【完結】義理の妹のために婚約破棄になりましたが、なぜか王太子に愛されました。

hikari

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ゴミ係

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夕飯の支度は自分たちでする。

ステファニーは料理番兼ゴミ係。


このゴミ係が物凄く大変なのだ。

ゴミは積み上げられていて、ステファニーの身長では届かないのだ。

おまけに力仕事。


誰も嫌がってしないのだ。


(あれだけ高く積まれたら、届くわけないわ。背の高いティサがやれば良いのに)


先輩後輩は学園以来。

学園の時は同級生がいたから、何とかなった。

しかし、この修道院には一人で入った。

友達もいない。


ティサとカリナとミトとナリーとクレアの5人は仲が良い。

5人で組んでいじめてくるのだ。


(同期がいない上に友達もいない。こんな苦しい修道院、早く抜け出したいわ)


そもそもこうなってしまったのも、裏切り者二人のせい。

あの二人さえシッカリしていれば、このような目には合わなかった。


「痛っ」

「大丈夫?」


ナリーが包丁で手を怪我したようだ。

え!?

でも、そもそも包丁使うのに慣れているはずなのに、手を切る?

ステファニーは疑問に思った。


「こいつが睨んできたからよ」

ナリーはステファニーを指差した。


「いえ、わたくしは睨んでなんかいませんわ」

「そうだったのね。感じの悪い人だわ」

クレアもステファニーを指差し、もう片方の手を口に添えてナリーとひそひそ話をしている。


そして、二人は笑いだした。


「ナリー。大丈夫?」

「うん」

ナリーは傷口を舐めている。


自作自演だ、と思った。

(わたくしを陥れるためなら、自分の体を傷つけられる。そんな連中なのね)

もしかしたら、落書きも5人のうちの誰かがしたのかもしれない。


(酷い人たち……)

思わずため息をついてしまった。


「アルバラードさん。ゴミ捨てお願い」

ゴミ捨てはいつもの事。


これが力仕事で大変なのだ。


アルバラードは台車にゴミを積み込む。

まず、臭い。


このような仕事はいかにも新人が任されるようなもの。


「アルバラードさん。あなたには一人前の修道女になって欲しいからね」

と、カリナ。


そんな綺麗事を並べられても、嘘だというのは見え見えだ。


嫌がらせの一貫に決まっている。

いかにも体育会系の修道院だ。


ステファニーはごみを集める。

重い。

これを焼却炉まで持っていく。

燃えないゴミは高く積まれている。


(ああ……臭い)

「アルバラードさん、しっかりしてよ!!」

鞭を打つようなその一言が耐え難い。


ゴミを焼却炉に入れるのも一苦労。

「何ていう力仕事」

匂いに耐えながら、懸命に中に入れる。

「臭い」


なぜ!?

なぜ私だけがこんな思いをしなければならないの?


ハンスの馬鹿!!

ジュリエットの馬鹿!!
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