異世界イチャラブ冒険譚

りっち

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643 3竦み

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 突如押しかけてきた皇帝カレンに神器を押し付けて、俺は家族と共に別荘にとんぼ返りをする羽目になった。

 これで神器を手放せれば万々歳なのだけれど、どうやらニーナによると望みは薄いらしかった。ニーナの平らなおっぱいくらい薄いらしかった。


 ニーナとフラッタとアウラのシャツをめくり上げて、3人の乳首を吸ったり弄ったりしながら、シャロやチャールたちにも今の行動を説明する。


 俺。神器要らない。

 皇帝カレン。神器欲しい。

 じゃあ神器をプレゼント。オーケー?


「そんなカタコトで何が分かるのーっ! ちゃんと説明しなさーいっ!」

「痛い痛い。落ち着いてターニア。ちゃんと説明するから痛い痛い」


 流石に説明が適当すぎて、ニーナのおっぱいをしゃぶる俺のほっぺたを思いっきり引っ張ってくるターニア。

 でも母親のターニアに怒られながら娘のニーナのおっぱいをしゃぶるのは興奮するなぁ。ちゅぱちゅぱ。


「大前提として、俺は神器なんか要らないんだよ。出来れば早々に手放したいと思ってるんだ。だから欲しがってる人が居るならあげちゃってもいいさっ、って感じで?」

「えっと、ご主人様? 与えられた情報が一切増えてないんですけど?」

「本当なら守人たちに受け取って欲しいのに、最近は守人たちも俺が神器を持ってる事を肯定しだしちゃってるからさー」


 コイツ、説明する気あるのか? みたいな冷たい視線をシャロから受けるのは結構ゾクゾクしちゃうぅ。


 別に冷たくあしらわれたい願望は無いんだけど、普段みんなは俺の事を全肯定してくれるからな。

 そのせいか、たまに受ける冷たい視線が新鮮で興奮するんだよっ。


「かと言って適当な人に譲れる代物でも無いでしょ? その点既に識の水晶を所有していて、1国のトップであるカレン陛下なら適任かなって。だから欲しければどうぞどうぞー、ってね」

「い、一応ちゃんと考えた上での行動だったんだね? 面倒臭くなって放り投げたようにしか見えなかったけど……」

「いや、チャールの言う通り面倒臭くて放り投げたんだよ」


 うんうん。チャールも俺の事を分かってきてくれて嬉しいよ。

 俺の説明なんて大体後付で、行動自体はいつも行き当たりばったりなんだっ。


「今までは面倒でも放り出せなかっただけでさ。既に1つの神器を所有しているカレン陛下になら押し付けても平気かなって思ったら、つい?」

「つまり、前々から神器を手放したかったところに、神器を欲しがる人物が現れた。だからこれ幸いにと押し付けて逃げてきたってこと、か……?」

「そういうことだよシーズ。ね? ちゃんと説明しても対して情報量は変わらないでしょ? だからほっぺを離してくれる?」


 まだ少し釈然としない様子だけど、素直に俺のほっぺを離してくれるターニア。

 ほっぺを引っ張ってくれたお礼にターニアを捕獲して、彼女の硬さを失った乳首を硬いままの娘の乳首と一緒にジュルジュルしゃぶる。


「あ、そうだ。どうせ直ぐに迎えが来るかもしれないけど、聖域の樹海のイントルーダーの再召喚を済ませておきたいな」


 母娘のおっぱいをちゅぱちゅぱしたおかげでクリアになった思考が、先日魔力枯渇を起こして造魔した魔物が消滅してしまった事を思い出す。


「今は全てのイントルーダーが消失して、片付け業務がストップしちゃってるからね。1体だけでも再召喚しておかないと」

「はいはい。じゃあお姉さんが運んであげるから、ダンはそのまま2人のおっぱい吸ってなさいねー」


 俺の背後から抱き付いて、あっさりと3人一緒に抱き上げてくれたティムル。

 おかげでニーナのターニアのおっぱいをちゅぱちゅぱレロレロしながら、聖域の樹海の奥地まで移動することが出来た。


「チャール。シーズ。シャロ。これからイントルーダーを召喚するから、3人とも1度こっちにおいで。怖くないようにぎゅっとしててあげるからねー」


 聖域の樹海内では守人たちが現れてもおかしくないので、ニーナとターニアのおっぱいを諦め、代わりに職業浸透数が少なめな3人を抱きしめる。

 最初に召喚すべきはエンシェントヒュドラかなー。無数の首でいっぱい木材運搬してくれてたし。


「造魔エンシェントヒュドラー」

「……相変わらず軽いノリで、とんでもない魔物を生み出すよねダンって」

「お仲間は随時補充していくから、とりあえず1体だけで頑張ってねー」


 はいはい分かりましたよーと、休日出勤を命じられてイヤイヤ仕事に赴く人のように、心なしか思い足取りで去っていくエンシェントヒュドラを見送る。

 いや、造魔イントルーダーにそんな感情無いよな……?


 聖域の樹海内でエンシェントヒュドラを見たことで、イントルーダー級の野生動物だったヴェノムクイーンとの1戦を思い出す。

 職業の加護が適用されずにかなりの苦戦を強いられたんだけど、あれって実はエンシェントヒュドラを召喚してたら楽勝だったんじゃないだろうか?


 人間の俺達から見ると、職業の加護が適用されない野生動物戦は、ある意味イントルーダー戦よりも厄介だと言っていい。

 けれど職業の加護が適用されない野生動物って、魔物相手に有効な攻撃手段を持っていないってことでもあるんだよな?


 オリジナルエンシェントヒュドラがやったように、燃え上がる血液をばら撒いたり、それを自ら燃やして毒の霧を発生させるとかしてたら、樹海を埋め尽くすほどのヴェノムデバイスの殲滅も簡単だったんじゃないだろうか?

 毒は効かないにしても、マグマのように燃え滾る血液、広範囲のファイアブレスなんかは有効だった筈だ。


 ここまで考えて、どうしてヴェノムクイーンはあれほど大量の眷属を従えていたのかに思い至った。

 あれって守人たちの飛礫隊と同じで、魔物に対する攻撃手段を持たない者がアウター内を生き抜く為に見出した苦肉の策だったんじゃ?


 職業の加護があるから、イントルーダーさえ滅ぼしてしまえる人間たち。

 その職業の加護が適用されないが故に、人間達に対して絶対的なアドバンテージを誇る野生動物。

 しかし職業の加護が適用されないからこそ、魔物に対して有効な対抗手段を持たないのか……。


 人間、魔物、野生動物って、突き詰めると3竦みの関係になってたんだなぁ。


「つまりヴェノムクイーンやマウントサーペントを屠るダンは、この世界から逸脱した存在ということじゃなっ」

「他人事みたいに言わないのっ。マウントサーペントを排除したのはヴァルゴだし、フラッタだって人のことは言えないでしょっ」


 シャロたちを抱き締めたまま、ニコニコごきげんな無双将軍フラッタにちゅっとキスをする。

 多分巨大な野生動物とイントルーダー、そして俺達仕合わせの暴君は、3者ともこの世界の常識から大きく逸脱した存在となってしまっているんだろうねぇ。


「あ、そうだダン。どうしてこんな配分にしたの? っていうか、ヴァルゴたちを残してくる意味あった?」


 チャールとシーズのお尻を撫で回しながらシャロの口内を舐め回していると、背中から抱きついてきたリーチェが人員配置について質問してきた。

 面倒臭くて神器を放り出したなら、ヴァルゴたちを確認に残す必要も無かったでしょって?


「確認する人は必要でしょ? 万が一カレン陛下じゃない人物に神器を持ち去られたら行方が分からなくなっちゃうよ」

「そこを心配するなら手放さなきゃいいのに……。分担の内訳は?」

「ヴァルゴは俺の護衛としての腕を見せたし、ラトリアとエマは双竜の顎のメンバーだったからね。ヴェルモート帝国にもその名は聞こえていてもおかしくないかなって。キュールはあの2人と知り合いだったみたいだし、残すべきかなって思ってさ」


 一応俺に切りかかってきた相手は帝国最強という肩書きだったらしいからね。

 俺の護衛のヴァルゴ、王国最強のラトリアとそのパーティメンバーエマなら、そんな男と対峙しても違和感が無いと思ったんだ。


「んー。そもそもダン。なんであの男の攻撃をそのまま受けたの? あんなヘタクソな芝居をしなくても、普通に譲れば良かったじゃないかぁ」


 ナチュラルに俺の演技をぶっ叩きながら、俺の下着の中に両手を潜り込ませてくるリーチェ。

 そんなリーチェの動きを見て、正面のシャロの両手も俺の下着の中に差し込まれる。


「いやいや。流石にあのタイミングで切りかかられたのは予想外だったからね? だけど問答無用で切りかかってくる相手なんて、もう相手する義理も無いでしょ? だからあの場を離れる口実にさせてもらったんだ」

「あー……。本当にただ面倒臭かったから、相手の攻撃を利用して会話を切りあげたんだぁ……?」


 2人のプリンセスからの細い指先から与えられる快感に身を震わせながら、チャールとシーズのお尻をいやらしく撫で回す。

 けどお姫様たちのせいで興奮が高まってきて、段々2人の前のほうまで指が伸びちゃうんだよ?


「でもあの護衛の人、人間族なのに早かったねー? あれは敏捷性補正だけじゃ説明がつかないの。閃刃、とか言ってたっけー」

「ああ。あれはヴァルゴの魔迅と同じ……というか、俺のメタドライブに近い技術だね」


 首を傾げるニーナに、閃刃の1撃を解説する。

 職業補正は職業補正なんだけど、漫然と使うのではなく、意識して制御したんだ。


「あの男は職業補正そのものを操作して、敏捷性補正を勢い良く体内に走らせて加速したんだよ」

「ダンが使ってるのと同じ技術ですって……? それにしては……」

「それにしては遅く感じた? それはねお姉さん。技術自体は同じでも、その熟練度に差があるからなんだ」


 俺と同じと聞いて表情を険しくするティムル。

 お姉さんってば俺への評価高すぎでしょーっ。可愛いなぁもうっ。


「あの男が使ってきた閃刃という技術は、俺がスポットの最深部に到着するかしないかくらいの時に使ってた技術なんだよ」

「あ、あーっ! ぼくの木剣を砕いた時のあれかぁ……!」


 合点が言ったとばかりに、耳元で感嘆の声をあげるリーチェ。


 俺が職業補正について意識し始めたのは、フラッタとリーチェに剣を教えてもらい始めた頃だと思う。

 2人が手合わせしているのを見て、体の動きと速度に違和感を感じて、職業補正そのものを単体として捉えるようになったんだ。


 スポットの奥地でティムルが熱視を発現した時、俺は鋼鉄のロングソードで最深部の魔物を片っ端から切り殺してやった事があった。

 あれ、今思い返してみると、自身に累積している装備品強度補正を怒りに任せて暴走させてしまっていたんじゃないかな。


「彼も人間族なんだよね? だから恐らく彼も種族の性能差に悩んで、そして職業補正の操作に行きついたんだと思うよ。だけどその先に進む必要性が無かったのか、そこで技術の研鑽がストップしてる感じだね」

「なんだよぉ……。全部分かってて、それであえて棒立ちしてたってのかよぉ……。心配して、損したぁ……」

「心配してくれてありがとうシーズ。だけどあの程度の攻撃が見切れないほど、お前の夫は弱くないからね? 大好きなシーズを守る為に、俺は今この瞬間も職業補正の操作を磨いてるんだ」


 むくれるシーズにキスをして、五感補正全開で彼女の口の中の感触を堪能する。

 更に五感補正でシーズの反応を細かくキャッチし、シーズが気持ちいい部分、気持ちのいい動きを観察し、それを繰り返しているのだ。


 ふふ。シーズは根っこから舌をしゃぶられるのが大好きなんだねー?

 根っこからちゅぱちゅぱしゃぶりながら、口の中で思いっきり舐め回してあげちゃうよーっ。


 っと、そろそろ2体目が召喚できそうかな?


「造魔召喚! いでよ、重機ブラックカイザードラゴーン!」


 4人に密着されて、魔力とか別のものとかが溢れそうになって来たので、次は竜王を召喚してエンシェントヒュドラを手伝ってもらう。


 やっぱりエロいことをしていると、魔力の回復が物凄く早い気がするよ。

 気のせいかもしれないけど。エロいことは今後も絶対に続けていこうと思う。


「にしてもご主人様。ヴァルゴさんたちに何も言わずに聖域の樹海に来てしまって良かったんですか?」

「ん? どういうことシャロ?」

「いえ、恐らくヴァルゴさんたちは別荘で待ってると思ってますよ? ステータスプレートでお互いの位置は分かるでしょうけど、別荘にご主人様が居なかったらきっとびっくりすると思うんですけど」

「んー。大丈夫だと思うけどなぁ」
 

 会話するために口を空けておかなきゃいけないので、服の上からシャロの乳首をじゅうじゅう吸いながら彼女の疑問に答えていく。


「残してきたメンバーも全員が移動魔法を使えるし、全員とステータスプレートで繋がっているから問題ないと思う。俺が行き当たりばったりで行動するのにも慣れてるはずだしね」

「自覚があるなら、もう少し計画性を持って行動してくださいよぉ。別荘だったら誰の目も憚ることなく、直に乳首を可愛がっていただけたのにぃ……」

「んもー。シャロはおねだり上手で甘え上手なんだからぁ。だけど可愛いシャロの為にスレッドドレッドたちの餌の確保も疎かに出来ないからさ。なるべく早めに再召喚しておきたかったんだよー。はむはむ」


 戦えないシャロは鎧を着用していないから、いつでも何処でもおっぱいにしゃぶりつきやすくて素晴らしいなぁっ。


 勿論ここでは直にしゃぶりつくことは自重してるけど、ブラジャーなんて存在しないこの世界では鎧でも着こんでない限り、服の上からでも充分におっぱいの柔らかさは堪能できる。

 その上シャロが着用しているのは薄手のスレッドドレッド製ドレスだからな。薄布の向こうで硬くなってる乳首の感触が舌と歯にちゃあんと伝わってくるんだよ? がじがじ。


 リーチェとシャロに挟まれながら、左右に抱き寄せたチャールとシーズも可愛がる。

 前後にお姫様、左右に孤児を侍らすっていうのもなかなかオツなものがあるな? 今後も大いに楽しむとしよう。


「あっ、ダンさん! こちらにいらしていたんですねっ!」

「あれ、エマ? 1人だけなの?」


 チャールのおっぱいに力いっぱい吸い付いて、服の上から彼女の乳輪を舌先でゆっくりなぞっていると、慌てた様子のエマが1人で転移して来た。

 全員で転移してくるかと思ったけど……。エマ1人って事は、まだあいつらお帰りになってないのか?


「お楽しみのところ済みませんが、今すぐ戻っていただけますかっ!? ちょっと想定外のことが起きまして……!」

「想定外ってなに? 1秒を争う状況なの?」

「はいっ! 緊急事態です! このままではマグエルが、瞬く間にアウターと化してしまいそうなんですよぉっ!」

「「「…………はぁっ!?」」」


 エマからの報告に、家族全員の声が重なった。


 旧開拓村で呼び水の鏡を見つけた時は、数日以上経過していたはずなのに周囲が完全にアウター化することは無かった。

 だから1日くらいインベントリに入れなくて平気だろうと、皇帝カレンたちにぶん投げたんだけど、それが完全に裏目に出てしまったのか……!?


 エマの緊急事態という言葉を聞いて、俺達家族は急いでマグエルへと帰還するのであった。
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