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合唱団
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先輩後輩の関係の強い修道院で地獄を見たが、唯一の楽しみがあった。
それは合唱団だった。
賛美歌だけでなく、王宮で歌う合唱団でもあった。
王宮での発表会は冬。
それは王太子の誕生日会だ。
合唱団で友達ができた。
ルーシーだった。
ルーシーはセピア色の長い髪にセピア色の瞳。
ルーシーは平民。
もっとも、修道院には平民しかいない。
ステファニーはルーシーには自分が伯爵令嬢である事を告白した。
髪の色も無理矢理黒に染められた事。
髪を切られた事も話した。
ルーシーはステファニーの2歳年上の20歳。
修道院に入ったのも、丁度今のステファニーと同じ年だ。
合唱団は歌を歌える。
歌うとスッキリするのだ。
合唱団にはティサもナリーもミトもクレアもカリナもいない。
平和そのものだ。
いじめもない。
唯一の居場所だった。
声を出す時はおなかから。
喉から声を出すと、声が割れる。
ルーシーはハスキーボイスなので、アルト。
対して、声の高いステファニーはソプラノだった。
女性しかいない合唱団だが、世界中から注目されている。
合唱団の中では王太子ジェラールが人気あった。
ジェラールが目的で合唱団に入る人もいた。
ジェラールの前で歌える事を皆誇りに思っていた。
ステファニーはジェラールに特に恋心を持っていたわけではなかったが、やはりジェラールの前で歌える事には誇りを持っていた。
「王太子殿下って素敵よね、ステファニー」
「そうよね、ルーシー」
いつもこのような事を言っている。
「王太子殿下は倍率が高いからね」
しかし、合唱団にいるのも、皆平民。
皆、玉の輿を狙っているのだ。
「ねぇねぇ、ステファニー」
「なあに?」
「ステファニーなら、王太子殿下はお似合いなんじゃないかしら? だって、ステファニーは貴族だし、結婚の可能性もありそうだわ」
「そう……かしら?」
しかし、それでもジェラールとの結婚などあり得ないと考えているので、妄想もしない。
身分を落としてしまったのだから、自分の結婚相手は平民だと思っている。
いや、下手すれば一生結婚できないかもしれない。
ステファニーは歌唱力があるのと、声の質が良いという事から、ソロのパートが任されている。
その声は勿論、ジェラールの耳に入ることになる。
「ステファニーはいいなあ、声が高くて」
「そう……かな?」
「だって、私なんかガラガラ声だもの」
とはいえ、ステファニーはハスキーボイスに憧れた事があった。
半日歌い続け、わざと声を枯らした事がある。
「王太子殿下の前で歌えるのがやはり強みよね」
ルーシーはウインクした。
それは合唱団だった。
賛美歌だけでなく、王宮で歌う合唱団でもあった。
王宮での発表会は冬。
それは王太子の誕生日会だ。
合唱団で友達ができた。
ルーシーだった。
ルーシーはセピア色の長い髪にセピア色の瞳。
ルーシーは平民。
もっとも、修道院には平民しかいない。
ステファニーはルーシーには自分が伯爵令嬢である事を告白した。
髪の色も無理矢理黒に染められた事。
髪を切られた事も話した。
ルーシーはステファニーの2歳年上の20歳。
修道院に入ったのも、丁度今のステファニーと同じ年だ。
合唱団は歌を歌える。
歌うとスッキリするのだ。
合唱団にはティサもナリーもミトもクレアもカリナもいない。
平和そのものだ。
いじめもない。
唯一の居場所だった。
声を出す時はおなかから。
喉から声を出すと、声が割れる。
ルーシーはハスキーボイスなので、アルト。
対して、声の高いステファニーはソプラノだった。
女性しかいない合唱団だが、世界中から注目されている。
合唱団の中では王太子ジェラールが人気あった。
ジェラールが目的で合唱団に入る人もいた。
ジェラールの前で歌える事を皆誇りに思っていた。
ステファニーはジェラールに特に恋心を持っていたわけではなかったが、やはりジェラールの前で歌える事には誇りを持っていた。
「王太子殿下って素敵よね、ステファニー」
「そうよね、ルーシー」
いつもこのような事を言っている。
「王太子殿下は倍率が高いからね」
しかし、合唱団にいるのも、皆平民。
皆、玉の輿を狙っているのだ。
「ねぇねぇ、ステファニー」
「なあに?」
「ステファニーなら、王太子殿下はお似合いなんじゃないかしら? だって、ステファニーは貴族だし、結婚の可能性もありそうだわ」
「そう……かしら?」
しかし、それでもジェラールとの結婚などあり得ないと考えているので、妄想もしない。
身分を落としてしまったのだから、自分の結婚相手は平民だと思っている。
いや、下手すれば一生結婚できないかもしれない。
ステファニーは歌唱力があるのと、声の質が良いという事から、ソロのパートが任されている。
その声は勿論、ジェラールの耳に入ることになる。
「ステファニーはいいなあ、声が高くて」
「そう……かな?」
「だって、私なんかガラガラ声だもの」
とはいえ、ステファニーはハスキーボイスに憧れた事があった。
半日歌い続け、わざと声を枯らした事がある。
「王太子殿下の前で歌えるのがやはり強みよね」
ルーシーはウインクした。
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