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28.星を見つけた
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早朝、虹子はそっとベッドから抜け出した。
気まずいから起き出さないようにと、青磁の頭にクッションを山のように積み上げた。
窒息したら大変だとちょっとだけ空気穴を作っておく。
手早く風呂に入り、服を身につけて、簡単に食事を作っておいた。
昔は、彼は朝からたらふく食べていた記憶があるが、どうも今は朝食は取らないらしい。
やっぱり、年取ったからかなあ・・・と、虹子は意外に思った。
以前は、朝あまり食べれない自分のご飯茶碗に、青磁が、お菓子ばっかり食ってないで飯をもっと食えと言って色々おかずを乗っけて来るのが嫌だったなあと思い出す。
そもそも自分で作った朝食のおかずなのだが、自分でまともに食べれないのだから、もうどうしようもない。
紅花は掃除は得意だが、料理は大嫌いだったので食事はほぼ外食かお惣菜だった。
それでなんの不都合も不満もないのだが、中学生くらいからなんとなく自分があれこれ作るようになっていた。
秋も深まって来て、朝晩空気が冷え込むようになって来た。
紅茶に蜂蜜を入れたものを飲んで、やっと少し落ち付きを取り戻した。
昔から、この家は不思議な匂いがする。
古い箪笥の匂い、畳の匂い、囲炉裏の灰の匂い、温室の温まった植物や土や床材の匂い。
それから不思議なほのかな甘い匂い。
白檀の扇子なんては聞いたことあるが、白檀造りの仏像や屏風がゴロゴロしているからだ。
濡れ布巾で拭くと匂いが戻って来てそれはほんのりといい匂いなのだけど。
この家の住人は、もはや誰がどこで買って来たのかわからないああいうものなんか怖いと言って近寄りもしないから、きっと手入れもしないのだろうけど、それでも香りがする。
虹子は台所から鉄鍋を持ち上げると、そのまま勝手口から出た。
自転車の籠にタオルで包んだ鍋を突っ込む。
途中、早朝から農家が集まっている市場に寄って、食材をいくつか仕入れた。
袋に入れて、肩にかけてまた自転車に乗った。
今日のメニューはどうしよう。
一応定番のメニューはあるのだが、本日のおすすめとして何種類か用意したり、お客様の要望に合わせて作ったり。
でも、今日はなかなか考えがまとまらなかった。
ああ、困ったなあ。
もうどうしよう。
今更、やっぱり香港戻るって言ったら、ダメだよなあ。
逃げ癖がついてるのだろうかと自分が嫌になる。
桜の店を手伝っていた時もそうだったが、厨房で何かこしらえているのが自分には合っているようで、仕事は毎日楽しい。
店を任されているのだから、しっかりしなくちゃ。
持っていた輪ゴムで髪の毛を結んだ時、ふと甘い残り香がして、どきっとした。
青磁の残り香だと思ったけれど、そうか、これはあの家の匂いか。
天然の白檀の芳香はほのかだけれど、家中の木材や肌や髪に染み込んでいくものなのかもしれない。
どうしても昨晩を思い出す。
思ったより。
思った以上に。
しっくり来て、まいった。
昔はそうでもなかったのになあ。
まだまだ子供だったからだろうか。
あの家に居た時も、香港に居た時も、青磁と切れては居なかったけれど。
離れていた頃、彼もだろうが、自分もそこそこ仲の良い友人以上というのは居たけれど、どんな関係になろうともピンと来なかったのだ。
あの家に自分が使っていた鍋やフライパンが無いのは、古くなったからではない。
元カノとやらに捨てられたのだろう。
家、特に台所というのは使っていた人間の痕跡が見事に残りやすい。
家に来るくらいなのだから、当然、親しい関係だったのだろう。
しかも。一人じゃないらしい。
離れていた期間が長いし、関係性は変化したから、そんな事もあるだろう。
柚雁から聞いていたから少しは知っている。
その時、柚雁に頼んで、自分が使っていた部屋のものを全部処分して貰った。
青磁が誰かと作って行く未来の枷になってはいけないから。
香港時代、ひとりだけ、お付き合い未満のような人がいたけれど、だからどうにかなろうなんても思えなくて。
だからもう自分はそういった分野の才能が無いのだと思っていたのに。
なのに、昨夜は。
なんだか、一回体が心ごと溶けて、また再構築されたような気分。
青磁に名前を呼ばれる度に、何か火花が散るようで。
とにかく、何か食べなくちゃ。
頭が働かないし、気持ちが浮ついて、地に足がつかない。
でも何を。
こんなに何を食べて良いかわからない事は今までに無くて、困惑する程。
「・・・はあ、参った参った・・・」
なんかもうコンビニでパンとお茶でも買って帰ろうかな、と思いながら自転車を漕いでいると、そのコンビニの手前で、フラフラしていたと思ったら突然止まった男が目に着いた。
倒れる・・・?
それとも、タチの悪い酔っ払いで、まさか吐くのだろうか。
ちょっと朝からやめてよね、とさっさと通り過ぎようとした時、彼が少し離れた場所をじっと見ている何か白っぽいものに気づいた。
丸まった靴下とか軍手だろうか・・・。
でもなんで、あの人、そんなのじっと見ているんだろう。
いよいよ不審者かも、と決めつけた時、それが仔猫だと分かった。
どうしよう、と焦ったが、何か変な事される前に、なんとか救出しなきゃと急いだ。
虹子は、近づき自転車を止めて、拾い上げた。
思ったよりずっとずっと軽くて、冷えていた。
自分の知っている仔猫より随分小さい。
可愛いなんて気持ちより、危機感を感じるほどに。
柚雁に電話して、どうしたら良いか聞かなきゃ。
包んであるタオルを引っ張り、鍋の上に仔猫を乗っけてまたタオルをかけた。
急がなきゃ、と自転車を走らせた時、
「ちょ、ちょっと!!それ・・・、どうすんですか?」
と、男に切羽詰まった声をかけられた。
どうも、酔っ払いではないようだけれど。
でも、顔色が大分悪いし、何だかフラフラしてるし。
ああ、これは・・・随分、不摂生しているなあ、と見当がついた。
この猫を自分が食材だと思っているらしい事に焦っているようだった。
・・・変な人。
と思いつつ、つい悪戯心が芽生えた。
スープにすると言ってからかうと、彼の顔が更に真っ白になってちょっと慌てた。
しかし、本当に、なんて顔色の悪さ。
この人もきっと、何食べて良いかわかんないんだろうなあ。
私より、もっとずっと。
そう思った。
何かを食べるって、それは小さいけれど、確かに生きていくための選択。
まだろくに母猫のミルクも飲んでいないようなこの仔猫達に何かを食べさせるってそれってすごい責任よね。
じゃあ。なんだかわからないけれど。
きっとこれも縁。
「・・・そうねぇ、海老と皮蛋のお粥と、舞茸と牡蠣のグラタン、栗のスープ、デザートはとろろのお餅入りの胡麻のお汁粉とお茶。で、1300円。私も朝ごはんまだだし、良かったら一緒にどう?・・・猫のスープは出さないから大丈夫!」
そう提案してみると、彼は一瞬戸惑ったような顔をしたが、ちょっと目に光が宿ったようだった。
頷かれて、ほっとした。
仔猫を撫でると、ほんの小さな吐息が指にかかった。
ほんのりと指に命の気配を感じた。
まだ何者でもない自分が、何をして良いかわからなくて戸惑っていた日々の中。
以前、薬膳と中医学の考え方の基礎を教えてくれた師匠とも思うような人に師事していた時、
薬効のある食材がいっぱいあり過ぎて、「もうあれもこれもありすぎじゃない?老師、これこそ究極の食材ってものはどれなの?」と聞いた時、彼は、これこれと小さな赤い実を出して来た。
ビニール袋にいっぱい入った、干した枸杞子。
それはありふれたもので、自分の思う究極とは随分違っていた。
これっぽっちのこんなサクランボより小さな実を、不老不死や、愛の果実なんだと師匠は言った。
そして、幸福や愛というのは誰もが欲しいものだけど、誰もが納得するような分かりやすく立派な姿形をしているわけではないし、それは一つでもないのだと言って自分の情緒の乏しさを嘆いていた事を思い出す。
今でもよく分からないけれど。
それは、今の自分にとっても、決して小さくはない疑問であり、劣等感。
もうそれって、芸術家とか芸能人とか霊能者みたいに、もともと素質とか才能が無いと分からないものなんじゃ無いのかとすら思う。
だって、少なくとも目の前の彼は、こんな分かりづらく小さなものを見つける事が出来るのだ。
同じところをぐるぐるしている私なんかとは違くて、こういう人がトントンと幸せになっちゃうものなのかもしれない。
「じゃあ、この子達も一緒に朝ご飯にしましょうね」
何だか不思議な出会い、と虹子は小さな星を見つけたような気分で、仔猫に微笑みかけた。
気まずいから起き出さないようにと、青磁の頭にクッションを山のように積み上げた。
窒息したら大変だとちょっとだけ空気穴を作っておく。
手早く風呂に入り、服を身につけて、簡単に食事を作っておいた。
昔は、彼は朝からたらふく食べていた記憶があるが、どうも今は朝食は取らないらしい。
やっぱり、年取ったからかなあ・・・と、虹子は意外に思った。
以前は、朝あまり食べれない自分のご飯茶碗に、青磁が、お菓子ばっかり食ってないで飯をもっと食えと言って色々おかずを乗っけて来るのが嫌だったなあと思い出す。
そもそも自分で作った朝食のおかずなのだが、自分でまともに食べれないのだから、もうどうしようもない。
紅花は掃除は得意だが、料理は大嫌いだったので食事はほぼ外食かお惣菜だった。
それでなんの不都合も不満もないのだが、中学生くらいからなんとなく自分があれこれ作るようになっていた。
秋も深まって来て、朝晩空気が冷え込むようになって来た。
紅茶に蜂蜜を入れたものを飲んで、やっと少し落ち付きを取り戻した。
昔から、この家は不思議な匂いがする。
古い箪笥の匂い、畳の匂い、囲炉裏の灰の匂い、温室の温まった植物や土や床材の匂い。
それから不思議なほのかな甘い匂い。
白檀の扇子なんては聞いたことあるが、白檀造りの仏像や屏風がゴロゴロしているからだ。
濡れ布巾で拭くと匂いが戻って来てそれはほんのりといい匂いなのだけど。
この家の住人は、もはや誰がどこで買って来たのかわからないああいうものなんか怖いと言って近寄りもしないから、きっと手入れもしないのだろうけど、それでも香りがする。
虹子は台所から鉄鍋を持ち上げると、そのまま勝手口から出た。
自転車の籠にタオルで包んだ鍋を突っ込む。
途中、早朝から農家が集まっている市場に寄って、食材をいくつか仕入れた。
袋に入れて、肩にかけてまた自転車に乗った。
今日のメニューはどうしよう。
一応定番のメニューはあるのだが、本日のおすすめとして何種類か用意したり、お客様の要望に合わせて作ったり。
でも、今日はなかなか考えがまとまらなかった。
ああ、困ったなあ。
もうどうしよう。
今更、やっぱり香港戻るって言ったら、ダメだよなあ。
逃げ癖がついてるのだろうかと自分が嫌になる。
桜の店を手伝っていた時もそうだったが、厨房で何かこしらえているのが自分には合っているようで、仕事は毎日楽しい。
店を任されているのだから、しっかりしなくちゃ。
持っていた輪ゴムで髪の毛を結んだ時、ふと甘い残り香がして、どきっとした。
青磁の残り香だと思ったけれど、そうか、これはあの家の匂いか。
天然の白檀の芳香はほのかだけれど、家中の木材や肌や髪に染み込んでいくものなのかもしれない。
どうしても昨晩を思い出す。
思ったより。
思った以上に。
しっくり来て、まいった。
昔はそうでもなかったのになあ。
まだまだ子供だったからだろうか。
あの家に居た時も、香港に居た時も、青磁と切れては居なかったけれど。
離れていた頃、彼もだろうが、自分もそこそこ仲の良い友人以上というのは居たけれど、どんな関係になろうともピンと来なかったのだ。
あの家に自分が使っていた鍋やフライパンが無いのは、古くなったからではない。
元カノとやらに捨てられたのだろう。
家、特に台所というのは使っていた人間の痕跡が見事に残りやすい。
家に来るくらいなのだから、当然、親しい関係だったのだろう。
しかも。一人じゃないらしい。
離れていた期間が長いし、関係性は変化したから、そんな事もあるだろう。
柚雁から聞いていたから少しは知っている。
その時、柚雁に頼んで、自分が使っていた部屋のものを全部処分して貰った。
青磁が誰かと作って行く未来の枷になってはいけないから。
香港時代、ひとりだけ、お付き合い未満のような人がいたけれど、だからどうにかなろうなんても思えなくて。
だからもう自分はそういった分野の才能が無いのだと思っていたのに。
なのに、昨夜は。
なんだか、一回体が心ごと溶けて、また再構築されたような気分。
青磁に名前を呼ばれる度に、何か火花が散るようで。
とにかく、何か食べなくちゃ。
頭が働かないし、気持ちが浮ついて、地に足がつかない。
でも何を。
こんなに何を食べて良いかわからない事は今までに無くて、困惑する程。
「・・・はあ、参った参った・・・」
なんかもうコンビニでパンとお茶でも買って帰ろうかな、と思いながら自転車を漕いでいると、そのコンビニの手前で、フラフラしていたと思ったら突然止まった男が目に着いた。
倒れる・・・?
それとも、タチの悪い酔っ払いで、まさか吐くのだろうか。
ちょっと朝からやめてよね、とさっさと通り過ぎようとした時、彼が少し離れた場所をじっと見ている何か白っぽいものに気づいた。
丸まった靴下とか軍手だろうか・・・。
でもなんで、あの人、そんなのじっと見ているんだろう。
いよいよ不審者かも、と決めつけた時、それが仔猫だと分かった。
どうしよう、と焦ったが、何か変な事される前に、なんとか救出しなきゃと急いだ。
虹子は、近づき自転車を止めて、拾い上げた。
思ったよりずっとずっと軽くて、冷えていた。
自分の知っている仔猫より随分小さい。
可愛いなんて気持ちより、危機感を感じるほどに。
柚雁に電話して、どうしたら良いか聞かなきゃ。
包んであるタオルを引っ張り、鍋の上に仔猫を乗っけてまたタオルをかけた。
急がなきゃ、と自転車を走らせた時、
「ちょ、ちょっと!!それ・・・、どうすんですか?」
と、男に切羽詰まった声をかけられた。
どうも、酔っ払いではないようだけれど。
でも、顔色が大分悪いし、何だかフラフラしてるし。
ああ、これは・・・随分、不摂生しているなあ、と見当がついた。
この猫を自分が食材だと思っているらしい事に焦っているようだった。
・・・変な人。
と思いつつ、つい悪戯心が芽生えた。
スープにすると言ってからかうと、彼の顔が更に真っ白になってちょっと慌てた。
しかし、本当に、なんて顔色の悪さ。
この人もきっと、何食べて良いかわかんないんだろうなあ。
私より、もっとずっと。
そう思った。
何かを食べるって、それは小さいけれど、確かに生きていくための選択。
まだろくに母猫のミルクも飲んでいないようなこの仔猫達に何かを食べさせるってそれってすごい責任よね。
じゃあ。なんだかわからないけれど。
きっとこれも縁。
「・・・そうねぇ、海老と皮蛋のお粥と、舞茸と牡蠣のグラタン、栗のスープ、デザートはとろろのお餅入りの胡麻のお汁粉とお茶。で、1300円。私も朝ごはんまだだし、良かったら一緒にどう?・・・猫のスープは出さないから大丈夫!」
そう提案してみると、彼は一瞬戸惑ったような顔をしたが、ちょっと目に光が宿ったようだった。
頷かれて、ほっとした。
仔猫を撫でると、ほんの小さな吐息が指にかかった。
ほんのりと指に命の気配を感じた。
まだ何者でもない自分が、何をして良いかわからなくて戸惑っていた日々の中。
以前、薬膳と中医学の考え方の基礎を教えてくれた師匠とも思うような人に師事していた時、
薬効のある食材がいっぱいあり過ぎて、「もうあれもこれもありすぎじゃない?老師、これこそ究極の食材ってものはどれなの?」と聞いた時、彼は、これこれと小さな赤い実を出して来た。
ビニール袋にいっぱい入った、干した枸杞子。
それはありふれたもので、自分の思う究極とは随分違っていた。
これっぽっちのこんなサクランボより小さな実を、不老不死や、愛の果実なんだと師匠は言った。
そして、幸福や愛というのは誰もが欲しいものだけど、誰もが納得するような分かりやすく立派な姿形をしているわけではないし、それは一つでもないのだと言って自分の情緒の乏しさを嘆いていた事を思い出す。
今でもよく分からないけれど。
それは、今の自分にとっても、決して小さくはない疑問であり、劣等感。
もうそれって、芸術家とか芸能人とか霊能者みたいに、もともと素質とか才能が無いと分からないものなんじゃ無いのかとすら思う。
だって、少なくとも目の前の彼は、こんな分かりづらく小さなものを見つける事が出来るのだ。
同じところをぐるぐるしている私なんかとは違くて、こういう人がトントンと幸せになっちゃうものなのかもしれない。
「じゃあ、この子達も一緒に朝ご飯にしましょうね」
何だか不思議な出会い、と虹子は小さな星を見つけたような気分で、仔猫に微笑みかけた。
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