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序章 気が付いたら異世界転移
011 ルーチンワーク
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転移してきてから1週間、つまり7日ほどが経過した。
最初こそ資金難で首が回らなかったけれど、1度軌道にさえ乗れれば、生活はすぐに安定した。
朝食をとったらすぐに迷宮に潜り、ひたすらマッドスライムを狩り続ける。休まず狩り続ければ、1日で3往復できるくらいには狩り慣れてしまった。
2つの袋一杯に粘土をためると120~140リーフくらいになるので、1日に銀貨3枚以上は確実に稼げるようになった。
宿の宿泊費は、ずっと連泊でお願いしているので、1日銀貨2枚。食事も付いているから他には殆ど出費もなく、1日ごとに銀貨1枚は溜まっていく日々だ。
現在の所持金は672リーフ。そろそろ装備の更新も視野に入れたい。
ちなみにこの1週間でSPの獲得には至っていない。SP獲得のハードルが高いというよりは、マッドスライムの経験値が低すぎるのかなぁ。
まーたとえSPあっても、金貨3枚なんてまだまだ手が届かないから、意味無いんだけどさぁ。
「そういえばさオーサン。粘土の買い取り額が下がったりすることは無いの?」
「あ~?トーマ1人が頑張った程度で相場に影響なんかでねぇよ。基本的に迷宮資源は常に需要があるからな。
逆に、緊急で必要になった資源なんかは、ギルドから買い取り額を上乗せしたりすることがあるぞ。そっちもあまり起こらねぇけど」
「ふーん、なら良いけど。いきなり粘土の買い取り価格が1リーフに、なんて言われた日には、せっかく安定しつつある俺の日常が、一瞬で破綻しちまうからさ」
オーサンにもユリンさんにも、もっと砕けた口調で話して欲しい、お前の話し方を聞いているとむず痒くなってくる、などと言われたので普段の口調は崩すことにした。
ユリンさんはともかく、同年代っぽいオーサンに気を遣っても仕方ないしな!
迷宮に向かう前に武器屋に寄っていく。
武器の更新について店主のおっちゃんに相談するが、1、2階層を回っているうちは今の装備で問題ない、3層行く気になってから相談しに来い、と取り付く島も無い。
とりあえずサブウェポンとして、今使っているのと同じ棍棒をもう1つ購入する。結構酷使してるからね。いつ壊れるのか読めないし、転ばぬ先の杖って奴だ。嵩張るけど。
迷宮に入ったら、とにかくひたすら1階層を歩き回って、マッドスライムを狩り続ける。もはや作業に近い。
たった1週間ではあるけど、毎日同じことをしているおかげで、1階層での活動ならあまり疲労や緊張を感じなくなってきた。こんな短期間でも人間って強化されるものなんだなぁ。
それともこの世界に特有の成長速度だったりするんだろうか。レベルアップ的な?
走り回ってすっかり1階層のMAPも頭に入ってしまった。把握してみると、確かにこんな単純な構造の階層で迷うアホはいないだろうなと俺も思う。
しっかしこの1週間で、他にマッドスライム狩ってる人に会ったことが無いんだが。ホントに女子供でも迷宮に入る世界なの?それとも女子供にすら嫌われてるの?どんだけ?
マッドスライム狩りを3往復終える頃にはすっかり日も沈み、迷宮の安らぎ亭に帰る時間だ。
食事を済ませ、部屋で自己流のストレッチ体操を行った後、手が空いたユリンさんに生活魔法の『洗浄』を、銅板2枚を支払ってかけてもらう。
迷宮の安らぎ亭はやっぱり少し高級な宿だったらしい。
美味しい食事と決め細やかな心遣いは勿論のこと、ユリンさんの洗浄サービスに加えて、宿全体になんと『防虫』の魔法がかけてあるらしい。
別に虫はそこまで苦手と言うわけでも無いけれど、居ないに超したことは無い。こんな事実を知ってしまったら、もう他の宿には泊まれないよぅ。
部屋に戻ったら寝る前にステータスチェック。うん、なにも変化無いな!
これって本当に経験値獲得出来てるんだよな?どっかに穴あいてたりしない?まさか初期スキル獲得までが、こんなに果てしないとは。
残金は今日の報酬を貰って、連泊延長に200リーフ、洗浄に20リーフ払って786リーフ。
金貨は未だ見えないけれど、銀板くらいにはもう少しで手が届きそうだ。
最初こそ資金難で首が回らなかったけれど、1度軌道にさえ乗れれば、生活はすぐに安定した。
朝食をとったらすぐに迷宮に潜り、ひたすらマッドスライムを狩り続ける。休まず狩り続ければ、1日で3往復できるくらいには狩り慣れてしまった。
2つの袋一杯に粘土をためると120~140リーフくらいになるので、1日に銀貨3枚以上は確実に稼げるようになった。
宿の宿泊費は、ずっと連泊でお願いしているので、1日銀貨2枚。食事も付いているから他には殆ど出費もなく、1日ごとに銀貨1枚は溜まっていく日々だ。
現在の所持金は672リーフ。そろそろ装備の更新も視野に入れたい。
ちなみにこの1週間でSPの獲得には至っていない。SP獲得のハードルが高いというよりは、マッドスライムの経験値が低すぎるのかなぁ。
まーたとえSPあっても、金貨3枚なんてまだまだ手が届かないから、意味無いんだけどさぁ。
「そういえばさオーサン。粘土の買い取り額が下がったりすることは無いの?」
「あ~?トーマ1人が頑張った程度で相場に影響なんかでねぇよ。基本的に迷宮資源は常に需要があるからな。
逆に、緊急で必要になった資源なんかは、ギルドから買い取り額を上乗せしたりすることがあるぞ。そっちもあまり起こらねぇけど」
「ふーん、なら良いけど。いきなり粘土の買い取り価格が1リーフに、なんて言われた日には、せっかく安定しつつある俺の日常が、一瞬で破綻しちまうからさ」
オーサンにもユリンさんにも、もっと砕けた口調で話して欲しい、お前の話し方を聞いているとむず痒くなってくる、などと言われたので普段の口調は崩すことにした。
ユリンさんはともかく、同年代っぽいオーサンに気を遣っても仕方ないしな!
迷宮に向かう前に武器屋に寄っていく。
武器の更新について店主のおっちゃんに相談するが、1、2階層を回っているうちは今の装備で問題ない、3層行く気になってから相談しに来い、と取り付く島も無い。
とりあえずサブウェポンとして、今使っているのと同じ棍棒をもう1つ購入する。結構酷使してるからね。いつ壊れるのか読めないし、転ばぬ先の杖って奴だ。嵩張るけど。
迷宮に入ったら、とにかくひたすら1階層を歩き回って、マッドスライムを狩り続ける。もはや作業に近い。
たった1週間ではあるけど、毎日同じことをしているおかげで、1階層での活動ならあまり疲労や緊張を感じなくなってきた。こんな短期間でも人間って強化されるものなんだなぁ。
それともこの世界に特有の成長速度だったりするんだろうか。レベルアップ的な?
走り回ってすっかり1階層のMAPも頭に入ってしまった。把握してみると、確かにこんな単純な構造の階層で迷うアホはいないだろうなと俺も思う。
しっかしこの1週間で、他にマッドスライム狩ってる人に会ったことが無いんだが。ホントに女子供でも迷宮に入る世界なの?それとも女子供にすら嫌われてるの?どんだけ?
マッドスライム狩りを3往復終える頃にはすっかり日も沈み、迷宮の安らぎ亭に帰る時間だ。
食事を済ませ、部屋で自己流のストレッチ体操を行った後、手が空いたユリンさんに生活魔法の『洗浄』を、銅板2枚を支払ってかけてもらう。
迷宮の安らぎ亭はやっぱり少し高級な宿だったらしい。
美味しい食事と決め細やかな心遣いは勿論のこと、ユリンさんの洗浄サービスに加えて、宿全体になんと『防虫』の魔法がかけてあるらしい。
別に虫はそこまで苦手と言うわけでも無いけれど、居ないに超したことは無い。こんな事実を知ってしまったら、もう他の宿には泊まれないよぅ。
部屋に戻ったら寝る前にステータスチェック。うん、なにも変化無いな!
これって本当に経験値獲得出来てるんだよな?どっかに穴あいてたりしない?まさか初期スキル獲得までが、こんなに果てしないとは。
残金は今日の報酬を貰って、連泊延長に200リーフ、洗浄に20リーフ払って786リーフ。
金貨は未だ見えないけれど、銀板くらいにはもう少しで手が届きそうだ。
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