異世界で目指せハーレム生活! でも仲間のほうがモテモテです

りっち

文字の大きさ
478 / 580
11章 新たな都市の建設

435 別荘建設予定地を建設

しおりを挟む
「だぁーっ! もう疲れたわ! 当分会議は参加したくねぇ!」


 城を脱出して、ルイナスリームに移動した。
 スペイスやフリートに明日迷宮が発生する可能性が高いこと、そして狙った迷宮でなければ即討伐を行うこと、その討伐に大勢の非戦闘員が参加する事を伝える。仲良く頭を抱えてしまった模様。


「ダイバースさんも、スキル神殿の方から何名か人を出してみませんか? 儀式魔法を使える人が増えるのではないかと思うのですけど」

「それはそれは、かなり魅力的なご提案ですね。
 それでしたら皆さんの負担にならない範囲で……、10名程度ですかね。神殿から見繕っておきましょう」


 迷宮の討伐が始まれば心核も補充できるし、当面の問題は大体解消されたかなぁ。
 後は全部、実際に稼動してみないと分からない。

 正直今日はもう疲れたので何も考えたくないわ……。

 と、そんなことを考えていると、視界の隅に放置されたユリバファルゴアの鱗の山が見えた。
 うん、それなら別荘建設を少し進めていこうかな。


 さてどこに建設しようかな。雪エリア側に寄せるか。砂漠エリアを少しでも広く使えるように。

 俺の身体能力では鱗を運べないので、1回ごとにガントレットでぶん殴って鱗を囲んでいく。

 鱗が完全に雪エリア側に侵入したところで停止。雪に埋もれて見えなくならないように、4隅をリモデリングで高くしておく。これが地面部分だ。

 そして四方を囲むための鱗を4枚、殴り殴り運んでいく。


「トーマ。なにしてるのさ?」

「おおシンいいところに来た。この鱗を1人で縦にするのは厳しいからな。ちょい手伝って」


 シンに手伝ってもらって4面に鱗の壁を立てて、リモデリングで地面用の鱗と接合する。


「これって何作ってるのトーマ?」

「ああ。この上に別荘作ろうと思って。出来れば3段くらいまでしたいんだけど、この先はどうすればいいか考え中だわ」

「え~この上に更に鱗積むの? そうだなぁ……。とりあえずキャリーはかけるとして……。
 この雪で何か作れないかな? ほぼ無限に降り積もるんでしょこれ」

「雪を使うのか。んーそうだな。時間はかかるけど確実かもしれない。ちょっとやってみようかな」


 周囲の雪を溶かして、まずは砂の表面を凍らせる。その上に雪が降り積もる度に熱魔法での解凍と冷却を繰り返していく。こうやって少しずつ周囲の足場を高くしていく作戦だ。
 うん。時間かかりすぎるな。まぁゆっくりやるか。

 待っている間も周囲の雪を集めて、足場予定地に流し込んでいく。

 風魔法で雪も集めて、溶かした雪も水魔法で操作して、更に水魔法で生成もして……。
 うんダメだ。やってられん。なにかないか……?


 立てた鱗の隣の土地にまだ使用していない鱗を1枚敷いて、その上に裁断した鱗を柱のように組み立てて、足場の骨組みを適当に組んでいく。とりあえず上まで鱗を運べればいいんだ。
 柱の上にもう1枚鱗を使って、坂道を作り出す。なんというユリバファルゴアの無駄遣い。でもこれで一応上まで鱗運べるはず。

 足場の上に鱗を乗せて、加減しながら殴って鱗を上に運んでいく。
 1度勢い余って鱗を下に落としてしまったときは膝から崩れ落ちたので、慎重に運ぶ。

 2段目の床部分を乗せる事に成功。
 多少ずれている部分はリモデリングで接合する時に形を変えて接合してしまうので問題ない。


「う~ん。2段目までは何とかなりそうだけど、3段にするのは厳しくない? 流石に運ぶ方法がない気がするよ?」

「そうか~。とりあえずここまでの接合を終わらせながらなんか考えるわ。最悪ジャンプを使用しながらのガントレットによる空中コンボで運ぶしかないか? でもそれ加減が難しいよなぁ。
 裁断して地道に結合していくしかないかなぁ。時間かかるけど確実だし……」

「そうだねぇ。僕はそっちをお勧めするよ。サーチシステムの設置の時にリモデリングを沢山使ったからか、トーマって接合だけならさほど時間かからないでしょ?」

「はぁ。地道に勝る近道無しか。一気にこなそうと思うのは止めるとするよ。2段目までは運べたんだし、あと1段分くらい地道に進めるわ。
 鱗の運搬はシンも手伝ってくれる? 暇な時だけでいいからさ。」

「えっと、ストレージに入れてジャンプで運搬だね。これはこれでかなり効率悪い気がするけど、魔力量を増やす訓練にはなるかな?」

「そういうこったな。1度ジャンプとガントレットで3段目まで運べないか試してはみるけど、あんま期待しないでくれ。
 1段目と2段目の壁を接合するのには数日かかると思うから、結構先の話になると思うよ」


 会議で頭が疲れきってたってのもあるんだろうけど、俺なにやってんだろうって感じが凄いな。

 ガントレットで鱗を殴りまくったのは、結構ストレス解消になったけど。


「リモデリングがあれば繋ぎ目が分からないくらいようにするのも簡単だからな。
 普通の方法では辿り着けないようにしたいんだよなー。海のほうの別荘はいつか人に見つかるかもしれないし」

「あー……。1段でも道がなければ誰も辿り着けないと思うけどね。
 3段は確かに……。スナネコやペル達でも自力で登るのは無理そう。表面の取っ掛かりもなくすみたいだし」


 2段目の壁も立てたら空中コンボ試そっと。
 ガントレットの出力をコントロールする練習になりそうだ。

 それで運べなければ、地道に運搬するしかないだろうなぁ。
しおりを挟む
感想 28

あなたにおすすめの小説

収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?

木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。 追放される理由はよく分からなかった。 彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。 結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。 しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。 たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。 ケイトは彼らを失いたくなかった。 勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。 しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。 「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」 これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります

内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品] 冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた! 物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。 職人ギルドから追放された美少女ソフィア。 逃亡中の魔法使いノエル。 騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。 彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。 カクヨムにて完結済み。 ( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

第2の人生は、『男』が希少種の世界で

赤金武蔵
ファンタジー
 日本の高校生、久我一颯(くがいぶき)は、気が付くと見知らぬ土地で、女山賊たちから貞操を奪われる危機に直面していた。  あと一歩で襲われかけた、その時。白銀の鎧を纏った女騎士・ミューレンに救われる。  ミューレンの話から、この世界は地球ではなく、別の世界だということを知る。  しかも──『男』という存在が、超希少な世界だった。

痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。 食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。 最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。 それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。 ※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。 カクヨムで先行投稿中!

独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活

髙龍
ファンタジー
MMORPGで念願のアイテムを入手した次の瞬間大量の水に押し流され無念の中生涯を終えてしまう。 しかし神は彼を見捨てていなかった。 そんなにゲームが好きならと手にしたステータスとアイテムを持ったままゲームに似た世界に転生させてやろうと。 これは俺TUEEEしながら異世界に新しい風を巻き起こす一人の男の物語。

異世界でただ美しく! 男女比1対5の世界で美形になる事を望んだ俺は戦力外で追い出されましたので自由に生きます!

石のやっさん
ファンタジー
主人公、理人は異世界召喚で異世界ルミナスにクラスごと召喚された。 クラスの人間が、優秀なジョブやスキルを持つなか、理人は『侍』という他に比べてかなり落ちるジョブだった為、魔族討伐メンバーから外され…追い出される事に! だが、これは仕方が無い事だった…彼は戦う事よりも「美しくなる事」を望んでしまったからだ。 だが、ルミナスは男女比1対5の世界なので…まぁ色々起きます。 ※私の書く男女比物が読みたい…そのリクエストに応えてみましたが、中編で終わる可能性は高いです。

男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺

マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。 その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。 彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。 そして....彼の身体は大丈夫なのか!?

処理中です...