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7章 更なる強さを求めて
189 高みへの扉
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朝食を済ませたら朝イチでスキル神殿へ。
昇級試験は陽天の報せまでに冒険者ギルドに付けばいいらしいので、スキル取って1セット50階層回してくることも可能っぽいな。
「トーマ殿。流石に来るペースが早すぎるのではないか?普通の冒険者は早くても30日は空けるものだぞ?」
グレンガにチクっと釘を刺された。
そうだなぁ。ゲートも使えるようになったわけだし、今回みたくあまりに間隔が短い時には、違う都市で祝福の儀を受けたほうが良さそうか。
「ラーゼリアよ!大いなるその力を今ここに示し給え!」
今回取るのは決めてあるからねー。5000消費して『身体能力過剰強化』、2000使って『深層集中』、残った500で『魔法発射速度上昇:小』を取得する。これで7500SP。スッカラカンになりました。
新しく取得可能になったスキルは1つだけ。
◆◆◆◆◆◆
自然治癒力強化 (必要SP20000)
自身の自然治癒力を高め、怪我の治りや体力の回復速度が上がる。
魔力の回復速度には影響しない。
取得条件
身体能力過剰強化、魔力探知、魔力量増加:中の3つを取得すること。
回復魔法を体験すること。
一定基準以上のSPを持つ魔物を討伐すること。
◆◆◆◆◆◆
ほう?自然治癒力ねぇ。今のところあまり必要性は感じないな。被弾してないし。
もしもアッチ方面の回復速度も上がるならありかもしれませんけどね?
あ、でも過剰強化を使うなら相性がいいスキルではあるんだな。
う~む、取得条件がなー。精神安定を覚えられないシンとリーンは、取れないスキルが結構多くて大変だ。
まさかスキルを得るために亜人を殺すわけには行かないし……。
各種族判定の魔物とか居ないんだろうか?
いてもおかしくなさそう……、っていうか前提スキルの取得条件に含まれてるあたり、居ないはずはないよな?
「リーゼリアよ!大いなるその力を今ここに示し給え!」
さて、これから探索と昇級試験、遠出が控えているわけだから、ここでスキルを試すのはやめておくか。
今のうちに全員にジェネレイトでもかけておきたいところだけど、それで試験にイチャモン透けられるわけにはいかないし。
としあえず自分にだけジェネレイトっと。
今回シンは1500SPの『魔力量増加:中』、2000SPの『魔法威力強化:小』、2000SPの『魔力付与』の3つ。
リーンは同じく1500SPの『魔力量増加:中』、5000SPの『魔法発動速度上昇:小』を獲得。
威力を上げたシンと、速度を上げたリーンってところか。
トルネは1500SPの『魔力量増加:中』、2000SPの『魔法威力強化:小』、2000SPの『魔力付与』。シンと同じ構成になったな。深層集中は知らなきゃ取れないか。
ハルは1500SPの『魔力量増加:中』、2000SPの『魔法威力強化:小』、2000SPの『深層集中』、500SPの『魔法範囲拡張:中』『魔法発射速度上昇:小』の4つを獲得。
めっちゃ魔法使いっぽいスキル構成だな。それとやっぱり深層集中は取ってきたか。思考加速系の強力さは速水で見てるからなぁ。
ふわわとつららは今回も仲良く『魔力量増加:中』を取っている。
っつうか今回は俺以外全員が魔力量増加を更新したんだな。戦闘中の魔力消費量も増えてるから自然な流れか。
「やっぱハルも深層集中取ったか。まぁ取るよな」
「うん。この後昇級試験だしね。っていうかトーマは良く過剰強化取る気になったね?使えるの?」
「ああ、身体能力強化:大の条件かと思ったんだけどな。違ったらしい。
それじゃ迷宮で試運転と行こうか。2回行っても余裕あるだろ」
っと一歩足を踏み出したところで思い出した。皆にも聞いてみた方がいいな。
「なぁなぁ。魔物の中には人種、獣人、亜人みたいな魔物っているのかな?今まで出会った中では、コボルトあたりは獣人に近い気がするけど」
「ちょっとすぐには思い当たらないけど、外見が近い魔物はいると思うよ。でもどうして?」
「ああ、シンとリーンが持ってない精神安定ってスキルあるだろ?それの取得条件が『同属を殺す』なんだよ。
今まではあまり気にしてなかったんだけどさ、このスキルって結構色んなスキルの前提条件になっててな。
人を殺さないと取れないスキルが、前提条件になってるのはおかしいと思うんだよ」
「んー、人っぽい魔物や獣人っぽい魔物は探せばいるだろうけど、亜人みたいな魔物はいるかなー?」
「ですが、スキルの前提条件になっているのであれば、探さざるを得ませんね。都合よく対人戦は起こらないでしょうし、異邦人には亜人はいないんでしょうし」
「まぁ思い当たる魔物は今はいないってこったな。
とりあえずオーサンにも聞いてみるか。駄目なら他の迷宮とかの情報も集めよう」
過剰強化は取らなくていいかもしれないけど、深層集中は出来れば全員が覚えたいよなぁ。
スキップを使って50階層。魔力には余裕がある。
「さて、戦闘前にちょっと試してみるか」
「うん。私も実戦や昇級試験のときにぶっつけで使うのは怖いし」
深層集中。魔力で思考を加速し、通常よりも深く集中できるようになるという、任意発動型スキル。
深層集中発動!
おおおおおおお魔力がめちゃくちゃ漏れていくぅぅぅ一旦OFF!
「……失敗した。消費魔力の大きさに気を取られて、動作の確認を全くせずにスキル切っちまった」
「うん。めちゃくちゃ魔力消費するね。要所要所での使用がメインになりそう」
「ふぅ。じゃあ改めてもう1回やってみよう。魔力切れはまだ起こさないだろ?」
「うん。むしろスキップ使った直後のトーマが平気そうなのは頭おかしいよね?」
オカシクナイデース。
では改めて深層集中発動。
魔力消費は覚悟できてるから平常心、まずは剣を振ってみる……って遅い!
思考加速ってそういう意味か!解除だ解除!
「うおおお深層集中ってこういうスキルなのかー。ちょっと期待と違ってたな」
「うん。これってつまりアレだよね。加速してるのは思考だけで、その思考に肉体の動作が追いついていないっていう」
「正に速水が言ってたケースに近いなぁ。まぁ速水が言ってたのは逆パターンだったけど」
「逆パターンってなんでしたっけ?」
「んー、確か動作が速すぎて、思考が追いつかないなんて間抜けなことは起こらないんだよー、だったっけー?」
「それそれ。正に今の俺の状態だわ。思考と動作は一緒に加速しないと意味が……、って」
…………そうか、そういうことか!
「トーマ?どうかしたの?」
「センパイのおかげでちょっと思いついた。試させてくれ」
ロングソードを引き抜き上段に構える。
そして深層集中を発動。同時に瞬間加速も発動する。
動ける!
深層集中と瞬間加速の速度領域は完全に噛み合っている!
地面を見ると3本の線。瞬間加速中に3回も剣が触れたってことだ。
「……トーマ。今何したの?僕には動きが見えなかったんだけど」
「こりゃすげぇわ。ハル。深層集中は瞬間加速と同時に使ってこそ真価を発揮できるコンボタイプのスキルだ。
やべぇ、やべぇなこれ……。亜人系の魔物、絶対探し出す必要がありそうだ」
今までほぼ認識できなかった瞬間加速の速度で自由に動けるスキルか……。
これはぜひとも全員が取得しなければならないな。
昇級試験は陽天の報せまでに冒険者ギルドに付けばいいらしいので、スキル取って1セット50階層回してくることも可能っぽいな。
「トーマ殿。流石に来るペースが早すぎるのではないか?普通の冒険者は早くても30日は空けるものだぞ?」
グレンガにチクっと釘を刺された。
そうだなぁ。ゲートも使えるようになったわけだし、今回みたくあまりに間隔が短い時には、違う都市で祝福の儀を受けたほうが良さそうか。
「ラーゼリアよ!大いなるその力を今ここに示し給え!」
今回取るのは決めてあるからねー。5000消費して『身体能力過剰強化』、2000使って『深層集中』、残った500で『魔法発射速度上昇:小』を取得する。これで7500SP。スッカラカンになりました。
新しく取得可能になったスキルは1つだけ。
◆◆◆◆◆◆
自然治癒力強化 (必要SP20000)
自身の自然治癒力を高め、怪我の治りや体力の回復速度が上がる。
魔力の回復速度には影響しない。
取得条件
身体能力過剰強化、魔力探知、魔力量増加:中の3つを取得すること。
回復魔法を体験すること。
一定基準以上のSPを持つ魔物を討伐すること。
◆◆◆◆◆◆
ほう?自然治癒力ねぇ。今のところあまり必要性は感じないな。被弾してないし。
もしもアッチ方面の回復速度も上がるならありかもしれませんけどね?
あ、でも過剰強化を使うなら相性がいいスキルではあるんだな。
う~む、取得条件がなー。精神安定を覚えられないシンとリーンは、取れないスキルが結構多くて大変だ。
まさかスキルを得るために亜人を殺すわけには行かないし……。
各種族判定の魔物とか居ないんだろうか?
いてもおかしくなさそう……、っていうか前提スキルの取得条件に含まれてるあたり、居ないはずはないよな?
「リーゼリアよ!大いなるその力を今ここに示し給え!」
さて、これから探索と昇級試験、遠出が控えているわけだから、ここでスキルを試すのはやめておくか。
今のうちに全員にジェネレイトでもかけておきたいところだけど、それで試験にイチャモン透けられるわけにはいかないし。
としあえず自分にだけジェネレイトっと。
今回シンは1500SPの『魔力量増加:中』、2000SPの『魔法威力強化:小』、2000SPの『魔力付与』の3つ。
リーンは同じく1500SPの『魔力量増加:中』、5000SPの『魔法発動速度上昇:小』を獲得。
威力を上げたシンと、速度を上げたリーンってところか。
トルネは1500SPの『魔力量増加:中』、2000SPの『魔法威力強化:小』、2000SPの『魔力付与』。シンと同じ構成になったな。深層集中は知らなきゃ取れないか。
ハルは1500SPの『魔力量増加:中』、2000SPの『魔法威力強化:小』、2000SPの『深層集中』、500SPの『魔法範囲拡張:中』『魔法発射速度上昇:小』の4つを獲得。
めっちゃ魔法使いっぽいスキル構成だな。それとやっぱり深層集中は取ってきたか。思考加速系の強力さは速水で見てるからなぁ。
ふわわとつららは今回も仲良く『魔力量増加:中』を取っている。
っつうか今回は俺以外全員が魔力量増加を更新したんだな。戦闘中の魔力消費量も増えてるから自然な流れか。
「やっぱハルも深層集中取ったか。まぁ取るよな」
「うん。この後昇級試験だしね。っていうかトーマは良く過剰強化取る気になったね?使えるの?」
「ああ、身体能力強化:大の条件かと思ったんだけどな。違ったらしい。
それじゃ迷宮で試運転と行こうか。2回行っても余裕あるだろ」
っと一歩足を踏み出したところで思い出した。皆にも聞いてみた方がいいな。
「なぁなぁ。魔物の中には人種、獣人、亜人みたいな魔物っているのかな?今まで出会った中では、コボルトあたりは獣人に近い気がするけど」
「ちょっとすぐには思い当たらないけど、外見が近い魔物はいると思うよ。でもどうして?」
「ああ、シンとリーンが持ってない精神安定ってスキルあるだろ?それの取得条件が『同属を殺す』なんだよ。
今まではあまり気にしてなかったんだけどさ、このスキルって結構色んなスキルの前提条件になっててな。
人を殺さないと取れないスキルが、前提条件になってるのはおかしいと思うんだよ」
「んー、人っぽい魔物や獣人っぽい魔物は探せばいるだろうけど、亜人みたいな魔物はいるかなー?」
「ですが、スキルの前提条件になっているのであれば、探さざるを得ませんね。都合よく対人戦は起こらないでしょうし、異邦人には亜人はいないんでしょうし」
「まぁ思い当たる魔物は今はいないってこったな。
とりあえずオーサンにも聞いてみるか。駄目なら他の迷宮とかの情報も集めよう」
過剰強化は取らなくていいかもしれないけど、深層集中は出来れば全員が覚えたいよなぁ。
スキップを使って50階層。魔力には余裕がある。
「さて、戦闘前にちょっと試してみるか」
「うん。私も実戦や昇級試験のときにぶっつけで使うのは怖いし」
深層集中。魔力で思考を加速し、通常よりも深く集中できるようになるという、任意発動型スキル。
深層集中発動!
おおおおおおお魔力がめちゃくちゃ漏れていくぅぅぅ一旦OFF!
「……失敗した。消費魔力の大きさに気を取られて、動作の確認を全くせずにスキル切っちまった」
「うん。めちゃくちゃ魔力消費するね。要所要所での使用がメインになりそう」
「ふぅ。じゃあ改めてもう1回やってみよう。魔力切れはまだ起こさないだろ?」
「うん。むしろスキップ使った直後のトーマが平気そうなのは頭おかしいよね?」
オカシクナイデース。
では改めて深層集中発動。
魔力消費は覚悟できてるから平常心、まずは剣を振ってみる……って遅い!
思考加速ってそういう意味か!解除だ解除!
「うおおお深層集中ってこういうスキルなのかー。ちょっと期待と違ってたな」
「うん。これってつまりアレだよね。加速してるのは思考だけで、その思考に肉体の動作が追いついていないっていう」
「正に速水が言ってたケースに近いなぁ。まぁ速水が言ってたのは逆パターンだったけど」
「逆パターンってなんでしたっけ?」
「んー、確か動作が速すぎて、思考が追いつかないなんて間抜けなことは起こらないんだよー、だったっけー?」
「それそれ。正に今の俺の状態だわ。思考と動作は一緒に加速しないと意味が……、って」
…………そうか、そういうことか!
「トーマ?どうかしたの?」
「センパイのおかげでちょっと思いついた。試させてくれ」
ロングソードを引き抜き上段に構える。
そして深層集中を発動。同時に瞬間加速も発動する。
動ける!
深層集中と瞬間加速の速度領域は完全に噛み合っている!
地面を見ると3本の線。瞬間加速中に3回も剣が触れたってことだ。
「……トーマ。今何したの?僕には動きが見えなかったんだけど」
「こりゃすげぇわ。ハル。深層集中は瞬間加速と同時に使ってこそ真価を発揮できるコンボタイプのスキルだ。
やべぇ、やべぇなこれ……。亜人系の魔物、絶対探し出す必要がありそうだ」
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