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久しぶりの学園、そして始まり
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「おはようございますお嬢様」
「おはようございます」
朝、私の部屋に朝食が用意してくれる。トラストさんは朝早く出たようでもう屋敷にはいらっしゃらない。私はささっとパンをいただく。
「学園の制服をご用意しました」
白と黒の使用人のような服。首にリボンをつけて締める事が出来る。 ワルダがそれを持ち私を急かす。そう、何故かワルダが笑顔で急かす。
「久しぶりの学園ですね!! お嬢様!!」
「………なんであなたが喜ぶんですか?」
「見てください!! これを!!」
生徒手帳を見せるワルダ。名前を見ると彼女の名前なのだ。
「えっ? どうしたの?」
「トラスト様の貯金らしいのですが、出していただき。お嬢様の従者として卒業までのお世話を頼まれました」
学園にお金で入学したらしい。出来ないことはない。上級貴族さまは何人もの従者と一緒に入学しているし、従者を持つはアドパンテージだ。しかし、制約もあり10名以上は無理である。
「えっと…………1名従者持ちですか」
そう、一人。最大が10名なら零もある。1名持ちってだけでも金持ち貴族の仲間入りをしてしまい………目立ってしまう。
「目立ちたくない………」
「しかし、卒業には病気を知る人が必要です。トラスト様も目立ってしまうのは承知での決断でしょう。トラスト様自身、忙しいですから」
「…………はい」
大人しく制服を着る。ん………ちょっと小さい。コルセットをつけるが胸の辺りが少し大変。
「胸がきつい」
「あら、新しい服をご用意させますので申し訳ないですが今日はその服を着てください」
「うん………髪縫わないと」
「トラスト様から三つ編みが禁止されております。許される髪はポニーテールです」
「え!?」
「そのままの髪で大丈夫です。お嬢様………昔は短かったでしょうが今は綺麗な髪です」
「そ、そう?」
「トラスト様がおっしゃっていました」
「///」
「お好きですね?」
「うるさい!! わかったから!!」
トラスト様がいない筈なのに。直接褒められている気分になる。
「あっ!! お嬢様!! もう出る時間です!!」
「あっはい!!」
私は慌てて着替えを済まし 二人で登校するのだった。
*
学園、白い煉瓦作りの校舎はまるで城のように頑丈であり。綺麗なバラ園を持つ公園が隣接し日々、世界の勉強や殿方への対応。家でのあり方などを教える。
表向きは花嫁修行の場。裏向きは社交と殿方が見に来ての品定め。舞踏会と同じような場所。
どれだけ素晴らしい貴族に見つけてもらえるか競う場。下級貴族ほど競争は激しい。上へ行こうとライバルをも蹴落とすために。
「お嬢様、顔色が優れませんね? トラスト様には感謝しないと!! こんな綺麗な場所に通えるなんて夢にも思ってませんでした」
彼女はワルダは捨て子。私とは違いこういう場所とは無縁な子だろう。しかし、制服を着ると元々色のついた赤髪であり見映えは悪くなく。馴染みそうだと私は思った。
「そう………よかった。でも………中は黒いよ」
「知っております。お嬢様………私のような境遇な子も貴族になり、幸せを掴むチャンスなんでしょう」
「そうです」
「お嬢様、安心してください。そんなことはしません」(トラスト様に嫌われたら……嫌ですから)
競争…………生き残りをかけた競争社会。私は一度それが嫌になった。人を倒してまで上へ行きたくない。それが私をダメにした理由。そのわがままは受け入れられない。
「…………ふぅ」
足取りが重い。でも………
「お嬢様?」
「うん、行こう。トラストさんの婚約者だから」
彼を想うと自然と足取りは軽くなった。
*
久しぶりの白い教室。立ち並ぶ机と椅子に立て札が用意されてあり。自分の席がどうかを確認できる。隣にも使用人用の席を用意されているのを見ると段取りはしてあったらしい。不登校でも席はある。
「…………」
「すごいですね、お嬢様」
ワルダが教室を落ち着きなく見回す。黒板と教壇に石灰の固めた白い物。他の令嬢の話し声が耳に入る。緊張で少し鼓動が早い。
「出席をとります」
入ってきた豪華なドレスを着た女性はもちろん貴族令嬢。それも………皇帝の一族の。天の上の人。だからこそ、皆が従う。名前を読み上げて出席簿を記入する。私の名前を読み上げて返事をした。すると教室内の令嬢が騒ぎ出す。
今まで休んでいたんだ………目立ってしまう。
「お静かに………」
一言、教壇の先生が静かに発する。良く通る声だ。
「では、出席も取れましたので………数分後に授業を始めます」
それだけを言い、先生は出ていく。いなくなった瞬間。好奇な目が私に集まり、萎縮してしまう。各々がこそこそと噂をする。聞こえないがあまり気分がいいものではない。
「お嬢様、大丈夫ですか」
「だ、大丈夫。発作はない………今日は調子がいい方」
「そうですか………お嬢様。私がついております」
「うん、ありがとう」
本当に心強い。トラストさんありがとう。
「お久しぶりです、アメリアさん。お元気になられたのですか?」
「ええっと、はい。少し………まだ発作など辛い事はありますが。今日は調子がいいんです」
落ち着いて対応する。彼女はたしか………リトスさんだ。リトス・リトラトス。中流貴族のお嬢様。綺麗な翠に染めた髪を持つお姿。私より上のお嬢様であり、友人だった方。
「お姉さまも元気そうで何よりです」
「ふふ、ありがとう………でっそちらは使用人?」
「ワルダっと申します。ヴィス家のお嬢様付きでございます」
「…………ふーんそう」
(冷たい………)
貴族令嬢は皆、使用人に冷たい気がする。しかし、わからない事ではない。私が異常なだけだから。
「また、今度お茶会しましょうね」
「は、はい」
悲しいけど断ろう。吐いたら迷惑だし、虐められる。
「お嬢様の体調がよければですね」
「そ、そうね」
「…………わかったわ。気が向いたら来なさい」
実は私はこの人が苦手である。令嬢皆に言えることだが………この人の傘下に入っていたけどもう入りたくない。声かけて貰うのはいいんだけど。すぐに見捨てたし…………うん。
「お嬢様……私。お嬢様のこと何も知りませんでした」
「ど、どうしたの?」
「女って恐ろしいんですね」
ドロッとした空気を味わい。ワルダもまた、学園の黒さを見えてきたようだ。
「不登校………多いんですよ。あと、消える方も」
「わかる気がします」
私は深くため息を吐く。
「あれ!!」
教室の窓際で一人の令嬢が外へ向かって指を差した。皆が一斉に窓に集まる。私たちも窓を覗くと先生数人と………黒い鎧の騎士が二人立っていた。一人は背格好ですぐにわかる。トラスト様だ。
「黒騎士です!!」
「どうしたんでしょうか?」
「先生たち………何かしたんでしょうか?」
口々に憶測を言い合う。そして………黒騎士たちは去っていった。ただの巡回だったらしく、何事もなく先生が胸を撫で下ろしている。皆もワクワクして見ていたがガッカリっとの声が響いた。
そしれ………
一人の黒騎士が振り返り手を振った。何故か遠いのに目線が合った気がする。皆が騒ぎだす。あの黒騎士がとか、誰か知り合いが見えたのではとか………噂になる。
「お嬢様………」
「わかってる。黙ってるから………でも………」
様子を見に来てくれるために来たのであれば………嬉しいと思うのだった。
*
丁度、巡回経路で学園があり。同期と一緒に足を運んだ。先生たちも、何もないですっと言わなくても良いことを言う。
まぁ、威圧で相手が勝手に情報を出すのは楽でいいし。黒騎士の目があるっと言うだけで抑止力になる。
顔をあげる。
綺麗な学びの園の窓で綺麗な令嬢たちが遠くから様子をうかがっていた。その中で自分は婚約者を見つける。話が終わり、帰ろうと思ったが……手を振るぐらいは許されるだろう。
振り返り、手を振る。何人か勘違いして振り返すが婚約者のアメリアは振ってくれなかった。気付かなかったようだ。
「おい、馴れ馴れしくするな。威厳がないだろ」
「すまない………つい」
「浮かれているな………右端の教室にお前の婚約者がいた」
兜を被っているのにも関わらず同期であり相棒は何処を見ていたかを当てる。容姿は伝えてあるが当てた。まぁ簡単だろう。黒騎士ならば。
綺麗なバラ園の門を潜り抜け路地に出る。
「黒騎士やめてまで婚約する相手があれか~」
「ああ、そうだ」
ガシャン!!
同期が肩を叩いてくる。
「普通な感じの可愛さじゃないか。貴族の目は肥えてるな」
「まぁ可愛いい」
「南方騎士団編入する理由として。応援してやるよ」
「ありがとう。でも、スパイだがな」
一応は南方騎士団員だが黒騎士と縁があり監視も担える。
「スパイでも、身を売ったんだろう父親に」
「ヴィス家はあまり………いい噂を持ってない」
噂が良くない。とにかく父親にお願いしたのだ。後ろ盾になってくれと。結果、黒騎士は抜ける事になったが。
「見直したぜ、トラスト・アフトクラトル」
「家の名前を出すのは黒騎士では相手の了承がいる」
「今日で最後だろ? 方面騎士どの」
「最後でもだ…………まぁ許すけど」
黒騎士は家柄は不明にしなくてはいけない。理由は2つあり、規則で兜も被り身分を不明にさせ、特定させる事はいけないのだ。理由一つは………孤児が多いのも、身分が低い出身者も多い故に不快にさせたくないと言う理由から。お陰でみんな平等に接する事ができて黒騎士同士の仲は実は騎士団で一番いいかもしれない。
あともうひとつの理由はイメージも悪い。しかし………自分で言いふらす事は許されている。闇討ちなどは自己責任で護れるなら。憎まれやすく妬まれやすい。悪い感情が本当に多い。
「俺も嘘をついて冒険者をやっているを言わなくてよくなるな」
「羨ましいな。俺なんか彼女には衛兵って言ってある。仕事を見られたくないって言って逃げてるよ。結婚するまで言えねぇ」
「婚約者には伝えた」
「へぇ~襲われたいのか?」
「言いふらす女性じゃない」
仕事について聞かれた時。胸張って言ってしまった自分は彼女の前で嘘をつきたくないと思ったからだ。彼女は言いふらさなかったので良かった。
「秘匿されているようで秘匿されていないのにな」
「まぁな。顔出す奴もいるし……自由さ」
「黒騎士は自己責任」
「戦場じゃ仲間は黒騎士のみ………なんかあったら頼れよ」
「ありがとう。相棒………したっぱ同士頑張ってこれたのは君のお陰さ」
「へへ、水癖ぇ………南方騎士団でも元気でな」
「ああ」
今日最後のお仕事を俺は感慨深くこなしていく。少しだけ寂しい気持ちになったが………俺が選んだ道。後悔はしたくないと思うのだった。
*
今日は無事に帰宅出来た。お茶会も誘われずワルダと二人で学園を過ごしなんとか初日は乗り切った。色んな方が話しかけてくれたが心のゆとりを持って対応出来た気がする。
「誰のお姉さま傘下に入るのです?」
お姉さまとは目上の貴族令嬢様たちだ。私は下級貴族。皆、お姉さまだ。
「誰にも入りません。中立です………はぁ。ワルダがいるのでつるむ必要はないのです」
興味がない人もいるので別に大丈夫。
「そうですか。私はお嬢様にお仕えする身。お任せします。お薬の時間です」
「ありがとう。いつも………苦いの嫌い」
「お、お嬢様??」
「どうしたの狼狽えて」
「あっ……お嬢様が初めて薬を苦いと言われました」
「?」
「良かったです。感情を喋られる所まで戻ってきたんですね」
私はハッとする。確かに嫌なものは嫌だと言った。言葉に出来た。
ガチャン!!
「ただいま!! アメリア、大丈夫だったかい?」
「あっトラストさま」
扉をノックせず慌てて現れる騎士さま。開口一番に私を心配する。考え事が全て消え去った。
「………無事なようだね。なんとか学園は過ごせそうかい?」
「はい」
「よかった」
「トラスト様。お嬢様の部屋へはいるときはもうちょっと大人しくお入りください」
「すまない、いつのこうなんだ。男社会だったからね。ガサツなんだよ」
「トラストさまなんです。大丈夫ですよ」
「着替え中に入られましたらどうするつもりです?」
トラストさんが困った顔をする。
「すいません。そこまで考えてませんでした………制服かわいいですね。良く似合います黒髪に」
「あ、ありがとうございます」
「…………お嬢様。着替えられるんですよね」
「……はい」
「婚約者ですから見ても良いのでしょうか?」
「トラスト様!! お嬢様は清い乙女ですそんな目で見ないでください‼」
「………ワルダ。ありがとう。トラストさん大丈夫です………婚約者ですから」
「お、お嬢様!?」
「………」
「怒られると思っての冗談でしたが嬉しいですね。心を許されているのがわかり満足です。あと、これを」
トラスト様が何か服を用意する。シュミーズ………ワンピースのようなゆったりした白い寝巻き。それが数着。
「新しい物です。寒くなるので長めな物と婚約者用っと商人が勧めてきたのでつい」
「ありがとうございます」
「ああ、では。着替えるまで外で待とう」
ワルダがトラスト様を睨みつける。でもいつか………着替えぐらいは見るような気がする。
婚約者だから………肌の触れ合いも多くなる。もしかしたら………学園で教えてもらった事を………
「アメリア? 顔が赤いが大丈夫かい? 発作ではないね…………照れてる?」
「トラスト様!! 詮索しないで!!」
私は二人を追い出し。ベットに顔を埋めた。想像し、トラストさんなら………抱かれてもいいかもっと思ってしまったのだ。目の前で恥ずかしい。
*
唐突に怒られた。
「トラスト様、数ヵ月の付き合いでもちょっと過剰じゃありませんか? お嬢様は病気です」
「それが何か?」
「もう少し大人しい方だと思っていました」
「残念だけど。これが自分だ。印象は大事でしょう?」
「………ええ」
「それに。明日でも結婚して良かったんです別に………だけど双方の父上をたたせるために一歩引きました。結婚して………安心を与えたかったんですが」
「……………そうだったんですね」
「気持ちは正妻です。ええ」
そう、婚約者で対応していない。早かれ遅かれ妻となるんだ。妻と心持ちにしても問題ない。
「はぁ、わかりました………ご飯のご用意を手伝って来ます。お嬢様は弱い、あなたの腕で折れてしまう」
「知っているよ」
そして………後ろの扉からこっそり聞いているのも。ワルダが去り、俺は戸を叩く。向こう側で慌てて離れる気配がした。
騎士の職業病だ。きっと。しかし………考えは伝えたな。
「はい………どうぞ」
戸の奥から声が聞こえる。
「着替え終わったかい」
「うん…………!? は、はい!!」
「別に自然な会話でいいよ」
白いシュミーズが黒髪に良く似合う。下着も用意したから形のいいふんわりした育ち途中の胸のちょっと広い谷間が見える。
「そのぉ………これちょっと………恥ずかしいです」
「ははは………商人に騙されたね」
目開きシュミーズ。夫婦用っと言うのはそういうことか!!
「まぁでも、似合ってる。綺麗な黒髪に」
ベットに座る彼女の髪を掴み撫でる。珍しい綺麗な髪。出会った時は短く。長くなって初めて気がついた。長い髪の女はいいっと遠回しに言ったら伸ばしてくれた。
「…………トラスト様。ワルダのことありがとうございます」
「学園のことかい? なら気にしなくていい………自分の代わりに一緒に居てあげる子が必要だった。適任さワルダさんは」
「はい………」
「卒業出来そうかい?」
「します!!…………あっ………う」
俺は口を押さえる。嬉しさと可愛さで悶絶するところだった。結婚したいっと言っているものじゃないか‼
「えっと………したいっと思います」
彼女も気付いて恥ずかしく股に手を挟む。可愛い。まだ細い足。肉付きだした足。成長中の女性は美しい。大人っぽさはあったがまだ成長中だったらしい。
「頑張ってください」
「ありがとうございます」
そのあとは夕食が来るまで個別で本を読んだ。触れなくても暖かい空間で読書が出来た気がする。
「おはようございます」
朝、私の部屋に朝食が用意してくれる。トラストさんは朝早く出たようでもう屋敷にはいらっしゃらない。私はささっとパンをいただく。
「学園の制服をご用意しました」
白と黒の使用人のような服。首にリボンをつけて締める事が出来る。 ワルダがそれを持ち私を急かす。そう、何故かワルダが笑顔で急かす。
「久しぶりの学園ですね!! お嬢様!!」
「………なんであなたが喜ぶんですか?」
「見てください!! これを!!」
生徒手帳を見せるワルダ。名前を見ると彼女の名前なのだ。
「えっ? どうしたの?」
「トラスト様の貯金らしいのですが、出していただき。お嬢様の従者として卒業までのお世話を頼まれました」
学園にお金で入学したらしい。出来ないことはない。上級貴族さまは何人もの従者と一緒に入学しているし、従者を持つはアドパンテージだ。しかし、制約もあり10名以上は無理である。
「えっと…………1名従者持ちですか」
そう、一人。最大が10名なら零もある。1名持ちってだけでも金持ち貴族の仲間入りをしてしまい………目立ってしまう。
「目立ちたくない………」
「しかし、卒業には病気を知る人が必要です。トラスト様も目立ってしまうのは承知での決断でしょう。トラスト様自身、忙しいですから」
「…………はい」
大人しく制服を着る。ん………ちょっと小さい。コルセットをつけるが胸の辺りが少し大変。
「胸がきつい」
「あら、新しい服をご用意させますので申し訳ないですが今日はその服を着てください」
「うん………髪縫わないと」
「トラスト様から三つ編みが禁止されております。許される髪はポニーテールです」
「え!?」
「そのままの髪で大丈夫です。お嬢様………昔は短かったでしょうが今は綺麗な髪です」
「そ、そう?」
「トラスト様がおっしゃっていました」
「///」
「お好きですね?」
「うるさい!! わかったから!!」
トラスト様がいない筈なのに。直接褒められている気分になる。
「あっ!! お嬢様!! もう出る時間です!!」
「あっはい!!」
私は慌てて着替えを済まし 二人で登校するのだった。
*
学園、白い煉瓦作りの校舎はまるで城のように頑丈であり。綺麗なバラ園を持つ公園が隣接し日々、世界の勉強や殿方への対応。家でのあり方などを教える。
表向きは花嫁修行の場。裏向きは社交と殿方が見に来ての品定め。舞踏会と同じような場所。
どれだけ素晴らしい貴族に見つけてもらえるか競う場。下級貴族ほど競争は激しい。上へ行こうとライバルをも蹴落とすために。
「お嬢様、顔色が優れませんね? トラスト様には感謝しないと!! こんな綺麗な場所に通えるなんて夢にも思ってませんでした」
彼女はワルダは捨て子。私とは違いこういう場所とは無縁な子だろう。しかし、制服を着ると元々色のついた赤髪であり見映えは悪くなく。馴染みそうだと私は思った。
「そう………よかった。でも………中は黒いよ」
「知っております。お嬢様………私のような境遇な子も貴族になり、幸せを掴むチャンスなんでしょう」
「そうです」
「お嬢様、安心してください。そんなことはしません」(トラスト様に嫌われたら……嫌ですから)
競争…………生き残りをかけた競争社会。私は一度それが嫌になった。人を倒してまで上へ行きたくない。それが私をダメにした理由。そのわがままは受け入れられない。
「…………ふぅ」
足取りが重い。でも………
「お嬢様?」
「うん、行こう。トラストさんの婚約者だから」
彼を想うと自然と足取りは軽くなった。
*
久しぶりの白い教室。立ち並ぶ机と椅子に立て札が用意されてあり。自分の席がどうかを確認できる。隣にも使用人用の席を用意されているのを見ると段取りはしてあったらしい。不登校でも席はある。
「…………」
「すごいですね、お嬢様」
ワルダが教室を落ち着きなく見回す。黒板と教壇に石灰の固めた白い物。他の令嬢の話し声が耳に入る。緊張で少し鼓動が早い。
「出席をとります」
入ってきた豪華なドレスを着た女性はもちろん貴族令嬢。それも………皇帝の一族の。天の上の人。だからこそ、皆が従う。名前を読み上げて出席簿を記入する。私の名前を読み上げて返事をした。すると教室内の令嬢が騒ぎ出す。
今まで休んでいたんだ………目立ってしまう。
「お静かに………」
一言、教壇の先生が静かに発する。良く通る声だ。
「では、出席も取れましたので………数分後に授業を始めます」
それだけを言い、先生は出ていく。いなくなった瞬間。好奇な目が私に集まり、萎縮してしまう。各々がこそこそと噂をする。聞こえないがあまり気分がいいものではない。
「お嬢様、大丈夫ですか」
「だ、大丈夫。発作はない………今日は調子がいい方」
「そうですか………お嬢様。私がついております」
「うん、ありがとう」
本当に心強い。トラストさんありがとう。
「お久しぶりです、アメリアさん。お元気になられたのですか?」
「ええっと、はい。少し………まだ発作など辛い事はありますが。今日は調子がいいんです」
落ち着いて対応する。彼女はたしか………リトスさんだ。リトス・リトラトス。中流貴族のお嬢様。綺麗な翠に染めた髪を持つお姿。私より上のお嬢様であり、友人だった方。
「お姉さまも元気そうで何よりです」
「ふふ、ありがとう………でっそちらは使用人?」
「ワルダっと申します。ヴィス家のお嬢様付きでございます」
「…………ふーんそう」
(冷たい………)
貴族令嬢は皆、使用人に冷たい気がする。しかし、わからない事ではない。私が異常なだけだから。
「また、今度お茶会しましょうね」
「は、はい」
悲しいけど断ろう。吐いたら迷惑だし、虐められる。
「お嬢様の体調がよければですね」
「そ、そうね」
「…………わかったわ。気が向いたら来なさい」
実は私はこの人が苦手である。令嬢皆に言えることだが………この人の傘下に入っていたけどもう入りたくない。声かけて貰うのはいいんだけど。すぐに見捨てたし…………うん。
「お嬢様……私。お嬢様のこと何も知りませんでした」
「ど、どうしたの?」
「女って恐ろしいんですね」
ドロッとした空気を味わい。ワルダもまた、学園の黒さを見えてきたようだ。
「不登校………多いんですよ。あと、消える方も」
「わかる気がします」
私は深くため息を吐く。
「あれ!!」
教室の窓際で一人の令嬢が外へ向かって指を差した。皆が一斉に窓に集まる。私たちも窓を覗くと先生数人と………黒い鎧の騎士が二人立っていた。一人は背格好ですぐにわかる。トラスト様だ。
「黒騎士です!!」
「どうしたんでしょうか?」
「先生たち………何かしたんでしょうか?」
口々に憶測を言い合う。そして………黒騎士たちは去っていった。ただの巡回だったらしく、何事もなく先生が胸を撫で下ろしている。皆もワクワクして見ていたがガッカリっとの声が響いた。
そしれ………
一人の黒騎士が振り返り手を振った。何故か遠いのに目線が合った気がする。皆が騒ぎだす。あの黒騎士がとか、誰か知り合いが見えたのではとか………噂になる。
「お嬢様………」
「わかってる。黙ってるから………でも………」
様子を見に来てくれるために来たのであれば………嬉しいと思うのだった。
*
丁度、巡回経路で学園があり。同期と一緒に足を運んだ。先生たちも、何もないですっと言わなくても良いことを言う。
まぁ、威圧で相手が勝手に情報を出すのは楽でいいし。黒騎士の目があるっと言うだけで抑止力になる。
顔をあげる。
綺麗な学びの園の窓で綺麗な令嬢たちが遠くから様子をうかがっていた。その中で自分は婚約者を見つける。話が終わり、帰ろうと思ったが……手を振るぐらいは許されるだろう。
振り返り、手を振る。何人か勘違いして振り返すが婚約者のアメリアは振ってくれなかった。気付かなかったようだ。
「おい、馴れ馴れしくするな。威厳がないだろ」
「すまない………つい」
「浮かれているな………右端の教室にお前の婚約者がいた」
兜を被っているのにも関わらず同期であり相棒は何処を見ていたかを当てる。容姿は伝えてあるが当てた。まぁ簡単だろう。黒騎士ならば。
綺麗なバラ園の門を潜り抜け路地に出る。
「黒騎士やめてまで婚約する相手があれか~」
「ああ、そうだ」
ガシャン!!
同期が肩を叩いてくる。
「普通な感じの可愛さじゃないか。貴族の目は肥えてるな」
「まぁ可愛いい」
「南方騎士団編入する理由として。応援してやるよ」
「ありがとう。でも、スパイだがな」
一応は南方騎士団員だが黒騎士と縁があり監視も担える。
「スパイでも、身を売ったんだろう父親に」
「ヴィス家はあまり………いい噂を持ってない」
噂が良くない。とにかく父親にお願いしたのだ。後ろ盾になってくれと。結果、黒騎士は抜ける事になったが。
「見直したぜ、トラスト・アフトクラトル」
「家の名前を出すのは黒騎士では相手の了承がいる」
「今日で最後だろ? 方面騎士どの」
「最後でもだ…………まぁ許すけど」
黒騎士は家柄は不明にしなくてはいけない。理由は2つあり、規則で兜も被り身分を不明にさせ、特定させる事はいけないのだ。理由一つは………孤児が多いのも、身分が低い出身者も多い故に不快にさせたくないと言う理由から。お陰でみんな平等に接する事ができて黒騎士同士の仲は実は騎士団で一番いいかもしれない。
あともうひとつの理由はイメージも悪い。しかし………自分で言いふらす事は許されている。闇討ちなどは自己責任で護れるなら。憎まれやすく妬まれやすい。悪い感情が本当に多い。
「俺も嘘をついて冒険者をやっているを言わなくてよくなるな」
「羨ましいな。俺なんか彼女には衛兵って言ってある。仕事を見られたくないって言って逃げてるよ。結婚するまで言えねぇ」
「婚約者には伝えた」
「へぇ~襲われたいのか?」
「言いふらす女性じゃない」
仕事について聞かれた時。胸張って言ってしまった自分は彼女の前で嘘をつきたくないと思ったからだ。彼女は言いふらさなかったので良かった。
「秘匿されているようで秘匿されていないのにな」
「まぁな。顔出す奴もいるし……自由さ」
「黒騎士は自己責任」
「戦場じゃ仲間は黒騎士のみ………なんかあったら頼れよ」
「ありがとう。相棒………したっぱ同士頑張ってこれたのは君のお陰さ」
「へへ、水癖ぇ………南方騎士団でも元気でな」
「ああ」
今日最後のお仕事を俺は感慨深くこなしていく。少しだけ寂しい気持ちになったが………俺が選んだ道。後悔はしたくないと思うのだった。
*
今日は無事に帰宅出来た。お茶会も誘われずワルダと二人で学園を過ごしなんとか初日は乗り切った。色んな方が話しかけてくれたが心のゆとりを持って対応出来た気がする。
「誰のお姉さま傘下に入るのです?」
お姉さまとは目上の貴族令嬢様たちだ。私は下級貴族。皆、お姉さまだ。
「誰にも入りません。中立です………はぁ。ワルダがいるのでつるむ必要はないのです」
興味がない人もいるので別に大丈夫。
「そうですか。私はお嬢様にお仕えする身。お任せします。お薬の時間です」
「ありがとう。いつも………苦いの嫌い」
「お、お嬢様??」
「どうしたの狼狽えて」
「あっ……お嬢様が初めて薬を苦いと言われました」
「?」
「良かったです。感情を喋られる所まで戻ってきたんですね」
私はハッとする。確かに嫌なものは嫌だと言った。言葉に出来た。
ガチャン!!
「ただいま!! アメリア、大丈夫だったかい?」
「あっトラストさま」
扉をノックせず慌てて現れる騎士さま。開口一番に私を心配する。考え事が全て消え去った。
「………無事なようだね。なんとか学園は過ごせそうかい?」
「はい」
「よかった」
「トラスト様。お嬢様の部屋へはいるときはもうちょっと大人しくお入りください」
「すまない、いつのこうなんだ。男社会だったからね。ガサツなんだよ」
「トラストさまなんです。大丈夫ですよ」
「着替え中に入られましたらどうするつもりです?」
トラストさんが困った顔をする。
「すいません。そこまで考えてませんでした………制服かわいいですね。良く似合います黒髪に」
「あ、ありがとうございます」
「…………お嬢様。着替えられるんですよね」
「……はい」
「婚約者ですから見ても良いのでしょうか?」
「トラスト様!! お嬢様は清い乙女ですそんな目で見ないでください‼」
「………ワルダ。ありがとう。トラストさん大丈夫です………婚約者ですから」
「お、お嬢様!?」
「………」
「怒られると思っての冗談でしたが嬉しいですね。心を許されているのがわかり満足です。あと、これを」
トラスト様が何か服を用意する。シュミーズ………ワンピースのようなゆったりした白い寝巻き。それが数着。
「新しい物です。寒くなるので長めな物と婚約者用っと商人が勧めてきたのでつい」
「ありがとうございます」
「ああ、では。着替えるまで外で待とう」
ワルダがトラスト様を睨みつける。でもいつか………着替えぐらいは見るような気がする。
婚約者だから………肌の触れ合いも多くなる。もしかしたら………学園で教えてもらった事を………
「アメリア? 顔が赤いが大丈夫かい? 発作ではないね…………照れてる?」
「トラスト様!! 詮索しないで!!」
私は二人を追い出し。ベットに顔を埋めた。想像し、トラストさんなら………抱かれてもいいかもっと思ってしまったのだ。目の前で恥ずかしい。
*
唐突に怒られた。
「トラスト様、数ヵ月の付き合いでもちょっと過剰じゃありませんか? お嬢様は病気です」
「それが何か?」
「もう少し大人しい方だと思っていました」
「残念だけど。これが自分だ。印象は大事でしょう?」
「………ええ」
「それに。明日でも結婚して良かったんです別に………だけど双方の父上をたたせるために一歩引きました。結婚して………安心を与えたかったんですが」
「……………そうだったんですね」
「気持ちは正妻です。ええ」
そう、婚約者で対応していない。早かれ遅かれ妻となるんだ。妻と心持ちにしても問題ない。
「はぁ、わかりました………ご飯のご用意を手伝って来ます。お嬢様は弱い、あなたの腕で折れてしまう」
「知っているよ」
そして………後ろの扉からこっそり聞いているのも。ワルダが去り、俺は戸を叩く。向こう側で慌てて離れる気配がした。
騎士の職業病だ。きっと。しかし………考えは伝えたな。
「はい………どうぞ」
戸の奥から声が聞こえる。
「着替え終わったかい」
「うん…………!? は、はい!!」
「別に自然な会話でいいよ」
白いシュミーズが黒髪に良く似合う。下着も用意したから形のいいふんわりした育ち途中の胸のちょっと広い谷間が見える。
「そのぉ………これちょっと………恥ずかしいです」
「ははは………商人に騙されたね」
目開きシュミーズ。夫婦用っと言うのはそういうことか!!
「まぁでも、似合ってる。綺麗な黒髪に」
ベットに座る彼女の髪を掴み撫でる。珍しい綺麗な髪。出会った時は短く。長くなって初めて気がついた。長い髪の女はいいっと遠回しに言ったら伸ばしてくれた。
「…………トラスト様。ワルダのことありがとうございます」
「学園のことかい? なら気にしなくていい………自分の代わりに一緒に居てあげる子が必要だった。適任さワルダさんは」
「はい………」
「卒業出来そうかい?」
「します!!…………あっ………う」
俺は口を押さえる。嬉しさと可愛さで悶絶するところだった。結婚したいっと言っているものじゃないか‼
「えっと………したいっと思います」
彼女も気付いて恥ずかしく股に手を挟む。可愛い。まだ細い足。肉付きだした足。成長中の女性は美しい。大人っぽさはあったがまだ成長中だったらしい。
「頑張ってください」
「ありがとうございます」
そのあとは夕食が来るまで個別で本を読んだ。触れなくても暖かい空間で読書が出来た気がする。
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