1 / 2
ネトラレテンプレ
しおりを挟む
「ずっと一緒だよ」
「大きくなったらきっと結婚しよう」
「お姉さんと仲良くしないで」
「………やった!! 約束だよ」
❖
ずっと、続くと思っていた。
❖
「最近、魔王が復活したんだって………でっ勇者を召喚するって……………」
「えっ、大丈夫? 守ってくれるって?」
「そうだね……勇者がきっと助けてくれるよ」
❖
「勇者が……召喚されたんだって。でね……みてこれ……」
「私さ………神様に選ばれたんだよ……それで行かないといけないの………」
「………」
「わかってる死ぬかもしれないね」
「でも、わかって……」
❖
「4人を魔王討伐隊に任命する。3人とも勇者とともに魔王を討つのだ‼」
ぱちぱちぱちぱち
(乾いてる……拍手……)
❖
「ねぇ。君の名前はルリか。俺は勇者で名前はハヤトよろしく」
「ハヤトさんよろしく」
「……」
「えっ?」
「あっいや、なんでもない。お綺麗ですね」
「えっ………えっと………」
「ククク」
❖
「……君が幼なじみかい」
「ふん、凡人だね」
「…………少しはやると思ったけど。弱いね。スキル使うだけでこれだ………教えてあげるよスキルについて」
「負けた君の顔………いい火傷痕だ。泥々だぞ」
「そんな顔で……彼女に振り向いてはくれないだろう」
「彼女に同じような顔をさせたくなかったら……黙っとくことだね」
❖
「………」
「どうしたんだい? 訓練中に」
「あっ……いえ………」
「彼に会えないのかい」
「はい……」
「………彼に会いに行くといい」
❖
「どうしたの? 最近………顔を隠して……」
「うっ!? ひっ!?」
「ご、ごめん………」
「ど、どうしたのその顔………」
「………そ、そう。なんでもないんだね………」
❖
「………」
「最近、元気ないね」
「あっ……ハヤトさん………はい………幼馴染みが怪我してたんです」
「そう……かわいそうに」
「………私の力でも癒せないんです」
「それほど酷いのかい」
「はい………だから………怖くて、痛々しくて………」
「………わかった」
❖
「おい、お前………彼女から極力離れろ」
「刃向かうか? そうだ、無理だろう」
「じゃぁ、去れ。俺の目が見えないうちにな!!」
❖
「ハヤトさん? 話ってなんですか?」
カチッ
「えっ!?」
「話がある。僕と結婚してくれ」
「!?」
「いきなりだと思うけど。ひとめぼれだった」
「あ、あの………」
「幼馴染みかい?」
「はい………」
「あんな怪我で荒れているだろう」
「………」
「君が辛いのを見るのが辛いんだ。一緒に彼を救う道を探したい」
「一緒にですか?」
「ああ、僕ならきっと治療する術を探せる!! 彼を出汁にして悪いと思っているが……その……本気なんだ………」
「………考えさせてください」
❖
「ねぇ……その傷……治したい?」
「私は治したい。昔の顔に戻ってほしい」
「あっ……うん。ごめん。ちょっと怖いんだその顔………」
「だ、大丈夫!! 勇者さまと一緒に治す方法探すから!!」
「えっ!? 勇者さまが!?」
「嘘だよね……あんなに優しいよ?」
「えっ………勇者さまをそんなに………」
「………ごめん。流石にちょっと………ごめん」
「勇者さまはそんな悪い人じゃないよ?」
❖
「………どうしたんですか?」
「彼が口を聞いてくれないんです。まぁ……もう。いいんですけどね」
「そっか……君はあんなに頑張ってたのに酷い人だ………」
「勇者さま……ありがとうございます」
❖
「彼にお別れの挨拶をしないのかい」
「………いいんです。この前も私たちの希望である勇者を馬鹿にしてたので」
「………そうか」
❖
「魔王城にようこそ………一人で来るとは中々」
「女で意外だったか? 目覚めただと? もとから封印などされておらぬ。今回、力が一番強く魔王になっただけだ」
「仮面を取れ人間。ほう……ひどい火傷痕だな」
「なに!? 勇者に!?」
「それで寝取られた復讐のためにたった一人で先行し………長旅を踏破したか………」
「………」
「帰れ、ここまで一人で戦ってきた事とその執念に免じて見逃しついでに土産をやろう。復讐しても何も残らん………何もな」
「なんだ? そんなことはないだと?」
「帰れと言っている。仕方ない……我がお前を打ちのめしたら帰れ」
❖
「お前の敗けだ。余の勝ちだ。帰………」
「………」
「……………」
「……………………泣くな。男だろう」
「………はぁ。女々しい」
「泣くなと言っているだろうが!! 惨めか………」
「………よかろう。お前のその涙に免じてお前を雇おう。余は復讐は興味はない。手伝いはするが復讐はお前の手でしろ……わかったな?」
❖
「………なるほど。勇者は炎使いか」
「お前は……一般人に毛が生えたくらいだな。同じ土俵はやめろ。そうだな………剣で勝て」
「指南する」
「一応、勇者を倒すための同士だから……」
❖
「ん? どうしたこんな夜中に……私か? 私は月を見に来た」
「………なんだお前もか」
「ちと、風が寒い。マントのなかに入らせろ」
「なんだ。ぶっちょう面。あれから顔つきが変わりやがって」
「泣き虫はどこへやら……」
「感謝を述べるか……いらん。魔王として臣下のためにしただけだ。他意はないぞ? 他意は」
「…………」
「もし……」
「なんでもない」
❖
「はぁ……はぁ……結構………魔国は厳しいな」
「……ええ」
「大丈夫か?」
「ハヤト大丈夫」
「なら、いいな。行くぞお前たち!!」
❖
「流石、勇者………第一砦を突破したか」
「お前が特徴を言わないと分からず通していたな」
「……お前、結構重要だったんだな。褒めてつかわす」
「魔王様!! 伝令です!!」
「手紙か………なに!? 早く援軍を出せと!? 砦を再建させろ!! うるさいな!! 負けた奴になんで手を差しのべなきゃ………ああ、ああわかったよ。お前が言うんだから良いのだろうな……」
「仮面をつけてからお前……変わったな」
「まぁ、いい。面白いからな」
❖
トントン
「入るぞ」
「寝ていないな……よき心かけ……早く出てけとは無粋な!! せ、せっかく我直々に……」
「ふぅ、冗談か………焦ったぞ」
「仮面外しておるな? なんでそっぽ向く」
「あまり見るなと? トラウマか?」
「………そんなに気にするほどでもないがの」
「なに? 醜いだろうと?」
「………ああ、醜いな」
「お前の心が醜いな」
「我の目には勇敢なる黒騎士様のご尊顔が見えるがな」
「……なに? 今度は恥ずかしい?」
「ふぅ、かわいい奴め」
❖
「ハヤト……敵の猛攻が激しいわ」
「他二人は!?」
「回復中」
「わかったよ。俺が……全員仕留める。殺してやるぜ………全員な悪だから」
❖
「最近、被害がでかいな………」
「なに? いくのか?」
「ま、まて」
「明日にしよう……」
「そんな顔をするな!! 仮面被ってもわかるわ!!」
「すまん………今夜付き合え」
❖
「…………すまんかった。無理を言った」
「仮面、取ってくれぬかの?」
「うむ。まぁ酷い面だな。ククク、余は綺麗か!? ぬぅ………かわい……なんでもない」
「…………べ、別に言わなくてもいい」
「………」
「すまん。なんと言うか………他愛な話がしたかった訳じゃないの」
「復讐とやらは………空しいだけっと………すまん………違う」
「………」
「勇者を倒したらお前は……どうする?」
「………そうか………相討ちで死ぬ気か」
「………」
「もっと顔を………近付けろ」
コツン
「お前は強い。誰よりも粘りがある。努力する。もし、お前が負けるなら我々はきっと勇者に敗北する。謙遜するな………王の言葉ぞ」
「だから、よく聞け………胸を張れ。お前はもう我らの仲間だ」
「だから………命ずる………敵を討て余の勇者よ。失敗はゆるさん」
「…………」
❖
バタン……
「はぁ………魔王というのに情けない………帰ってこいと命令さえ……できぬヘタレで………」
「………」
「元鞘に戻るだろう………」
「………………………それは嫌だな」
「……よし!!」
❖
「なんだ? その顔……余も行くのかと?」
「当たり前だ。臣下の一戦目に焼き付ける」
「それに戦力の逐次投入は無駄」
「一気に決めるぞ」
「ああ、仕事?」
「お前がやってるもんだ。帰ってきたらやっておいてくれ」
「はははははは」
❖
「黒騎士様が登場か」
「ハヤト気を付けて………奴……」
「おお、あれが………まぁかわいいのぉ……嫉妬」
「な、なに!? 魔王!?」
「そうじゃ!! 余が魔王ぞ!!」
❖
「くっ………ちと。勇者強いの。やらかしたかの………って!?」
「何故、我の前に出る!!」
「やめるのじゃ!! お主も消えるぞ!!」
「なに!?………恩を返してないだと!!」
「そんなの………いっぱい貰っておるわ」
「………はぁ。女々しい。護られるなんての」
「だからの………」
「ちっと本気で行こうかの!!」
❖
「………取っ捕まえたたが。お前……あの女の所へいくのだろ………」
「………奪い返せてよかったの」
「………」
「はぁ………余は女々しい」
「………処刑すればいいものを」
❖
「うっ………ぐぅ………ここは」
「お前は黒騎士!! みんなはどこ!!」
「!?」
「えっ………どうして………どうしてここに………」
「う、裏切ったって……どうして……」
「………」
「ね、ねぇ。何か答えてよ。なんで何も言わないの? ねぇ……私たち幼馴染みだったでしょ?」
「ちょっとまって!! 何も言わないの!? なんで!? まって言いたいことがあるの!! ずっとずっと!! ねぇ!!」
「なんで……聞いてくれないの……なんで……」
❖
「よぉ……元カノさん」
「あ、あなたは魔王!! よくも洗脳を!!」
「洗脳ね~」
「彼を変えたのはあなたのせいでしょ!! 私たちの知り合いを裏切らせてなんて………げすね!!」
「………本気で洗脳だと思ってる? ここまで来て、あなたたちに対峙したのは彼の本意よ。長い旅路になってしまったでしょう? 彼のせいよ」
「………」
「勇者を選んだのに。昔の男が気になる?」
「勇者を選んだ訳じゃ………」
「あの傷は勇者がつけた。あなたが欲しいと勇者が彼を傷付け………そしてあなたに真実を語った。でも……聞いてあげなかったのでしょう?」
「あ、あれは!! 間違いよ!! そんなこと勇者様はしないわ!!」
「どうせ、顔キモい言ったのでしょう? まぁ女の子だし、仕方ないけど」
「それは治そうと!!」
「そう、私も治せる。でも、治さなかった。だって治す必要ないでしょ? 他にも魅力的だったからね………まぁ断られたんだけど」
「………」
「あなたの事は大嫌い。あいつを悲しませた奴で………でも、感謝もある。彼を捨ててくれてありがとう。私に寄越して。それだけ」
「……あなたも好きなの?」
「…………はぁ? もういいわ、解放する。でも一言……次あいつに近付いたら殺すから」
❖
「スッキリした~なに? 何話したかって? 感謝よ感謝………でっ」
「何も話せなかったみたいね………どうしたの?」
「……そう」
「話すことがないか……でも。なんか憑き物が取れたみたいな表情よ……今」
「……なに?」
「俺のいない場所で………幸せになるな?」
「………それって………」
「ごめん………もう1回いいかな……」
「うん」
「………うんぅ………」
「お前のせいで………泣き虫が移ったじゃんか!!」
❖
「くっ………皆は……ルリは?」
「あっ、起きた」
「ま、魔王!!」
「ええ、魔王です。そしてこちらが……覚えてるでしょう!!」
「お、おまえは!?」
「はははははは、そんな顔面白いわ!! えっ? 笑いすぎ~だって~コイツ嫌いだし」
「ルリを取り返しに来たか……」
「残念だが勇者………次はお前だ」
「や、やめろ!? 死にたくない!! 俺は女神に騙されて!!」
「………こんなのに傷物にされたらショックだな」
「魔王さん!! 俺、実は転生者で色んな知識があるのです」
「処刑はやめだ」
「ほぅ………」
「拷問させよう」
❖
「なぁ………本当に私と一緒にでいいのか?」
「………そ、その。いまさら、ちょっと色気とかないかなぁって」
「そのまんまでいい?」
「よし!! 余は魔王ぞ!! 頭を撫でるな!!」
「………」
「撫でるだけかの?」
「……こ、恋人だから……ほか……することあるはず……えっと……」
「そう、キス……って知ってるではない、んぅ!?」
❖
この連載小説は未完結のまま約1年以上の間、更新されていません。
今後、次話投稿されない可能性が極めて高いです。予めご了承下さい。
最後に……あなたの主人公はどんなのでしたか?
髪の色は? 俯瞰でした? 性格は? 服装は?
自分は………やめておきましょう。書かれてないのですから。テンプレですから。
「大きくなったらきっと結婚しよう」
「お姉さんと仲良くしないで」
「………やった!! 約束だよ」
❖
ずっと、続くと思っていた。
❖
「最近、魔王が復活したんだって………でっ勇者を召喚するって……………」
「えっ、大丈夫? 守ってくれるって?」
「そうだね……勇者がきっと助けてくれるよ」
❖
「勇者が……召喚されたんだって。でね……みてこれ……」
「私さ………神様に選ばれたんだよ……それで行かないといけないの………」
「………」
「わかってる死ぬかもしれないね」
「でも、わかって……」
❖
「4人を魔王討伐隊に任命する。3人とも勇者とともに魔王を討つのだ‼」
ぱちぱちぱちぱち
(乾いてる……拍手……)
❖
「ねぇ。君の名前はルリか。俺は勇者で名前はハヤトよろしく」
「ハヤトさんよろしく」
「……」
「えっ?」
「あっいや、なんでもない。お綺麗ですね」
「えっ………えっと………」
「ククク」
❖
「……君が幼なじみかい」
「ふん、凡人だね」
「…………少しはやると思ったけど。弱いね。スキル使うだけでこれだ………教えてあげるよスキルについて」
「負けた君の顔………いい火傷痕だ。泥々だぞ」
「そんな顔で……彼女に振り向いてはくれないだろう」
「彼女に同じような顔をさせたくなかったら……黙っとくことだね」
❖
「………」
「どうしたんだい? 訓練中に」
「あっ……いえ………」
「彼に会えないのかい」
「はい……」
「………彼に会いに行くといい」
❖
「どうしたの? 最近………顔を隠して……」
「うっ!? ひっ!?」
「ご、ごめん………」
「ど、どうしたのその顔………」
「………そ、そう。なんでもないんだね………」
❖
「………」
「最近、元気ないね」
「あっ……ハヤトさん………はい………幼馴染みが怪我してたんです」
「そう……かわいそうに」
「………私の力でも癒せないんです」
「それほど酷いのかい」
「はい………だから………怖くて、痛々しくて………」
「………わかった」
❖
「おい、お前………彼女から極力離れろ」
「刃向かうか? そうだ、無理だろう」
「じゃぁ、去れ。俺の目が見えないうちにな!!」
❖
「ハヤトさん? 話ってなんですか?」
カチッ
「えっ!?」
「話がある。僕と結婚してくれ」
「!?」
「いきなりだと思うけど。ひとめぼれだった」
「あ、あの………」
「幼馴染みかい?」
「はい………」
「あんな怪我で荒れているだろう」
「………」
「君が辛いのを見るのが辛いんだ。一緒に彼を救う道を探したい」
「一緒にですか?」
「ああ、僕ならきっと治療する術を探せる!! 彼を出汁にして悪いと思っているが……その……本気なんだ………」
「………考えさせてください」
❖
「ねぇ……その傷……治したい?」
「私は治したい。昔の顔に戻ってほしい」
「あっ……うん。ごめん。ちょっと怖いんだその顔………」
「だ、大丈夫!! 勇者さまと一緒に治す方法探すから!!」
「えっ!? 勇者さまが!?」
「嘘だよね……あんなに優しいよ?」
「えっ………勇者さまをそんなに………」
「………ごめん。流石にちょっと………ごめん」
「勇者さまはそんな悪い人じゃないよ?」
❖
「………どうしたんですか?」
「彼が口を聞いてくれないんです。まぁ……もう。いいんですけどね」
「そっか……君はあんなに頑張ってたのに酷い人だ………」
「勇者さま……ありがとうございます」
❖
「彼にお別れの挨拶をしないのかい」
「………いいんです。この前も私たちの希望である勇者を馬鹿にしてたので」
「………そうか」
❖
「魔王城にようこそ………一人で来るとは中々」
「女で意外だったか? 目覚めただと? もとから封印などされておらぬ。今回、力が一番強く魔王になっただけだ」
「仮面を取れ人間。ほう……ひどい火傷痕だな」
「なに!? 勇者に!?」
「それで寝取られた復讐のためにたった一人で先行し………長旅を踏破したか………」
「………」
「帰れ、ここまで一人で戦ってきた事とその執念に免じて見逃しついでに土産をやろう。復讐しても何も残らん………何もな」
「なんだ? そんなことはないだと?」
「帰れと言っている。仕方ない……我がお前を打ちのめしたら帰れ」
❖
「お前の敗けだ。余の勝ちだ。帰………」
「………」
「……………」
「……………………泣くな。男だろう」
「………はぁ。女々しい」
「泣くなと言っているだろうが!! 惨めか………」
「………よかろう。お前のその涙に免じてお前を雇おう。余は復讐は興味はない。手伝いはするが復讐はお前の手でしろ……わかったな?」
❖
「………なるほど。勇者は炎使いか」
「お前は……一般人に毛が生えたくらいだな。同じ土俵はやめろ。そうだな………剣で勝て」
「指南する」
「一応、勇者を倒すための同士だから……」
❖
「ん? どうしたこんな夜中に……私か? 私は月を見に来た」
「………なんだお前もか」
「ちと、風が寒い。マントのなかに入らせろ」
「なんだ。ぶっちょう面。あれから顔つきが変わりやがって」
「泣き虫はどこへやら……」
「感謝を述べるか……いらん。魔王として臣下のためにしただけだ。他意はないぞ? 他意は」
「…………」
「もし……」
「なんでもない」
❖
「はぁ……はぁ……結構………魔国は厳しいな」
「……ええ」
「大丈夫か?」
「ハヤト大丈夫」
「なら、いいな。行くぞお前たち!!」
❖
「流石、勇者………第一砦を突破したか」
「お前が特徴を言わないと分からず通していたな」
「……お前、結構重要だったんだな。褒めてつかわす」
「魔王様!! 伝令です!!」
「手紙か………なに!? 早く援軍を出せと!? 砦を再建させろ!! うるさいな!! 負けた奴になんで手を差しのべなきゃ………ああ、ああわかったよ。お前が言うんだから良いのだろうな……」
「仮面をつけてからお前……変わったな」
「まぁ、いい。面白いからな」
❖
トントン
「入るぞ」
「寝ていないな……よき心かけ……早く出てけとは無粋な!! せ、せっかく我直々に……」
「ふぅ、冗談か………焦ったぞ」
「仮面外しておるな? なんでそっぽ向く」
「あまり見るなと? トラウマか?」
「………そんなに気にするほどでもないがの」
「なに? 醜いだろうと?」
「………ああ、醜いな」
「お前の心が醜いな」
「我の目には勇敢なる黒騎士様のご尊顔が見えるがな」
「……なに? 今度は恥ずかしい?」
「ふぅ、かわいい奴め」
❖
「ハヤト……敵の猛攻が激しいわ」
「他二人は!?」
「回復中」
「わかったよ。俺が……全員仕留める。殺してやるぜ………全員な悪だから」
❖
「最近、被害がでかいな………」
「なに? いくのか?」
「ま、まて」
「明日にしよう……」
「そんな顔をするな!! 仮面被ってもわかるわ!!」
「すまん………今夜付き合え」
❖
「…………すまんかった。無理を言った」
「仮面、取ってくれぬかの?」
「うむ。まぁ酷い面だな。ククク、余は綺麗か!? ぬぅ………かわい……なんでもない」
「…………べ、別に言わなくてもいい」
「………」
「すまん。なんと言うか………他愛な話がしたかった訳じゃないの」
「復讐とやらは………空しいだけっと………すまん………違う」
「………」
「勇者を倒したらお前は……どうする?」
「………そうか………相討ちで死ぬ気か」
「………」
「もっと顔を………近付けろ」
コツン
「お前は強い。誰よりも粘りがある。努力する。もし、お前が負けるなら我々はきっと勇者に敗北する。謙遜するな………王の言葉ぞ」
「だから、よく聞け………胸を張れ。お前はもう我らの仲間だ」
「だから………命ずる………敵を討て余の勇者よ。失敗はゆるさん」
「…………」
❖
バタン……
「はぁ………魔王というのに情けない………帰ってこいと命令さえ……できぬヘタレで………」
「………」
「元鞘に戻るだろう………」
「………………………それは嫌だな」
「……よし!!」
❖
「なんだ? その顔……余も行くのかと?」
「当たり前だ。臣下の一戦目に焼き付ける」
「それに戦力の逐次投入は無駄」
「一気に決めるぞ」
「ああ、仕事?」
「お前がやってるもんだ。帰ってきたらやっておいてくれ」
「はははははは」
❖
「黒騎士様が登場か」
「ハヤト気を付けて………奴……」
「おお、あれが………まぁかわいいのぉ……嫉妬」
「な、なに!? 魔王!?」
「そうじゃ!! 余が魔王ぞ!!」
❖
「くっ………ちと。勇者強いの。やらかしたかの………って!?」
「何故、我の前に出る!!」
「やめるのじゃ!! お主も消えるぞ!!」
「なに!?………恩を返してないだと!!」
「そんなの………いっぱい貰っておるわ」
「………はぁ。女々しい。護られるなんての」
「だからの………」
「ちっと本気で行こうかの!!」
❖
「………取っ捕まえたたが。お前……あの女の所へいくのだろ………」
「………奪い返せてよかったの」
「………」
「はぁ………余は女々しい」
「………処刑すればいいものを」
❖
「うっ………ぐぅ………ここは」
「お前は黒騎士!! みんなはどこ!!」
「!?」
「えっ………どうして………どうしてここに………」
「う、裏切ったって……どうして……」
「………」
「ね、ねぇ。何か答えてよ。なんで何も言わないの? ねぇ……私たち幼馴染みだったでしょ?」
「ちょっとまって!! 何も言わないの!? なんで!? まって言いたいことがあるの!! ずっとずっと!! ねぇ!!」
「なんで……聞いてくれないの……なんで……」
❖
「よぉ……元カノさん」
「あ、あなたは魔王!! よくも洗脳を!!」
「洗脳ね~」
「彼を変えたのはあなたのせいでしょ!! 私たちの知り合いを裏切らせてなんて………げすね!!」
「………本気で洗脳だと思ってる? ここまで来て、あなたたちに対峙したのは彼の本意よ。長い旅路になってしまったでしょう? 彼のせいよ」
「………」
「勇者を選んだのに。昔の男が気になる?」
「勇者を選んだ訳じゃ………」
「あの傷は勇者がつけた。あなたが欲しいと勇者が彼を傷付け………そしてあなたに真実を語った。でも……聞いてあげなかったのでしょう?」
「あ、あれは!! 間違いよ!! そんなこと勇者様はしないわ!!」
「どうせ、顔キモい言ったのでしょう? まぁ女の子だし、仕方ないけど」
「それは治そうと!!」
「そう、私も治せる。でも、治さなかった。だって治す必要ないでしょ? 他にも魅力的だったからね………まぁ断られたんだけど」
「………」
「あなたの事は大嫌い。あいつを悲しませた奴で………でも、感謝もある。彼を捨ててくれてありがとう。私に寄越して。それだけ」
「……あなたも好きなの?」
「…………はぁ? もういいわ、解放する。でも一言……次あいつに近付いたら殺すから」
❖
「スッキリした~なに? 何話したかって? 感謝よ感謝………でっ」
「何も話せなかったみたいね………どうしたの?」
「……そう」
「話すことがないか……でも。なんか憑き物が取れたみたいな表情よ……今」
「……なに?」
「俺のいない場所で………幸せになるな?」
「………それって………」
「ごめん………もう1回いいかな……」
「うん」
「………うんぅ………」
「お前のせいで………泣き虫が移ったじゃんか!!」
❖
「くっ………皆は……ルリは?」
「あっ、起きた」
「ま、魔王!!」
「ええ、魔王です。そしてこちらが……覚えてるでしょう!!」
「お、おまえは!?」
「はははははは、そんな顔面白いわ!! えっ? 笑いすぎ~だって~コイツ嫌いだし」
「ルリを取り返しに来たか……」
「残念だが勇者………次はお前だ」
「や、やめろ!? 死にたくない!! 俺は女神に騙されて!!」
「………こんなのに傷物にされたらショックだな」
「魔王さん!! 俺、実は転生者で色んな知識があるのです」
「処刑はやめだ」
「ほぅ………」
「拷問させよう」
❖
「なぁ………本当に私と一緒にでいいのか?」
「………そ、その。いまさら、ちょっと色気とかないかなぁって」
「そのまんまでいい?」
「よし!! 余は魔王ぞ!! 頭を撫でるな!!」
「………」
「撫でるだけかの?」
「……こ、恋人だから……ほか……することあるはず……えっと……」
「そう、キス……って知ってるではない、んぅ!?」
❖
この連載小説は未完結のまま約1年以上の間、更新されていません。
今後、次話投稿されない可能性が極めて高いです。予めご了承下さい。
最後に……あなたの主人公はどんなのでしたか?
髪の色は? 俯瞰でした? 性格は? 服装は?
自分は………やめておきましょう。書かれてないのですから。テンプレですから。
0
あなたにおすすめの小説
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
勇者の隣に住んでいただけの村人の話。
カモミール
ファンタジー
とある村に住んでいた英雄にあこがれて勇者を目指すレオという少年がいた。
だが、勇者に選ばれたのはレオの幼馴染である少女ソフィだった。
その事実にレオは打ちのめされ、自堕落な生活を送ることになる。
だがそんなある日、勇者となったソフィが死んだという知らせが届き…?
才能のない村びとである少年が、幼馴染で、好きな人でもあった勇者の少女を救うために勇気を出す物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる