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第二章 社長生活の開始
フルハウス(満席)
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それから、一両日のうちにチケットはソールドアウト(売り止め)となった。
マネージャーたちが、音響監督やプロデューサーを招待してくれたからだ。
これで、この朗読公演は、演技力レベルアップの為の勉強会ではなく、全ての出演者が次のステップに進む為のオーディションの場となった。
「どうしてこんな事を思いついたんですか?」
社長秘書の瀬戸涼子が聞いて来た。
瀬戸涼子は公演の招待状を作ってくれ、その名文は少なからずVIPの出席率を上げてくれた事であろう。
「練習の為の練習って、つまんないじゃないですか」
オレは正直に答えた。
「稽古して、レベルアップしたら、その実力を試してみたいと思うのが人間じゃないですか。オレも左右田さんのレッスンを受けるうちに、オレでさえもステージに上がってみたいと思ったくらいですから。声優たちはもっと強い思いで、本番を望んでいるのではないかと思って」
「それにしても、一石なん鳥ですか・・・欲張った物ですね」
瀬戸涼子が魅力的に笑った。
若手声優のレベルアップ。
左右田さんの復活。
社長としての初仕事らしい初仕事。
プロデューサーたちへの、声優のお披露目。
赤字の出ない効率性。
そして、公演自体をエンタメとして成功させること。
確かに欲張った物だ。
何としても公演を成功させたい。
オレは純粋にそう思った。
そこから、問題も起こった。
席が無くなってしまった事によって、一般客をこれ以上会場に入れられなくなってしまったのだ。
観客に、優劣は無い。
全てのお客様に、公演を楽しんで欲しい。
しかし、席数には限りがある・・・。
「こんなことなら、もっと大きなキャパの箱を借りるべきだったかな」
苦笑するオレに、瀬戸涼子が言った。
「キャパが増えたら、今度は採算が合わなかったかもしれませんよ」
その通りだ。
親父のノートを開くと、「千里の道も一歩から」と書かれていた。
まずはこの小さな公演を、成功させる。
それが二にも、三にもつながって行くはずだ。
問い合わせてみると、会場の方では、補助席を少しなら増やす事が出来るという。
当日突然来られたお客様には、補助席で対応しよう。
まだチケットを購入出来ていないお客様にはキャンセル待ちをしてもらい、少なくとも動員については順調に事が進んでいた。
マネージャーたちが、音響監督やプロデューサーを招待してくれたからだ。
これで、この朗読公演は、演技力レベルアップの為の勉強会ではなく、全ての出演者が次のステップに進む為のオーディションの場となった。
「どうしてこんな事を思いついたんですか?」
社長秘書の瀬戸涼子が聞いて来た。
瀬戸涼子は公演の招待状を作ってくれ、その名文は少なからずVIPの出席率を上げてくれた事であろう。
「練習の為の練習って、つまんないじゃないですか」
オレは正直に答えた。
「稽古して、レベルアップしたら、その実力を試してみたいと思うのが人間じゃないですか。オレも左右田さんのレッスンを受けるうちに、オレでさえもステージに上がってみたいと思ったくらいですから。声優たちはもっと強い思いで、本番を望んでいるのではないかと思って」
「それにしても、一石なん鳥ですか・・・欲張った物ですね」
瀬戸涼子が魅力的に笑った。
若手声優のレベルアップ。
左右田さんの復活。
社長としての初仕事らしい初仕事。
プロデューサーたちへの、声優のお披露目。
赤字の出ない効率性。
そして、公演自体をエンタメとして成功させること。
確かに欲張った物だ。
何としても公演を成功させたい。
オレは純粋にそう思った。
そこから、問題も起こった。
席が無くなってしまった事によって、一般客をこれ以上会場に入れられなくなってしまったのだ。
観客に、優劣は無い。
全てのお客様に、公演を楽しんで欲しい。
しかし、席数には限りがある・・・。
「こんなことなら、もっと大きなキャパの箱を借りるべきだったかな」
苦笑するオレに、瀬戸涼子が言った。
「キャパが増えたら、今度は採算が合わなかったかもしれませんよ」
その通りだ。
親父のノートを開くと、「千里の道も一歩から」と書かれていた。
まずはこの小さな公演を、成功させる。
それが二にも、三にもつながって行くはずだ。
問い合わせてみると、会場の方では、補助席を少しなら増やす事が出来るという。
当日突然来られたお客様には、補助席で対応しよう。
まだチケットを購入出来ていないお客様にはキャンセル待ちをしてもらい、少なくとも動員については順調に事が進んでいた。
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