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10章 壁外世界
388 城壁作り
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人口問題の解決にすっかり励んで夜が明ける。
今日はネヴァルドと、一応シルグリイド家にも都市名の報告を済ませておくべきか。
今日からソロ探索も再開する。
面倒な事に、もう1体エリアキーパーを倒さなきゃいけないからな。
ザルトワシルドア戦までに、『魔力量増加:大』を取得するのが目標だ。
探索を終えて朝食タイム。
一応異邦人達には、新しい都市の建設が始まったことは伝えておく。
今のところはあまり意味はないと思うけど、出来ればベイクに居るうちに『環境適応:小』を取得しておいて欲しいと告げる。
豪雪地帯と聞いて、スキー好きの異邦人がちょっとテンション上がっていたが、魔物だらけのこの世界で、屋外スポーツの普及は難しいんじゃないっすかね? でも情熱さえあれば解決することもあるかもな。
俺はネヴァルドとウィルスレイアぼ冒険者ギルドにそれぞれ言付けて、ルイナスリームにゲートで移動する。
シンを始めとしたメインメンバーはスナネコ団を連れて、ユリバファルゴアの鱗の剥ぎ取り作業だ。
リーネとハルは心核武器を持ってないので鱗を傷つけることは出来ないけど、運搬作業の手伝いなら問題なく可能だ。
アサヒとカンナは出来ることがないと言う事で、ベイクに留守番して迷宮に篭っている。
俺とマーサはそれぞれリモデリングの杖を2本ずつ持って、まずは地面用の鱗の結合を行う。
いやぁ外周だけ繋げばいいだけなんだけど、1枚1枚がでか過ぎて果てしない作業だなこれ。
将来的な拡張性と、地盤沈下対策として、地面にはユリバファルゴアの鱗を20枚ほど使用する。この時点でネヴァルドの数倍の面積になるのだけれど、別に全ての範囲を都市にするわけではない。
ただ広めに取っておかないと、将来的に都市を広げようと思ったときに苦労しそうだなと思ったのだ。
俺がやる事はないと思うから、その時の担当者が苦労すればいいとは思ってるけど、餞別みたいなもんか。
とりあえず初期構想としては、鱗4枚分の範囲を城壁で囲う予定だ。これでも相当な広さである。多分ベイクより広い。
多分俺が生きてるうちに敷地が足りなくなるって事はなくなるだろうな。
日本から転移してくる異邦人的には、広い敷地ってだけでちょっとしたカルチャーショックを受けそう。
そういえば俺は知らなかったんだけど、リュウグウノツカイって鱗持ってないらしいな。深海魚に詳しい異邦人に熱弁を振るわれて始めて知ったわ。
ユリバファルゴアって結局なんだったんだろう? 魔物の生態なんて、真面目に考えても仕方ないかもしれないが。
マーサと2人で黙々と鱗の結合作業に従事していてふと気付く。運搬の効率が悪すぎると。
よくよく考えてみると、片道で1日くらいかかるんだもんな。
スナネコに鱗を括りつけたらみんなはゲートで戻ってこれるけど、それにしたって効率悪すぎる。
これはユリバファルゴアとの戦闘跡付近にも、1つターミナルを設置しなきゃいけないな。
往復だとスナネコたちは2日かかって運ぶことになるんだもんなぁ。これは見落としてたわ、悪いことしたなぁ。
マーサに1度ベイクに戻ってもらって、ターミナルを作ってもらう。心核だけはまだまだ余ってる。装備品も出来てるんだし、惜しむ意味はない。
この日はターミナルの護衛にスナネコたちもいないわけで、色々考えが浅かったと反省する結果になった。
スナネコ達に働かせっぱなしで申し訳なかったので、俺がルイナスリームに泊り込んで、夜通し鱗の結合作業を続けた。おかげで始めに持ってきた6枚の結合は完了したぜ。
次の日の夜に8枚の鱗が到着したので、鱗4枚の範囲の外周に鱗を立てて結合する。鱗を立てるのはなかなかに苦労したけれど、ガントレットでふっ飛ばしつつみんなで協力してなんとか直立させた。
城壁で囲めば人手も増やせる。辛いのは最初だけ……のはす。
鱗1枚で直径数百メートルオーバーだからなぁ。流石に1キロメートルはなさそうだけど。立てればそれで城壁として機能してしまうというね。
強度的に補強は必要ないかもしれないけど、倒れてこないように内側に支えは必要かな。気分的な問題で。
鱗4枚の外周は、追加の鱗8枚で塞ぎきれそうだったので、城壁が出来たらいよいよ人手の投入だな。
しかし運搬係が不足してるんだよなぁ。スナネコ以外だと速度的に遭難しかねないわけだし……。
う~ん……。当分はスナネコ達に頑張ってもらうしかないか。都市部分と地面に必要な部分さえ運び終われば、あとはゆっくり集めてもらえばいいわけだし。スナネコ使いが荒くて自己嫌悪に陥りそうだが。
後日ユリバファルゴア戦跡地に同行し、鱗を1枚敷いた上にターミナルを設置。これでスナネコの移動距離が半分になった。それでも1日仕事には変わりないけど、日を跨がなくなっただけでも大きいはず。
ターミナル設置場所は、鱗を変形させて3メートル程度の囲いを作ってはみたけど、砂漠の魔物は殆ど動かないらしいから必要なかったかもしれないなぁ。
スナネコたちは1日は働いたら1日休ませる。地面用の20枚と城壁用の8枚、合計28枚運んでもらえれば、とりあえずの必要数は足りるからな。
その後は別荘建設に必要な分をゆっくり運んでもらえれば充分だ。
8枚の鱗を隙間なく結合させて、東西南北に大きめの穴を開ける。心核武器で刳り貫いた後にリモデリングで形を整えた。
10日ほどかかってしまったが、なんとかルイナスリームの城壁が完了した。
これで街作りを始められるところまでは漕ぎつけられたかな?
今日はネヴァルドと、一応シルグリイド家にも都市名の報告を済ませておくべきか。
今日からソロ探索も再開する。
面倒な事に、もう1体エリアキーパーを倒さなきゃいけないからな。
ザルトワシルドア戦までに、『魔力量増加:大』を取得するのが目標だ。
探索を終えて朝食タイム。
一応異邦人達には、新しい都市の建設が始まったことは伝えておく。
今のところはあまり意味はないと思うけど、出来ればベイクに居るうちに『環境適応:小』を取得しておいて欲しいと告げる。
豪雪地帯と聞いて、スキー好きの異邦人がちょっとテンション上がっていたが、魔物だらけのこの世界で、屋外スポーツの普及は難しいんじゃないっすかね? でも情熱さえあれば解決することもあるかもな。
俺はネヴァルドとウィルスレイアぼ冒険者ギルドにそれぞれ言付けて、ルイナスリームにゲートで移動する。
シンを始めとしたメインメンバーはスナネコ団を連れて、ユリバファルゴアの鱗の剥ぎ取り作業だ。
リーネとハルは心核武器を持ってないので鱗を傷つけることは出来ないけど、運搬作業の手伝いなら問題なく可能だ。
アサヒとカンナは出来ることがないと言う事で、ベイクに留守番して迷宮に篭っている。
俺とマーサはそれぞれリモデリングの杖を2本ずつ持って、まずは地面用の鱗の結合を行う。
いやぁ外周だけ繋げばいいだけなんだけど、1枚1枚がでか過ぎて果てしない作業だなこれ。
将来的な拡張性と、地盤沈下対策として、地面にはユリバファルゴアの鱗を20枚ほど使用する。この時点でネヴァルドの数倍の面積になるのだけれど、別に全ての範囲を都市にするわけではない。
ただ広めに取っておかないと、将来的に都市を広げようと思ったときに苦労しそうだなと思ったのだ。
俺がやる事はないと思うから、その時の担当者が苦労すればいいとは思ってるけど、餞別みたいなもんか。
とりあえず初期構想としては、鱗4枚分の範囲を城壁で囲う予定だ。これでも相当な広さである。多分ベイクより広い。
多分俺が生きてるうちに敷地が足りなくなるって事はなくなるだろうな。
日本から転移してくる異邦人的には、広い敷地ってだけでちょっとしたカルチャーショックを受けそう。
そういえば俺は知らなかったんだけど、リュウグウノツカイって鱗持ってないらしいな。深海魚に詳しい異邦人に熱弁を振るわれて始めて知ったわ。
ユリバファルゴアって結局なんだったんだろう? 魔物の生態なんて、真面目に考えても仕方ないかもしれないが。
マーサと2人で黙々と鱗の結合作業に従事していてふと気付く。運搬の効率が悪すぎると。
よくよく考えてみると、片道で1日くらいかかるんだもんな。
スナネコに鱗を括りつけたらみんなはゲートで戻ってこれるけど、それにしたって効率悪すぎる。
これはユリバファルゴアとの戦闘跡付近にも、1つターミナルを設置しなきゃいけないな。
往復だとスナネコたちは2日かかって運ぶことになるんだもんなぁ。これは見落としてたわ、悪いことしたなぁ。
マーサに1度ベイクに戻ってもらって、ターミナルを作ってもらう。心核だけはまだまだ余ってる。装備品も出来てるんだし、惜しむ意味はない。
この日はターミナルの護衛にスナネコたちもいないわけで、色々考えが浅かったと反省する結果になった。
スナネコ達に働かせっぱなしで申し訳なかったので、俺がルイナスリームに泊り込んで、夜通し鱗の結合作業を続けた。おかげで始めに持ってきた6枚の結合は完了したぜ。
次の日の夜に8枚の鱗が到着したので、鱗4枚の範囲の外周に鱗を立てて結合する。鱗を立てるのはなかなかに苦労したけれど、ガントレットでふっ飛ばしつつみんなで協力してなんとか直立させた。
城壁で囲めば人手も増やせる。辛いのは最初だけ……のはす。
鱗1枚で直径数百メートルオーバーだからなぁ。流石に1キロメートルはなさそうだけど。立てればそれで城壁として機能してしまうというね。
強度的に補強は必要ないかもしれないけど、倒れてこないように内側に支えは必要かな。気分的な問題で。
鱗4枚の外周は、追加の鱗8枚で塞ぎきれそうだったので、城壁が出来たらいよいよ人手の投入だな。
しかし運搬係が不足してるんだよなぁ。スナネコ以外だと速度的に遭難しかねないわけだし……。
う~ん……。当分はスナネコ達に頑張ってもらうしかないか。都市部分と地面に必要な部分さえ運び終われば、あとはゆっくり集めてもらえばいいわけだし。スナネコ使いが荒くて自己嫌悪に陥りそうだが。
後日ユリバファルゴア戦跡地に同行し、鱗を1枚敷いた上にターミナルを設置。これでスナネコの移動距離が半分になった。それでも1日仕事には変わりないけど、日を跨がなくなっただけでも大きいはず。
ターミナル設置場所は、鱗を変形させて3メートル程度の囲いを作ってはみたけど、砂漠の魔物は殆ど動かないらしいから必要なかったかもしれないなぁ。
スナネコたちは1日は働いたら1日休ませる。地面用の20枚と城壁用の8枚、合計28枚運んでもらえれば、とりあえずの必要数は足りるからな。
その後は別荘建設に必要な分をゆっくり運んでもらえれば充分だ。
8枚の鱗を隙間なく結合させて、東西南北に大きめの穴を開ける。心核武器で刳り貫いた後にリモデリングで形を整えた。
10日ほどかかってしまったが、なんとかルイナスリームの城壁が完了した。
これで街作りを始められるところまでは漕ぎつけられたかな?
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