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姉の発熱
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「姉さん、ちゃんと言って!?どうして殿下の後ろにいたラースをあんなに見ていたの!?」
シオンの夜中の訪問は相変わらず毎晩続いていた。今もベッドに座ったシオンが、後ろからフローレンスを抱きかかえるようにして、今日会った時のことを追求しているのだ。
耳元に口を寄せて、しつこく理由を聞いて来るシオンに、フローレンスはぐったりと半目になって、既に何度も繰り返した返事をもう一度言う。
「だから、ちょっと見ていただけよ。別に深い意味なんてないわ。」
「嘘だ!姉さんは、ラースみたいな体格のいい男が好みなんでしょう!?駄目だよ!!あいつ、姉さんの笑った顔見て顔を赤くしてたんだ。きっと姉さんのことを好きになったんだよ。一人で絶対あいつに近寄らないって約束してっ!!」
背後から力いっぱい締め上げてくるシオンに、フローレンスは痛みを我慢して溜息を吐いた。
「シオン・・・。姉さんは貴方と違ってそんなに人に好かれないのよ・・・。うぐっ・・・な、なんの心配をしてるのか知らないけど、そんな無駄なことに時間を費やしてはいけない・・・。」
「・・・・・・。」
しばしの沈黙を不審に思ったフローレンスが、そっとシオンを覗き見ると、何かを真剣に考えているような難しい顔のシオンがいた。
「・・・ねぇ、さっきから気になってたんだけど・・・、なんか姉さんいつもより体、熱くない?」
「へ? いやいや、シオンがずっとへばり付いてるからでしょう?」
「・・・いや、やっぱりなんか熱いよ。ちょっとおでこ触るよ?」
「え?私、大丈夫よ?」
フローレンスから体を離したシオンが、そっと額に手を当てると、その眉間にぐっと皺が寄った。
「駄目だ!やっぱり姉さん、熱がある。大変だ!早くベッドに入って。」
慌てるシオンを見ても、フローレンスはまだ信じていなかった。
「やあねぇ、そんなに心配しなくても大丈夫よ。体が丈夫な事だけが姉さんの取柄なのよ?」
自信を持って笑うフローレンスは、確かに今まで体調を崩して寝込むことがあまりなかった。体調を崩すのはいつもシオンの方で、フローレンスが苦しいと医者を呼ぶ時は、大抵シオンを医者に診せる為の仮病だった。
「駄目だよ。今はなんともなくても、これから熱が上がる可能性だってあるんだから。取りあえず今日は早く寝るんだよ。ほら、ちゃんと温かくして。明日の朝、もう一度様子を見にくるから、無理しないで今晩はゆっくり身体を休めて。」
「大丈夫、大丈夫!」
と、ベッドの中からひらひらと手を振るフローレンスだったが、翌日の朝になると、シオンの心配した通り、ベッドから起き上がれないほどの高熱にうなされることになった。
朝早くに様子を見に来たシオンだったが、いくらノックをしても返事がないことに青ざめ、急いで部屋に入ると絶句した。真っ赤な顔のフローレンスが目を閉じたまま呼吸を荒くしていたのだ。「姉さん!!」と、いくら大声で呼んでも目を開けないフローレンスに、半ばパニックをおこしたシオンは、自分の体が異常に震えてしまいその場から一歩も動けなくなってしまった。騒ぎを聞きつけたルーナとキャシーが慌てて部屋に入って来た時には、その場に崩れ落ち、必死にフローレンスに手を伸ばそうとしているシオンと目が合った。
「お願い・・・姉さんを助けて・・・。」
真っ青な顔をして怯え切ったシオンが、震える声でルーナとキャシーに助けを求めたのだった。
シオンの夜中の訪問は相変わらず毎晩続いていた。今もベッドに座ったシオンが、後ろからフローレンスを抱きかかえるようにして、今日会った時のことを追求しているのだ。
耳元に口を寄せて、しつこく理由を聞いて来るシオンに、フローレンスはぐったりと半目になって、既に何度も繰り返した返事をもう一度言う。
「だから、ちょっと見ていただけよ。別に深い意味なんてないわ。」
「嘘だ!姉さんは、ラースみたいな体格のいい男が好みなんでしょう!?駄目だよ!!あいつ、姉さんの笑った顔見て顔を赤くしてたんだ。きっと姉さんのことを好きになったんだよ。一人で絶対あいつに近寄らないって約束してっ!!」
背後から力いっぱい締め上げてくるシオンに、フローレンスは痛みを我慢して溜息を吐いた。
「シオン・・・。姉さんは貴方と違ってそんなに人に好かれないのよ・・・。うぐっ・・・な、なんの心配をしてるのか知らないけど、そんな無駄なことに時間を費やしてはいけない・・・。」
「・・・・・・。」
しばしの沈黙を不審に思ったフローレンスが、そっとシオンを覗き見ると、何かを真剣に考えているような難しい顔のシオンがいた。
「・・・ねぇ、さっきから気になってたんだけど・・・、なんか姉さんいつもより体、熱くない?」
「へ? いやいや、シオンがずっとへばり付いてるからでしょう?」
「・・・いや、やっぱりなんか熱いよ。ちょっとおでこ触るよ?」
「え?私、大丈夫よ?」
フローレンスから体を離したシオンが、そっと額に手を当てると、その眉間にぐっと皺が寄った。
「駄目だ!やっぱり姉さん、熱がある。大変だ!早くベッドに入って。」
慌てるシオンを見ても、フローレンスはまだ信じていなかった。
「やあねぇ、そんなに心配しなくても大丈夫よ。体が丈夫な事だけが姉さんの取柄なのよ?」
自信を持って笑うフローレンスは、確かに今まで体調を崩して寝込むことがあまりなかった。体調を崩すのはいつもシオンの方で、フローレンスが苦しいと医者を呼ぶ時は、大抵シオンを医者に診せる為の仮病だった。
「駄目だよ。今はなんともなくても、これから熱が上がる可能性だってあるんだから。取りあえず今日は早く寝るんだよ。ほら、ちゃんと温かくして。明日の朝、もう一度様子を見にくるから、無理しないで今晩はゆっくり身体を休めて。」
「大丈夫、大丈夫!」
と、ベッドの中からひらひらと手を振るフローレンスだったが、翌日の朝になると、シオンの心配した通り、ベッドから起き上がれないほどの高熱にうなされることになった。
朝早くに様子を見に来たシオンだったが、いくらノックをしても返事がないことに青ざめ、急いで部屋に入ると絶句した。真っ赤な顔のフローレンスが目を閉じたまま呼吸を荒くしていたのだ。「姉さん!!」と、いくら大声で呼んでも目を開けないフローレンスに、半ばパニックをおこしたシオンは、自分の体が異常に震えてしまいその場から一歩も動けなくなってしまった。騒ぎを聞きつけたルーナとキャシーが慌てて部屋に入って来た時には、その場に崩れ落ち、必死にフローレンスに手を伸ばそうとしているシオンと目が合った。
「お願い・・・姉さんを助けて・・・。」
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