未来の悪役令嬢

えりんこ

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第5章 男の子って何でできてるの?

薔薇は赤く菫は青い ④

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皆様、読書の秋ですわよ!! アンジェリーナです

高等部の気さくな先輩、フルールさんとはすっかりお友達になりましたの
本当は年上の方だから様をつけなくてはいけないのに
断固、拒否されてしまいましたわ。(階級社会の弊害ですわね)
彼女は私があまり知らないジャンルの小説とかも良く知っていらしてお勧めの本を借りたりお互い、読んだ本の感想を談話室でお話したり充実した時間を過ごさせていただいてましたわ。
本日も生徒自治会のお仕事が終わり次第、図書館へ行くつもりでしたの

「ねえ、アンジェ最近 何やら楽しそうなのはどうして?」
少し不満の色を隠しきれていないアルフレッドに呼び止められた
アンジェリーナも別に隠し事など毛頭しているつもりは無かったのだが何故かフルールの事は言いそびれていた。

「あら、アル様 私そんなに楽しそうでした?」
「うん 凄く 最近、チョコチョコいなくなっているのは何故だい?」
「嬉しそう?そんな顔していましたか?」ハテナ? と頭を傾ける
「もう!そんな顔しないの! 誰かと会っているの?」

堪らずアルフレッドが切り出した この最愛の婚約者は本当に目も手も離せない
彼女に不埒な男が寄ってこないのは自分が目を光らせているのと彼女自身が至高の存在で高嶺の花だからだ 近寄りがたい威厳オーラーを纏っている
しかし親しい物達見せる顔は気さくで偉ぶらなくて とても可愛らしい
本当に目の中に入れても痛くない
サミュエルやヨーランにそう言ったら一言だけ返ってきた

「「リア充 もげろ!!」」

解せない サミュエルだって我妹マリーと婚約したばかりだし
ヨーランだって幼馴染の気心しれた婚約者が直ぐ側にいるんだ
(まあ アルゼンマに完全に主導権握られているみたいだが)

「ええ、特にはお約束しているわけでは無いのですが とても気の合う方とお知り合いになりましたのよ。その方と本についてお話したりしておりますわ。」
少し顔を赤らめたように(見えた)アンジェリーナが微笑む


「友達・・・?それは誰?私も知っている人物かな?」
アルフレッドは心の動揺を気づかれないように言った
(どこの令嬢と知り合ったんだ?いや、でも女性だなんてアンジェは一言も言っていない。まさか男?いや、アンジェに限って男性とそこまで仲良くなってはいないだろう いや、もしかして!)
アルフレッドが一人思案している間に肝心のアンジェリーナはさっさと身支度をしてしまう
「それでは 皆様、御機嫌よう」

「一寸待って、アンジェ。今日は高等部主催の fete de noel の会議が入っているんだけど1時間位で終わるから図書館に迎えに行っても良いかい? 一緒に帰ろう?」
クリスマス・・・もうそんな季節なのか・・・とアンジェリーナは思い
(果たして1時間で終わるのかしら?)とも思ったが
「宜しいですわよ?エトワールうちの馬車は帰してしまいますのでお約束の時間お願いしますわ」
と微笑んだ。その言葉に安堵したのかアルフレッドも微笑む

(((アルフレッド 必死だな)))

と生徒自治会のメンバーに生暖かい視線で見られていた

「アルフレッド様って本当に素敵ですよね~あんなに一途に婚約者を愛して・・・羨ましいな。僕にはまだ婚約者とか恋人いないから・・・。愛されているアンジー様が本当に羨ましいです。何時か僕にも素敵な想い人出来るのかな~。 あそこまで愛せたならきっと幸せでしょうね。」
とウットリした顔でティエリー少年が真顔で言った。彼のお尻に可愛い尻尾がフリフリしている幻が皆の目には見えてしまった。

(((何処の乙女なんだよ お前はーー!!色々違うだろ?!)))
またも生徒自治会のメンバーは心の声が重なった

「嫌~、重いでしょう?アルフレッドの愛は・・・あんなのアンジーじゃないと捌ききれないよ?」
とアルゼンマがつい、口を挟む 皆、異論は無いのか無言で頷いている
「私も嫌だな その何ていうか愛しすぎて監禁でもしそうな執着愛と言うか・・・」
言いにくそうにユーリアも口に出す

(((やりかねない・・・・)))

またも自治会メンバーの心は一つになった
「私も・・・自治会のメンバーになる前までは単純に(アルフレッド様に)憧れていたんですけど憧れは憧れのままの方が良かったかな? と思う今日この頃です。でも何でも物事は一つじゃないって事が良く分かりました。陰があるから光もあるんですね~。良いお勉強になりました」
何かを悟ったようにフェルシーも言った 多分、本人は夢見る夢子でいたかったのに違いない ああ、無情
登りたくも無い大人の階段を一つ登ったらしい・・・


「・・・・・・」マティアスだけは無言を貫いた
もともと寡黙な少年であり アルフレッドの事はかなり尊敬もしている
だからこそ自分の従弟の事が気になっている 彼は遠目にもアルフレッドを射ぬ間ばかりに睨んでいた。
理由は分かる アンジェリーナ嬢の事しか考えられない
従弟ブランシャールは幼い頃に出会った女神アンジェリーナに傾倒しすぎている。

恋焦がれた女神に近づきになりたいと熱病のように語っていた。近づくチャンスは此処学園に来るまで潰されていた。近づく事も出来ないのだからこそ
自分の中の偶像を作り上げてしまった。
俺が生徒自治会に途中入会するのだって散々、文句を言われたのだ。
近い親族だし弟みたいに育ってきているのでブランシャールの事は可愛い
だからこそアルフレッド様をこれ以上敵に回して欲しくない

お願いだから彼の掌で踊る様な真似はして欲しくないんだ。
下心ありきでアンジー様に近づく男はこの先も排除されるだろうから。

「君達、私はまだ部屋にいるの分かっていて言ってるの?」
とアルフレッドが不満の声を上げる 
アンジェリーナの事に関してはな貴公子じゃなくなるアルフレッド

「会長~今更、照れなくてもいいですよ?」ヨーランもおどけた調子でからかう
何時もの何気ないやり取り 仲間内には歳相応の顔を見せるアルフレッド
それが意図的に見せているのに気がついているのは多分、サミュエル位だろう

(アルフレッド お前のアンジーを想う気持ちが噓ではないのは分かっている だけどここのところの心境の変化はどうしてだ? 誰に対しての牽制なんだ? あー、わかんねえ!!)

最初はサミュエル自分に対しての警告だと思った。俺の秘めた想いを唯一、気がついているアルフレッド。だけどそれはこの先、誰にも言うつもりは無いし見せるつもりも無い。
俺の事を好きだと言ってくれたマリーを裏切る行為はしちゃいけないんだ。
マリエッタを泣かせる事はアンジェリーナを悲しませる事になる。

「サミュエル様、どうしました?」心配そうな顔でマリーが覗き込む
「いや、何時もながらアルの深い愛に溺れそうになっているだけだ」
「お兄様は最近、あからさまですからね」とマリーが呆れた顔で笑う
無邪気で愛くるしい何時ものマリエッタ。この顔を曇らせるわけにはいかない。

誰にも気づかれぬ様にサミュエルはそっとマリーの手を握った。






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