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羽根くんと僕 2
しおりを挟む体調が悪いと言って早退をする。
学校から直接羽根くんの部屋に向かう。
羽根くんの家には僕が入ってはいけないエリアがあって、羽根くんの不在の折の今こそ、確認をする。
羽根くんの寝室。
そこが該当エリアだ。
ベッドの隣に小さめのテレビが設置されていた。
本棚の後ろの列に目的のもの、DVDを見つけた。男同士のものだ。
羽根くんはゲイかバイだ。
少なくともセクシャリティで僕が拒否される可能性は減ったと思う。
DVDを再生してみた。
画面に映るのは、肌の白い男が肌が日に焼けた男に突っ込まれていて喘いでいた。
いくつかDVDを見て疑問に思った。
羽根くんはこれをどちらの立場でみているんだろうか。
家に戻って男同士のアナルセックスについて調べた。
お尻の中を洗ったり拡げたり潤滑剤を使ったり、手順は男女間よりも面倒くさそうだ。
男女間は手順以前の駆け引きの方が面倒くさそうだけど。
*
高校入試で難関と呼ばれる学校に合格した。引き続き勉強をしっかりして成績を維持をするという条件で羽根くんの家に遊びにいくことが解禁された。
泊まりは翌日が休みの日に限定で、羽根くんの了解があり、事前に親に許可を取れば泊まってもよいことになった。
ご褒美みたいな解禁だった。
羽根くんには父が会社で話をしてくれたらしい。
最近はなと、かなり仲良くなった。
親子というより仲良しの姉が出来たかんじ。
父よりも、はなと喋るようになった。
価値観が柔軟でちゃんと説明すれば理解してくれた。
はなは、父より僕の味方だ。
弟妹が出来たことも父より先に教えてもらったくらいだ。
僕は久しぶりに羽根くんの家に遊びにいった。羽根くんの部屋は以前より片付いている。台所も使っているようで、きちんと整理整頓されていた。
「せっかく、和くんが片づけてくれたし、料理も教えてもらったからやっているよ」
「羽根くん凄い。えらい」
僕が讃えると羽根くんは目を細めて喜んでいる。褒められて嬉しそうだ。
「和くんも、合格おめでとう。和くんが勉強していると思うと、僕も何かしたくて。ちゃんと家事をしようと、思ったよ」
「へへへー♡」
僕も嬉しくて破顔する。
羽根くんと二人でお互いよく頑張ったと讃えあって炭酸飲料で乾杯をした。
また、羽根くんの家に入り浸りになってしまった。
今度は日帰りで。
それと羽根くんには勉強も見てもらう。
羽根くんは学生時代、予備校のチューターをやっていたらしい。
分からない箇所には根気よく付き合ってくれ教え方も上手だった。
*
学校の卒業後休みに羽根くんの家に泊まりに行く。羽根くんの家には、まだしまい忘れのこたつがあった。
僕は羽根くんの横、同じ面の枠内に陣取った。
「和くん、きついよ」
「やだ、羽根くんの横がいい」
羽根くんには、入学手続きの際に渡された入学までの課題を見てもらっていた。
身体をぴったりくっつけ羽根くんの筋肉の硬さと温かさを味わう。
羽根くんは意外と筋肉質だ。
そういえば仕事帰りに時々ジムに寄っていると聞いたことがあった。
横にいる羽根くんからは、ほんのり洗濯洗剤の匂いがした。
羽根くんがシャープペンでさらさらと数式を書いていく。
その指は白くて骨太の指だった。
その指を口に含んで舐めたいと思った。
「和くん?」
反応をしなくなった僕を気に掛けた羽根くんが振り返る。
僕は羽根くんに横っ腹から抱きつく。
「……和くん、どうしたの? 」
「羽根くんが好きだ」
「ありがとう。僕も和くんのことが好きだよ」
僕は羽根くんを横に引き倒して、上から見下ろして言った。
「そういうことじゃないんだ」
僕は羽根くんの口を口で塞いだ。
色気も何も無くて口を塞ぐという言葉そのままの行為だった。
羽根くんは少し動揺しながら言う。
「僕は、君が赤ちゃんの頃から、知っているんだよ」
それがどうした。
僕は今、おむつなんかしていないぞ。
「和くんは、今、浅川さんに、お父さんを取られているから、お父さんの代わりに僕を見ているんだよ」
「違うって」
そもそも僕の中に父の影をみているのは羽根くんの方でしょ。
僕が気がつかないと思ってた? 父と話す時の蕩けそうな顔をする羽根くんを。
はなの事を話す時の苦痛そうな表情を。
華やかな美奈子さんには諦めがついても、外見が地味で平凡そうに見える、はなには敵愾心を燃やして。
あれは地味なんだけど妖婦なんだって、魔性の女なんだって。
欲しいものは必ず絡め取っていくタイプだ。
そして、僕もそうだ。
僕は卑怯なので、父に似てきた身体で羽根くんを誘惑する。
僕は自らシャツのボタンを外していく。
シャツを脱ぎすてると骨張った白い裸体が照明に照らされる。
羽根くんの棚にあったDVDにはこんな貧弱な身体は出てこなかった。
羽根くんが下から僕を見てるのがわかる。視線を向けられている箇所が熱い。
ズボンのボタンも外した。
ボクサーブリーフ一枚になる。
「骨格が父さんに似てきている気がする」
身体を動かして羽根くんが見やすいようにする。
「肌の感じも父さんと一緒だと思う。
脱いだ感じの色合いも似ているんじゃないかな」
手を伸ばして肌を撫で擦る。
「父さんの乳首もよく見ていないけど、多分こんな感じじゃないかな」
薄茶色の乳首を羽根くんに見せるように自分で引っ張って摘まんだりして、もてあそぶ。
羽根くんの中で誘惑とモラルが葛藤しているみたいだ。
目は吸いつくように追ってくる。
膝立ちの足を開いてブリーフの上から性器をなで、ゆっくりと揉みしだく。
羽根くんに変化を見せつけるように。
「僕の手の形は、父さんに似ているよ。握りこぶしをした時の骨の形が一緒なんだ」
羽根くんに差し出した僕の手を羽根くんが手に取ったとき、羽根くんのモラルが陥落したことを知った。
「爪の形も同じ……」
羽根くんは僕の指を口に含む。
アイスキャンデーのように指のあいだまで丁寧に舐めていく。
「髪の毛の生え方とか父さんと一緒だから、下の毛の生え方も一緒だと思う。みたい?」
羽根くんはうなずいた。
僕は床に座りこみ羽根くんの訪問を待ち受ける。
羽根くんは僕のブリーフをていねいにはがしていく。プルンと飛び出した半分立ち上がった僕の性器。
羽根くんはそれを手で触れながら僕の腹から太股の付け根にかけて丁寧に舐めていく。
羽根くんの手は熱い。僕の性器は羽根くんの手の中で硬さを増していった。
「……僕の性器よりは父さんの方が立派だとおもう」
旅行先の風呂場で見た父さんの性器を思い出していた。僕より黒くて大きかった気がする。
羽根くんは宝物のように僕の身体を隅々まで丹念に舐めた。
足の裏を、ふくらはぎを、かかとを、指を。
途中から手を離された僕の性器は羽根くんに直接触れられていないのに天を向き、先走りでしとどに濡れていた。
羽根くんが最後に口に含むと簡単にはじけてしまった。
はじめての口淫はぬるぬるで温かくて、腰から下が蕩けてしまいそうだった。
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