コンビニ行ったら異世界女子が当たりました・・・俺どうしたらいいの?

とうちゃんすらいむ

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こんばんわ魔族様

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お正月に買ったお餅も切れ、そろそろ正月という感覚がなくなりかけてきた頃、少し早めに仕事から帰ってきた俺を待っていたかのように一人の来客。

ピンポーンとなったインターホンの画面には、真っ黒な人影が見える。

インターホン越しだから、どんな衣装なのか良く見えないけど、上から下まで黒い格好…本当に真っ黒だなぁと思っていたら、相手の第一声で面食らってしまったんだ。

「夜分大変申し訳ございません。私、アルテミス魔族領所属 第3軍将軍 アサクラと申します。こちらはイデア様がおいでになられる村主家のお宅様でよろしいでしょうか?」

とても物腰の柔らかい丁寧な言葉で一瞬聞きそびれてしまったのだけど、なんかとんでもないこと言ってるんだけどこの人!

魔族!

将軍!

朝倉!! 

俺、何か恨まれることでもしましたか?と思いながらも、アルテミスの名前も出てるし、これだけ丁寧に話してくれてる人だからこりゃいろいろ話さないといけないなと思い、慌てて玄関に向かう。

悪いけど今からお客様通すから、とカミサンに言うと「マジカ!」という顔をして、慌ててリビングに散らかってる服を魔法のかばんに放り込むカミサン。

ぉぃぉぃ、もう魔法のかばんはうちの片付けアイテムだなぁ~ぉぃ!と思いながらも、いきなり言ったことに、ごめん!と手を合わせ、玄関へ移動する俺。

元々、アルテミスの関係だったら誰にでも話をしようと思ってたので、俺がわかることに対しては何でも話したいと思っているんだけど・・・でも・・・魔族って悪い印象しかないから、もしイデアに危険を与えるような事があったら・・・なんて事を思い、戸の前でうんうん唸っていたら、かみさんからOK のジェスチャーが出たので、やけになって戸を開ける。

扉を開けるとそこには一人の若武者がいた。

年齢にして20代中盤ぐらいの精悍な顔つきなイケメン。

戦隊ヒーローの主役とまではいかないが、アイドルとしても十分通用するであろう、とても綺麗な・・・でもどこか野性味溢れる顔を見ていたら、ちょっとミーハーな女の子が見たらキャーを通り越して、ぎゃーーーって言うんだろうなと思ったんだ。

そして黒くて長いストレートな髪をそのままおろし・・・昔の・・・そうだなぁ~、織田信長さんが着ていたような西洋風の鉄の甲冑みたいなもの着てるのよ。

で、腰には日本刀・・・じゃなかった!刀の反りがないからロングソードなのだろうか?そういったものを鞘に入れている。多少違うものはあるものの、上から下まで全身を見てトータルで考えると、鎧武者ということが言葉がぴったり合う。

このような人物を目の前にしてたら、あれっ?今日この近くで大河ドラマのロケでもやってたっけ?なんて、一瞬意識がどこかに飛んで行ってしまったのだが、後ろにいたかみさんが俺に対して肘をついてきたので、我に返ることが出来たんだ。

で、家に上がってもらうと、玄関に並べてあった靴を見て、「ここで靴を脱げばよろしいのですね」と言いながらブーツを脱いでくれた。それを見て、この人は周りをよく見て応対出来る人なんだなぁという思い、とても好感が持てたんだ。

遅い時間だったため、勇気はすでに寝ているし、イデアも寝室に入ろうとしていたため、申し訳ないが少し静かにお願いできないか?とお願いすると、「それは失礼しました。こんなに夜分に来て、対応していただけるだけでありがたいです。なるべく静かにいたしますので・・・」と言いながらリビングに入るアサクラと名乗る武者。

急だったので、こたつに入ってもらうようにお願いすると「この格好ではちょっと厳しいので、少々お待ちください」と言いながら指をパチンと弾くと、鎧姿が一瞬にして着流しのような格好に早変わり☆

そんな様子に驚いている俺らをよそに、俺にならってこたつに入っていくアサヒナさん。
「このコタツというものは、とても暖かくのんびりできていいですね。できれば私たちの生活にも取り入れたいものです」なんてニコニコしながら話す彼を見て、これは警戒しなくても大丈夫かな?なんて思ったんだ。

こたつに入りながら、俺とカミサン、そしてアサヒナさんと3人で話す。

まずは俺から、イデアをたずねていただいて申し訳ないが、もう遅いこともあり、寝室に入ってしまっているため、まずは保護者である俺とカミサンが話を伺っても良いか?というような事を言うと、

「イデアさんが最初からこの話をすると混乱してしまう可能性があるので、一度客観的に話を聞いていただきたい思っていましたから、とても助かります」と言ってくれ、今までの経緯を教えてくれたんだ。

アサヒナさんが来た世界は、イデアと同じアルテミスという世界。
その世界のとある大陸に、5つに分かれている国がある。
アサヒナさんは、その国の一つである、魔族と呼ばれる種族が治めている「魔族領」と言うところから来たらしい。

最初、ゲームやファンタジーの小説の影響で、魔族は何かと悪いものという風なイメージが強かったんだけど、アサクラさんの話を聞くと、魔族とは『魔』という魔法の属性を強く受け継いだ種族であり、全てが全て悪い存在というわけではなさそうだ。

ただ、肌の色が黒に近い事が多く、亜人も多くいるため、ヒューマン(俺ら人間の事ね)から見たらかなり異質な存在に見えるだけだということだったんだ。

そんな魔族領の王様達の伝統の一つに、王子様が成人になったら、お妃様候補を決めるための儀式みたいなものがあるらしく、今回は、その儀式で選ばれたイデアに事情を説明するためにこちらに来たというアサヒナさん。

その儀式の詳細というのはよくわからないが、その儀式を行うことにより、王子さまとのいろいろな相性のいいお姫様候補の腕に、魔族の印章のようなものがつけられるらしく、それを目印に、国王や王子様から選ばれた各担当が、お妃様候補を探し出し、一人一人を回って諸事情を説明したあと、一度魔族領で王子様に会っていただけないか?と打診をすることになっていた。

ただ、今までそのような儀式があった場合、魔族のお妃様候補の印が表示されると同時に、候補の女性は喜び勇んで魔族の王子さまに面会を求めるのが当たり前のようになっていたので、今回もその通りになるのかと思いきや、候補最後の一人がいつになっても現れず、探しても見つからない。

年月がかなり経ち、焦った王様が無駄に自分が発揮できる全ての能力を用いて、お妃様候補を探したところ、やっとこさこちらに候補がいることを突き止めたらしい。

・・・確かにそれは見つからないだろうな、その国王様達に同情する俺。
もし、そのお妃様候補がイデアであれば、人間の奴隷として働いていて檻に閉じ込められる生活を送っていたため、表になかなか出ることもできなかったし、神様に封印されるという出来事を経験し、そこでも閉じ込められ、極めつけが異世界で俺に買われ(もちろん、俺はフィギュアだと思って買ったんだよ!人身売買じゃないよ!)俺らの元にたどり着いたんだもんね。

普通だったらなかなか考えられないような状況の中、よく異世界に飛んでしまった候補を見つけられたなぁ~と、その執念や根性に対して尊敬してしまう俺がいました。

で、そんなことに魔力を使い果たした国王様は、力尽きる寸前だったためこちらに来る余裕がなく、軍の中で一番魔力の高い私に今回の任務が与え、こちらに派遣されたというわけでございますと頭を下げるアサヒナさん。

そのとても丁寧な対応に好感を持ちながらも、何を言ったらいいのかわからなくて、まずは丁寧に説明していただいてありがとうございますと頭を下げる俺ら二人。

でもね・・・いきなりすぎて何をしたらよいのかさっぱりわからないなぁ・・・

ホント、どうしよう・・・
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