公爵家長男はゴミスキルだったので廃嫡後冒険者になる(美味しいモノが狩れるなら文句はない)

音爽(ネソウ)

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獣王国篇

嬉し楽しペット生活

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なんだかんだとこじ付けて屋敷内に居座ることになったジェイラ。

だがレオはそんなに優しくない、来るもの拒まずは身を亡ぼすのだから。
自ら『ペット』を名乗った通りの待遇をレオは実行した。


「いいか、お前は人権を放棄した。故に人間の尊厳はない、ここがお前の家だ。嫌なら出ていけ」


レオは無慈悲にその小さな小屋を指差した、急ごしらえの犬小屋である。
雨風を凌げる程度の仕様、シンプル イズ ベストなそれは人間が正座すればなんとか入れる大きさだ。

「ありがとうございます!ところで、ご飯は三食頂けるんですか!御主人様!」
「……いやそこは抵抗して出ていけよ、普通嫌がるだろ?嫌がらせって気づけよバカ!」

「マイスイートホームを手に入れたのに出ていきませんよ!何言ってんですか!」


彼女の台詞に眩暈するレオ、もう勝手にしろよと匙を投げた。
嫌がらせをものともしないジェイラに辟易するばかり。



「はぁーあ、厄介払いのつもりが……話が通じない」

「あの手のはねぇ、相手の甘い顔を見逃さないで食いつくんだよぉ流石ハイエナだよねぇ」
キッチンに浄化魔法を掛けながらフラが呑気に言う。


生ゴミを木箱に放り投げてバリラが口を開く。
「あの日、ここへ来たときのあの子はガリガリだった。冒険者なのに働いてないようだったよ、たぶんだけどギルドから締め出されたんじゃないかな」

「仕事の斡旋を停止されてるのか?」

「うーん、停止どころか除名じゃないかな?仕事を選り好みしなきゃ最低限の収入は保証されるから、ギルド組織って登録者を護る役目が本懐だし……干された冒険者は野良パーティに勧誘されないかぎり稼げないね」


そこまで深刻な事態だったとはレオは気が付かなかった。
「よっぽどの事をやらかした危険人物ってことじゃないかよ、ヤレヤレ」


眉間に皺を作る主ことレオニードの苦悩をよそに、家と三食昼寝付きをもぎ取ったペットは高鼾で寝腐っていた。





「お昼ご飯ですわ、食べ終わったお膳は使用人出口へ戻しなさいね」
「え?私は愛されペットだよぉ?そっちが取りに来いよ。飯炊き女!」

しれっと言う図々しいジェイラに、届けにきたティルの顔が固まった。

「そうですか、ではご飯はお預けです。次のご飯は三日後ですよ、それまでに反省してなかったなら次の食事は1週間ありません。ペットの躾は厳しくいきます」


そう言って立ち去るティルの背中を大慌て追うペット。

「ま、まってー!私が悪かったー!お待ちくださいティル様ー!ティリル様ぁー!やだなぁジョークですよぉ!ペットジョークぅ!」


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