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第三章 フェンリルと獣人
第42話 名前が決定しました!!
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ラガマフィン君(仮)を見ると、たらふく食べてお腹が膨れたようだ。「く~♪」と、すごくご機嫌な表情をしている。俺の視線に気が付くと、「く~!」と元気よく胡坐をした俺の膝の間に飛び込んできた。可愛い。
「可愛いな♡」と言って頭を撫でまわすと、喜んで俺の頬に自分の頭をこすり付けて来る。本当にチョカクみたい。
このラガマフィン君(仮)どうしたいのかな?自由に暮らしたいのなら、怪我も治りお腹も膨れただろうから、ここでお別れだし。一緒に暮らしたいのなら傍にいればいい。
可愛いし、出来れば一緒に暮らせると嬉しいのだが...。まあ、直接聞いてみるか。
「ラガマフィン君(仮)これからどうしたい?もしこのまま自由に暮らしたいのなら、好きな所に行けばいい。もし一緒に暮らしたければ、僕たちと行動を共にしよう。君はどうしたい?」
そう、ラガマフィン君(仮)に聞くと、「くー!くー!くー!」と言って、俺の膝の間から身体をするすると登り、右腕にしがみ付いてきた。
つぶらな瞳で俺を見つめ「一緒に連れてって、連れてって!」と、一生懸命訴えているという事が、フェンリル語を理解できなくても分かる。
一部始終を見ていたヤーロンが、「離れたくないのでしょう。必死な顔をなさっておりますよ。フェンリル様がこれほどまでに人族に懐くなんて...ありえない事ですよ!」と驚いた表情をした。
「決定だな。じゃあ一緒に暮らそう。ただ、今住んでいる場所はペット禁止なんだよ。すぐに引っ越すから、もうちょっとだけヤーロン達と一緒にいてね。向うでも一緒に暮らせるようにするからね」
「くん♡」とひと鳴きした後、ありえないほど尻尾を左右、上下、さらには円を描くように振って、「分かった!」とアピールしてきた。
やっぱり可愛い。そして賢い。だだをこねて俺を困らせることはしない。大したもんだ
その後、ラガマフィン君(仮)は、ここにいるみんなの匂いを嗅ぎながら「くん!」と挨拶して回った。
獣人たち、特にロジンやモリジンにとってフェンリルは非常に神聖な存在であり、彼らは深く畏怖しているように見受けられる。
「まあ、そんなに気を使わなくてもいいんじゃない?もう仲間なんだから」と言うと「よ、よろしくお願いします」と手を前に差し出し、ロジンたちが屈んで、ラガマフィン君(仮)とグータッチをした。
その姿も可愛い。「くん♪」とご機嫌だ。
でも、いつまでもラガマフィン君(仮)と呼ぶのもな。もう仲間だし。名前を付けてもいいかな?
「ねえ、メル?ラガマフィン君(仮)も俺たちの仲間だ。名前を考えたいんだけど、どんな名前がいいかな?クラリスやモリジンたちも意見を聞かせてよ」と、みんなに呼びかけた。
すると、俺の膝の間でくつろいでいたラガマフィン(仮)は「く~~~!」と感嘆の声を上げ、喜びの表情を見せた。
おれの眼下のラガマフィン(仮)は、目をキラキラさせて見つめて来る。
やばい、凄く期待している。ラガマフィン君(仮)はそわそわしている。じっとしていられないのか、俺の膝の間から飛び降り、床をカリカリしたりして興奮を必死に抑えようとしている。
俺の言語能力理解でもフェンリル語は理解不能なようで、どんな名前がいいか聞くことが出来ない。難しい。フェンリルが好む名前など知らんしな。
みんな、最初に言うのを渋っている。まあ「イメージでもいいから出してみてよ」と言って、ハードルを下げた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「フェンリル様は「空のドラゴン、地上のフェンリル」と言われるほどの強者であり賢明なお方です。「地上の支配者」的なネームはいかがでしょう?」と、ヤーロンが言った。
「「お~!賛成!」」
パチパチパチ!
「第一回 ラガマフィン(仮)のネーミング決定会議」会場から拍手が起こった。その拍手を聞いて、ヤーロンはちょっと照れながらも、ホッとしたような表情を浮かべた。
隣に座るメルも少し怯えながら、「フェ、フェンリル様は私たちの言葉を理解されているようです。その聡明さと白い毛並みから連想されるお花の名前をつけるのは...どうでしょうか?」と提案した。
「おー!女性的で素晴らしい!」
「非常にいいですな。お花から名を考えるとは」
これまた好評だ。ヤーロンの意見と同じくらいの拍手がおこった。メルも両頬を赤くして、照れくさそうな仕草をしている。
うん、メル可愛い!!
すると、クラリスも「私も整いました」と、自身の意見を述べてきた。
「そうですね。私たちと同様に、主様の魅力にコロっと落ちたと思います。毛並みは真っ白ですが、その心の奥底は、主様への熱い思いで真紅に染まっているでしょう。愛称を「コロ様」とされるのはいかがでしょうか?」
俺の魅力にコロッと落ちたって...。コメントがしづらいが、言いたいことは何となく分かる。
「う~む。確かにご主人様のお人柄と、容姿を気に入られておられるのは間違いないでしょうな...」
ヨハンは、俺の膝の間でお腹を出してすっかりとくつろいでいるラガマフィン(仮)を見て呟いた。
どれも決めがたいな。こちらの世界の花の名前は知らないな。地球なら白くて可憐な花と言ったら「ゆり」だろうな。「ゆり」を延ばして「ユリー」かな?あと、支配者を象徴する言葉と言ったら、古代エジプトの女王からもじって「パトラ」も考えられるな。
「ユリー、パトラ、コロ...それぞれの名前の由来は...」と俺が説明していると、ラガマフィン(仮)が「くぅ!」と反応した。どうやら、その中の一つが気に入ったようだ。
お、食いついたようだな。さあ、どれだ⁉
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「ユリーか?」と聞くと、「...」反応は帰ってこなかった。
「じゃあ、パトラか?」そうフェルリン君に聞くと、「...」と無反応。
残りは一つしかない。「もしかして...コロなのか?」そう聞くと、「く~う!く~う!」と喜んでいる足にしがみ付き、俺を見上げている。
ま、マジですか。す、少し意外だな。パトラとかの方が気品を感じられるのだが...。まさか、コロを選ぶとは思わなかったな...。
まあ、本人が選んだんだからそれでいいか。すごく気に入っているようだし。
「じゃあ、君はコロで決定だな。よろしくね、コロ!」と俺が言うと、コロは俺の前で座り、前足を差し出して、胡坐をかいている俺とグータッチを交わした。
うーん。まさかコロを選ぶとは思わなかったな。クラリスが話した由来を聞いていたのかな?「主様の魅力にコロっと落ちた」って言っていたけど。
悪いホストに騙された、少女のような名前の付けられ方のような気がするが...。
そんな俺の心配をよそに、甘えと喜びが混ざった「く~♪」という鳴き声で、その感情を伝えてきた。今回も、狐の様な大きな尻尾をブンブン右旋回、左旋回を繰り返し、喜びを表わしている。
まあ喜んでくれているし、いいか...。
「可愛いな♡」と言って頭を撫でまわすと、喜んで俺の頬に自分の頭をこすり付けて来る。本当にチョカクみたい。
このラガマフィン君(仮)どうしたいのかな?自由に暮らしたいのなら、怪我も治りお腹も膨れただろうから、ここでお別れだし。一緒に暮らしたいのなら傍にいればいい。
可愛いし、出来れば一緒に暮らせると嬉しいのだが...。まあ、直接聞いてみるか。
「ラガマフィン君(仮)これからどうしたい?もしこのまま自由に暮らしたいのなら、好きな所に行けばいい。もし一緒に暮らしたければ、僕たちと行動を共にしよう。君はどうしたい?」
そう、ラガマフィン君(仮)に聞くと、「くー!くー!くー!」と言って、俺の膝の間から身体をするすると登り、右腕にしがみ付いてきた。
つぶらな瞳で俺を見つめ「一緒に連れてって、連れてって!」と、一生懸命訴えているという事が、フェンリル語を理解できなくても分かる。
一部始終を見ていたヤーロンが、「離れたくないのでしょう。必死な顔をなさっておりますよ。フェンリル様がこれほどまでに人族に懐くなんて...ありえない事ですよ!」と驚いた表情をした。
「決定だな。じゃあ一緒に暮らそう。ただ、今住んでいる場所はペット禁止なんだよ。すぐに引っ越すから、もうちょっとだけヤーロン達と一緒にいてね。向うでも一緒に暮らせるようにするからね」
「くん♡」とひと鳴きした後、ありえないほど尻尾を左右、上下、さらには円を描くように振って、「分かった!」とアピールしてきた。
やっぱり可愛い。そして賢い。だだをこねて俺を困らせることはしない。大したもんだ
その後、ラガマフィン君(仮)は、ここにいるみんなの匂いを嗅ぎながら「くん!」と挨拶して回った。
獣人たち、特にロジンやモリジンにとってフェンリルは非常に神聖な存在であり、彼らは深く畏怖しているように見受けられる。
「まあ、そんなに気を使わなくてもいいんじゃない?もう仲間なんだから」と言うと「よ、よろしくお願いします」と手を前に差し出し、ロジンたちが屈んで、ラガマフィン君(仮)とグータッチをした。
その姿も可愛い。「くん♪」とご機嫌だ。
でも、いつまでもラガマフィン君(仮)と呼ぶのもな。もう仲間だし。名前を付けてもいいかな?
「ねえ、メル?ラガマフィン君(仮)も俺たちの仲間だ。名前を考えたいんだけど、どんな名前がいいかな?クラリスやモリジンたちも意見を聞かせてよ」と、みんなに呼びかけた。
すると、俺の膝の間でくつろいでいたラガマフィン(仮)は「く~~~!」と感嘆の声を上げ、喜びの表情を見せた。
おれの眼下のラガマフィン(仮)は、目をキラキラさせて見つめて来る。
やばい、凄く期待している。ラガマフィン君(仮)はそわそわしている。じっとしていられないのか、俺の膝の間から飛び降り、床をカリカリしたりして興奮を必死に抑えようとしている。
俺の言語能力理解でもフェンリル語は理解不能なようで、どんな名前がいいか聞くことが出来ない。難しい。フェンリルが好む名前など知らんしな。
みんな、最初に言うのを渋っている。まあ「イメージでもいいから出してみてよ」と言って、ハードルを下げた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「フェンリル様は「空のドラゴン、地上のフェンリル」と言われるほどの強者であり賢明なお方です。「地上の支配者」的なネームはいかがでしょう?」と、ヤーロンが言った。
「「お~!賛成!」」
パチパチパチ!
「第一回 ラガマフィン(仮)のネーミング決定会議」会場から拍手が起こった。その拍手を聞いて、ヤーロンはちょっと照れながらも、ホッとしたような表情を浮かべた。
隣に座るメルも少し怯えながら、「フェ、フェンリル様は私たちの言葉を理解されているようです。その聡明さと白い毛並みから連想されるお花の名前をつけるのは...どうでしょうか?」と提案した。
「おー!女性的で素晴らしい!」
「非常にいいですな。お花から名を考えるとは」
これまた好評だ。ヤーロンの意見と同じくらいの拍手がおこった。メルも両頬を赤くして、照れくさそうな仕草をしている。
うん、メル可愛い!!
すると、クラリスも「私も整いました」と、自身の意見を述べてきた。
「そうですね。私たちと同様に、主様の魅力にコロっと落ちたと思います。毛並みは真っ白ですが、その心の奥底は、主様への熱い思いで真紅に染まっているでしょう。愛称を「コロ様」とされるのはいかがでしょうか?」
俺の魅力にコロッと落ちたって...。コメントがしづらいが、言いたいことは何となく分かる。
「う~む。確かにご主人様のお人柄と、容姿を気に入られておられるのは間違いないでしょうな...」
ヨハンは、俺の膝の間でお腹を出してすっかりとくつろいでいるラガマフィン(仮)を見て呟いた。
どれも決めがたいな。こちらの世界の花の名前は知らないな。地球なら白くて可憐な花と言ったら「ゆり」だろうな。「ゆり」を延ばして「ユリー」かな?あと、支配者を象徴する言葉と言ったら、古代エジプトの女王からもじって「パトラ」も考えられるな。
「ユリー、パトラ、コロ...それぞれの名前の由来は...」と俺が説明していると、ラガマフィン(仮)が「くぅ!」と反応した。どうやら、その中の一つが気に入ったようだ。
お、食いついたようだな。さあ、どれだ⁉
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「ユリーか?」と聞くと、「...」反応は帰ってこなかった。
「じゃあ、パトラか?」そうフェルリン君に聞くと、「...」と無反応。
残りは一つしかない。「もしかして...コロなのか?」そう聞くと、「く~う!く~う!」と喜んでいる足にしがみ付き、俺を見上げている。
ま、マジですか。す、少し意外だな。パトラとかの方が気品を感じられるのだが...。まさか、コロを選ぶとは思わなかったな...。
まあ、本人が選んだんだからそれでいいか。すごく気に入っているようだし。
「じゃあ、君はコロで決定だな。よろしくね、コロ!」と俺が言うと、コロは俺の前で座り、前足を差し出して、胡坐をかいている俺とグータッチを交わした。
うーん。まさかコロを選ぶとは思わなかったな。クラリスが話した由来を聞いていたのかな?「主様の魅力にコロっと落ちた」って言っていたけど。
悪いホストに騙された、少女のような名前の付けられ方のような気がするが...。
そんな俺の心配をよそに、甘えと喜びが混ざった「く~♪」という鳴き声で、その感情を伝えてきた。今回も、狐の様な大きな尻尾をブンブン右旋回、左旋回を繰り返し、喜びを表わしている。
まあ喜んでくれているし、いいか...。
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