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第33話 3階層までの成果
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風呂上り、このまま立ち飲み屋で一杯...とは行かない。戦闘の再開だ。
自分の能力を確かめるか。
Lv.22 レン 26歳 人族
HP : 125/125 →202/202
MP : ∞
STR(筋力):52→84
DFT(防御力): 60→ 89
INT(賢さ): 56→ 77
AGI(素早さ): 48→66
LUK(運): 55→ 99
なんかLUK(運)の上昇率がえぐい。こんなに待遇面がいいのはLUK(運)も関係している?ような気もする。
でも今回のレベルアップは、瞬発的な動きやオークとの押し合いなど、エルムやルーメイ、モルスルと比較しても、大差は無かったと思う。いやそれ以上の能力を得られたかもしれない。
しかし、実戦経験が圧倒的に足りない。彼らは剛と柔らを巧みに使う。力まかせで押し切るのではなく時に力を抜き、相手を翻弄する。
身長大差があるエルムがオークを瞬殺するのも、まさに「柔よく剛を制す」という言葉がぴったりと思われる。
そんなことを思いながら皆と4階層に続く階段を捜し歩く。またルーメイの周りにオークが近寄り始めた。時間の経過と共に、新たなオークが生まれたものかもしれない。
急ごう。オークは魅力的だが、5階層に行くのが今回の目標だ。まずは4階層に行かないと。適当に俺が離れた場所からウィーク・ウォーターガンを放っては収納を繰り返し、4階層への階段を探した。
すると、商店街の地下街に続く階段を見つけた。まさかと思い、その地下街への階段を下ってみた。
その地下街への階段は魔物たちが入れない様で、俺たちが階段内に入るとその周りをうろうろとするばかりで、追っては来ない。
「どうやらここが、4階層につながる階段の様だな。
大きな扉が現れ、その扉の横に「4階層入り口」と、ご丁寧に書いてあった。
さてどんなものかと扉を開けようとした時に、それぞれの脳内に王女様からの念話が届いた。どうやら2回目の連絡時間が来たようだ。俺の腕時計も午後2時を示している。
「2回目の連絡時間となりました。レンさん達、いかがですか?順調ですか」
俺たちのメンバーの身体を労わりながらも励ましを与える、暖かみのある声であった。
「姫様!今4階層への入り口を発見し突入するところです。そして食べ物も物資も大量に確保できました。これならアリスト共和国全土で5日は持つかもしれません」
マルスルガ嬉しそうに王女様に伝えた。
「5日もですか!しかもアリスト共和国内の...一瞬気を失いかけました」
「これもレン様がいらっしゃるからです。さすが我が旦那様です。旦那様が倒した魔物を次々に収納して下さるおかげで、一体400kgはあるオークを100体以上も持ち帰ることが可能となりました」
誇らしげにルーメイは王女様に伝えた。旦那様...深く追及するのはよそう。
「オークを何百体も!はっ!また違う世界に行きかけました。してレン様、もうレン様で許して下さい。そんな英雄をレンとは呼べません。いいですよね」
そう俺に求めてきた。
「その節はご迷惑をかけました。もう好きに呼んで下さい。今の所、順調です。
1階層から3階層までで得られた魔物肉は一角ウサギが42羽、キラーバードが52羽、オークが146体。それに魔石236個です」
「そ、そんなにですか...。1体400kgもあるオークが、150体近く」
声がとぎれとぎれで、王女様も試練の間で戦った後の様な、疲れ切った声をしている。
さらに他の物資もあることを告げる。
「その他としてオレンジ300個。石鹸とお弁当が100個ずつ。野生のキジが6羽に檜と杉の木の丸太を500本ずつです」
一階層
一角ウサギ:15羽
キラーバード:14羽
魔石:70個
二階層
一角ウサギ:7羽
キラーバード:10羽
野生のキジ:6羽
魔石:40個
オレンジ:300個
檜と杉の木(丸太状態):500本ずつ
お弁当:100個
三階層
オーク:(休憩前)122体、(休憩後)24体
一角ウサギ:(休憩前)12羽、(休憩後)8体
キラーバード:(休憩前)22羽、(休憩後)6羽
魔石:(休憩前)102個休憩後、(休憩後)24個
石鹸:100個
「もうどんだけですか!いや取り乱しました。すごいですよレン様!これで私がレン様と呼ぼうが、あなた様にひれ伏して求婚しようが、誰も文句は言わないでしょう!」
求婚はしないでもらいたい。王様とか、柄じゃないからな...。
「はっ、すみません。取り乱しました。しかし凄い事です。これでアリスト共和国も間違いなく豊かになります。レン様がもぐらなくてもよい、体制造りを始めないと」
さすが王女様だ。俺もそう思っていた。「戦の間」で魔物を倒す冒険者を集めれば、多くの人がここ、獣人エリアにやってくるだろう。
オークの肉も手に入るし、何よりも仕事が生まれる。魔物を狩る者、それを運ぶ者、解体する者、各都市に搬送する者など。まためし処や飲み屋、宿屋などもできるだろう。
各都市で、食料や水不足が原因で仕事が無くなってしまった者を、救うことができる!これはでかい!
「王女様はそちらの手配をお願いします。我々は、もうあと2時間で帰還の時となるため、5階層を目指します。他のメンバーの事も気になりますが...今は自分たちのことに集中させて頂きます」
「そうですね。他の者達も無理はしていない様子です。安心して下さい。レン様たちが収穫したものを話せば、他の者も更にやる気を出すでしょう。ただ生きて帰って来て下さい。では...」
通信が切れた。皆の顔を見回した。皆あと2階層乗り切ろう。俺たちはそれぞれ顔を見合わせ、静かに4階層の扉を開けた。
自分の能力を確かめるか。
Lv.22 レン 26歳 人族
HP : 125/125 →202/202
MP : ∞
STR(筋力):52→84
DFT(防御力): 60→ 89
INT(賢さ): 56→ 77
AGI(素早さ): 48→66
LUK(運): 55→ 99
なんかLUK(運)の上昇率がえぐい。こんなに待遇面がいいのはLUK(運)も関係している?ような気もする。
でも今回のレベルアップは、瞬発的な動きやオークとの押し合いなど、エルムやルーメイ、モルスルと比較しても、大差は無かったと思う。いやそれ以上の能力を得られたかもしれない。
しかし、実戦経験が圧倒的に足りない。彼らは剛と柔らを巧みに使う。力まかせで押し切るのではなく時に力を抜き、相手を翻弄する。
身長大差があるエルムがオークを瞬殺するのも、まさに「柔よく剛を制す」という言葉がぴったりと思われる。
そんなことを思いながら皆と4階層に続く階段を捜し歩く。またルーメイの周りにオークが近寄り始めた。時間の経過と共に、新たなオークが生まれたものかもしれない。
急ごう。オークは魅力的だが、5階層に行くのが今回の目標だ。まずは4階層に行かないと。適当に俺が離れた場所からウィーク・ウォーターガンを放っては収納を繰り返し、4階層への階段を探した。
すると、商店街の地下街に続く階段を見つけた。まさかと思い、その地下街への階段を下ってみた。
その地下街への階段は魔物たちが入れない様で、俺たちが階段内に入るとその周りをうろうろとするばかりで、追っては来ない。
「どうやらここが、4階層につながる階段の様だな。
大きな扉が現れ、その扉の横に「4階層入り口」と、ご丁寧に書いてあった。
さてどんなものかと扉を開けようとした時に、それぞれの脳内に王女様からの念話が届いた。どうやら2回目の連絡時間が来たようだ。俺の腕時計も午後2時を示している。
「2回目の連絡時間となりました。レンさん達、いかがですか?順調ですか」
俺たちのメンバーの身体を労わりながらも励ましを与える、暖かみのある声であった。
「姫様!今4階層への入り口を発見し突入するところです。そして食べ物も物資も大量に確保できました。これならアリスト共和国全土で5日は持つかもしれません」
マルスルガ嬉しそうに王女様に伝えた。
「5日もですか!しかもアリスト共和国内の...一瞬気を失いかけました」
「これもレン様がいらっしゃるからです。さすが我が旦那様です。旦那様が倒した魔物を次々に収納して下さるおかげで、一体400kgはあるオークを100体以上も持ち帰ることが可能となりました」
誇らしげにルーメイは王女様に伝えた。旦那様...深く追及するのはよそう。
「オークを何百体も!はっ!また違う世界に行きかけました。してレン様、もうレン様で許して下さい。そんな英雄をレンとは呼べません。いいですよね」
そう俺に求めてきた。
「その節はご迷惑をかけました。もう好きに呼んで下さい。今の所、順調です。
1階層から3階層までで得られた魔物肉は一角ウサギが42羽、キラーバードが52羽、オークが146体。それに魔石236個です」
「そ、そんなにですか...。1体400kgもあるオークが、150体近く」
声がとぎれとぎれで、王女様も試練の間で戦った後の様な、疲れ切った声をしている。
さらに他の物資もあることを告げる。
「その他としてオレンジ300個。石鹸とお弁当が100個ずつ。野生のキジが6羽に檜と杉の木の丸太を500本ずつです」
一階層
一角ウサギ:15羽
キラーバード:14羽
魔石:70個
二階層
一角ウサギ:7羽
キラーバード:10羽
野生のキジ:6羽
魔石:40個
オレンジ:300個
檜と杉の木(丸太状態):500本ずつ
お弁当:100個
三階層
オーク:(休憩前)122体、(休憩後)24体
一角ウサギ:(休憩前)12羽、(休憩後)8体
キラーバード:(休憩前)22羽、(休憩後)6羽
魔石:(休憩前)102個休憩後、(休憩後)24個
石鹸:100個
「もうどんだけですか!いや取り乱しました。すごいですよレン様!これで私がレン様と呼ぼうが、あなた様にひれ伏して求婚しようが、誰も文句は言わないでしょう!」
求婚はしないでもらいたい。王様とか、柄じゃないからな...。
「はっ、すみません。取り乱しました。しかし凄い事です。これでアリスト共和国も間違いなく豊かになります。レン様がもぐらなくてもよい、体制造りを始めないと」
さすが王女様だ。俺もそう思っていた。「戦の間」で魔物を倒す冒険者を集めれば、多くの人がここ、獣人エリアにやってくるだろう。
オークの肉も手に入るし、何よりも仕事が生まれる。魔物を狩る者、それを運ぶ者、解体する者、各都市に搬送する者など。まためし処や飲み屋、宿屋などもできるだろう。
各都市で、食料や水不足が原因で仕事が無くなってしまった者を、救うことができる!これはでかい!
「王女様はそちらの手配をお願いします。我々は、もうあと2時間で帰還の時となるため、5階層を目指します。他のメンバーの事も気になりますが...今は自分たちのことに集中させて頂きます」
「そうですね。他の者達も無理はしていない様子です。安心して下さい。レン様たちが収穫したものを話せば、他の者も更にやる気を出すでしょう。ただ生きて帰って来て下さい。では...」
通信が切れた。皆の顔を見回した。皆あと2階層乗り切ろう。俺たちはそれぞれ顔を見合わせ、静かに4階層の扉を開けた。
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