をこないだ見た時にゾッとしたよ。」
ゐ空さんは、そう言って笑った。
「いつの時代の話をしてるか、気になりますよね」
何だろう……
凄く、息がしやすい。
「女性は、子供を産む機械ではないし、男性も子種を植え付けるだけの存在でもない。それを忘れた化石みたいなおじさんとおばさんが怒鳴り付けていたよ。」
「私は、産むのも産まないのも自分で選択するべきだと思いますよ。でも、産むを選択しても産めない人もいるのも事実です。」
「もっと優しくありたいよね。だけど、無理なんだよ。世の中は、子連れに優しい。子供は、存在しているだけでお金までもらえる。羨ましい限りだよ。」
「手を取り合いたくても、世間が優劣をつけた。だから、皆。そこにすがり付くしかないんです。」
三日月さんとゐ空さんは、そう言って話している。
「独身には、厳しい世界ですね」
私は、そう言って笑った。
「そうなんだよ。独身には厳しいんだ。皆が、それを選ばせるように仕向けられてる気がしない?」
「確かに、そう思います。降りる駅をわざと誘導されてるみたいな感じですよね」
「そうそう。そこが、ゴールだと刷り込まれてる。だから、皆。同じ駅の同じ電車に乗らされてるんだよ。」
「乗れなかった人は、皆。イロモノ扱いされるのですね。」
「私は、乗れなかった方です。」
「それは、私だって同じだよ」
「私もですよ。宮部さん」
ゐ空さんと三日月さんの言葉に、息がしやすいのを感じる。
「男とか、女とか、分類しなくたっていいんだよ。人間は、何でも分けたがるけれど…。そこに、グレーがいたっていいのにね。」
ゐ空さんは、そう言って笑った。
「自分と違う人が、怖いんですよ。同じ服を着て歩いてるのだから、傍にいる人には同じであって欲しいのです。」
三日月さんは、そう言って笑った。
「大人になると、もっと息が出来ると思っていました。」
私の言葉に、二人は首を振った。
「大人になる程に、隣の人が変な人間だと困るんですよ。」
「大人になる方が、窮屈になっていく!」
ゐ空さんと三日月さんは、悲しそうに目を伏せた。
「体と同じで、頭も固くなっていく。だから、自分の軸と違う人間を受け入れられなくなる。そこには、恐怖があるのかもしれないね」
三日月さんは、そう言って寂しそうに笑った。
「人間ほど、身勝手な生き物はいないよ。私は、来世は人形にして欲しいよ」
ゐ空さんは、そう言って寂しい顔をしていた。
雅さん、モカさん、喜与恵君、光珠さんは、料理をテーブルに運んでくる。
そっか、私が息がしやすいのは全員が同じ立場だからなんだ。
いや、そんなんじゃない。
私の息苦しさをわかってくれてるからなんだ。
「宮部さん、泣かないで」
三日月さんが、ハンカチを差し出してくれる。
「希海さん、大丈夫?」
「大丈夫」
泣いてるって、気づかなかった。
「ここにいる皆は、同じだから。宮部さんの世界と同じ。だから、きっと息しやすいんじゃない?」
「三日月さん…。」
「そっか、息苦しいの楽になったんだね!よかった」
光珠さんが、頭を撫でてくれた。
「何かあったんでしょ?再会した日から、辛そうだと思っていた。宮部さんは、結婚や子供をしなくちゃいけないって思わなくていいと思うよ。そこに、宮部さんの幸せはない。私は、あの日宮部さんと話してわかってる。誰かの雑音が耳について離れないなら…。私や喜与恵と沢山話しをしませんか?」
「三日月さん…。」
三日月さんの言葉に溢(あふ)れ出した涙が止まらなかった。
三日月さんの記憶が戻ってくれた事が嬉しかった。
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