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今更なんだけど・・・
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うどんにそばにラーメン、パスタにピザ。
中国、韓国、タイ料理など多国籍な料理の数々。
パンケーキやケーキ、そして・・・
「この、くるくるしながらとんがって伸びた、冷たくて甘いの、本当に美味しいです!口のなかでどんどん溶けちゃいます!こんなのはじめて食べました!」
いつの間にか、手に持ってたソフトクリームを持ちながら、「焼いた鳥の丸焼きがあります!」とか、「山のように高く積まれた食べ物があります。これ一人で食べれるんですか?」なんて、ディスプレイを見て驚いてるイデア。
ぉぃぉぃ、俺には何もないんかい!って思っていたら「さっき食べたでしょ?アイス」とカミサン。
そういえば息子と一緒に食べてたよなぁ・・・さてはばらしたな!と息子を見ると、目をそらして口笛吹く真似してるよ!・・・さっき一緒に食べたのばらしただろ・・・コノヤロウ。
ま、まぁ、はじめから食べさせてあげたいなぁ~と思ってたから、ま、いっかと思いつつ、口が寂しい俺には何もないので、仕方なくイデアの様子を見ながら興味のあるほうにどんどん移動させて行く。
いろいろなモノに興味を示して目を輝かせ、ひとつひとつのモノに純粋に驚き楽しんでいるイデアを見ていたら・・・
あれっ?
なんだこれ・・・
何故か涙が出て来た。
・・・・
・・・
・・
ふと思ったんだ。彼女は今までどんな人生を送ってきたんだろうって。
彼女が言っていた人生、小さい頃から死と隣り合わせで働き、沢山の死を見てきたと言っていた。
自分と同じような小さな子がどんどん倒れていく中、彼女はいったい何を支えにして生きてきたんだろう。
封印されるまで絶望の連続だっただろうに、何故彼女はそんなに強いのだろうか?
いや、もしかしたら彼女は、今まで自分を殺して生きてきたのかもしれない。
生きるという事を感じないまま、ただ時を流れてきただけかもしれない。
自分が生きているという事を喜べないまま、ただそこにいるという残酷な事、自分だったらとても耐えられないだろう。
彼女は、今こうやって笑顔を見せてくれてはいるが、それは一刻の事。
封印から解け、ウチに来て、とりあえずは俺らを信用してくれているのかも知れないけど、もし彼女が自分たちを信用できないと思ってしまったら?彼女は向こうの世界でも、こちらの世界にも居場所がなくなり、ひび割れたガラスが砕け散るように内面から壊れてしまうのでは?と思ってしまった。
撮影が始まってから、彼女を見ていたんだ。
楽しい楽しいと言っている間、親子連れを見てちょっと寂しそうな顔をしていたのが気になってた。
お父さんとお母さん、そしてその間に小さい子がいて、三人で手を繋いでにこにこしながら歩いている。
俺らはそれが当たり前だと思っているけど、物心つく前に奴隷となっていた彼女には、その記憶すらないだろう。
今、俺に何が出来るだろう?
何で俺はこんな事思ってるんだろうか?
彼女に対して、なんでここまで思ってしまうのかわからないけど、今ここで言わないと、彼女が目の前から消えてしまいそうで・・・
うん・・・思い立ったらなんとやらだな。
イデア・・・ちょっとこっち来てくれ。
幸も勇気も・・・
怪訝な顔をするイデアと勇気。
なんとなくわかったような顔をしているカミサン。
撮影の皆さんには申し訳ないけど、ちょっと待っていてもらおう・・・
きょとんとしているイデアの手を握り、正面に向き合って俺はこういったんだ。
あのさ・・・イデア。
うちの子にならないか?
「へっ?」
とすっとんきょうな声を上げるイデアに構わず、思ったことを話していく。
まだ会ってから数日でこんな事を言うのもおかしいかも知れないけどさ、俺、イデアの笑顔をこれからも見てたいんだよね。
ウチに来て美味しそうに料理を食べてたの見て、生きてるんだなぁ~この子って思ってから、どっかでお前さんに幸せになってほしいって思ったんだ。
お前さんには、当たり前のように、この世界で笑ったり泣いたり怒ったりしながら生きていってほしい。
俺らが当たり前だって思う事が、お前さんにも当たり前だって思ってもらいたい。
幸せの形っていろいろあると思うんだけど、俺はイデア、お前さんの幸せの架け橋になりたい。
もし良かったら、お前さんの帰る場所に、俺らがなってあげることって出来ないかな?
頼りないかも知れないけど、俺はイデアの父ちゃんになりたい。
父ちゃんになってお前さんを笑わせたり、怒ったり、一緒に泣いたりして、お前さんに当たり前な生活を送らせてあげたい。
ど、どうかにゃ?
・・・な、なんでこんなところで噛むんだ俺・・・orz
ふと、カミサンを見ると、涙流しながら俺の背中バンバン叩いているよ・・・
息子はぽかんとしてるけど、時間が経てばわかってくれるはず。
で、イデアは?
ぐはっ!
いきなり抱き着いて来るなよ・・・・
せっかくのお化粧落ちちゃうよ?
「そんなのどうだっていい!!!」
人が見てるよ?
「そんなの構わないから!!!!」
白い妖精さんがずっと俺の胸から離れないよ・・・
ずっと・・・静かに泣いているのよ・・・
俺もカミサンも涙が止まらないよ・・・息子もつられて泣いて・・・って思ったら、スタッフの人まで・・・
みなさんごめんなさい・・・
でも、もう少しこのままいさせて下さい。
白い妖精さんが泣き止むまで、もう少しだけ・・・
中国、韓国、タイ料理など多国籍な料理の数々。
パンケーキやケーキ、そして・・・
「この、くるくるしながらとんがって伸びた、冷たくて甘いの、本当に美味しいです!口のなかでどんどん溶けちゃいます!こんなのはじめて食べました!」
いつの間にか、手に持ってたソフトクリームを持ちながら、「焼いた鳥の丸焼きがあります!」とか、「山のように高く積まれた食べ物があります。これ一人で食べれるんですか?」なんて、ディスプレイを見て驚いてるイデア。
ぉぃぉぃ、俺には何もないんかい!って思っていたら「さっき食べたでしょ?アイス」とカミサン。
そういえば息子と一緒に食べてたよなぁ・・・さてはばらしたな!と息子を見ると、目をそらして口笛吹く真似してるよ!・・・さっき一緒に食べたのばらしただろ・・・コノヤロウ。
ま、まぁ、はじめから食べさせてあげたいなぁ~と思ってたから、ま、いっかと思いつつ、口が寂しい俺には何もないので、仕方なくイデアの様子を見ながら興味のあるほうにどんどん移動させて行く。
いろいろなモノに興味を示して目を輝かせ、ひとつひとつのモノに純粋に驚き楽しんでいるイデアを見ていたら・・・
あれっ?
なんだこれ・・・
何故か涙が出て来た。
・・・・
・・・
・・
ふと思ったんだ。彼女は今までどんな人生を送ってきたんだろうって。
彼女が言っていた人生、小さい頃から死と隣り合わせで働き、沢山の死を見てきたと言っていた。
自分と同じような小さな子がどんどん倒れていく中、彼女はいったい何を支えにして生きてきたんだろう。
封印されるまで絶望の連続だっただろうに、何故彼女はそんなに強いのだろうか?
いや、もしかしたら彼女は、今まで自分を殺して生きてきたのかもしれない。
生きるという事を感じないまま、ただ時を流れてきただけかもしれない。
自分が生きているという事を喜べないまま、ただそこにいるという残酷な事、自分だったらとても耐えられないだろう。
彼女は、今こうやって笑顔を見せてくれてはいるが、それは一刻の事。
封印から解け、ウチに来て、とりあえずは俺らを信用してくれているのかも知れないけど、もし彼女が自分たちを信用できないと思ってしまったら?彼女は向こうの世界でも、こちらの世界にも居場所がなくなり、ひび割れたガラスが砕け散るように内面から壊れてしまうのでは?と思ってしまった。
撮影が始まってから、彼女を見ていたんだ。
楽しい楽しいと言っている間、親子連れを見てちょっと寂しそうな顔をしていたのが気になってた。
お父さんとお母さん、そしてその間に小さい子がいて、三人で手を繋いでにこにこしながら歩いている。
俺らはそれが当たり前だと思っているけど、物心つく前に奴隷となっていた彼女には、その記憶すらないだろう。
今、俺に何が出来るだろう?
何で俺はこんな事思ってるんだろうか?
彼女に対して、なんでここまで思ってしまうのかわからないけど、今ここで言わないと、彼女が目の前から消えてしまいそうで・・・
うん・・・思い立ったらなんとやらだな。
イデア・・・ちょっとこっち来てくれ。
幸も勇気も・・・
怪訝な顔をするイデアと勇気。
なんとなくわかったような顔をしているカミサン。
撮影の皆さんには申し訳ないけど、ちょっと待っていてもらおう・・・
きょとんとしているイデアの手を握り、正面に向き合って俺はこういったんだ。
あのさ・・・イデア。
うちの子にならないか?
「へっ?」
とすっとんきょうな声を上げるイデアに構わず、思ったことを話していく。
まだ会ってから数日でこんな事を言うのもおかしいかも知れないけどさ、俺、イデアの笑顔をこれからも見てたいんだよね。
ウチに来て美味しそうに料理を食べてたの見て、生きてるんだなぁ~この子って思ってから、どっかでお前さんに幸せになってほしいって思ったんだ。
お前さんには、当たり前のように、この世界で笑ったり泣いたり怒ったりしながら生きていってほしい。
俺らが当たり前だって思う事が、お前さんにも当たり前だって思ってもらいたい。
幸せの形っていろいろあると思うんだけど、俺はイデア、お前さんの幸せの架け橋になりたい。
もし良かったら、お前さんの帰る場所に、俺らがなってあげることって出来ないかな?
頼りないかも知れないけど、俺はイデアの父ちゃんになりたい。
父ちゃんになってお前さんを笑わせたり、怒ったり、一緒に泣いたりして、お前さんに当たり前な生活を送らせてあげたい。
ど、どうかにゃ?
・・・な、なんでこんなところで噛むんだ俺・・・orz
ふと、カミサンを見ると、涙流しながら俺の背中バンバン叩いているよ・・・
息子はぽかんとしてるけど、時間が経てばわかってくれるはず。
で、イデアは?
ぐはっ!
いきなり抱き着いて来るなよ・・・・
せっかくのお化粧落ちちゃうよ?
「そんなのどうだっていい!!!」
人が見てるよ?
「そんなの構わないから!!!!」
白い妖精さんがずっと俺の胸から離れないよ・・・
ずっと・・・静かに泣いているのよ・・・
俺もカミサンも涙が止まらないよ・・・息子もつられて泣いて・・・って思ったら、スタッフの人まで・・・
みなさんごめんなさい・・・
でも、もう少しこのままいさせて下さい。
白い妖精さんが泣き止むまで、もう少しだけ・・・
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