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11章 新たな都市の建設
436 本格始動
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「おーおー、マジで迷宮が出来てるなー」
「5つとも出来たみたいだぜ。
ん~、迷宮の完成で魔力を消費した感じはしねぇな。やっぱり制御できない分、コストは軽いと思って間違いなさそうだぜ。
自分の誘導した迷宮ではあるけど、どんな迷宮なのかも外からじゃわかんねぇしな」
次の日ルイナスリームにいくと、タケルが宣言した通り、5つの迷宮が誕生していた。
「トーマ。確認してきたよ。どうやら5つとも積層型迷宮みたいだ。3つは討伐しても良さそうだね」
「あんがとシン。それじゃ中央と南西側の迷宮には成長促進試してもらえるか? あと迷宮は1日に1つしか潰さない予定だから、迷宮が潰れた後の場所とか色々確認してみてくれ」
「おお、成長促進するのはいいが、今が何階層か分かってねぇと、検証のしようがなくねぇか?」
「それもそうか。じゃあ俺が南西の迷宮行ってくるから、シンは中央の迷宮の階層確認宜しく。
スペイスとカワッセは迷宮が出来たんだから冒険者ギルドの申請を、ベイクに行ってやってきてくれるか?
フリートとポプワは迷宮に入る人の管理をしてくれ。1人10回までしか迷宮討伐には参加させないから、厳しくチェックしてくれよ」
リーネはスペイスとカワッセの送迎。女性陣は迷宮の踏破を担当する。
俺とシンばっかりSP稼いでるからな。女性陣にもSPを分配してあげないと。
今回は各都市から、総勢168名もの参加者が集まった。
足を欠損している人や、病気で速く動けない人の為に、キャリーをかけたトルネが荷車を引いて運搬する。
「何階層あったかも記録しておいてくれ。1日でどの程度変わるのか把握しておきたい。
みんななら1日で3つとも踏破出来ちゃうと思うけど、そうすると迷宮発生まで暇だからな。討伐は1日1つずつにしておこう。
それじゃ気をつけて行ってきてほしい!」
女性陣を見送った後、シンと分かれて積層型迷宮の階層を確認する。
戦闘せずに駆け抜けて、ガーディアンだけ討伐、迷宮神像にお参りをしてスキップで帰還。
ガーディアンを討伐したのは、迷宮の階層が変わった場合にどうなるか知りたかったからだ。
「南西の迷宮は32階層だったわ。中央はどうだったシン?」
「こっちは35階層だったね。発生直後でも階層にはバラつきがあるのかもね」
「32階層に35階層か。2人とも確認ご苦労さん。
それじゃ成長促進を行ってみるぜ? どうなるか分からないから充分警戒してくれよな」
う~ん。外野からはなにしてるのか分からないな。
これで2つの迷宮が成長促進状態になったらしいが、見た目には特に変化は見受けられない。
ただタケルには感覚的に状態の違いが分かるらしい。
「どうやら成長促進状態に切り替える時に魔力を消費するだけで、切り替えちまえば魔力消費はないみたいだな。これなら俺はここにいる必要はなさそうだ。
トーマ。悪いけどベイクに送ってくれよ。俺も探索してくるから」
「おっけー。シン。俺はそのままヴェルトーガで魔法ギルドの話を聞いてくるから、悪いけどシンはここで警戒を続けてくれるか? 恐らく何もないだろうけどな」
「了解。気をつけて行ってきてね。これ以上変な面倒事を持ち込まないでよ?」
うっせぇ。俺だって面倒事はごめんだっての。
最近色んな人に言われてる気がするぞ?
ベイクにゲートを開いてタケルを送り出す。
「トーマ。早いとこルイナスリームを住めるようにしてくれよな。ベイクだと王国民のほうが多くて、異邦人はちょっと肩身が狭いからよ」
「んー? そんなもんかねぇ。ま、迷宮も出来たし、ルイナスリームはすぐに発展してくれるよ。
タケルにはお礼としてこいつを渡しておくよ。スキップとゲートのスクロールだ」
「えっ、マジかよ!? スキップはまだしもゲートまで付けるとか、貰いすぎじゃあねぇか……?」
「いやぁ戦力に直結しない部分だし、『迷宮操作』はタケルしか使えない能力だしな。正当な報酬だろ。
ゲートは習得してからターミナルに触れることで使用可能になる。今まで行ったことある街でも、ゲート習得後にターミナルに触れないと行けないから注意な」
「トーマが正当だってんなら遠慮なく貰っておくぜ! サンキュートーマ! 今後とも宜しくな!」
タケルを見送った後はヴェルトーガへ。
ディオーヌ様が話を進めていてくれたおかげで、スムーズに話が済んだ。
迷宮も既に誕生しているので、速やかに魔法ギルド建設を進めてくれるそうだ。
ちなみに、冒険者ギルドがないとあまり仕事がないそうで、人手については何の問題もなさそうだった。あえて藪は突かないが。
スムーズに話が終わったので、ストレージいっぱいに食糧を買い込んでルイナスリームに戻ってみると、街の南東方向から光の柱が立ち昇っていた。どうやら無事討伐が終了したらしい。
「あートーマー! この迷宮は37階層あったよー!
兄さんから聞いたんだけど、発生した時点で階層がばらついてるんだから、1日の変化も何もないんじゃないのー?」
「バラついてるの知らなかったんだから仕方ないだろ! 食べ物を買ってきたからみんなに配ってくれ。
騒動や問題とかはなかったかな?」
「ええ、皆さん落ち着いたものでしたよ。スキルのおかげで荷車を押すのにも問題はありませんでしたし、これなら問題なくこなせそうですね」
「うん。ホワイトテイルの射程を見たら、みんな震え上がってたからね。素直なものだったよ?
あとはどうするの? 10回済むまでここで寝泊りしてもらう感じかな?」
「そうだなぁ。特に用事がある場合を除いて、10日間は留まってほしいところだ。最低限トイレはあるしな」
討伐された迷宮から発せられる魔力の帯を見上げる。
それはまるでルイナスリームが本格的に動き出した事を告げる、狼煙のようだと思えた。
「5つとも出来たみたいだぜ。
ん~、迷宮の完成で魔力を消費した感じはしねぇな。やっぱり制御できない分、コストは軽いと思って間違いなさそうだぜ。
自分の誘導した迷宮ではあるけど、どんな迷宮なのかも外からじゃわかんねぇしな」
次の日ルイナスリームにいくと、タケルが宣言した通り、5つの迷宮が誕生していた。
「トーマ。確認してきたよ。どうやら5つとも積層型迷宮みたいだ。3つは討伐しても良さそうだね」
「あんがとシン。それじゃ中央と南西側の迷宮には成長促進試してもらえるか? あと迷宮は1日に1つしか潰さない予定だから、迷宮が潰れた後の場所とか色々確認してみてくれ」
「おお、成長促進するのはいいが、今が何階層か分かってねぇと、検証のしようがなくねぇか?」
「それもそうか。じゃあ俺が南西の迷宮行ってくるから、シンは中央の迷宮の階層確認宜しく。
スペイスとカワッセは迷宮が出来たんだから冒険者ギルドの申請を、ベイクに行ってやってきてくれるか?
フリートとポプワは迷宮に入る人の管理をしてくれ。1人10回までしか迷宮討伐には参加させないから、厳しくチェックしてくれよ」
リーネはスペイスとカワッセの送迎。女性陣は迷宮の踏破を担当する。
俺とシンばっかりSP稼いでるからな。女性陣にもSPを分配してあげないと。
今回は各都市から、総勢168名もの参加者が集まった。
足を欠損している人や、病気で速く動けない人の為に、キャリーをかけたトルネが荷車を引いて運搬する。
「何階層あったかも記録しておいてくれ。1日でどの程度変わるのか把握しておきたい。
みんななら1日で3つとも踏破出来ちゃうと思うけど、そうすると迷宮発生まで暇だからな。討伐は1日1つずつにしておこう。
それじゃ気をつけて行ってきてほしい!」
女性陣を見送った後、シンと分かれて積層型迷宮の階層を確認する。
戦闘せずに駆け抜けて、ガーディアンだけ討伐、迷宮神像にお参りをしてスキップで帰還。
ガーディアンを討伐したのは、迷宮の階層が変わった場合にどうなるか知りたかったからだ。
「南西の迷宮は32階層だったわ。中央はどうだったシン?」
「こっちは35階層だったね。発生直後でも階層にはバラつきがあるのかもね」
「32階層に35階層か。2人とも確認ご苦労さん。
それじゃ成長促進を行ってみるぜ? どうなるか分からないから充分警戒してくれよな」
う~ん。外野からはなにしてるのか分からないな。
これで2つの迷宮が成長促進状態になったらしいが、見た目には特に変化は見受けられない。
ただタケルには感覚的に状態の違いが分かるらしい。
「どうやら成長促進状態に切り替える時に魔力を消費するだけで、切り替えちまえば魔力消費はないみたいだな。これなら俺はここにいる必要はなさそうだ。
トーマ。悪いけどベイクに送ってくれよ。俺も探索してくるから」
「おっけー。シン。俺はそのままヴェルトーガで魔法ギルドの話を聞いてくるから、悪いけどシンはここで警戒を続けてくれるか? 恐らく何もないだろうけどな」
「了解。気をつけて行ってきてね。これ以上変な面倒事を持ち込まないでよ?」
うっせぇ。俺だって面倒事はごめんだっての。
最近色んな人に言われてる気がするぞ?
ベイクにゲートを開いてタケルを送り出す。
「トーマ。早いとこルイナスリームを住めるようにしてくれよな。ベイクだと王国民のほうが多くて、異邦人はちょっと肩身が狭いからよ」
「んー? そんなもんかねぇ。ま、迷宮も出来たし、ルイナスリームはすぐに発展してくれるよ。
タケルにはお礼としてこいつを渡しておくよ。スキップとゲートのスクロールだ」
「えっ、マジかよ!? スキップはまだしもゲートまで付けるとか、貰いすぎじゃあねぇか……?」
「いやぁ戦力に直結しない部分だし、『迷宮操作』はタケルしか使えない能力だしな。正当な報酬だろ。
ゲートは習得してからターミナルに触れることで使用可能になる。今まで行ったことある街でも、ゲート習得後にターミナルに触れないと行けないから注意な」
「トーマが正当だってんなら遠慮なく貰っておくぜ! サンキュートーマ! 今後とも宜しくな!」
タケルを見送った後はヴェルトーガへ。
ディオーヌ様が話を進めていてくれたおかげで、スムーズに話が済んだ。
迷宮も既に誕生しているので、速やかに魔法ギルド建設を進めてくれるそうだ。
ちなみに、冒険者ギルドがないとあまり仕事がないそうで、人手については何の問題もなさそうだった。あえて藪は突かないが。
スムーズに話が終わったので、ストレージいっぱいに食糧を買い込んでルイナスリームに戻ってみると、街の南東方向から光の柱が立ち昇っていた。どうやら無事討伐が終了したらしい。
「あートーマー! この迷宮は37階層あったよー!
兄さんから聞いたんだけど、発生した時点で階層がばらついてるんだから、1日の変化も何もないんじゃないのー?」
「バラついてるの知らなかったんだから仕方ないだろ! 食べ物を買ってきたからみんなに配ってくれ。
騒動や問題とかはなかったかな?」
「ええ、皆さん落ち着いたものでしたよ。スキルのおかげで荷車を押すのにも問題はありませんでしたし、これなら問題なくこなせそうですね」
「うん。ホワイトテイルの射程を見たら、みんな震え上がってたからね。素直なものだったよ?
あとはどうするの? 10回済むまでここで寝泊りしてもらう感じかな?」
「そうだなぁ。特に用事がある場合を除いて、10日間は留まってほしいところだ。最低限トイレはあるしな」
討伐された迷宮から発せられる魔力の帯を見上げる。
それはまるでルイナスリームが本格的に動き出した事を告げる、狼煙のようだと思えた。
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