魔の森の鬼人の非日常

暁丸

文字の大きさ
53 / 125

とある鬼人の前世(?)2 お嬢は騎士と相部屋になった

しおりを挟む
 法の壁で生きる目標を失っていたステレは、王の言葉によりどうにか剣の道を見つけることができた。例え婿を取って家を継がなければならないという未来は変わらなくとも、剣で身を立てるという目標は果たせるかもしれないのだ。ステレは王の言葉を励みに、少しは真面目に礼儀作法を学ぶようになった。更には、剣の腕を磨こうと、他領に住む剣士に手ほどきも願ってみた。王の許しを得たことで、ステレの努力は報われるかと思われたが、結果は正反対となった。
 端的に言えば、『ステレがガチだと判ってドン引きされた』ということになる。
 とにかく、剣士からはとことん関わり合いを避けられるようになった。
 男の剣士からしたら、女と試合して勝っても当然と言われ、万が一にでも負ければ女に負けたと嘲りを受けると判っているから、なんの得にもならないのだ。
 時々両親と王都に行くこともあり、その時も高名な剣士を訊ねて見たものの、結果は変わらなかった。ステレはまたしも抜け殻のように呆けて、それから激怒して強硬手段に出るという以前の行動を繰り返すことになった。要するに道場破りのようなことをやらかしたのである。結果は惨憺たるもので、どこの剣士にも叩き出された上、王城とカンフレー家に苦情が行って、ステレは当面の間王都出禁となってしまったのだった。

 屋敷の部屋に閉じこもり、鬱々としていたステレに転機が訪れたのは、公子グリフからの勧誘の手紙がきっかけだった。
 王には、ブレス、グリフの二人の王子が居たが、まだどちらも立太子されていない。だが弟であるグリフは成人を迎えると早々に王位に就く気は無いと公言し、願い出て領地を拝領すると王城を出てしまっていた。
 剣も魔法も学業も人並みでしかないと自覚していたグリフは、それを補うために人材発掘に精を出していた。文武、芸術、芸能問わず、能力を持ちながら困窮する貧乏貴族たちのパトロンになっていたのだ。グリフは、クヴァルシル公国にある種の憧れを持っていたようで、見出した人材をクヴァルシルへ修行に出していたりもする。そんなグリフから、『あなたの境遇を耳にした。自分の所には腕の立つ剣士も居るから、手合わせすることできるよう取り計らう。こちらに来て護衛剣士を目指してみないか』と誘いがあったのだ。
 グリフは、やる気さえ見せれば女性でも支援することを公言していたが、万事が保守的なこの国で、学びたい、技術を身につけたい、自分がやりたい仕事をしたいと主張する貴族の娘は稀だった。グリフは自分の主張が事実だと証明するために、ステレを支援したのかもしれない。事情はどうあれ、ステレにとっては地獄に降ろされた救いの縄に等しい。ステレは一も二もなく承諾する返事を書こうとしたが、珍しく母親に止められた。
 領主の執務室…といっても書斎と兼用ではあるのだが…に呼び出され、ステレは両親を前に、緊張して立っていた。

 「ステレ、カンフレー家は王家に絶対の忠誠を誓っています。今はまだどちらの王子も後継と決まっていませんが、グリフ殿下は王位に就く意思は無いと明言しておられます。護衛剣士となっても忠節を尽くす相手は王家ですし、もしグリフ殿下が臣籍降下されたら、即座に殿下の元を離れなければなりません。その覚悟はありますか?」

 そう母に問われても、ステレには答えることができなかった。
 ただ言えるのは、自分が自分らしく生きるには、グリフの元に行くしか無いということだけだった。自らの人生を左右するほどの支援を受けておきならが、簡単に離れられるかといえばおそらくは無理だろう。
 さすがのステレも、歳を重ねたおかげで多少は分別を身に着けていた。それに、普段は何につけてもステレの好きにさせてくれる両親が、わざわざ呼んで釘を刺したということは、この件が言葉以上に重要だということだ。結局のところ、カンフレー家という貴族の娘として今まで特権を享受してきた以上、それに見合うだけの責任は負わなければならないのだ。

 「承知しました。殿下へはお断りの返事を書きます」

 どうにか声を絞り出すと、一礼して退出しようとした。情けない顔を両親に見られたくない。
 ため息を付いたカーラは、背を向けたステレを呼び止めた。

 「ステレ、お返事には正直に書きなさい。忠誠は王家に捧げていること、殿下が王家を離れれば、自分も家に戻ること。それを許していただけるならばお世話になると」
 「は……は、はいっ」

 ステレの表情は僅かに明るくなった。礼をしなおすと、足取りも軽く退出していく」

 「殿下はお許しになるだろうね…」

 ステレの気配が完全に遠ざかると、それまで黙っていたクリークス卿が呟いた。それは予想ではなく、確認にすぎない。

 「あの方もまた王家に絶対の忠誠を誓っていますからね」 
 
 カーラが答える。そもそもグリフが人材発掘をしているのは、王国の利益となる人物を得るためなのだ。彼一人で大量の人材を雇用できる訳が無い。彼が行っているのは、才能を世に出すための支援でしか無いのだ。有能な人材は是非王家で採用して欲しいと働きかけてもいる。

 「だが、ブレス殿下が王位についたら、おそらくカンフレー家を許さないだろうね」
 「あの方は、陛下の厳しい所ばかり引き継いでしまったみたいですからね」

 これも予測ではなく、確認に過ぎなかった。二人の王子の為人は既に把握している。

 「どうします?」
 「どうもこうも、カンフレー家が要らないというなら、帰農するだけよ。もうだいぶ身軽になってるから、いつでも夜逃げできるわ」
 「厳しい王の時は忠義の男爵、奔放な男爵の時は寛容な王。今までうまく回ってきたんだけどね。まさか二代続けて奔放な当主になるとは」

 『困った困った』と言いながらぼやくクリークス卿だが、口調は全然困っているようには見えない。

 「グリフ殿下が王位に就けば、なんの問題も無いんですけどね」

 カーラのとてつもなく物騒な独り言を聞いていたのは、いつもと変わらぬ『やれやれ』という表情のクリークス卿だけだった。


 両親の予想通り、グリフからは条件に問題なしとの返事が来た。『元よりそのつもりである、共に王家のために働こう』というような内容が記されていた。ステレは両親と家臣の見送りを受け、わずかの荷物を持って出発した。
 王都の南にあるグリフの領地で、ステレはグリフと対面した。
 アーク卿の屋敷でのパーティで面識があるはずなのだが、王の印象が強すぎてステレは王子の事はほとんど記憶に残っていなかった。一方でグリフは、王の威圧をマトモに受けてなお立ち塞がった姿を印象的に覚えていたようだ。それもあって、ステレのその後を調べ、行き詰まっていることに気付いて声をかけてきたらしい。
 グリフは、明るい亜麻色の髪と青い目という、キブト王とよく似た容姿だった。中肉中背で何から何まで『普通』としか言いようが無い人物だった。ただし、性格はキブト王とどっこいどっこいにブッ飛んでいるようだった。というか、どうしようもなく大雑把だった。
 ひとしきりステレの来訪を歓迎した後

 「申し訳がないが、急の事で一人部屋が用意できない。この男は信用できるので相部屋で我慢してくれ、身の潔白は私の名で保証する」

 などと言い出したのだ。
 ステレは熊の胆を丸呑みをしたような表情になった。そりゃまぁ確かに髪は短くしているし、日焼けして筋肉質で、ついでに今も男装しているが、一応これでも年頃の娘なのだが…。相部屋と紹介された騎士、オーウェンも苦虫を噛み潰した表情で『さすがにそれは問題すぎます』と抗議している。

 「騎士を目指していたのなら、男の騎士と同様に扱ったほうがよかろう」

 グリフは自分でそう言って一人で納得して、抗議を流してしまった。
 それは確かに道理ではある…。言い返せないでいたら「じゃあそういうことで」と言い残してグリフは退室してしまった。

 「さすがにいかがな物かと思います。もう一度殿下に申し入れします」

 と申し訳なさそうに言うオーウェンをステレは押し留めた。殿下に『信用できる』と言わせるのだから、相当な男なのだろう。そう思って不躾にも「こんな男女でも押し倒す気あります?」と正面から聞いたら、眉をしかめながら「殿下に言われずとも、レディに対してそのような気を起こすつもりはありません。ですが、残念ながら欲望とは抑えきれぬ時もあるものです」と真正直に答えて来たのが好印象だ。
 「私も殿下と同様にあなたを信用いたします」そう言ってステレは同室を受け入れることにした。(万が一があっても、この人ならまぁ我慢できるだろ)などとトンデモなく酷いことを考えていたのはナイショだ。同じ貧乏でも、オーウェンの実家は伯爵でステレの実家は男爵なのだから、失礼ここに極まれりである。
 正直ステレはもう余計なことに気を回すのが面倒になっていたのだ。そして改めて(自分が目指していた世界はこれなんだ)と、キブト王の言葉を思い出していた。


 『性格的に、男女同室になって神経をすり減らすのはオーウェンの方だろう』とか『大部屋で良いので侍女の部屋に同居させてもらえば良かった』と気付いたのは、もうオーウェンとの相部屋に慣れた後だった。


 ステレは意気揚々と騎士や剣士の合同修練に参加した。成長するに従い、さすがに家臣も付き合ってはくれなくなったため、ステレに取って久しぶりの手合わせとなった。だが、結果は散々なものとなった。
 かつで、幼少期に同年代の男と互角以上の強さだったステレは、成長した今では男の騎士に全くついていけなくなっていたのだ。
 いや、だいぶ前に気付いていたのだ。月の障りが来るようになってから、男に付いて行けなくなりはじめたことに。手合わせする剣士の姿を見学し、その動きに対処するよう剣を振ろうとしても、イメージの中の騎士の動きに付いて行けないと感じていた。男の剣士と相対する機会が無かったことを理由に、気づかない振りをしていたのだ。
 ステレは自分の限界を超えて筋力を鍛え、足りない分を速度と技で補おうとした。実際に、筋力強化の鍛錬は男と同じようにこなせる。走り込みも、障害物踏破も男と同じようにできるように頑張った。だが、剣の仕合になると互角に戦うのが難しくなる。そして、甲冑を着けての実戦形式になると、どうやっても歯が立たない。つかみ、投げ、蹴り、なんでも有りの勝負では、体格も体重も違いすぎて、大人と子供の勝負にしかならなかった。なんとか体重を増やそうと努力してみたが、もう成長期も終わりこれ以上身長が伸びる可能性は低い。余計な脂肪を増やさずに体重を増やすのも至難の業だった。
 同じ相手に3度目の挑戦でも全く歯が立たなかった。『間合いが違うからな。それに身体も剣も軽い。それは女だから仕方ないだろう。騎士ではなく護衛剣士を目指すなら、大した問題ではない』親身にそう慰めてくれた。皆同じような境遇でグリフの世話になっているから、彼らも女とてステレを一方的にバカにしたりはしない。だが、そんな親身な忠告もステレの耳を素通りした。
 亡霊のように自室に向かうステレの足取りは重い。部屋はオーウェン…男の騎士と同室だ。こんな姿は見せたくない。今は一人になる時間が欲しい…。そんな時、公子付の侍女に呼び止められた。のろのろと顔を上げたステレは、言われるままに付いて行き、公子の居所の奥まった場所にある一角に案内された。いぶかしむステレに侍女は言った。

 「殿下からこちらにご案内するようにとのご指示です。この部屋は中から鍵がかかるようになっておりますし、外には音は漏れる心配はございません。オーウェン様には殿下からの言付けを届けますので、今夜は安心してこちらでお過ごしください」

 それだけ言うと、侍女は返事も待たずに去って行った。
 部屋は物置だったのだろうか。僅かにカビ臭く天井近くに灯り取のガラスブロックが嵌っているいる以外はぶ厚い石で囲まれている。片付けられてガランとした部屋の中には、真新しいクッションが場違いに置かれていた。二重になったドアを閉めると内側から閂をかけ、のろのろと部屋の中ほどに進んだステレは、がっくりと膝を付いた。必死に堪えていても大粒の涙がボロボロと零れてくる。何年かぶりにステレは声を上げて泣いた。

 翌日からは、ステレは何事も無かったかのように訓練に戻った。
 (殿下も何度も泣いたのではないだろうか)
 そんなことを考えていた。
 グリフは自分が凡人だと割り切っている。だが、王子に生まれ、否応なく周囲の期待に晒される立場で、最初からあそこまで飄々と生きられるだろうか?
 あの部屋は、元々あった部屋を改造した物だ。おそらくグリフがこの領地を拝領してから設置したものだ。誰しもが一人で人目を憚らず泣かなければ乗り越えられないこともある。グリフはそれを知っていたのではないだろうか。 自分がそうして何度も何度も泣いたから。

 鍛錬の場に顔を出すと、オーウェンと目が合った。だが彼は何も言わない。グリフも視察に顔を出したが、やはり何も言わなかった。
 グリフは確かに個の能力は凡庸なのだろう。所々ポンコツですらある。だが、人を思いやり人を率いる能力の高さは、まさしくキブト王の子だった。(陛下と殿下の為に、私ができる全てをしよう)ステレはただそう思った。

 それからのステレは、男の騎士と同じ戦い方を止めた。代わりに自分の長所を生かした闘いを心がけるようになった。態勢を低くし、素早く動き、一撃で倒そうなどと思わず、細かい攻撃を繰り返す。それでも男の騎士には中々勝つことができないが、前よりは手古摺らせることができるようになってきた。『護衛剣士としてそれはどうなのよ』と剣士の同僚には笑われた。確かに刺客一人を倒すのにこんなにチマチマ戦っていたら、護衛対象は守れない。だが何より今のステレは勝利が、自信が欲しかったのだ。
 その一方で、ステレは魔法の修行も始めた。周りの騎士や剣士もそれぞれ魔力循環を習得しつつある。ステレが持つ魔力はささやかなもので、単純な魔法を二つ使えば魔力切れし、半日以上の休養を取らなければ回復しない。だが、身体強化を使った相手と戦うなら、こちらにも同様の手段が無ければ勝ち目がなくなる。だから、どうしても習得する必要があった。指導を受け一日数回しかできない発動を、毎日毎日少しづつ繰り返し、どうにかこうにか身体強化、防御強化、治療の定番魔力は使えるようになった。
 そして、駄目で元々と外部発揮の魔法にも手を出したことが、ステレの戦法を変える契機になった。僅かでも素質が見つかればと、手当り次第に試していたら、なんと魔法の盾の発動に成功したのだった。
 魔法の盾は、応用力の広い魔法だ。空間に固定して展開することで、降り注ぐ矢を防ぐことができる。だから戦はまず互いに魔法使いの展開する魔法の盾を排除することから始まる。高度な魔法技術があれば、小さな魔法の盾を、突撃する騎兵の前方に付与することもできる。騎兵が前進すると、それに追随するのだ。これを使えば無敵の騎兵による突撃ができるが、可能なのは相当高位の魔法使いで、しかも部隊全部にかけるなどは到底不可能だから、大規模に使われた例はない。最も簡単なものは、実際に装備した盾に重ねて付与することだ。軽い木に革を貼っただけの盾でも、突剣を防ぐことが可能になる。
 残念ながらステレの魔法の盾は、そのどれでも無かった。
 大きさは小型の盾程度で、何もない空間に展開することはできず、付与した対象に追随して動かすこともできなかった。
 具体的には、何もない空間に出すことはできなかった。自分の籠手に付与してみたら発動したが、今度は腕ごと空間に固定されて腕が動かせなくなった。魔法の師は、とても残念な物を見る目で慰めてくれた。こんなものなんの使い道も無いと思ったのだろう。だが、ステレはそうは思わない。物は考えようだ。土台さえあれば『ステレの視線の範囲に、誰の目にも見えない障壁を気づかれることなく生み出すことができる』のだから。

 おそらくは、この手段は非難されるだろう。だが実戦で使えるかどうしても試したかった。だから同僚で最も信頼できる男、オーウェンに相手を頼んだ。夜明け直後、誰も居ない鍛錬場で二人は相対した。ステレはオーウェンには一度も勝てたことは無い。昨夜のうちに、自分は卑怯な手段を使うこと、それはオーウェン以外の誰にも使いたくないこと、それでも自分と勝負してくれないかと頼んである。
 ステレは細剣を半身で構える。対するオーウェンは右手に片手剣、左手に小剣を握っている。態勢を低くしたステレが、フェイントまじりに斬りつけるが、オーウェンは"虚"だと見抜いて動かない。じりじりと動いていたステレが、突然間合いを詰めて足元への突きを繰り出した。この突きは"実"だ。オーウェンは右手の剣で弾いた。態勢を低くし、遠い間合いから足首を狙って突いて来るから、反撃がしずらい。(このまま受けに回れば不利だ)ステレが更に突きを繰り出そうとしているの見て、オーウェンは一歩間合いを取ろうとして…突然仰向けに転倒した。すかさず詰め寄ったステレが、首元に剣を突きつける。オーウェンは仰向けになったまま剣を手放して両手を上げた。
 剣を鞘に収めると、ステレはオーウェンが起き上がる手を貸した。起き上がったオーウェンは、不思議そうに自分が躓いた地面を見ていたが、そこには何も無い。フェイントをかけながら、オーウェンの下がる位置を予測して魔法の盾を設置していたのだ。

 「あれが"卑怯な手段"というやつか。魔法だな?」
 「うん、妙なのに付き合わせてごめんね」
 「いや、ああいう手段があるという体験が得られただけでも俺にとって収穫だ。単純な手だがそれだけにハマると強い。多用すべきではないが」
 「そうだね、どうしても勝ちたいときだけ使うようにするよ」

 搦め手ではあるが、オーウェンから勝利をもぎ取ったことで、ステレはようやく一歩が踏み出せた気がした。勝てなくても、何か得られるような、そんな余裕ができた気がしていた。自然に表情が緩む。
 そして、だまし討ちのような手で負けたはずのオーウェンも何故か表情は緩んでいた。 
(ここしばらく、思いつめた表情しか見せていなかったが、この笑顔が見られただけでも、早朝に付き合った甲斐はあったな)
 そう思っても、もちろんオーウェンは口に出したりはしない。新しい戦術の効果に夢中のステレは、オーウェンの表情に気づいてもいなかった。
 だが、オーウェンも気付いていなかったのだ。僅かに開いたカーテンの隙間から、揃いも揃った同僚たちが二人を見てニマニマしていた事には。


 ステレがどうにか自信を取り戻し、剣士としての先行きに何とか光明を見出して間もなく、大事件が起きた。
 突然キブト王が崩御したのである。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。 ※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。

男女比1対5000世界で俺はどうすれバインダー…

アルファカッター
ファンタジー
ひょんな事から男女比1対5000の世界に移動した学生の忠野タケル。 そこで生活していく内に色々なトラブルや問題に巻き込まれながら生活していくものがたりである!

俺だけ“使えないスキル”を大量に入手できる世界

小林一咲
ファンタジー
戦う気なし。出世欲なし。 あるのは「まぁいっか」とゴミスキルだけ。 過労死した社畜ゲーマー・晴日 條(はるひ しょう)は、異世界でとんでもないユニークスキルを授かる。 ――使えないスキルしか出ないガチャ。 誰も欲しがらない。 単体では意味不明。 説明文を読んだだけで溜め息が出る。 だが、條は集める。 強くなりたいからじゃない。 ゴミを眺めるのが、ちょっと楽しいから。 逃げ回るうちに勘違いされ、過剰に評価され、なぜか世界は救われていく。 これは―― 「役に立たなかった人生」を否定しない物語。 ゴミスキル万歳。 俺は今日も、何もしない。

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】

水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】 【一次選考通過作品】 ---  とある剣と魔法の世界で、  ある男女の間に赤ん坊が生まれた。  名をアスフィ・シーネット。  才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。  だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。  攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。 彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。  --------- もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります! #ヒラ俺 この度ついに完結しました。 1年以上書き続けた作品です。 途中迷走してました……。 今までありがとうございました! --- 追記:2025/09/20 再編、あるいは続編を書くか迷ってます。 もし気になる方は、 コメント頂けるとするかもしれないです。

処理中です...