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第一話 天国か地獄か
しおりを挟む「はーーい、地球のみなさんは今回は三人ですかー! 平行世界でも時間まで仲良くしてるんだぞぉっと」
「おかああさぁぁぁっぁん!? あ、あれここはどこ?」
「ま、まさか、本当に死後の世界はあったんだ!?」
はい?
「俺はトラックにひかれて死んだはず……」
見回すと部屋にいた。
赤い絨毯にソファやらおしゃれなテーブルにティーカップやらなんやらがある洋室だ。
俺の他には天使のように羽と頭のわっかがある女性と、助けた女の子とそっくりな女の子、あと高校生ぐらいの爽やか系イケメン男子がいた。
「はい、あなたたちは死にました」
天使女がニコニコしながらそう言った。
俺はすぐに詰め寄った。
「死んだ! 納得だが、この子は助けたはずだ!タックルで殺したわけか?」
問い詰めると戸惑ったかのように天使女が言った。
「あー、えっとぉ、あなたたちは地球のー別々の世界からきたんですぅ」
「どうゆうことだ!?」
「お兄さん、私はお兄さんを知らないよ?ここは一体どこなの?」
「えっとぉ説明が面倒なんですけどぉーまぁ……」
「はっきりしろ!」
すると今まで黙っていたイケメン男子が割り込んできた。
「要はここは死後の世界、僕たちは地球で死んだが、それぞれ別の地球からきたってことなのか!まさか転生チートハーレムが本当にあるなんて!」
割り込んだイケメンが俺に言った。
死後の世界は分かったが、転生チートハーレムはないだろ。
どうなってるんだ。だんだん実感が出てきてこのありえなさに怖くなってくる。
「そうですそうです!」
天使女が追従するように言った。
「そんなの信じられるか!」
「へいこう世界?」
「ラノベで読んだなまさか本当だったなんて! 平行世界っていうのは自分とは別の選択をした自分がいる世界のことだよー、ってまさか…………」
「ということで、理解力があって助かりましたぁー。それじゃあねぇー、もうしばらくお待ちくださぁい」
天使女がいきなり消えた。
「おいおいマジかよ、消えたぞ」
女の子はなきそうでイケメン男子ははしゃぎながら女の子を励ましている。
俺も転生物は知っているがイケメンよ、そうとは限らないだろう。
というか死んだんだぞ。
「私、死んじゃったんだ」
「あぁ、でも大丈夫だ。チートをもらって第二の人生だ! 俺についてこいってね」
「本当!?チートって何?」
「本当さ!すごい力って意味だよ」
「すごい!お兄ちゃん物知りなんだね」
「う、うん! 僕のことはタクミって呼んでよ」
「じゃあ私もクミって呼んで」
「ああ、クミちゃんよろしく」
「うん、タクミお兄ちゃん!」
「お兄ちゃんか……」
「うん!私と名前が似てるしね!」
「そっか!なるほどなぁー」
コミュ力高すぎだろお前ら。
「ところで日本、アメリカ、ロシアとか知っているかい?」
「うん?私知らないよ?」
なんて会話が横で展開されている。
俺は呆然としてるだけだが、流石だな。
流石イケメン男子と美少女はコミュ力が違うな。
だがこの感じの悪さはなんだろうか。
嫉妬だろうか。
それに日本、アメリカ、ロシア? 有名なアニメの略称かなんだろうか。
しばらくしてタクミが俺に話してきた。
「それで、おっさんの名前は?」
「おっさん?こう見えても30いってないんだが」
苦笑いしながら答える。
空元気だ。
本当なら発狂したい。
だがタクミは笑わず真剣な顔で俺を見てきた。
いくら俺がおたっきーな格好をしているとはいえなんだその感じは。
お前も案外余裕がないのか。
「それで名前は?」
「アキラだ。こんな意味不明な状況だ、タクミだっけか、よろしくな。クミちゃんもよろしく」
「よ、よろしくお願いします」
クミちゃんは挨拶してくれたがタクミの顔は険しくなった。
そんなに俺はきもいか。
太陽帝国以外の国ではアニメTシャツなんかきている奴はやばいやつ扱いだ。
並行世界ではどうなのだろうな。
クミちゃんと握手しようとしたらタクミが叫び始めた。
「やっぱり! やめろ!」
どんっ、と押される。
何なんだこいつ、クミちゃんもタクミを少し怖がっている。
少しおどけて見せるか。
「うわぁ、なんだよ。オマエもしかしてロリコンか。クミちゃんこいつ、君に首ったけかもしれないぞ。クミちゃんが可愛いから他の人に取られたくないんだよー」
「はははっアキラさん面白い人なんですね!」
クミちゃんは笑ってくれた!
って、タクミの人相変わってるよ。
イケメン撤回、ロリコン野郎に殴られる覚悟を決めた。
「おまえええええええ!」
「うまぁいあlkじfへk」
「きゃあ!」
平行世界だしモラルはそう変わらないと思ったんだがなぁーー。
「さぁぁてお時間ですよ! ってまじですかぁ……」
殴られた瞬間天使女が現れた事を最後に意識を失った。
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