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20.君に合う名はなんですか?⑥
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「うん?おばあさん?えっ?誰?」
リカルドの口から素直に出てくる言葉。
全く同感だ。
「「おっ……おっ……奥様!!!」」
先生ズから素っ頓狂な声が発せられた。
「「奥様?誰の?先生たちの知り合い?」」
「口を閉じろ」
ジロリとフリッツに睨みつけられるが、いやいや当然の疑問だと思うのだが。
「フリッツ君、そんなこと言っては駄目よ」
とても優しい声音の奥様。
「はい」
「「奥様……!」」
優しい……。
再びギロリと睨みつけられる。なぜだ。
「こら駄目よ」
「はい……」
すぐに大人しくなるフリッツ。尊敬します奥様。
「まずは自己紹介かしらね。私はこの学園の学長の妻です」
なるほどあのモジャヒゲ学長の。だから先生たちは奥様と呼ぶわけだ。
「それでね、その子に声をかけさせたのも、あの子達をここに忍び込むようにさせたのも私です。彼らはここの卒業生なのよ。私も元教師でね。皆私の教え子だったのよ。お騒がせしてごめんなさい。怪我はないかしら?」
「「ございません!お前たちもないよな!?」」
いや、さっき思いっきり腹に拳入ってたよな?
それにその目怖い……明確に頷けと書いてある。
まあ怪我もないので頷くが……。
「うふふ。実はね、私そこに入りたいのよ」
そこ……奥様が指差すのは開けてはいけない扉がある。
「でもね主人に言ってもだめだって言うのよ。だから実力行使しようと思ってたんだけど。なかなかの警備体制で学園には入れないし、誰かに転移魔法陣置いてもらって転移して中に入っちゃえみたいな」
「いえ、あのー。奥様御自ら堂々と入れば宜しいのでは?」
「あらあらそれだと私が学園に来たことがバレてしまうじゃないの」
「確かに。であれば……そちらの方たちに何かしら理由をつけて堂々と送り込めば宜しいのでは?」
「そうね~。でも何も理由が思いつかなかったのだもの」
「左様でございますか」
「ええ」
「「「…………………………」」」
なんとも優雅でのんびりとした奥様だ。それでむしろこんな騒ぎになっちゃったみたいな。
「もう見つかっちゃったし。あなた達も共犯にならない?」
「「「えっ!?」」」
「あなたたちもこの中気になるでしょう?」
そりゃあ気にならないといえば嘘になるが、何か危険なものだったりしたらやばくないか?
「あの……奥様。もちろん奥様の気持ちもわかるのです。わかるのですが我ら学長に雇われている身としましてはこのままお帰り頂けたらと思うのですが…………」
「あらまあ、せっかくここまできたのに」
とても残念なお顔をなさる奥様に罪悪感がわくのはなぜだろう。
「あ……大丈夫よ。主人は私のお願いはだいたい聞いてくれるから。あなたたちに処分はいかないわ」
「ですが…………」
「あっ!」
なんだ!?急にリカルドがでかい声を出した。彼の視線の先には卒業生たちが封印に手をかけていた。
破られる御札、もとい封印。
ドーーーーーーーーーン!!!
どこからともなく爆発音が!それに伴い煙が室内に満ちる。
「人が出張中に封印破る悪い子はだ~れ~だ~~~~~~!」
部屋に地獄の低音ボイスが響き渡る。
煙の中から学長が姿を現した。
「はっ!」
学長は奥様に気づくと慌てて風を起こし煙を霧散させた。
「お嫁ちゃんどうしたんだい?何か用かい?というかお前さんたち誰だ?いやいや、それよりも先生方茶は?菓子はどうした?私の愛する妻をもてなしもせず何をしておる?」
「はっ!ただいま!」
と言って走り去っていくリチャード先生。
「で、改めて何事じゃ?」
「あなた……私が説明するわ」
奥様が今までの経緯を説明する。
話しをすべて聞き終えた学長はとても悲しそうな目をしていた。
「……そんなにもこの中の物を葬り去りたいのか?」
「ええ」
「どうしても?」
「全てとは言わないわ。でも少し残して処分してちょうだい。お願いよ」
見つめ合う二人。二人の世界に浸っている。というか奥様はここの中身を知っているようだ。
「わかった。お嫁ちゃんがそこまで言うなら」
「あなた……」
「一番大切なのはお嫁ちゃんの気持ちじゃな。今まですまなかった」
「いえ、あなたが大切にしているものだというのはわかっているの。それでも…………私ももう年よ。いつどうなるか……誰かに見られたらあの世に心置きなく逝くことができないわ」
二人はそっと手を繋ぐ。
学長が扉の方に手をかざすと御札やら鍵やら全て吹き飛んだ。
顔の真横を通った。
あっぶね。
二人はそっと扉を押す。
開かれる扉。
敵味方関係なしに皆興味津々に中を覗き込む。
「「「………………………………………………」」」
あの……
なんか……
全力で閉めていいだろうか?
リカルドの口から素直に出てくる言葉。
全く同感だ。
「「おっ……おっ……奥様!!!」」
先生ズから素っ頓狂な声が発せられた。
「「奥様?誰の?先生たちの知り合い?」」
「口を閉じろ」
ジロリとフリッツに睨みつけられるが、いやいや当然の疑問だと思うのだが。
「フリッツ君、そんなこと言っては駄目よ」
とても優しい声音の奥様。
「はい」
「「奥様……!」」
優しい……。
再びギロリと睨みつけられる。なぜだ。
「こら駄目よ」
「はい……」
すぐに大人しくなるフリッツ。尊敬します奥様。
「まずは自己紹介かしらね。私はこの学園の学長の妻です」
なるほどあのモジャヒゲ学長の。だから先生たちは奥様と呼ぶわけだ。
「それでね、その子に声をかけさせたのも、あの子達をここに忍び込むようにさせたのも私です。彼らはここの卒業生なのよ。私も元教師でね。皆私の教え子だったのよ。お騒がせしてごめんなさい。怪我はないかしら?」
「「ございません!お前たちもないよな!?」」
いや、さっき思いっきり腹に拳入ってたよな?
それにその目怖い……明確に頷けと書いてある。
まあ怪我もないので頷くが……。
「うふふ。実はね、私そこに入りたいのよ」
そこ……奥様が指差すのは開けてはいけない扉がある。
「でもね主人に言ってもだめだって言うのよ。だから実力行使しようと思ってたんだけど。なかなかの警備体制で学園には入れないし、誰かに転移魔法陣置いてもらって転移して中に入っちゃえみたいな」
「いえ、あのー。奥様御自ら堂々と入れば宜しいのでは?」
「あらあらそれだと私が学園に来たことがバレてしまうじゃないの」
「確かに。であれば……そちらの方たちに何かしら理由をつけて堂々と送り込めば宜しいのでは?」
「そうね~。でも何も理由が思いつかなかったのだもの」
「左様でございますか」
「ええ」
「「「…………………………」」」
なんとも優雅でのんびりとした奥様だ。それでむしろこんな騒ぎになっちゃったみたいな。
「もう見つかっちゃったし。あなた達も共犯にならない?」
「「「えっ!?」」」
「あなたたちもこの中気になるでしょう?」
そりゃあ気にならないといえば嘘になるが、何か危険なものだったりしたらやばくないか?
「あの……奥様。もちろん奥様の気持ちもわかるのです。わかるのですが我ら学長に雇われている身としましてはこのままお帰り頂けたらと思うのですが…………」
「あらまあ、せっかくここまできたのに」
とても残念なお顔をなさる奥様に罪悪感がわくのはなぜだろう。
「あ……大丈夫よ。主人は私のお願いはだいたい聞いてくれるから。あなたたちに処分はいかないわ」
「ですが…………」
「あっ!」
なんだ!?急にリカルドがでかい声を出した。彼の視線の先には卒業生たちが封印に手をかけていた。
破られる御札、もとい封印。
ドーーーーーーーーーン!!!
どこからともなく爆発音が!それに伴い煙が室内に満ちる。
「人が出張中に封印破る悪い子はだ~れ~だ~~~~~~!」
部屋に地獄の低音ボイスが響き渡る。
煙の中から学長が姿を現した。
「はっ!」
学長は奥様に気づくと慌てて風を起こし煙を霧散させた。
「お嫁ちゃんどうしたんだい?何か用かい?というかお前さんたち誰だ?いやいや、それよりも先生方茶は?菓子はどうした?私の愛する妻をもてなしもせず何をしておる?」
「はっ!ただいま!」
と言って走り去っていくリチャード先生。
「で、改めて何事じゃ?」
「あなた……私が説明するわ」
奥様が今までの経緯を説明する。
話しをすべて聞き終えた学長はとても悲しそうな目をしていた。
「……そんなにもこの中の物を葬り去りたいのか?」
「ええ」
「どうしても?」
「全てとは言わないわ。でも少し残して処分してちょうだい。お願いよ」
見つめ合う二人。二人の世界に浸っている。というか奥様はここの中身を知っているようだ。
「わかった。お嫁ちゃんがそこまで言うなら」
「あなた……」
「一番大切なのはお嫁ちゃんの気持ちじゃな。今まですまなかった」
「いえ、あなたが大切にしているものだというのはわかっているの。それでも…………私ももう年よ。いつどうなるか……誰かに見られたらあの世に心置きなく逝くことができないわ」
二人はそっと手を繋ぐ。
学長が扉の方に手をかざすと御札やら鍵やら全て吹き飛んだ。
顔の真横を通った。
あっぶね。
二人はそっと扉を押す。
開かれる扉。
敵味方関係なしに皆興味津々に中を覗き込む。
「「「………………………………………………」」」
あの……
なんか……
全力で閉めていいだろうか?
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