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弐拾b 胸騒ぎの月曜日 後

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3.


 酔いに任せてフラフラ歩いて帰宅する。飲むつもりだったのでバイクは家に置いて外出したのだ。暗い我が家を外から見上げて、ふと合鍵を作った方がいいかなと考える。真由に渡すと喜ぶだろう。そう思いながら階段がある表通りに廻ると、アパートの前に不相応な車が停まっているのに気付いた。

 黒塗りの紛う方なき「ショーファードリブン」だった。メルセデスやロールスロイス等の外来有名メーカーではなく、和製フォーマルサルーンの代名詞であるトヨタ・センチュリーであるところが渋い。何度モデルチェンジしても、基本的なデザインは何十年と変わらない車の一つだ。車体価格は目の玉が出る程高いのに、量産モデルと違い手作業で仕上げるパーツが多い事から、収益が見込めない車種の一つらしい。
 思わず口笛を吹いた敦の目の前で、運転席側のドアが開き、白手袋を身に付けた運転手が出てきた。その男は歩いてきた敦に真っ直ぐに目を当てて軽く頭を下げ、話しかけてきた。

「失礼ですが、広田様でしょうか?」
「はい?」

 礼儀正しく問いかけられ、首を傾げた敦の返事を待たずに後部座席のドアが開いた。

「旦那様?」
「よい」
 慌てて、ドアに近寄ろうとした運転手に声を掛けながら壮年の男が1人車外に出てきた。敦はその男を眺め、もう一度首を傾げた。見知らぬ男だった。大柄ではない。逆に小柄と言えそうな背丈である。その男はゆっくり歩いて敦の目の前まで歩を進めたので、敦は街灯を頼りに彼を観察した。
 並んでみると、思った通り小柄な男だった。敦とは多分10センチ近い身長差があるだろう。170センチ程の身長は男性としては小柄に見える。しかし、その身の動きはしなやかで無駄が無かった。
 さして太っていない身体に質が良さそうなスーツを纏っている。彼の顔を間近に見た時、敦は奇妙な既視感と共にその正体に思い当たった。強い意志を持った目元と頑固そうな唇が驚くほど似通っている。

「突然で失礼した。初めてお目にかかる。広田敦君だね。私は山辺元治という者だ。山辺真由の父である事は説明しなくてもおわかり頂けた様子だね」
 敦の目の中に閃く得心した動きを見逃さずに彼は畳み掛けるように自己紹介をした。その上で、黙って彼の出方を窺っている年若い男に強い視線を当てながら言葉を続けた。
「娘の件で話をしたい。よければ、部屋まで上げていただけないだろうか?」
 敦は眉を顰めて彼の言葉を聞いていたが、諦めた様に肩を竦めた。
「はじめましてだな、元治君。俺はクン付けじゃなくてもいいよ。敦って呼び捨てにしてね。初対面だけど、特別に俺んちに入れてやる。ついてきな」
「了解した。しかし、私は親しい人間相手でも敬称を付けて喋る癖がある。無理に敬称抜きで人を呼ぶのに慣れていないので、呼び捨てはごめん蒙る」
「お好きな様に。やっぱ、マユのパパだわ」
 運転手から渡された鞄を手に敦の後ろについて階段を上ってくる彼を眺めながら、敦は苦笑する。運転手はそのまま車に戻り、車のエンジンをかけた。
「あの人も後から来るの?」
「いや、私だけだ」

 供もつけずに乗り込んでくる度胸の良さは気に入った。見るからに育ちが良いサラブレッドなのに、敦のぞんざいな物言いに眉一つ動かさないところも好印象である。予想していたタイプの人間ではなさそうな事実に、思わぬ苦戦を予感した敦は困った様に笑った。

4.


 その男は敦の住処に上がる際にも「お邪魔します」と礼儀正しく告げ、上がると振り返って自分が履いてきた靴を揃えて脇に寄せた。品の良い焦げ茶の革靴だった。よく漫画などに登場する様な失礼な金持ちではなかった。多分、この男は敦のアパートだろうが、皇居の中だろうが、自然に淡々と自分の流儀を貫くタイプだろう。敦にしては珍しい事だが、客に履かせるスリッパさえも無い事に少しだけ良心の呵責を感じた。

「東屋(あずまや)の様な住処でわりーんだけど、この家でまともな椅子があるのはキッチンだけなんだ」
 敦が指し示す椅子に座った山辺は居住まいを正して敦を見上げた。
「ビール以外は水しか無いけど、飲む?」
「いや、結構。ここには話し合いに来た。飲みに来たわけではない」
「違いない」
 彼の向かいの椅子に腰掛けて、敦は微笑した。飲みすぎなかったのは幸運だったかもしれない。彼の酒臭さに気付いているだろうが、そんな事などおくびにも出さない男は静かに敦を眺めている。敦の様子が落ち着いたと判断すると、彼はおもむろに口を開いた。

「早速だが、君の事は私の方で多少調べさせてもらった」
「おやおや、それは怖い」
 敦はニヤニヤしている。娘の行動に不審を感じて調べたら、簡単に敦の事はバレルだろう。想定内だ。調査されている事さえも自分に気取らせなかったという事はそれなりに優秀な興信所を使ったのだろう。しばらく前に会った「鳳探偵事務所」の鵜飼の顔を思い出す。あの業界もやはり「ピンキリ」なんだろうなと考える。
「君はご実家の跡を継ぐのだろうか? 長男だろう?」
「調べたんなら俺が跡取りでない事は知ってんだろ?」
 敦の実家は単車を使えば片道20分も掛からない近くだ。地元では比較的人気がある大衆食堂を営んでいる。家業に興味を示さない敦の代わりに弟が「食品衛生責任者」等の必要資格を取得して家の手伝いをしている。この様なものは好きな人間が継ぐべきだと思う敦は大して気にもしていない。

「君の現在の職業は運送業だが、一生、同じ職業のままというわけではないだろう? 体力が落ちた時にはどうするつもりだ? しっかりとした将来のビジョンは持っているのかね?」
「元治君、俺の親と同じ事言うのね。やっぱ、親という奴はどっか思考回路が似てんのかね?」
 黙ったまま自分を見つめてくる静かな瞳に気圧されて、敦は少しの間逡巡した。
「人生のビジョンという点については詳しくここで喋るつもりは無い。まだ未知数のところも大きいし、自分の人生を人任せにするつもりも無い。ただ、信頼する人間との約束は守っているだけ」
「その信頼する人間とは吉川祐樹氏の事だろうか?」
「おい、おい」
 敦は少し驚いて山辺を睨む。
「人の交友関係まで調べてんのかよ? 俺、ちょっとムカついたな」
「調べられる事は全て調べた。娘の人生にも関わる事だからね」
 敦の機嫌に頓着しない山辺は涼しい顔で返事をする。
「非常に興味深いね。君の周囲の相関図はとても混沌としている。参考までに君が信頼する人間と取り交わした約束とやらを教えていただきたいものだが?」
「んな事、教える筈ないじゃん? 俺、元治君とは初対面だよ」

 敦の返答にがっかりする事無く、山辺は持ち込んだ鞄をテーブルの上に置いて開いた。
「どちらにしろ、将来のビジョンもまともに話せない様な若者の言葉には少々失望したよ。その様な不安定な人間に娘の未来を託すのもどうかと思う」
 彼は厚みのある大判の封筒を持ち出し、テーブルの上で敦の方に押しやった。
「率直にお願いしよう。娘とはもう会わないでやってくれ」
 静かに山辺を眺める敦に優しい口調で説明をする。
「この住所は娘に知られている様だし、迷惑料と引越しの支度金として一千万持ってきた。受け取ってくれ」
「おやまあ」
 敦は困った様に山辺を眺める。もう少し甲斐性がある男と思ったので、少々がっかりした。結局はニューリッチの様に「札束」で他人をビンタする様な人種なのかと残念な気分になる。
「随分安く、自分の娘を見積もったね。それとも、過小評価は俺のほう?」
 目の前で頑固そうに自分を見つめる男を見ていると、拗ねた時の真由を彷彿とさせ苦笑が漏れる。腹は立ったが、不思議と怒りは持続しない。敦は悪戯っぽく山辺を盗み見る。

「元治君はマユのママとの性交渉は今も持ってる?」
「な? ……何故、その様なプライバシーを君に話さなければいけないのだ?」

 眉を顰めて、表情を歪めた山辺は敦との会見上、今夜初めて表情を崩した。丸っきり、予想もしていなかった事を尋ねられたせいだろう。彼を眺めながら敦は苦笑して話を続けた。

「いやね。元治君が俺にお願いしている内容も充分に俺のプライバシー侵害じゃないかな? ああ、話が逸れた、……俺が言いたい事はね」
 敦は椅子から腰を少し浮かせ、テーブルの上で身を乗り出した。顔を山辺に近づけながら笑った。
「思ったほど年取っていない様だからさ、もう一子作ったらって提案したかったの。聞けばマユは完全な一人っ子みたいだし」
「私は君のその言葉の意味がわからない」
「元治君が幾つなのか知らないけど、枯れ果てた老人には見えないし、まだいけるだろ? マユママが元治君と同世代なら充分出産可能じゃない?」
「妻は私より若い」
 それを聞いた敦は機嫌よく、うんうんと何か考えながら破顔している。
「そんな事より私の提案を受け入れてくれるかな?」
「却下」

 あっさりと回答した敦は目の前にある大判の封筒を押して山辺の方に戻した。苦い表情で反論しようとした山辺の前に人差し指を立てて黙らせると、静かに口を開いた。

「あのさ、俺が欲しいのはマユだけだから」
 敦は苦笑いしながら山辺を見つめる。自分の要求を述べ、金を寄こそうとした時には一瞬獰猛な怒りがこみ上げてきたが、彼を見ていると穏やかな気分になる。どこか真由に似たその容貌のせいだろう。壮年の男性で地位も名誉もプライドも頭脳も持つ一角(ひとかど)の人間なのだろうけれど、眺めていると可愛がりたくなる。

「これでも元治君には感謝してるんだぜ。よくぞ、あんな子を作って、育ててくれたってさ」

 愛しい娘にどこか似た彼女の父親を見つめる。間違いなくあの娘はこの男の遺伝子によって形作られている。容姿だけではない。話す事によってよくわかった。その精神のありようも受け継がれている様だ。勿論、同じ人間ではないから、全く同じというわけではないだろう。しかし、彼女の人格形成は間違いなく父親の影響によるところが大きいだろう。

「俺みたいなチンピラと縁続きになるのが嫌なら、マユを勘当するなりして縁を切ればいい。ああ、これは俺が決める事ではないな。俺はマユを女房にしたいだけだから、あいつの身一つ貰えれば充分。元治君の家なんて親戚の中から誰か見繕って継がせたらいいんじゃない? さっき提案した様に、まだ若いんだからもう一人子供作ってもいいかも。夫婦仲はいいんでしょ?」
 畳み掛けるように、延々と意見を述べる敦に辟易した様に山辺は反論する。
「娘を苦労させたい親なんて居ない」
「いや、居るよ」
 愕然と自分を見返す男の表情を見て、敦は頭を掻く。
「っていうか、元治君んちは違うみたいだけどね。ごめん。今のは他の家庭の話。失言だから忘れて」
 いつの間にか敦が会話をリードしている。山辺は屈辱的な気分で口を開いた。
「今まで、何一つ苦労させずに育てたんだ。君についていく事が娘の幸せとは思えない」
「元治君ってさ……」
 敦は溜息をつく。
「自分の娘を見くびってない? あいつがどんだけ学習能力高いのか知らないの? 新しい環境に順応する速度、速いと思うよ。勿論、自分らしさは見失わないままでね」
 敦はしみじみと感服する様に山辺に告げる。
「器がでかいんだと思う。あんな女、滅多に居ないよ」

 山辺は先程から自分が思ってもいない方向に流れていく会話に呆然としている。
「広田君、もし金額が君の意に沿わないなら……」
「あのね」
 少しだけイラッとした敦は顔を更に近づけて山辺の目を覗き込む。
「金の話はもう止めて。マユをお金に換算する事自体、俺は嫌なの。一億だろうが一兆円だろうが、持ってきた時点で叩き返してやるよ」
 口付け出来るほど近づいた敦は怯えを隠せない山辺を見つめてニヤニヤした。自分より遥かに年上な男なのに、妙に可愛い。このままキスしたら驚くかなと少し考えたが、結局はその不穏な妄想を実行する事は思い留まった。つい最近、マユに接吻の件で怒りを爆発させたばかりだ。さすがに彼女の父親相手に自分も同じ事をするなんて、ばれたら気まず過ぎだろう。


 結局、山辺は自分の言い分を通す事も出来ずに一時撤退を行った。
「またね、元治君。マユに宜しく」
「私をメッセンジャーボーイ扱いするのかね? ごめん蒙るよ」
 吐き捨てた山辺の言葉が可笑しくて失笑した敦を苦々しげにねめつけて彼は去っていった。

 外に出て、山辺を乗せた黒塗りのショーファードリブンを見送った敦は(俺、気に障る事、言ったかな?)と首を傾げた。彼にしてみると、非常に穏やかで和やかな会見だった。

 山辺に話した内容は彼の本音だ。山辺家が資産家だろうが名士だろうが敦には関係ない。真由に付随する土地屋敷や資産等はどうでもいい物だ。あってもなくてもいいけれど、それがあるが為に敦が本当に欲しいと思っている真由獲得の障害になるようならば、捨てればいいだけの事。
 真由に兄弟が居たら簡単だったのだが、生憎彼女は一人っ子だ。居ないなら作ればいいと今夜は真剣に考えた。これがヨボヨボの老人相手なら酷な意見かもしれないが、山辺氏は若い。充分に実現可能だと思ったので、提案したまでだった。

(でもまあ、突飛だったかな?)
 驚いた表情の山辺を思い出す度に笑いが込み上げてくる。いじりがいがありそうな御仁だ。到底若輩者とは思えない敦の態度に切れる事無く、最後まで理性的に相手をしてくれた。
 札束を取り出した時には少々がっかりしたが、それを差し引いても上等な部類の人間だろう。次に真由に会った時にでも、敦が考えたマユパパ評を話してあげよう。
 部屋に戻りながら、敦はニヤニヤ笑った。
(パパには会えた。では、ママの方はどんな人かな?)
 近い将来実現するかもしれないマユママとの会見をあれこれ想像しながら、彼は就寝の準備に入った。


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