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13話
しおりを挟むその夜、悪夢を見た。私の魔力が封印され、継母がいつも付けていたというペンダントを身につけて寝たからだろうか。
夢の中で私のようにブロンドの髪をしている女の人が暗い夜の森の中を死に物狂いで逃げている。誰かに追われているようだった。次の場面に移ると、そこは見なれている場所で、リリィがいつも昼ごはんを食べている学校の中庭だった。中庭の奥にはトンネルのような場所がある。そこで、女の人は遂に追い詰められて剣で刺されて殺された。殺した人物は継母だ。
そこではっと、目が覚め、首に掛けていたペンダントを直ぐに外して見つめた。
夢の中に出てきたあの女の人は、私のお母さん…?あの夢が本当ならば私の母はやっぱり継母に殺されたんだわ。それもあの場所で。いつもあそこで平然と過ごしていたなんて…考えただけで恐ろしい。
リリィはベッドから降りて、レヴィアが眠っている部屋を訪ねた。
「朝早くにごめんなさい。リリィです」
直ぐに扉は開いて、その顔を見るに私の声を聞いて飛び起きてくれたみたいだった。
「どうした」
「ペンダントの封印を解きたいの。どうしたらいい?」
レヴィアは眠い目を擦りながら
「思ってたよりも決断が早いな。何かあったか?」
と聞いた。
「夢を見たの。お母さんが殺される夢」
「何があったか知りたいんだな」
レヴィアはまるで私の心が分かるかのようであった。
「分かった。部屋の中に入って待ってろ。ニックも呼んでくる」
そう言って、レヴィアはニックの部屋へ行って連れてきてくれた。
「封印を解いた場合その反動で熱が出ることがある。本当に覚悟はいいんだな?」
「レヴィア様、生死に関わる可能性もあるんですか?」
「ああ。正直ここまで大きい宝石を使って封印をしているから無いとは言いきれない。リリィの体力次第だ」
「リリィ様は今体調が万全ではありません。延期しましょう」
ニックは慌てたように見えたが、冷静に答えた。
「私が解きたいって言ったのよ」
「ですが、リリィ様。死んでしまっては元もこうもありません」
「そうだな。ここはニックの言う通りにしよう。暫くは休め」
私は2人に説得されて渋々、封印を解く日を延期することにした。
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