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第3章 アカデミー5年生
32 一狩り行こうぜ!
しおりを挟む「「魔物狩り?」」
「そう!行こうぜ!」
おはようございます。本日は夏季休暇を利用して、ライラと共にルカのお宅でお世話になっております。
おばさんの用意してくれた朝食をとりながら、ルカが今日の予定を提案してくる。
「ふーむ。俺狩りはしたことないな。あと、襲ってくるやつしか狩らないからな。」
「私はちょっとは経験あるけど。引率者は?」
魔物を狩るのは騎士団の仕事でもあるのだが、専門職もいる。
それが狩人と呼ばれる人達だ。ルカのお友達にもいたな。特に田舎なんかは要請しなきゃ騎士なんて行かないし。
狩人でも手に負えないような大物は、騎士団と共闘して倒すらしい。
子供の狩りに資格類はいらないが、初心者なんかは引率がいた方がいいのだ。俺も知識しかないから、今後の為にも実践しておきたい。
「ダイナに頼んどいた!」
…ああ、狩人のお姉さんね。
俺らは食事を済ませ片付けを手伝い、狩りに向かう。
「あら、おはよー皆。」
「おはよう、ダイナ。」
「「おはようございます。」」
彼女は先に来ていたようだ。昨日の彼女達の中でも、ダイナさんはライラに敵意を持ってなかったな。年上の余裕かな?
「んふふー。今日は可愛い男の子と女の子が一緒でお姉さん嬉しいわー。
張り切って行きましょー!」
「「「おー!!」」」
いざ、出陣!なんつって。
「この山には何がいるんです?」
「そおねー。多いのは猿かしら?あいつら賢いから、食べ物持ってる人間を優先的に襲ってくるのよー。」
「滅多に出ないけど、熊もいるぜ。まあ俺は見たことないし、もし出ても俺らだけじゃ殺られるだけだな!」
「フラグ建てんのやめてくんない!?
ったく…魔法使えないんだよなー。」
「そうなのよねえ。命の危険があれば自己防衛でお咎めナシなんだけど、基本は罰せられるわねえ。」
山中を進みながら会話する。
俺は以前ジル先生に「どうせ魔法禁止なんだから、学生は魔具学校に預ければいいんじゃない?」と聞いてみたことがある。
それに対して「まあな。だが事件や事故に巻き込まれる可能性を考慮すると、持っていた方がいいんだ。」と言われた。
その可能性、めっちゃ低いと思うけど…うーん。まあ大人は皆魔法使い放題(限度はあるが)で、子供だけ制限されてるもんなあ。
子供は魔法を暴発させる可能性が高いから。ここでも可能性か…めんど。
という訳で狩りの武器は弓と剣だ。ダイナさんとライラが弓、ルカが剣、俺は短剣。拳も可。
俺としては斧とか使いたい。カッチョいいやつ。
とにかく今日は、いざとなったら魔法使って逃げよっと。
「まあ俺転移できるから、いざとなったら使うよ。」
「「「うっそお!!?」」」
「うえっ!?びびったあ!」
俺以外の3人が急にでかい声出すもんだから、俺は跳ね上がって驚いた。
「マジか!すっげーなシャル!」
「やっぱアカデミーは違うわね!わたし達なんて教わることもできないわよ!」
「というよりお姉さんも使えないわよー!やっだー、将来有望じゃなーい!ルカ君から乗り換えちゃおうかしら?」
ちょいちょい、お姉さん。アナタ何仰ってるの。
しかしそんなに凄いのか。そりゃ王立学校の授業が進んでるのは知ってたが…ふぅむ、ちょっと優越感?感じてます。
その後も魔法の話で盛り上がり、後で学校で絶対見せてくれよー!と言われた。
その時。
「ん。前方にウサギがいるわ。どうする?」
「俺はやめとく。今日は食用に狩る訳じゃないし。」
「わたしも、ウサギはちょっと…。」
「俺も、襲ってこないならいい。てかダイナさん、探知の魔法使ってた?」
「そおよー、必須だものー。特殊魔法は無理でも、索敵・拘束・運搬の魔法は狩人には欠かせないわ。」
「へえ、そうなのね。」
「ダイナはこう見えて、優秀な狩人なんだぜ!」
「やあねー!そんなにおだてても何も出せないわよー!大物は狩れないし!」
ダイナさんはばっしばっしとルカの背中を叩く。痛そうな音がしとるわ…ひえ。
でも確かに優秀なんだろうな。索敵はもちろん、俺らの状態にも気を配っている。まだ若そうに見えるけど、慣れてるな。…いくつかな?気になるが、女性に歳を聞くのは…!
「ねえ、ダイナさんっていくつなんですか?」
ナァーイス!ライラァ!!
「んふー。んふふ、16歳よー。」
「19歳だぜ。」
「ちょっとルカ君、やーだー!」
またも背中連打されとる。へえ、19歳か。別にサバ読まなくてもいいんじゃね?
その後も雑談をしながら進むが、これといって獲物は現れなかった。ウサギや鹿なんかはいたが、今日は俺の意向で敵意のないやつはスルー。
肉が目的だったら鳥なんかも狙うけど、今日はナシ。そろそろ昼なので、帰るかーということになった。熊出なくてよかった。
俺らは食堂で昼飯をとり、ルカの学校に向かうことになった。
そして着いたのはリント学校。うーん、流石にアカデミーと比べるとしょぼ…趣があるね!
なぜかダイナさんも着いてきたが、よしとしましょう。
「おやルカ君、こんにちは。そちらが君がいつも言っているお友達かな?」
「テオ先生!そうだよ、シャルトルーズとライラって言うんだ。シャルはアカデミー生だから、魔法見せてもらうんだ!」
「ほお、ぜひ、儂もご一緒させてもらえないかね?」
現れたのは、おじいちゃん先生。はじめましてー、今日はお願いします。と挨拶する。
他にもちらほら生徒がいる。ルカの彼女達も後で来るらしい…まあ、相手するのはルカだからいいけど。
さて、どうしよっかな?
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