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10章 壁外世界
410 vsザルトワシルドア⑤ 本体戦
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閃空を回避した。
まだ断定するのは危険だが、投影体と違って攻撃が通りそうでひと安心と言ったところか。
海底に足をつける。ふかふかであまり踏ん張りは利かなそうかな?
少し遅れてシンも無事に海底に到着。
現在地って、海底2万マイルどころの話じゃないだろうな。
シンも挨拶代わりとグリーンリーパーを放つが、水中とは思えない俊敏な動きで回避する。
避けられる事を喜ぶべきか、当たらない事を嘆くべきか迷ってしまうな。
ま、ここまで来たら決着までは帰ることも出来ないからな。
様子見なんて馬鹿らしい。攻めて攻めて攻めまくろう。
踏ん張りが利かない足元を土魔法で固めつつダッシュする。スクリューのサポートも忘れない。
遠距離斬撃が躱されるなら、次は距離を詰めるだけだ。
触手からは相変わらずの水圧弾が飛んでくる。これは特に違いは感じないか?
ただ中央の瞳の圧が違いすぎる。
1度本体を見ちゃうと、投影体を見ても間違えることはなさそうなんだがな。
投影体との違いは中央の大目玉だけじゃない、距離感もだ。
本体は逆に俺との距離を詰めてきた。接近戦をするつもりか?
無数の触手が、水圧弾を飛ばすだけではなく、鞭のように振るわれる。
鞭のように高速で振るわれながらも、その1本1本が生き物のように有機的な動きをするので、大変回避し辛い。
その上回避した跡に先端の目から水圧弾も発射してくるから始末に負えないわ……!
(閃空!)
くっ! 至近距離からの閃空も、巨体に似合わない俊敏な動きで、触手1本斬らせてくれない……!
ランドビカミウリの俊敏性を持った、小型のユリバファルゴアって感じかっ、死ねよ!
小細工が使えない深海の世界で、どうやって俊敏さで上回る相手に攻撃を当てりゃあいいんだかっ……!
刃紋を試すかっ……!? だが閃空すら避ける俊敏さじゃ、なにも考えないで刃紋を放っても、回避されてしまいかねないな。
閃空のほかに緑の剣閃もちょいちょい走るんだがな。悉く回避されてしまう。
ダメだな。どうにかして動きを止めるか、意表を突かなければ。
一方的に攻撃される時間が続く。
投影体と違って、本体は殺意100%の動きをしてくる。
俺達を殺すためなら、リスクを取る事を厭わない。
触手の攻撃に誘い込まれ、中央の瞳の正面に立った瞬間、巨大な瞳から特大の水圧砲が放たれる!
回避はもう間に合わない。触手に阻まれ逃げ道がない。なら!
(おお、っらああああ!!)
左腕のガントレットに魔力を込めて、水圧砲を迎え撃つ!
左手に硬い衝撃。次の瞬間大爆発が起こり、俺は勢いのまま吹き飛ばされる。
引き飛ばされながら右手で左腕を触ってみる。ある。なくなってない。
左手を目の前に持ってきて確認しても、怪我してるようには見えないが、どうやら衝撃で痺れてしまったようで感覚がない。腕が残ってるだけめっけもんって奴だな。
『遠目』を発動。ザルトワシルドアの居場所を確認する。
どうやら奴も特にダメージは負っていないようで、度々走る緑の閃光をあっさり躱してみせている。
ん? 今俺って爆発を起こして吹っ飛ばされたんだよな?
それにさっきから今に至るまで、ふかふかの海底の地面で激しい動きをしているのに、砂煙が一切舞わないのはなんでだ? 深海でも砂って浮き上がるはずだよな?
ひょっとして、ザルトワシルドアが砂煙を起こさないように、海水を上から下に流している……?
なんのために……? 邪眼……。監視……。
まさか、視界を遮られるのを嫌っているのか……!?
スクリュー全開で戦線に復帰。
やはり攻撃は当たらず相手の攻撃は苛烈だが、不自然じゃない程度に動きを大きくして、わざと砂煙を起こしてみる。が、砂煙は膝下くらいまでしか上がることはなく、すぐに地面に帰っていく。
これは、不自然な気がするなぁ?
まずは左腕が動くようになったことを確認する。
そして魔力探知でシンの位置を確認。
ザルトワシルドアの影に遮られる位置に誘導して、全力で照明魔法を発動する!
突然の出来事に、ザルトワシルドアが硬直する!
一瞬あれば充分だ!
閃空! 閃空! 閃空!
緑の閃光も合わさって、ザルトワシルドアの大目玉をバラバラに切り裂く。
だが魔力還元は起こらない。まだ死んでない。
4度目の閃空とグリーンリーパーをバラバラになった眼球で躱しきり、1度俺達から大きく距離を取ってきた。
嫌がったということは効いてるってことだ! 逃がすなっ!
俺たちから一定の距離を保ちながら、ザルトワシルドアの眼球が修復していく。
そして眼球が修復するごとに、黒い触手の数が減っていく。
触手の目がある限り再生する感じか!? ユリバファルゴアに比べれば分かりやすい!
撃鉄も使って急発進。距離を詰めろ。逃がすな!
ちっ、距離を詰めれたのはいいけど、完全に回復した後だ。追撃は失敗か……!
でもザルトワシルドア攻略の道筋がはっきりしたのは収穫だ。ドンドン攻めていこう。
触手の数は明確に減ったけど攻撃に振るわれる数にはさほど変化がない。
そりゃ全ての触手を同時に嗾けるとか無理だもんな。まだまだ先は長そうだ。
どうやら照明魔法を警戒して、幾つかの触手の先の目を閉じたままこちらに向けている。
照明魔法を放たれても、全ての目が眩まないよう対策してきたか。やはりエリアキーパーに同じ手は2度と通用しない。
毎回違う方法で視覚を奪って攻撃を命中させる、か。
頭をぶん回せ!
ここで倒しきれなかったら、今まで小細工を磨いてきた経験が泣くってもんだぜ!
まだ断定するのは危険だが、投影体と違って攻撃が通りそうでひと安心と言ったところか。
海底に足をつける。ふかふかであまり踏ん張りは利かなそうかな?
少し遅れてシンも無事に海底に到着。
現在地って、海底2万マイルどころの話じゃないだろうな。
シンも挨拶代わりとグリーンリーパーを放つが、水中とは思えない俊敏な動きで回避する。
避けられる事を喜ぶべきか、当たらない事を嘆くべきか迷ってしまうな。
ま、ここまで来たら決着までは帰ることも出来ないからな。
様子見なんて馬鹿らしい。攻めて攻めて攻めまくろう。
踏ん張りが利かない足元を土魔法で固めつつダッシュする。スクリューのサポートも忘れない。
遠距離斬撃が躱されるなら、次は距離を詰めるだけだ。
触手からは相変わらずの水圧弾が飛んでくる。これは特に違いは感じないか?
ただ中央の瞳の圧が違いすぎる。
1度本体を見ちゃうと、投影体を見ても間違えることはなさそうなんだがな。
投影体との違いは中央の大目玉だけじゃない、距離感もだ。
本体は逆に俺との距離を詰めてきた。接近戦をするつもりか?
無数の触手が、水圧弾を飛ばすだけではなく、鞭のように振るわれる。
鞭のように高速で振るわれながらも、その1本1本が生き物のように有機的な動きをするので、大変回避し辛い。
その上回避した跡に先端の目から水圧弾も発射してくるから始末に負えないわ……!
(閃空!)
くっ! 至近距離からの閃空も、巨体に似合わない俊敏な動きで、触手1本斬らせてくれない……!
ランドビカミウリの俊敏性を持った、小型のユリバファルゴアって感じかっ、死ねよ!
小細工が使えない深海の世界で、どうやって俊敏さで上回る相手に攻撃を当てりゃあいいんだかっ……!
刃紋を試すかっ……!? だが閃空すら避ける俊敏さじゃ、なにも考えないで刃紋を放っても、回避されてしまいかねないな。
閃空のほかに緑の剣閃もちょいちょい走るんだがな。悉く回避されてしまう。
ダメだな。どうにかして動きを止めるか、意表を突かなければ。
一方的に攻撃される時間が続く。
投影体と違って、本体は殺意100%の動きをしてくる。
俺達を殺すためなら、リスクを取る事を厭わない。
触手の攻撃に誘い込まれ、中央の瞳の正面に立った瞬間、巨大な瞳から特大の水圧砲が放たれる!
回避はもう間に合わない。触手に阻まれ逃げ道がない。なら!
(おお、っらああああ!!)
左腕のガントレットに魔力を込めて、水圧砲を迎え撃つ!
左手に硬い衝撃。次の瞬間大爆発が起こり、俺は勢いのまま吹き飛ばされる。
引き飛ばされながら右手で左腕を触ってみる。ある。なくなってない。
左手を目の前に持ってきて確認しても、怪我してるようには見えないが、どうやら衝撃で痺れてしまったようで感覚がない。腕が残ってるだけめっけもんって奴だな。
『遠目』を発動。ザルトワシルドアの居場所を確認する。
どうやら奴も特にダメージは負っていないようで、度々走る緑の閃光をあっさり躱してみせている。
ん? 今俺って爆発を起こして吹っ飛ばされたんだよな?
それにさっきから今に至るまで、ふかふかの海底の地面で激しい動きをしているのに、砂煙が一切舞わないのはなんでだ? 深海でも砂って浮き上がるはずだよな?
ひょっとして、ザルトワシルドアが砂煙を起こさないように、海水を上から下に流している……?
なんのために……? 邪眼……。監視……。
まさか、視界を遮られるのを嫌っているのか……!?
スクリュー全開で戦線に復帰。
やはり攻撃は当たらず相手の攻撃は苛烈だが、不自然じゃない程度に動きを大きくして、わざと砂煙を起こしてみる。が、砂煙は膝下くらいまでしか上がることはなく、すぐに地面に帰っていく。
これは、不自然な気がするなぁ?
まずは左腕が動くようになったことを確認する。
そして魔力探知でシンの位置を確認。
ザルトワシルドアの影に遮られる位置に誘導して、全力で照明魔法を発動する!
突然の出来事に、ザルトワシルドアが硬直する!
一瞬あれば充分だ!
閃空! 閃空! 閃空!
緑の閃光も合わさって、ザルトワシルドアの大目玉をバラバラに切り裂く。
だが魔力還元は起こらない。まだ死んでない。
4度目の閃空とグリーンリーパーをバラバラになった眼球で躱しきり、1度俺達から大きく距離を取ってきた。
嫌がったということは効いてるってことだ! 逃がすなっ!
俺たちから一定の距離を保ちながら、ザルトワシルドアの眼球が修復していく。
そして眼球が修復するごとに、黒い触手の数が減っていく。
触手の目がある限り再生する感じか!? ユリバファルゴアに比べれば分かりやすい!
撃鉄も使って急発進。距離を詰めろ。逃がすな!
ちっ、距離を詰めれたのはいいけど、完全に回復した後だ。追撃は失敗か……!
でもザルトワシルドア攻略の道筋がはっきりしたのは収穫だ。ドンドン攻めていこう。
触手の数は明確に減ったけど攻撃に振るわれる数にはさほど変化がない。
そりゃ全ての触手を同時に嗾けるとか無理だもんな。まだまだ先は長そうだ。
どうやら照明魔法を警戒して、幾つかの触手の先の目を閉じたままこちらに向けている。
照明魔法を放たれても、全ての目が眩まないよう対策してきたか。やはりエリアキーパーに同じ手は2度と通用しない。
毎回違う方法で視覚を奪って攻撃を命中させる、か。
頭をぶん回せ!
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