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悪役令息は罰を受ける
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学園裁判は前期の最終日に行われた。
今回はオーブリー殿下も関係者という事で、裁判長の席には副会長が座っていた。その近くには校内のくじで集められた陪審員たちが陪審員席に座っている。彼らはあらかじめ手渡されたであろう資料に目を通したり、緊張で前の一点を見つめていたりして開始を待っていた。
準備が整うと副会長が開廷の木槌を鳴らす。
サーシャとクレインは宣誓をしてそれぞれの席に着いた。
僕とオーブリー殿下、エンツは関係者席に座り学園裁判を見守る。傍聴席には生徒が溢れていた。皆この不祥事を愉しんでいる。
サーシャが階段で押されたことを話していた。サーシャの根拠は押されたという自身の証言のみで、目撃者などはいないようだった。
クレインはその日のその時間、呼び出しがあったと証言する。まだ、王妃様の名前を出して良いのか決めかねているようだった。
お互いふわっとした証言だ、やはり旗色は悪かった。
サーシャはそのまま押し切れると思ったのか。そこから始まったのはいかに僕たちが信用ならないやつらかと言う主張だった。サーシャ側からは僕がサーシャに意地悪をしたり、悪いうわさを流していたと言う証言をするものが現れた。ただの悪口大会になるが止める人間はいなかった。副会長はニヤニヤしながら僕を見ている。もちろん、僕はそんなことはしていない。
二人の証言が終わると陪審員が質問を始めた。殿下がこちらを見てニヤリと笑う。
「すみません、サーシャ様は殿下の婚約者であられるケトラ様に誤解を受けるくらいに殿下と親交を深めていたと聞こえるのですが」
サーシャはぶんぶんと頭を振る。そして、目を潤ませながそれが今回の事故の動機だと言った。
「すみません、ケトラ様は友もいなく。孤独だったからサーシャ様を恨んで悪口を広めたと言われましたが…友はいないのにどうやってですか?」
僕の心がえぐられる質問だ。サーシャはそれは知ったところではないと言った。
「すみません、サーシャ様はケトラ様の護衛に呼び出されてひとりで向かったのですか?恨まれていると自覚のある方からなのに、警戒しなかったのですか?」
僕はちらりと殿下を見た。殿下は楽しそうに裁判を眺めている。サーシャは分が悪くなっているのに気づき始めたみたいだ。
「サーシャ様は婚約者がいる人と親交を深め、誰が流しているか分からない噂をケトラ様のせいにして。なのに、呼び出されたらひとりで向かい、その結果、けがをされたという事ですね?」
サーシャはあわあわと唇を震わせる。サーシャを擁護する生徒から「ケトラ様は昨年、サーシャ様に怪しげな薬を盛りました」と言い出した。サーシャは目を潤ませて陪審員をみた。立ち姿だけなら見事な悲劇のヒロインだ。
「ケトラ様は殿下の婚約者にふさわしくありません。ですから、私は王妃様に頼まれて殿下とお近づきになりました。もともとケトラ様は殿下に嫌われていたようですし」
王妃様の名前を出したのはサーシャだ。クレインが呼び出したのは王妃様だったと言った。
クレインが嵌められたことに真実味が帯びる。
「私は王妃様の指示で…だって私こそが殿下にふさわしいと!」
殿下はその証言を待っていたかのように立ち上がると、大袈裟な身振りで両手を広げて声を張った。
「あぁ、ケトラは私の婚約者にはふさわしくない! よって、ここで婚約破棄を言い渡す!」
相変わらずのぼう読みに僕は白けた目で殿下を見る。クレインは驚いた顔をして殿下を見た。僕も立ち上がって叫んだ。
「婚約者がありながら、不貞を働く殿下を信じられません。私はそれを受け入れます!」
殿下はニヤリとこちらを見た。質問を繰り返していた陪審員は殿下の知り合いらしい。これはあのサロンで決めた筋書き通りだった。
「さらに私は申し上げます。殿下が今までしてきた数々の非道を…!」
そして、幼少期から受けていた殿下からの仕打ちをすべて打ち明けた。
「サーシャ様に怪しげな薬をのませたのは殿下です、殿下は王弟としてふさわしくありませ……んっ」
隣で成り行きを見守っていたエンツが僕の襟を締めあげた。
「…かはっ」
エンツの目には怒りが揺れている。それを制したのは殿下だった。エンツの手をぎゅっと握り離すように言う。エンツはすぐに目を伏せて立つが握りしめた手はまだ震えていた。
学園裁判はまんまとオーブリー殿下の糾弾の場へと様相を変えて。学園中が殿下の非道を知るところとなった。こうなってしまっては殿下の悪い噂は校内の隅々まで轟くだろう。
副会長が口端を引きつらせて閉廷の木槌を叩く。
陪審員はクレインを無罪だと判定した。僕にまつわる悪評が同情の声に変わる。殿下はそのまま王城に帰るらしくエンツだけを連れてその場から去って行った。
サーシャは呆然と立ち尽くしていた。
クレインが僕の側に駆け寄った。僕はそれを笑顔で迎える。そのまま二人で帰宅した。
僕は部屋に入ると僕の向いにクレインを座らせ、殿下の心にずっといた人はエンツだったこと。そのために今回の学園裁判を利用したことを説明した。ついでに僕の名誉の回復もしてくれた。
クレインの手を取り頬を寄せた。
「赤くなってる・・・」
クレインが僕のエンツがつけた傷を指でなぞる。僕は良く見えるように襟を開いて見せた。
「名誉の負傷です」
僕はにっこりと笑って見せたのだが、クレインはぎゅっと眉根を寄せて怒って見せる。
「心配した。すごく…これからは…」
だけどそこでクレインは言葉を切った。気まずい沈黙が漂う。僕はその沈黙をかき消すように明るい声を出すよう努めた。
「頑張った僕にご褒美をください。クレインの一日を僕にください」
クレインは驚いた顔をした後うなずいてくれた。彼が立ち上がり部屋を出て行くところを見送る。一度振り返りこちらを見た。小さく手を振ると口角を上げて手を上げた。
オーブリー殿下は王様に呼び出され僕との婚約破棄を認められたそうだ。だけど王様の怒りは深く、今回の不祥事の責任を取って、卒業後は王籍を外れ一代限りの爵位と西の領地を拝領することが決まった。
サーシャは脅されたのだと吹聴して回っていたがそれは悪手だった、王妃様が怒ってサーシャは侯爵家の領地へ送られることが決まった。許されるまでは王都に戻ることはできない。彼を甘やかす両親も今回ばかりは助けることができなかった。もちろん、サーシャの処分を望んだのはハイド公爵家もだ。
裏でサーシャをそそのかした王妃様だが、王妃様に使う経費を大幅に減額することで罰とした。また、王妃様の私財で王都に孤児院が建てられた。僕に王族教育と言って王妃様の仕事をさせていたことも露見したため、改めて王妃様として教育されるそうだ。
そして僕も校内でのこと王妃様への対応が貴族のふるまいではないと糾弾された。再教育のために公爵家の自領へと送られることになった。
今回の騒動に関わった生徒もそれぞれ処分されたと言う。
それがこの長い休みの間に起きたことだ。僕は断罪の渦にクレインを巻き込むつもりはない。
手を離すなら今なんだろう。
クレインが僕にくれた一日はベル号にのって遠乗りをすることにした。僕一人でも乗れるようにはなったが初めの頃のように二人で乗った。
王都の外れの草原は今日も広々として気持ちがいい。僕は木陰に敷き布を引いてそこに座った。クレインは僕の腿に頭をのせて目をつむった。ベル号は機嫌よく草を食んだり、走ったりしている。穏やかな時間だった。お昼も白パンを用意した。いつも通りの僕の大切な時間だったお昼をなぞった。
「僕はこの景色を見て世界は広いなって思いました。僕の世界はいつも小さかったから」
クレインの黒髪を手で梳いて草原をわたる風を見る。
「君がいて良かった。僕はこの景色を忘れない。僕は…」
王都から離れる僕にとってこの景色は見収めになる。言葉に詰まって彼の髪を梳く手を止めると、それを咎めるようにおなかの肉をつままれた。それにクスリと笑ってまた彼の髪を梳く。
「僕のこの殿下の婚約者だった期間はなんのためにあったんでしょうね。僕に価値って……」
クレインがガバリと起き上がって僕の顔に手を添える。僕は笑って見せた。
「ごめんなさい、弱音を吐きました、クレインもう一つお願いがあるのですが聞いてもらえますか?」
クレインは真意を探る様に僕の瞳を覗き込んだ。
「…僕と寝てください」
真っすぐに見つめ返すとクレインの黒い瞳が揺れた。僕はクレインに抱き着くとそのまま押し倒そうとして失敗した。クレインはびくりとも揺らがなかった。
「僕とっ…!!!」
いくら押しても倒れなくて怒ると。
「…ここでは無理だろ」
すごくまっとうな反論を受けた。確かに、ここは外だ。
クレインは僕を抱き上げるとベル号を呼び寄せて乗る。僕はクレインに担がれたまま町外れのいわゆる連れ込み宿に連れて行かれた。
今回はオーブリー殿下も関係者という事で、裁判長の席には副会長が座っていた。その近くには校内のくじで集められた陪審員たちが陪審員席に座っている。彼らはあらかじめ手渡されたであろう資料に目を通したり、緊張で前の一点を見つめていたりして開始を待っていた。
準備が整うと副会長が開廷の木槌を鳴らす。
サーシャとクレインは宣誓をしてそれぞれの席に着いた。
僕とオーブリー殿下、エンツは関係者席に座り学園裁判を見守る。傍聴席には生徒が溢れていた。皆この不祥事を愉しんでいる。
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僕の心がえぐられる質問だ。サーシャはそれは知ったところではないと言った。
「すみません、サーシャ様はケトラ様の護衛に呼び出されてひとりで向かったのですか?恨まれていると自覚のある方からなのに、警戒しなかったのですか?」
僕はちらりと殿下を見た。殿下は楽しそうに裁判を眺めている。サーシャは分が悪くなっているのに気づき始めたみたいだ。
「サーシャ様は婚約者がいる人と親交を深め、誰が流しているか分からない噂をケトラ様のせいにして。なのに、呼び出されたらひとりで向かい、その結果、けがをされたという事ですね?」
サーシャはあわあわと唇を震わせる。サーシャを擁護する生徒から「ケトラ様は昨年、サーシャ様に怪しげな薬を盛りました」と言い出した。サーシャは目を潤ませて陪審員をみた。立ち姿だけなら見事な悲劇のヒロインだ。
「ケトラ様は殿下の婚約者にふさわしくありません。ですから、私は王妃様に頼まれて殿下とお近づきになりました。もともとケトラ様は殿下に嫌われていたようですし」
王妃様の名前を出したのはサーシャだ。クレインが呼び出したのは王妃様だったと言った。
クレインが嵌められたことに真実味が帯びる。
「私は王妃様の指示で…だって私こそが殿下にふさわしいと!」
殿下はその証言を待っていたかのように立ち上がると、大袈裟な身振りで両手を広げて声を張った。
「あぁ、ケトラは私の婚約者にはふさわしくない! よって、ここで婚約破棄を言い渡す!」
相変わらずのぼう読みに僕は白けた目で殿下を見る。クレインは驚いた顔をして殿下を見た。僕も立ち上がって叫んだ。
「婚約者がありながら、不貞を働く殿下を信じられません。私はそれを受け入れます!」
殿下はニヤリとこちらを見た。質問を繰り返していた陪審員は殿下の知り合いらしい。これはあのサロンで決めた筋書き通りだった。
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隣で成り行きを見守っていたエンツが僕の襟を締めあげた。
「…かはっ」
エンツの目には怒りが揺れている。それを制したのは殿下だった。エンツの手をぎゅっと握り離すように言う。エンツはすぐに目を伏せて立つが握りしめた手はまだ震えていた。
学園裁判はまんまとオーブリー殿下の糾弾の場へと様相を変えて。学園中が殿下の非道を知るところとなった。こうなってしまっては殿下の悪い噂は校内の隅々まで轟くだろう。
副会長が口端を引きつらせて閉廷の木槌を叩く。
陪審員はクレインを無罪だと判定した。僕にまつわる悪評が同情の声に変わる。殿下はそのまま王城に帰るらしくエンツだけを連れてその場から去って行った。
サーシャは呆然と立ち尽くしていた。
クレインが僕の側に駆け寄った。僕はそれを笑顔で迎える。そのまま二人で帰宅した。
僕は部屋に入ると僕の向いにクレインを座らせ、殿下の心にずっといた人はエンツだったこと。そのために今回の学園裁判を利用したことを説明した。ついでに僕の名誉の回復もしてくれた。
クレインの手を取り頬を寄せた。
「赤くなってる・・・」
クレインが僕のエンツがつけた傷を指でなぞる。僕は良く見えるように襟を開いて見せた。
「名誉の負傷です」
僕はにっこりと笑って見せたのだが、クレインはぎゅっと眉根を寄せて怒って見せる。
「心配した。すごく…これからは…」
だけどそこでクレインは言葉を切った。気まずい沈黙が漂う。僕はその沈黙をかき消すように明るい声を出すよう努めた。
「頑張った僕にご褒美をください。クレインの一日を僕にください」
クレインは驚いた顔をした後うなずいてくれた。彼が立ち上がり部屋を出て行くところを見送る。一度振り返りこちらを見た。小さく手を振ると口角を上げて手を上げた。
オーブリー殿下は王様に呼び出され僕との婚約破棄を認められたそうだ。だけど王様の怒りは深く、今回の不祥事の責任を取って、卒業後は王籍を外れ一代限りの爵位と西の領地を拝領することが決まった。
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裏でサーシャをそそのかした王妃様だが、王妃様に使う経費を大幅に減額することで罰とした。また、王妃様の私財で王都に孤児院が建てられた。僕に王族教育と言って王妃様の仕事をさせていたことも露見したため、改めて王妃様として教育されるそうだ。
そして僕も校内でのこと王妃様への対応が貴族のふるまいではないと糾弾された。再教育のために公爵家の自領へと送られることになった。
今回の騒動に関わった生徒もそれぞれ処分されたと言う。
それがこの長い休みの間に起きたことだ。僕は断罪の渦にクレインを巻き込むつもりはない。
手を離すなら今なんだろう。
クレインが僕にくれた一日はベル号にのって遠乗りをすることにした。僕一人でも乗れるようにはなったが初めの頃のように二人で乗った。
王都の外れの草原は今日も広々として気持ちがいい。僕は木陰に敷き布を引いてそこに座った。クレインは僕の腿に頭をのせて目をつむった。ベル号は機嫌よく草を食んだり、走ったりしている。穏やかな時間だった。お昼も白パンを用意した。いつも通りの僕の大切な時間だったお昼をなぞった。
「僕はこの景色を見て世界は広いなって思いました。僕の世界はいつも小さかったから」
クレインの黒髪を手で梳いて草原をわたる風を見る。
「君がいて良かった。僕はこの景色を忘れない。僕は…」
王都から離れる僕にとってこの景色は見収めになる。言葉に詰まって彼の髪を梳く手を止めると、それを咎めるようにおなかの肉をつままれた。それにクスリと笑ってまた彼の髪を梳く。
「僕のこの殿下の婚約者だった期間はなんのためにあったんでしょうね。僕に価値って……」
クレインがガバリと起き上がって僕の顔に手を添える。僕は笑って見せた。
「ごめんなさい、弱音を吐きました、クレインもう一つお願いがあるのですが聞いてもらえますか?」
クレインは真意を探る様に僕の瞳を覗き込んだ。
「…僕と寝てください」
真っすぐに見つめ返すとクレインの黒い瞳が揺れた。僕はクレインに抱き着くとそのまま押し倒そうとして失敗した。クレインはびくりとも揺らがなかった。
「僕とっ…!!!」
いくら押しても倒れなくて怒ると。
「…ここでは無理だろ」
すごくまっとうな反論を受けた。確かに、ここは外だ。
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