初コイ@進行中 〜忘れられない初恋相手が親友の彼氏になっていた〜

伊咲 汐恩

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第二章

44.そして、今

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✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼



「もしかして……。そこに居るのは愛里紗ちゃんかな?」



  神社の本殿の裏の軒下に腰を下ろしてうとうとしていると、神社のおじいさんが久しぶりに声をかけてきた。
  そこで現在高二の私はハッと目が覚める。

  どうやら思い出に浸った後、そのまま眠り込んでしまったようだ。



「あっ!  おじいさん。お久しぶりです。ご無沙汰してます」



  愛里紗は勢いよく立ち上がり、おじいさんに頭を下げた。



「すっかり大人びていたからすぐに気付かなかったよ」

「おじいさんはあの頃とお変わりなくお元気そうで」


「ホッホッホ。ワシは歳をとらないんじゃ」

「あはは。もしそうだとしたら若さの秘訣を教えて下さいね」



  おじいさんの笑顔は4年経っても変わらない。
  最近は神社からすっかり足が遠退いていたから、久々の笑顔に懐かしさを感じていた。

  だけど、おじいさんの顔を見た途端、六年生当時の彼の姿も思い浮かんだ。



「谷崎くんがこの町からいなくなってから、もう5年目じゃのぅ」



  おじいさんはそう言って寂しそうに目を細めて池を見つめた。



  そう……。
  気にかけてるのはおじいさんだけじゃない。
  毎日一緒に過ごしていた分、彼との思い出は簡単に忘れる事が出来ない。


  時と共に心の傷は少しずつ癒えてきたけど、未だに夢に出てきてしまうほど心がしっかり彼を覚えている。

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