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第二章 ルートⅡ
第18話 隣国の危機
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母には家事を全てやらせ、父には魔法の訓練を見てもらう。
父は凄い凄いと喜んでいたけど、もう戦争は終わった。今更私が手柄を立てるなんてあり得ないし、そのつもりもない。
本当は剣術の訓練も出来れば良かったが、私は今身重の体。少なくとも、この子を産んでからでなければ剣術までは本格的に出来ない。
日々魔法の訓練に時間を費やす中で、やはり伝説の勇者の力は凄いのだと実感した。
父が言うには魔力の量が飛びぬけており、制御さえしっかり出来れば勇者のような活躍も夢じゃないと言っていた。
馬鹿みたい。
私が訓練するのは全て、ストレッチ王国とかいうふざけた国に復讐する為。
勇者のような活躍は望んでいない。勇者のような力だけが目当てなのだから。
月日は流れ、娘のサクラが誕生した。
せめて私のようにはならないよう、伝説の勇者のように素晴らしい人になれるよう、考えて名付けた。
私はもしかしたら帰れないかもしれない。
少しの間でも……と、サクラの世話を半年だけ続けてから今まで管理していた金を両親に預け、サクラを頼み、ストレッチ王国へ向けて出発した。
今の私は魔法にだけ特化して鍛えてきた甲斐もあって、大魔法二、三発で小さな村程度なら滅ぼしてしまえる。
剣術は心もとないけど、実戦で鍛えてしまえば良い。
練習台は向こうにたくさんあるのだから……
「レイベルト。そろそろ王様の所へ行くよ。」
「あぁ。」
最近の王は人が変わったように貴族を処罰している。
処罰されたのは元々問題があった連中らしいのでそこは良いのだが、どうにも焦っている様子。
「貴族連中を処罰し始めた事と関りがあるのか?」
「さぁ……。ちょっと予測が付かないんだよね。何だか王宮からの使者は凄く焦ってたけど。」
俺達は王宮へと急ぎ、会議室へと通される。
中では王や貴族が集まって何やら重々しい雰囲気で話し合いをしていた。
これは何かあったな?
「良く来てくれた。時間が無いので手短に聞きたいのじゃが、ストレッチ王国に襲撃をかけているのは英勇夫婦であるお主らか?」
王の鋭い視線はまるで、こちらが嘘を付けば全て見抜くぞと言わんばかり。
90過ぎの老人とは思えない圧力だ。
しかし、ストレッチ王国への襲撃だと?
「申し訳ありませんが、初めて聞きました。」
「私もです。そもそも、こちらから襲撃を掛ける程の余裕なんてないですよ。」
俺達が否定すると、王から発せられる重たい空気が霧散した。
「良かった良かった。儂もそう思っていたんじゃが、念の為に聞かねばならんでのう。」
「事情を説明してもらえますか?」
「うむ。昨夜ストレッチ王国から使者が来ての……さあ使者殿。事情を説明してくれ。」
王はチラリと目線を横にやると、その先には見覚えのない男が座っている。
「はい。先ず、私はストレッチ王国のランデル侯爵と申します。今回私が参りましたのはこちら側への攻撃をやめて頂きたく……」
ストレッチ王国は現在何者かの攻撃を受けているようで、それが英勇夫婦の仕業ではないかと思い、ランデル侯爵が死を覚悟でこちらへ話をしに来たらしい。
当然王は国の立て直しが急務で余所にちょっかいをかけている余裕も無いと突っぱねたそうだが、デタラメな魔法で村や街が焦土と化しているらしく、そんな事が出来るのは英勇夫婦以外考えられないとの事。
生き残った民の話だと、巨大な火の玉が雨のように降り注ぎ、全てを薙ぎ払ってしまったとか。
話を聞いた王はあまりにもデタラメな魔法の威力に、勇者が関与しているのでは? とほんの少しだけ思ってしまったそうだ。
「確かにデタラメですね。ですが、巨大な火の玉を乱発するのは私でも無理です。竜巻を乱発する事なら出来ますが。」
「アオイでも出来ないなら、当然俺はもっと不可能です。」
「では一体誰が……。」
こちらとしても民にまで被害がいくのは望む所ではない。戦争は終わったのだ。
「そもそも私達がやってるのだとしたら、今ここに私達がいるのはオカシイですよね?」
「確かに……そうですね。私が向こうを出立した時点でも被害は広がっていました。英雄殿や勇者殿には時間的に不可能でしたね。申し訳ありません。気が動転していて……。」
「納得して貰えたのなら良いですが。しかし、勇者級の魔法か……。」
それ程の大戦力がこちらにあったのなら、戦争で使わないはずがない。
であれば他国の?
いや、他国だろうと勇者級の魔法を扱える者など存在し得ない。
簡単に使える者が現れるのであれば、勇者など伝説になりはしない。
「まさか……。」
王はハッと顔を上げ、重々しく口を開く。
「曾祖父の代の話じゃが、勇者の力に覚醒した者がおった。我が王家は伝説の勇者の血筋。恐らく先祖返りなのじゃというのは有名な話だ。」
俺も聞いた事がある。
先祖返りした第三王子は自身の力に耐え切れずに死んだ、と。
しかし……
「伝説の勇者の血筋は王家以外はシュタイン公爵家とディライト侯爵家だけだと聞いています。先祖返りがあったとは聞いていません。」
「レイベルト。伝説の勇者の話っていつの話?」
「400年前らしいが。」
「400年も前なら、細かいところまでは辿れないよ。多分どこかに伝説の勇者の子孫がいて、先祖返りを起こしたのだとすれば……。」
「一応、辻褄が合う。という事じゃな。」
「そ、そんな……伝説の勇者など、万の敵を薙ぎ払うという話ではないですか……。私達はどうすれば……。」
ランデル侯爵が俯き、顔を手で覆ってしまう。
「王様は先祖返りの原因をご存知ですか?」
「儂の爺さんの話じゃと、先祖返りした第三王子は婚約者を何者かに殺され、暴れ狂ったと聞いておる。当時は王族の婚約者が暗殺されたなど風聞が悪くて別の話で貴族には伝えたらしいがの。」
「となれば、怒りや悲しみという感情が切っ掛けなのかもしれませんね。他にも条件はあるかもしれませんが。」
成る程。
アオイの言う事もあながち間違いではないかもしれないな。
この話は知らなかったが、可能性としては大いに有り得る。
「原因も大事ですが! その者を何とかしなければ……我が国は甚大な被害を被ります! 既に村や街が8つは滅んでいるのです!」
「推測でしかないけどさ。今の話だと、戦争が原因で死んだ人の家族なんかが先祖返りしたんじゃないの? だとしたら私は助ける気にならないね。」
アオイは原因が相手側にあると思ったのか、途端に横柄な態度になった。
「あぁ同感だ……と言いたいところだが。流石に民にまで被害がいくのは……。」
「お願いします! なんとか、我が国を英勇夫婦に救って頂きたく……私の領土で良ければ、全部差し上げますのでどうか!」
ランデル侯爵が椅子から立ち上がり、床に膝を付いて土下座を始めてしまった。
「ランデル侯爵、顔を上げて下さい。」
「甘いよレイベルト。国の土台は民。民の上に貴族や王。民がいなければ貴族も王も貴人足り得ない。だったら、土台にまで恨みが行くのはそれ程おかしな事じゃない。」
「しかしだな。民は逆らえないんだぞ。」
民にまで責任を求めるのは酷じゃないか?
「逆らえないから戦争吹っ掛けても良いって?」
「そこまでは……言っていないが。」
「全く、レイベルトは何だかんだ言っても甘いからね。チョコレートみたいに甘いんだから……。」
チョコレート?
「いや、そんな訳の分からない物はどうでも良い。」
「はいはい。ランデル侯爵だっけ? ストレッチ王国の王族全員の首を持ってくれば協力するけど?」
父は凄い凄いと喜んでいたけど、もう戦争は終わった。今更私が手柄を立てるなんてあり得ないし、そのつもりもない。
本当は剣術の訓練も出来れば良かったが、私は今身重の体。少なくとも、この子を産んでからでなければ剣術までは本格的に出来ない。
日々魔法の訓練に時間を費やす中で、やはり伝説の勇者の力は凄いのだと実感した。
父が言うには魔力の量が飛びぬけており、制御さえしっかり出来れば勇者のような活躍も夢じゃないと言っていた。
馬鹿みたい。
私が訓練するのは全て、ストレッチ王国とかいうふざけた国に復讐する為。
勇者のような活躍は望んでいない。勇者のような力だけが目当てなのだから。
月日は流れ、娘のサクラが誕生した。
せめて私のようにはならないよう、伝説の勇者のように素晴らしい人になれるよう、考えて名付けた。
私はもしかしたら帰れないかもしれない。
少しの間でも……と、サクラの世話を半年だけ続けてから今まで管理していた金を両親に預け、サクラを頼み、ストレッチ王国へ向けて出発した。
今の私は魔法にだけ特化して鍛えてきた甲斐もあって、大魔法二、三発で小さな村程度なら滅ぼしてしまえる。
剣術は心もとないけど、実戦で鍛えてしまえば良い。
練習台は向こうにたくさんあるのだから……
「レイベルト。そろそろ王様の所へ行くよ。」
「あぁ。」
最近の王は人が変わったように貴族を処罰している。
処罰されたのは元々問題があった連中らしいのでそこは良いのだが、どうにも焦っている様子。
「貴族連中を処罰し始めた事と関りがあるのか?」
「さぁ……。ちょっと予測が付かないんだよね。何だか王宮からの使者は凄く焦ってたけど。」
俺達は王宮へと急ぎ、会議室へと通される。
中では王や貴族が集まって何やら重々しい雰囲気で話し合いをしていた。
これは何かあったな?
「良く来てくれた。時間が無いので手短に聞きたいのじゃが、ストレッチ王国に襲撃をかけているのは英勇夫婦であるお主らか?」
王の鋭い視線はまるで、こちらが嘘を付けば全て見抜くぞと言わんばかり。
90過ぎの老人とは思えない圧力だ。
しかし、ストレッチ王国への襲撃だと?
「申し訳ありませんが、初めて聞きました。」
「私もです。そもそも、こちらから襲撃を掛ける程の余裕なんてないですよ。」
俺達が否定すると、王から発せられる重たい空気が霧散した。
「良かった良かった。儂もそう思っていたんじゃが、念の為に聞かねばならんでのう。」
「事情を説明してもらえますか?」
「うむ。昨夜ストレッチ王国から使者が来ての……さあ使者殿。事情を説明してくれ。」
王はチラリと目線を横にやると、その先には見覚えのない男が座っている。
「はい。先ず、私はストレッチ王国のランデル侯爵と申します。今回私が参りましたのはこちら側への攻撃をやめて頂きたく……」
ストレッチ王国は現在何者かの攻撃を受けているようで、それが英勇夫婦の仕業ではないかと思い、ランデル侯爵が死を覚悟でこちらへ話をしに来たらしい。
当然王は国の立て直しが急務で余所にちょっかいをかけている余裕も無いと突っぱねたそうだが、デタラメな魔法で村や街が焦土と化しているらしく、そんな事が出来るのは英勇夫婦以外考えられないとの事。
生き残った民の話だと、巨大な火の玉が雨のように降り注ぎ、全てを薙ぎ払ってしまったとか。
話を聞いた王はあまりにもデタラメな魔法の威力に、勇者が関与しているのでは? とほんの少しだけ思ってしまったそうだ。
「確かにデタラメですね。ですが、巨大な火の玉を乱発するのは私でも無理です。竜巻を乱発する事なら出来ますが。」
「アオイでも出来ないなら、当然俺はもっと不可能です。」
「では一体誰が……。」
こちらとしても民にまで被害がいくのは望む所ではない。戦争は終わったのだ。
「そもそも私達がやってるのだとしたら、今ここに私達がいるのはオカシイですよね?」
「確かに……そうですね。私が向こうを出立した時点でも被害は広がっていました。英雄殿や勇者殿には時間的に不可能でしたね。申し訳ありません。気が動転していて……。」
「納得して貰えたのなら良いですが。しかし、勇者級の魔法か……。」
それ程の大戦力がこちらにあったのなら、戦争で使わないはずがない。
であれば他国の?
いや、他国だろうと勇者級の魔法を扱える者など存在し得ない。
簡単に使える者が現れるのであれば、勇者など伝説になりはしない。
「まさか……。」
王はハッと顔を上げ、重々しく口を開く。
「曾祖父の代の話じゃが、勇者の力に覚醒した者がおった。我が王家は伝説の勇者の血筋。恐らく先祖返りなのじゃというのは有名な話だ。」
俺も聞いた事がある。
先祖返りした第三王子は自身の力に耐え切れずに死んだ、と。
しかし……
「伝説の勇者の血筋は王家以外はシュタイン公爵家とディライト侯爵家だけだと聞いています。先祖返りがあったとは聞いていません。」
「レイベルト。伝説の勇者の話っていつの話?」
「400年前らしいが。」
「400年も前なら、細かいところまでは辿れないよ。多分どこかに伝説の勇者の子孫がいて、先祖返りを起こしたのだとすれば……。」
「一応、辻褄が合う。という事じゃな。」
「そ、そんな……伝説の勇者など、万の敵を薙ぎ払うという話ではないですか……。私達はどうすれば……。」
ランデル侯爵が俯き、顔を手で覆ってしまう。
「王様は先祖返りの原因をご存知ですか?」
「儂の爺さんの話じゃと、先祖返りした第三王子は婚約者を何者かに殺され、暴れ狂ったと聞いておる。当時は王族の婚約者が暗殺されたなど風聞が悪くて別の話で貴族には伝えたらしいがの。」
「となれば、怒りや悲しみという感情が切っ掛けなのかもしれませんね。他にも条件はあるかもしれませんが。」
成る程。
アオイの言う事もあながち間違いではないかもしれないな。
この話は知らなかったが、可能性としては大いに有り得る。
「原因も大事ですが! その者を何とかしなければ……我が国は甚大な被害を被ります! 既に村や街が8つは滅んでいるのです!」
「推測でしかないけどさ。今の話だと、戦争が原因で死んだ人の家族なんかが先祖返りしたんじゃないの? だとしたら私は助ける気にならないね。」
アオイは原因が相手側にあると思ったのか、途端に横柄な態度になった。
「あぁ同感だ……と言いたいところだが。流石に民にまで被害がいくのは……。」
「お願いします! なんとか、我が国を英勇夫婦に救って頂きたく……私の領土で良ければ、全部差し上げますのでどうか!」
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「しかしだな。民は逆らえないんだぞ。」
民にまで責任を求めるのは酷じゃないか?
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「そこまでは……言っていないが。」
「全く、レイベルトは何だかんだ言っても甘いからね。チョコレートみたいに甘いんだから……。」
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