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第二章 社長生活の開始
残りのチケット
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「お願い、とは?」
頭を下げたオレに、露木が怪訝そうに尋ねた。
「輝星さんが始めた公演だ、最後まで輝星さんが責任を取るべきでは?」
露木はあくまでもオレを社長とは呼ばないつもりみたいだ。
「オレでは出来ない仕事なんです」
「輝星さんには出来ない仕事?」
「この朗読公演に、マネージャーの皆さんの友人、知人であるところの製作会社、プロデューサー、音響監督、ディレクターを、ガンガン招待して下さい」
「チケットが売れていないんですか?」
「そうじゃない・・・ただ、チケットの売り上げによる損益分岐点は既にクリアしました。残りの席は全て招待席にしても赤字にはなりません。オレはそこに関係者を招待したいんです」
「なるほど」
副社長の所が相槌を打った。
「この公演を、次につなげる為に、ですね」
「そうです」
流石、所は頭の回転が速い。
「この公演が終わったら、それはそれで声優たちのレベルアップにはつながるでしょうが、そこで話は終わってしまいます。大事なのはその後・・・声優たちの【仕事】に、この朗読公演が繋がるかどうか」
「その為には、公演での演技を監督たちに観て貰うのが一番手っ取り早い、という事か」
「そうです。昨今、ボイスサンプルを渡して営業しても、たいしたインパクトは与えられません。朗読公演で躍動している声優たちを見て貰えれば、オーディションをしてもらうのと同じ、いや、それ以上の審査をしてもらえることにはなりませんか?」
「いいですよ、乗りましょう」
所が言ってくれた。
「実際に何人来てくれるかはわからないが、心当たりに招待状を発送しましょう」
「文面はどうしますか?」
「それは私が作ります」
秘書の瀬戸涼子が言ってくれた。
「皆さん、通常の業務でお忙しいでしょうから、リストをいただければ私の方で発送まで済ませます」
「ありがとうございます」
「いや、こういうのは招待状を送りつけるより、直接手渡した方が効果があると思う。10通ほど、招待状を作ってもらえますか?俺は直接配って歩きます」
小沢はそう言った。
オレは初めて、【ベガ】が一丸となって動いていると感じて、嬉しくなった。
頭を下げたオレに、露木が怪訝そうに尋ねた。
「輝星さんが始めた公演だ、最後まで輝星さんが責任を取るべきでは?」
露木はあくまでもオレを社長とは呼ばないつもりみたいだ。
「オレでは出来ない仕事なんです」
「輝星さんには出来ない仕事?」
「この朗読公演に、マネージャーの皆さんの友人、知人であるところの製作会社、プロデューサー、音響監督、ディレクターを、ガンガン招待して下さい」
「チケットが売れていないんですか?」
「そうじゃない・・・ただ、チケットの売り上げによる損益分岐点は既にクリアしました。残りの席は全て招待席にしても赤字にはなりません。オレはそこに関係者を招待したいんです」
「なるほど」
副社長の所が相槌を打った。
「この公演を、次につなげる為に、ですね」
「そうです」
流石、所は頭の回転が速い。
「この公演が終わったら、それはそれで声優たちのレベルアップにはつながるでしょうが、そこで話は終わってしまいます。大事なのはその後・・・声優たちの【仕事】に、この朗読公演が繋がるかどうか」
「その為には、公演での演技を監督たちに観て貰うのが一番手っ取り早い、という事か」
「そうです。昨今、ボイスサンプルを渡して営業しても、たいしたインパクトは与えられません。朗読公演で躍動している声優たちを見て貰えれば、オーディションをしてもらうのと同じ、いや、それ以上の審査をしてもらえることにはなりませんか?」
「いいですよ、乗りましょう」
所が言ってくれた。
「実際に何人来てくれるかはわからないが、心当たりに招待状を発送しましょう」
「文面はどうしますか?」
「それは私が作ります」
秘書の瀬戸涼子が言ってくれた。
「皆さん、通常の業務でお忙しいでしょうから、リストをいただければ私の方で発送まで済ませます」
「ありがとうございます」
「いや、こういうのは招待状を送りつけるより、直接手渡した方が効果があると思う。10通ほど、招待状を作ってもらえますか?俺は直接配って歩きます」
小沢はそう言った。
オレは初めて、【ベガ】が一丸となって動いていると感じて、嬉しくなった。
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