甘く謳う二重奏~氷の天才ヴァイオリニストは執着アルファに溺愛される~

翡翠蓮

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※第五十一話「翻弄」

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「ぁ……そう、ま」

 発情しながら蒼馬の姿を見てしまったからかナカもぐずぐずに濡れてしまって、早く抱いてほしいと蕾がひくついている。
 蒼馬の瞳がぎらりと光るのがわかった。
 視線が絡んで、その獰猛な瞳に悦んでしまう。

「蒼馬の匂い、もっとほしい。おねがい、こっちきて」
「……うん。俺も湊の匂い、もっとほしい」
「んっ……」

 お互いの唇が触れ合って、舌を絡め合う。
 蒼馬の湿った舌が俺の口内を余すことなく蹂躙して、吐息が零れる。

「んっ、んぅ……」
「ん……」

 蒼馬の唾液が俺の口内に入ってきて、その甘さに陶酔する。
 気持ちいい。後孔から内ももに愛液がとろりと垂れるのがわかった。

 蒼馬の唇、柔らかい。
 お風呂上りでちょっと温かくて、安心する味。
 唇も舌も離されて、息を整えながら視線を絡ませた。

「お前見てると、なんか発情しちゃう……」
「……そういえば『運命の番』のオメガって、番のアルファの匂いを敏感に感じ取って発情しやすくなっちゃうんじゃなかったっけ」
「え、そうなの?」
「前に、テレビで『運命の番特集』っていう番組があって、そのときにゲストのバース性研究者が言ってたはずだよ」

 そうだ、確かその日SNSでその番組がトレンド入りしたんじゃなかったか。
 俺も見ていた覚えがある。
 そのときは、『運命の番』なんているわけない、いたとしても見つからないだろうと思っていた。

 蒼馬と出会ったときだって、『運命の番』に出会ったとは思っていたけど、『運命の番』だからって蒼馬と結ばれる権利もないし、惹かれるわけもないと思っていた。

 今でもそう思う。
 『運命の番』だからって、惹かれたわけじゃない。
 好きになった相手がたまたま『運命の番』っていう特別な存在だっただけで……『運命の番』に頼ったわけじゃない。
 それは、蒼馬だってわかっているはずだ。

「ぁ……っ」

 ぼうっとそんなことを考えていたら、部屋着がいつのまにか剥ぎ取られていて胸の先端をきゅっと摘ままれた。

「乳首、弱いね」
「べ、べつに、よわくなんか……、あ……っ!」
「摘ままれただけで声出てるよ?」
「あっ、あ……っ、声、我慢できなくて……、あぁっ!」

 小さな飾りを摘まんだあとは、蒼馬がぱくりと口に含んだ。
 生温かい舌が先端を包み、断続的に下から上へ舐め上げられる。
 気持ち良くて、声を我慢できない。

「はぁ、んっ、あ……っ」
「湊の乳首、俺に舐められてぷっくりしてる……」
「そ、そんなこと言わないで……っ!」

 唇が離れて、乳首と蒼馬の間に銀色の糸が引く。
 弄られたソコは蒼馬の言う通りぷっくり腫れあがっていて、もっと弄ってと主張しているみたいだった。
 蒼馬の唾液でてらてらと艶が出ていて、淫らでたまらなく恥ずかしくなって顔を逸らす。

「湊、こっちきて」

 紅潮した顔で蒼馬を見れば、彼がぽんぽんと膝を叩いていた。
 そこに乗れってこと……?

「な、なんでこんな姿勢……あ……っ!」

 蒼馬の両足の外側に膝立ちしたら、後蕾の中に指が滑りこんだ。
 腰ががくがくして、自然と前屈みになってしまう。
 蒼馬のごつごつした指が俺の弱いところを擦り上げ、たくさん虐めてくる。

「んっ、ぁ、あぁ……! ソコばっか、いじめないで……っ」
「気持ちいいから、虐めたっていいだろう?」
「あ、あっ、あ……! いじ、わる……!」

 下を向いて蒼馬を睨んでも、彼は余裕のある笑みを浮かべて俺のナカを弄り回した。
 ぐちゅぐちゅと卑猥な水音が部屋に響く。
 後孔は指を三本も咥えるくらいほぐされていて、気持ち良さに何も考えられなかった。

「ねえ、跡つけてもいい? 湊は、ここなら誰にも見られない?」
「え……?」

 突然蒼馬からキスマークのお願いをされた。
 鎖骨あたりをそっとなぞられて、びくびく身体が震える。
 今は冬だし鎖骨を出そうとは思わない。
 それに、いつもうなじの噛み跡を隠すために首元まで隠れた服を着ているし、誰かに見られる心配はないだろう。

「うん……っ、つけて……! んぁっ……」

 ちり、と痛みが走る。
 その赤い花みたいな口づけを、鎖骨だけじゃなくて胸の辺りにもされた。

「はぁ……っ、は……」

 痛いのに気持ち良くて嬉しい。
 こんなときは痛みすらも受け入れてしまう。
 自分じゃ見えないけれど、自分のものだと印をつけてくれたことに喜びを感じて、痛いのにもっとつけて欲しいだなんて思ってしまった。

「……腰、落として」

 俺の身体に印をつけ終えた蒼馬が俺の腰を掴んでくる。
 そのままゆっくり蒼馬の欲望が俺の後孔を押し広げてきた。
 この体勢は初めてで、怖くて蒼馬の肩に触れている手の力が強まる。
 これって……。

「は……あ、ぅ……、こ、これ、奥まで入っちゃう……」

 そう、俺のナカの奥の奥まで入ってしまう。
 入ってはいけない、最奥の部分にまで。
 怖くて腰を浮かせていたら、蒼馬がくすっと笑った。

「大丈夫だよ。……ほら」
「え……あっ!? ――――ッ!!!」

 腰を掴んでいた蒼馬の手が離されて、ぐぽん、と最奥に蒼馬のものが挿入された。
 いきなり奥まで貫かれ、頭が真っ白になる。
 目がちかちかして、いつのまにか精液がとぷとぷと俺の尿道口から零れていた。

「は……っ、あ、あ……」
「挿れただけでイっちゃったの? 可愛いよ、湊。……湊?」

 気持ち良くて息をするだけで精一杯で、蒼馬が話しかけているみたいだけど言葉が理解できない。
 身体がびくびく動いてしまうだけで、奥から蒼馬のものを抜きたいのに何も抵抗できない。
 涎を垂れっぱなしにして、何も考えられなかった。

「……トんじゃった? 大丈夫?」
「んあっ!?」

 奥をごり、と突かれて、手放しそうになっていた意識が戻ってくる。

「あっ、あ、あ……! 蒼馬、もうむりぃ……っ」
「今日は俺が湊を好きにしていい日なんでしょ? 湊が無理でも俺がしたい」
「んぅ……っ、あっ、んっ……!」

 そういえばテーマパークにいたときそんなことを話した気がする。
 夜の方向で好きにしていいって言ったつもりじゃないのに!

 強引に最奥を突き刺してきて、息をしようと思えば口づけられた。
 呼吸ができなくて背中をトントンと叩けば唇が離される。
 息すらも蒼馬にコントロールされて、いつもならこんなことされたら怒りが湧くはずなのに、自分を好き勝手してくれる悦びのほうが勝っていた。

「気持ちいい?」
「あっ、あぁ……! きもち、い……っ」
「俺も気持ちいいよ。……好きだよ、湊」
「……っ!」

 耳元で囁かれて、身体にビリビリ電流が走る。
 奥の奥を何度も責められて、そうかと思えば前立腺もぐいぐい押し潰され、わけがわからなくなってくる。

「湊……っ」
「あっ、そうま、そう、ま……っ」

 名前を呼ばれることが嬉しくて、思わず蒼馬を抱きしめる。
 身体を揺さぶられて、涙がぼろぼろ溢れて身体の感覚がなくなってきた。

 奥を穿つ欲望がだんだん激しくなってきて、蒼馬を抱きしめる力が強くなってしまう。
 足先をきゅっと丸めて快感を逃そうとしても、蒼馬は抽挿をやめる気配はない。
 蒼馬の汗ばんだ背中に爪を立てて、吐息が押し出される。

「ん……んぅ……っ」

 蒼馬と目が合って、乱暴に口づけられた。
 舌が絡まって、上顎や歯列をなぞられ口内すらも犯されていく。
 そしてそのまま快感の限界がやってきて――。

「んっ、ぁ――――ッ」

 昂りを奥に押しつけられて息が止まり、一気に熱を吐き出した。
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