7 / 43
第七話
しおりを挟む
あまりにも静かな室内は気詰まりで、コースの味なんてちっとも分からなかった。それでも、どうにかメイン料理までを食べ終え、とうとう最後のデザートと紅茶が運ばれてきた。
ようやくこの夕食会も終わりそうだとほっと息を吐いた時、ルーカスが唇を開いた。
なお、彼の方から話しかけてきたのは、これが今日初めてのことである。
「リオ。以前言っていたオメガ用発情抑制薬は、そろそろ完成しそうなのか?」
「ええ、教授からも、これなら卒業までに完成はしそうだと仰ってもらえました。今作っている試作薬でもある程度の抑制効果がありそうなので、素材や製法に問題はなさそうです。ただ、なかなか思うような効果が出なくて……」
そう。おれはゲームの知識を元に学院でオメガ用発情抑制薬を開発しているのだが……実は、あまり思うような成果が出ていない。
ゲーム内で出てきた素材はすべて用意したし、ゲームの手順通りに作成しているのだが、想定していた効果のある薬ができていないのだ。
作った薬は、教授の鑑定魔法で効果のほどを確認してもらうのだが、ほんの少し発情状態を抑制する効果はあるが、日常生活を行えるほどにヒートを抑えるものではないとのことだった。
正直、入学する前までは、ゲームの知識を元にして作ればちゃちゃっと発情抑制薬ができるだろうと思っていた。その予想に反して現実は思うようにいかず、最近はすこし焦りを感じ始めている。
「ふむ……研究レポートは持っているのだろう? 少し見せてくれないか。僕の方で手直しできるところがあるかもしれない」
ルーカスの言葉に、おれはちょっと驚いた。
彼は以前から、おれの作っている発情抑制薬に興味があるようなそぶりを見せていた。だが、それをハッキリと言葉にしたのは今回が初めてだ。
おれは少し考えた後、ルーカスに研究レポートを見せることにした。
ルーカスが所属するのは〈古代魔術研究科〉だが、<白百合学院エルパーサ>の代表生徒に選ばれるほど優秀な学生だ。
彼から助言をもらえるならありがたい。それに、ルーカスの方からおれに歩み寄る姿勢を見せてくれたのは、出会ってからこれが初めてのことだったので、それが少し嬉しかった。
「これなのですが……理論上、素材と製法は正しいはずなのですが、なぜか思うような効果が出なくて」
「ふむ」
おれは鞄から自身の研究レポートを取り出すと、それをルーカスに渡した。彼は受け取った研究レポートをじっくりを読み進める。
「この素材の組み合わせや、作成方法はリオ自身が考えたのかい? 他では見かけない手順だが」
「ええ、おれが調べて独自に編み出したものです」
「ふむ……」
ルーカスはそう呟くと、再び黙りこくってしまった。ただ、その目線だけはレポートの文章を素早く追い続けている。
彼がレポートを読んでいる傍らでデザートを食べることもできず、おれは彼の返答をじっと待った。ルーカスもおれと同様、デザートにはいまだに手をつけていない。
ちなみにデザートは、マスカルポーネのムースと二種の白葡萄のゼリーだった。白と黄緑色のコントラストが美しい。本音を言えば、レポートを読むのはデザートを食べ終えてからにして欲しかったところだ。レックスほどではないが、おれも甘いものは好きなのである。まぁ、ルーカスも厚意で見てくれているようだし、野暮なことは言うまい。
そして、紅茶がすっかり冷めきった頃、ルーカスはようやく唇を開いた。
「少し、僕のほうで試してみたい製法がある。このレポートを借りていってもいいかな? 終わったら結果報告とあわせて、レポートを君に返すから」
「……えっと、それは……」
「ああ、もちろん絶対に他の人間には見せないと約束するよ」
思っても見なかった提案に、おれは硬直してしまった。
どうしたものか……ルーカスが協力をしてくれるのはありがたいが、自分の研究レポートを他の学院の生徒に渡してしまってもいいものなのか?
ただ、相手はおれの婚約者だ。ここで断ったら、それは「あなたのことを信用していません」と表明しているようなものだ。
そうなれば、今でこそ冷え切っているおれたちの関係が、さらに絶対零度に落ち込む気がする。
その証拠に、返答に迷って唇を閉ざしたおれを、ルーカスは瞳をするどく細めた険悪の形相で睨みつけた。
「リオ、君は僕が信用できないのか? これまでずっと、僕と君は婚約者として、いい信頼関係を築いてきたと思っていたのだが」
「いえ、そういうことではないのですが……」
「僕ならこの薬を必ず完成させることができるから言っているんだ。これは君のためでもあるんだよ?このレポートを誰かに見せるつもりなんてない。うちの教授や親が相手だって、絶対に見せないよ。約束する」
「……わかりました。そこまで言っていただけるなら」
おれは内心でため息をつきながら、うなずき返した。もはや笑顔を作る気力もない。
まぁ、ここまで言ってくれているなら信用してもいいだろう。
それに、レポートは持ち歩いているこれが全てではない。学科の研究室の鍵付き書棚に、残りの3分の2は置いてある。今ルーカスに渡したのは、あくまでも試作薬の作成方法を記した部分で、このあと学生寮の自分の部屋で清書しようと思い、持ち歩いていたものだ。もしもルーカスがこのレポートを紛失したとしても、素材も製法も頭に入っているから問題ない。
それに、ルーカスがおれのことに興味を持ってくれたのは、出会ってからこれが初めてのことだ。
これをきっかけに、彼との関係性を少しでも向上できるかもしれない。
「分かってくれて嬉しいよ、リオ」
おれが了承すると、ルーカスは満足げに微笑んだ。そしておもむろに、レポートを手にとったまま椅子から立ちあがる。
「ルーカス?」
「ああ、すまない。この薬について、早く試したいことがあるから先に帰らせてもらうよ。僕の分の会計は済ませておくから気にしないでくれ。では、お先に失礼」
「えっ、あ? ルーカス?」
あっけにとられている内に、ルーカスはレポートを鞄の中にしまいこみ、外套を引っ掴んでさっさと部屋を出ていってしまった。
あとにはポカンとした間抜け面のおれだけが残される。
えーっと……あれ?
今、ルーカスって「僕の分の会計は済ませておくから」って言った?
じゃあつまり、おれはこの高級店のコース料理の代金、自分のぶんは自分で払わないといけない感じか?
い、いや、そりゃあお互い学生の身だし、アルファとオメガではあるけれど男同士だし、奢ってもらえて当然とは思ってないけれど……
でも、最初から割り勘のつもりなら、もっとリーズナブルな店か料理にしてほしかったんだが。
だって、このコース料理、おれが自分で注文したわけじゃないのだ。
個室に入って着席してすぐに前菜が運ばれてきたから、ルーカスが個室の予約時にコースの注文もしていたのだろう。そして、味と量から判断して、注文されていたのはこの店で一番お高いコース料理だったと思われる。
相手が一方的に店とコースをあらかじめ指定しておきながら料金は割り勘で、その上で「気にしないでくれ」って言われることあるの? マジで?
もしもおれが持ち合わせがなかったら、どうするつもりだったんだ?
「はぁ……痛い出費になったな」
くそ。もうこうなったら、ルーカスがとうとう最後まで手をつけなかったデザートも、おれが食べちゃおう。もったいないし。甘いものに罪はないからな。
ようやくこの夕食会も終わりそうだとほっと息を吐いた時、ルーカスが唇を開いた。
なお、彼の方から話しかけてきたのは、これが今日初めてのことである。
「リオ。以前言っていたオメガ用発情抑制薬は、そろそろ完成しそうなのか?」
「ええ、教授からも、これなら卒業までに完成はしそうだと仰ってもらえました。今作っている試作薬でもある程度の抑制効果がありそうなので、素材や製法に問題はなさそうです。ただ、なかなか思うような効果が出なくて……」
そう。おれはゲームの知識を元に学院でオメガ用発情抑制薬を開発しているのだが……実は、あまり思うような成果が出ていない。
ゲーム内で出てきた素材はすべて用意したし、ゲームの手順通りに作成しているのだが、想定していた効果のある薬ができていないのだ。
作った薬は、教授の鑑定魔法で効果のほどを確認してもらうのだが、ほんの少し発情状態を抑制する効果はあるが、日常生活を行えるほどにヒートを抑えるものではないとのことだった。
正直、入学する前までは、ゲームの知識を元にして作ればちゃちゃっと発情抑制薬ができるだろうと思っていた。その予想に反して現実は思うようにいかず、最近はすこし焦りを感じ始めている。
「ふむ……研究レポートは持っているのだろう? 少し見せてくれないか。僕の方で手直しできるところがあるかもしれない」
ルーカスの言葉に、おれはちょっと驚いた。
彼は以前から、おれの作っている発情抑制薬に興味があるようなそぶりを見せていた。だが、それをハッキリと言葉にしたのは今回が初めてだ。
おれは少し考えた後、ルーカスに研究レポートを見せることにした。
ルーカスが所属するのは〈古代魔術研究科〉だが、<白百合学院エルパーサ>の代表生徒に選ばれるほど優秀な学生だ。
彼から助言をもらえるならありがたい。それに、ルーカスの方からおれに歩み寄る姿勢を見せてくれたのは、出会ってからこれが初めてのことだったので、それが少し嬉しかった。
「これなのですが……理論上、素材と製法は正しいはずなのですが、なぜか思うような効果が出なくて」
「ふむ」
おれは鞄から自身の研究レポートを取り出すと、それをルーカスに渡した。彼は受け取った研究レポートをじっくりを読み進める。
「この素材の組み合わせや、作成方法はリオ自身が考えたのかい? 他では見かけない手順だが」
「ええ、おれが調べて独自に編み出したものです」
「ふむ……」
ルーカスはそう呟くと、再び黙りこくってしまった。ただ、その目線だけはレポートの文章を素早く追い続けている。
彼がレポートを読んでいる傍らでデザートを食べることもできず、おれは彼の返答をじっと待った。ルーカスもおれと同様、デザートにはいまだに手をつけていない。
ちなみにデザートは、マスカルポーネのムースと二種の白葡萄のゼリーだった。白と黄緑色のコントラストが美しい。本音を言えば、レポートを読むのはデザートを食べ終えてからにして欲しかったところだ。レックスほどではないが、おれも甘いものは好きなのである。まぁ、ルーカスも厚意で見てくれているようだし、野暮なことは言うまい。
そして、紅茶がすっかり冷めきった頃、ルーカスはようやく唇を開いた。
「少し、僕のほうで試してみたい製法がある。このレポートを借りていってもいいかな? 終わったら結果報告とあわせて、レポートを君に返すから」
「……えっと、それは……」
「ああ、もちろん絶対に他の人間には見せないと約束するよ」
思っても見なかった提案に、おれは硬直してしまった。
どうしたものか……ルーカスが協力をしてくれるのはありがたいが、自分の研究レポートを他の学院の生徒に渡してしまってもいいものなのか?
ただ、相手はおれの婚約者だ。ここで断ったら、それは「あなたのことを信用していません」と表明しているようなものだ。
そうなれば、今でこそ冷え切っているおれたちの関係が、さらに絶対零度に落ち込む気がする。
その証拠に、返答に迷って唇を閉ざしたおれを、ルーカスは瞳をするどく細めた険悪の形相で睨みつけた。
「リオ、君は僕が信用できないのか? これまでずっと、僕と君は婚約者として、いい信頼関係を築いてきたと思っていたのだが」
「いえ、そういうことではないのですが……」
「僕ならこの薬を必ず完成させることができるから言っているんだ。これは君のためでもあるんだよ?このレポートを誰かに見せるつもりなんてない。うちの教授や親が相手だって、絶対に見せないよ。約束する」
「……わかりました。そこまで言っていただけるなら」
おれは内心でため息をつきながら、うなずき返した。もはや笑顔を作る気力もない。
まぁ、ここまで言ってくれているなら信用してもいいだろう。
それに、レポートは持ち歩いているこれが全てではない。学科の研究室の鍵付き書棚に、残りの3分の2は置いてある。今ルーカスに渡したのは、あくまでも試作薬の作成方法を記した部分で、このあと学生寮の自分の部屋で清書しようと思い、持ち歩いていたものだ。もしもルーカスがこのレポートを紛失したとしても、素材も製法も頭に入っているから問題ない。
それに、ルーカスがおれのことに興味を持ってくれたのは、出会ってからこれが初めてのことだ。
これをきっかけに、彼との関係性を少しでも向上できるかもしれない。
「分かってくれて嬉しいよ、リオ」
おれが了承すると、ルーカスは満足げに微笑んだ。そしておもむろに、レポートを手にとったまま椅子から立ちあがる。
「ルーカス?」
「ああ、すまない。この薬について、早く試したいことがあるから先に帰らせてもらうよ。僕の分の会計は済ませておくから気にしないでくれ。では、お先に失礼」
「えっ、あ? ルーカス?」
あっけにとられている内に、ルーカスはレポートを鞄の中にしまいこみ、外套を引っ掴んでさっさと部屋を出ていってしまった。
あとにはポカンとした間抜け面のおれだけが残される。
えーっと……あれ?
今、ルーカスって「僕の分の会計は済ませておくから」って言った?
じゃあつまり、おれはこの高級店のコース料理の代金、自分のぶんは自分で払わないといけない感じか?
い、いや、そりゃあお互い学生の身だし、アルファとオメガではあるけれど男同士だし、奢ってもらえて当然とは思ってないけれど……
でも、最初から割り勘のつもりなら、もっとリーズナブルな店か料理にしてほしかったんだが。
だって、このコース料理、おれが自分で注文したわけじゃないのだ。
個室に入って着席してすぐに前菜が運ばれてきたから、ルーカスが個室の予約時にコースの注文もしていたのだろう。そして、味と量から判断して、注文されていたのはこの店で一番お高いコース料理だったと思われる。
相手が一方的に店とコースをあらかじめ指定しておきながら料金は割り勘で、その上で「気にしないでくれ」って言われることあるの? マジで?
もしもおれが持ち合わせがなかったら、どうするつもりだったんだ?
「はぁ……痛い出費になったな」
くそ。もうこうなったら、ルーカスがとうとう最後まで手をつけなかったデザートも、おれが食べちゃおう。もったいないし。甘いものに罪はないからな。
170
あなたにおすすめの小説
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。
キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ!
あらすじ
「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」
貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。
冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。
彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。
「旦那様は俺に無関心」
そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。
バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!?
「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」
怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。
えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの?
実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった!
「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」
「過保護すぎて冒険になりません!!」
Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。
すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
悪役令息(Ω)に転生したので、破滅を避けてスローライフを目指します。だけどなぜか最強騎士団長(α)の運命の番に認定され、溺愛ルートに突入!
水凪しおん
BL
貧乏男爵家の三男リヒトには秘密があった。
それは、自分が乙女ゲームの「悪役令息」であり、現代日本から転生してきたという記憶だ。
家は没落寸前、自身の立場は断罪エンドへまっしぐら。
そんな破滅フラグを回避するため、前世の知識を活かして領地改革に奮闘するリヒトだったが、彼が生まれ持った「Ω」という性は、否応なく運命の渦へと彼を巻き込んでいく。
ある夜会で出会ったのは、氷のように冷徹で、王国最強と謳われる騎士団長のカイ。
誰もが恐れるαの彼に、なぜかリヒトは興味を持たれてしまう。
「関わってはいけない」――そう思えば思うほど、抗いがたいフェロモンと、カイの不器用な優しさがリヒトの心を揺さぶる。
これは、運命に翻弄される悪役令息が、最強騎士団長の激重な愛に包まれ、やがて国をも動かす存在へと成り上がっていく、甘くて刺激的な溺愛ラブストーリー。
(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。
キノア9g
BL
※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。
気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。
木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。
色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。
ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。
捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。
彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。
少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──?
騎士×妖精
アプリで都合のいい男になろうとした結果、彼氏がバグりました
あと
BL
「目指せ!都合のいい男!」
穏やか完璧モテ男(理性で執着を押さえつけてる)×親しみやすい人たらし可愛い系イケメン
攻めの両親からの別れろと圧力をかけられた受け。関係は秘密なので、友達に相談もできない。悩んでいる中、どうしても別れたくないため、愛人として、「都合のいい男」になることを決意。人生相談アプリを手に入れ、努力することにする。しかし、攻めに約束を破ったと言われ……?
攻め:深海霧矢
受け:清水奏
前にアンケート取ったら、すれ違い・勘違いものが1位だったのでそれ系です。
ハピエンです。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
自己判断で消しますので、悪しからず。
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
ユィリと皆の動画つくりました! お話にあわせて、ちょこちょこあがる予定です。
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる