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第6章 僕は隣国王子に溺愛される
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「ユヅ、」
ルークの声が聞こえ、顔を上げた。
ステンドグラスからの光が眩しい。
僕はルークから目を逸らした。
「なぜ何も言わない……」
ルークは僕に近寄る。
近づく足音に僕は怖くなってぎゅっと目を瞑った。
「……私のことが、嫌いになったのか」
つらそうなルークの声色。
おそるおそる僕は目を開けた。
ルークの切ない表情を見て僕は悲しくなった。
「ちがうよ、」
本当は、好き。
そう言いたかったが、言えなかった。
言ってしまったら、僕のことを嫌うのではないか。
会えなくなってしまうのではないか。
そんな僕を知りもしないで、ルークは僕の頬をするりと撫でた。
やめて、勘違いさせないで。
僕はふるふると身を縮ませて俯いた。
ルークは僕の前に座り込むと、ゆっくりと口を開く。
「……ユヅ。私は、お前が好きだ」
真っ直ぐな声に驚いて、僕は顔を上げた。
「んっ……」
キスをされた。
優しい、柔らかいキス。
突然のことに頭が爆発しそうになった。
「……私は、ユヅのことを友達だなんて思えない」
呆然とする僕を抱きしめるルーク。
ゆっくりと離れていく体に、寂しさを覚えた。
「……軽蔑するか? 」
嫌ってくれるな。
ルークの表情から読み取れた言葉。
軽蔑なんてしない。
だって、僕も、。
「……僕も、すきだよ」
伝えたと同時に緩みだす涙腺。
堰を切ったように涙が次から次へと溢れてきた。
「ぼくだって、るーくが、すきだった」
やっと、言えた。
ぐしゃぐしゃな顔でルークに抱きついた。
ルークは宥めるように僕を抱き寄せて、背中をとんとんと優しく叩いてくれる。
安心しきった僕は、そのままルークの腕の中で寝息を立てたのだった。
ルークの声が聞こえ、顔を上げた。
ステンドグラスからの光が眩しい。
僕はルークから目を逸らした。
「なぜ何も言わない……」
ルークは僕に近寄る。
近づく足音に僕は怖くなってぎゅっと目を瞑った。
「……私のことが、嫌いになったのか」
つらそうなルークの声色。
おそるおそる僕は目を開けた。
ルークの切ない表情を見て僕は悲しくなった。
「ちがうよ、」
本当は、好き。
そう言いたかったが、言えなかった。
言ってしまったら、僕のことを嫌うのではないか。
会えなくなってしまうのではないか。
そんな僕を知りもしないで、ルークは僕の頬をするりと撫でた。
やめて、勘違いさせないで。
僕はふるふると身を縮ませて俯いた。
ルークは僕の前に座り込むと、ゆっくりと口を開く。
「……ユヅ。私は、お前が好きだ」
真っ直ぐな声に驚いて、僕は顔を上げた。
「んっ……」
キスをされた。
優しい、柔らかいキス。
突然のことに頭が爆発しそうになった。
「……私は、ユヅのことを友達だなんて思えない」
呆然とする僕を抱きしめるルーク。
ゆっくりと離れていく体に、寂しさを覚えた。
「……軽蔑するか? 」
嫌ってくれるな。
ルークの表情から読み取れた言葉。
軽蔑なんてしない。
だって、僕も、。
「……僕も、すきだよ」
伝えたと同時に緩みだす涙腺。
堰を切ったように涙が次から次へと溢れてきた。
「ぼくだって、るーくが、すきだった」
やっと、言えた。
ぐしゃぐしゃな顔でルークに抱きついた。
ルークは宥めるように僕を抱き寄せて、背中をとんとんと優しく叩いてくれる。
安心しきった僕は、そのままルークの腕の中で寝息を立てたのだった。
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