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第二章
23.12回目の誕生日
しおりを挟むーー今日は8月23日。
私の記念すべき12回目の誕生日。
これからクラスの友達と自宅で誕生日パーティーをする約束をしている。
友達が家に来る前に、母と一緒に作った料理やお菓子をテーブルに並べた。
不恰好のおにぎりで恥ずかしい思いをしてから、積極的に母の手伝いをするように。
普段から母がお手伝いするように口酸っぱく言っていた意味がわかった気がする。
パーティーにはミキとノグと谷崎くんと谷崎くんと仲がいい山口くんも誘った。
今日は神社に行けないし、谷崎くんとは仲が良いのに誘わないのも何だか気が引けて思いきって招待する事に。
お互い気遣ってしまうのでプレゼントは持たせないと言うルールを予め決めていた。
その代わり食べきれる分のお菓子を持参してくれた。
「わーっ。ケーキうまそう!」
「あーりんの家って結構広いね!」
「友達の家ってちょっとドキドキしない?」
友達は学校にいる時とは違い、緊張した様子でちょっとよそよそしい。
「さ、みんな始めましょうか」
母の合図と共に誕生会は始まった。
みんなは少し照れてお互いの顔を見合わせながらも、バースデーソングを歌ってくれた。
歌の終わりと共にみんなの前で一息でローソクの火を吹き消す。
料理やケーキやお菓子も食べ終わると、みんなは私の部屋へ。
扉を開けた私に次いでミキとノグが部屋に入ると、二人は部屋を見渡し目を輝かせながら声を上げた。
「うわぁ~。あーりんの部屋女子力高いね!」
「かわいい! 私もお姫様の気分を味わえるような部屋に住みたいなぁ」
母親の趣味で壁紙は薄ピンクに花柄。
家具はネコ足調の白で統一され、カーテンやベッドは乙女チックのピンクのフリフリ。
引っ越しの際に部屋作りのイメージを聞かれたけど、よく分からなかったからお任せした結果がコレ。
「凄いでしょ。このインテリアの中で私が選んだものは一つもないの!」
「……だよね。やっぱり」
「やっぱりじゃないでしょー!」
うちに来た時はよそよそしかった友達も時間と共に慣れてきたようで、部屋ではトランプやボードゲームなどして遊んだ。
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