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王宮へ
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炎天下は相変わらず。
汗をかいては拭って、汗をかいては拭ってを繰り返しています。
わたくしは朝一で王宮へ向かいました。
王宮の執務室でナポレオン様が待っています。
王宮は広い。
何度も来ているけれど、迷子になりそう。
わたくしは近衛騎士に案内されるまま、ナポレオン様の執務室に向かっています。
「ここです」
と言って近衛騎士はドアをノックしました。
トントン
「はい」
「宰相。ターニア・ウラさんを連れて参りました」
「はーい」
「では、私はこれで」
近衛騎士は踵を返しました。
「失礼致しますわ」
わたくしはドアノブを回し、執務室に入りました。
執務室は本が零れんばかりに本棚にぎっしりと詰め込まれていました。
「お手紙、拝見致しました」
「来てくれたんだね。ありがとう、ターニア」
「はい、宰相」
トントン。
ドアをノックする音がしました。
誰でしょう?
ドアが開いてメイドらしい女性が中に入ってきました。
「レイラ。例のものを持ってきてくれ」
「かしこまりました」
レイラというメイドは踵を返しました。
例のもの?
わたくしの頭の上にはクエスチョンマークが立っていました。
間もなくして再びドアをノックする音がしました。
メイドはケーキとお茶を運んできました。
ケーキはわたくしの大好物のチーズケーキ。
「さあ、召し上がってくれ」
「はい……いただきます」
わたくしはお茶を飲みました。
美味しい。
「で。ターニア。きみはウラ家を出たんだな?」
「はい」
「で……風の噂で聞いたんだが。どうやらウラ家令息のアンドレイと婚約破棄をしたんだってね」
「何故それを……?」
「王侯貴族は何でも噂がすぐに広まるんだよ」
確かにそうです。
王侯貴族は情報拡散が早い。
「で。これまた聞いた話なんだが。フォスティ家令嬢のケイトと婚約したらしいね」
「その通りです」
「何とも許しがたい話!!」
ナポレオン様はティーカップを口に運びました。
と、その時、ナポレオン様がむせました。
ゲホゲホゲホゲホ
「大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫だ。ゲホゲホ。器官に入っただけだ。ゲホゲホ」
「それでな。今きみは婚約者がいるのかね?」
「いいえ、いませんわ」
「だったら、この私で我慢しておかないか?」
「そ……そんな」
平民に身を落としたわたくしが再び貴族に!?
「わたくしはもう平民ですわ」
「いや。それでも構わない。きみはウラ家の養女なんだからな」
ウラ家の養女?
でも、ウラ家にはもう戻れない。
「お願いだ。私はきみの子供を思う気持ちに惚れたんだ! それに、きみは最高の聖女だ」
汗をかいては拭って、汗をかいては拭ってを繰り返しています。
わたくしは朝一で王宮へ向かいました。
王宮の執務室でナポレオン様が待っています。
王宮は広い。
何度も来ているけれど、迷子になりそう。
わたくしは近衛騎士に案内されるまま、ナポレオン様の執務室に向かっています。
「ここです」
と言って近衛騎士はドアをノックしました。
トントン
「はい」
「宰相。ターニア・ウラさんを連れて参りました」
「はーい」
「では、私はこれで」
近衛騎士は踵を返しました。
「失礼致しますわ」
わたくしはドアノブを回し、執務室に入りました。
執務室は本が零れんばかりに本棚にぎっしりと詰め込まれていました。
「お手紙、拝見致しました」
「来てくれたんだね。ありがとう、ターニア」
「はい、宰相」
トントン。
ドアをノックする音がしました。
誰でしょう?
ドアが開いてメイドらしい女性が中に入ってきました。
「レイラ。例のものを持ってきてくれ」
「かしこまりました」
レイラというメイドは踵を返しました。
例のもの?
わたくしの頭の上にはクエスチョンマークが立っていました。
間もなくして再びドアをノックする音がしました。
メイドはケーキとお茶を運んできました。
ケーキはわたくしの大好物のチーズケーキ。
「さあ、召し上がってくれ」
「はい……いただきます」
わたくしはお茶を飲みました。
美味しい。
「で。ターニア。きみはウラ家を出たんだな?」
「はい」
「で……風の噂で聞いたんだが。どうやらウラ家令息のアンドレイと婚約破棄をしたんだってね」
「何故それを……?」
「王侯貴族は何でも噂がすぐに広まるんだよ」
確かにそうです。
王侯貴族は情報拡散が早い。
「で。これまた聞いた話なんだが。フォスティ家令嬢のケイトと婚約したらしいね」
「その通りです」
「何とも許しがたい話!!」
ナポレオン様はティーカップを口に運びました。
と、その時、ナポレオン様がむせました。
ゲホゲホゲホゲホ
「大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫だ。ゲホゲホ。器官に入っただけだ。ゲホゲホ」
「それでな。今きみは婚約者がいるのかね?」
「いいえ、いませんわ」
「だったら、この私で我慢しておかないか?」
「そ……そんな」
平民に身を落としたわたくしが再び貴族に!?
「わたくしはもう平民ですわ」
「いや。それでも構わない。きみはウラ家の養女なんだからな」
ウラ家の養女?
でも、ウラ家にはもう戻れない。
「お願いだ。私はきみの子供を思う気持ちに惚れたんだ! それに、きみは最高の聖女だ」
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