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外堀が埋められつつあります。
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リリーが王宮から家に帰ると、何故か父と兄が揃って出迎えてくれた。
「お父様、もう出張から戻られたのですか?昨日出かけたばかりなのに?お兄様も、寮に帰ったのではなかったのですか?」
ウィリアムとアーサーが、リリーの疑問にしどろもどろに答える。
「予定より早く片付いたんだよ。いやー、やっぱり家は落ち着くなぁ。」
「いっそ、家から学院に通おうかと思ってね。寮は引き払ったんだよ。」
目を泳がせながら、とんでもないことを言い出す父子。
「お父様、他国へ出かけて次の日に帰ってくるって、どれだけ早いんですか!ちゃんと行ったのですか?お兄様も、寮をそんな簡単に出てしまって、通学にかかる時間をちゃんと考えましたか?」
思わず小言がついて出てしまう。
玄関で三人で言い合っていると、母のアンがやって来た。
「まだこんなところにいたの?リリー、二人はあなたのことが心配で仕方ないのよ。怒らないであげて?」
私の心配?
何をそんなに心配しているのかしら?
「さぁ、皆でお茶にしましょう。リリー、王宮で何があったか教えてちょうだい。あなたの16歳の誕生パーティーについても話しておきたいし。」
私の誕生パーティー!!
なるほど、パーティーの心配をしているのね。
知り合いも少ないから規模も小さくて構わないのに。
この国では16歳で成人とみなされ、夜会に出席できるようになる為、貴族は盛大な誕生パーティーを開くのが一般的だ。
本来ならリリーも一応伯爵令嬢なので、大勢のお客様を招待し、大規模なパーティーを開催するはずだった。
しかし、領地での暮らしが長かったリリーの場合は例外的なものになりそうだ。
ウィリアムとアーサーが心配しているのはラインハルト王子との仲なのだが、リリーがパーティーのことだと勘違いしてくれたのをいいことに、二人は話に乗っかった。
「せっかくの誕生パーティーなんだから、趣向を凝らさないとな。」
「そうだよ、リリーの為なら家族使用人一同、力を惜しまないよ。」
父と兄の言葉に、リリーは反省する。
「お父様、お兄様、私のパーティーのことで心配をしてくれていたのに、あんな言い方をしてごめんなさい。」
正直パーティーのことはあまり心配をしていなかった二人だったが、「いいんだよ。」「兄なんだから当然さ。」と、話を合わせているのを、母が意味ありげに笑ってみていた。
居間に移動し、早速誕生パーティーについて皆で相談する。
招待客は厳選し、領地から親しい者を呼び寄せて、アットホームなこじんまりとしたパーティーにすることに決まった。
リリーの要望が聞き入れられ、リリーが1か月後のパーティーに思いを馳せていた時だった。
「リリー、王宮でスープの評判はどうだったんだい?」
そわそわとウィリアムが訊いてきた。
本当はスープの評価などどうでもよく、ラインハルトと何かあったのかを聞きたいだけなのだが。
「そうです、お父様、大変だったのです!!」
「何が大変だったんだい?スープ、失敗しちゃったの?」
「スープとパンは好評でした。そうではなくて、王妃様とハルト様以外に、王太子様、ソフィア様、ハリー様、第2王子様、イザベラ様までいらっしゃったのです!!」
「「「は?」」」
リリー以外の家族三人の声が重なる。
皆、動きが止まっていた。
「私そんなの想定外で、驚いてしまいましたよ!!」
リリーが語っているが、ウィリアム、アン、アーサーは目で会話をしていた。
『父上、母上、これは本当にまずいのでは?絶対外堀を埋めにかかってきてますよ。』
『だから行かせたくなかったんだー!!』
『でもまだ決まった訳じゃ・・・』
この時も、まだリリーが王家に目を付けられていると信じたくない家族だったが・・・。
リリーの誕生パーティー用のドレスがラインハルトから贈られ、いよいよ焦ることになるのであった。
「お父様、もう出張から戻られたのですか?昨日出かけたばかりなのに?お兄様も、寮に帰ったのではなかったのですか?」
ウィリアムとアーサーが、リリーの疑問にしどろもどろに答える。
「予定より早く片付いたんだよ。いやー、やっぱり家は落ち着くなぁ。」
「いっそ、家から学院に通おうかと思ってね。寮は引き払ったんだよ。」
目を泳がせながら、とんでもないことを言い出す父子。
「お父様、他国へ出かけて次の日に帰ってくるって、どれだけ早いんですか!ちゃんと行ったのですか?お兄様も、寮をそんな簡単に出てしまって、通学にかかる時間をちゃんと考えましたか?」
思わず小言がついて出てしまう。
玄関で三人で言い合っていると、母のアンがやって来た。
「まだこんなところにいたの?リリー、二人はあなたのことが心配で仕方ないのよ。怒らないであげて?」
私の心配?
何をそんなに心配しているのかしら?
「さぁ、皆でお茶にしましょう。リリー、王宮で何があったか教えてちょうだい。あなたの16歳の誕生パーティーについても話しておきたいし。」
私の誕生パーティー!!
なるほど、パーティーの心配をしているのね。
知り合いも少ないから規模も小さくて構わないのに。
この国では16歳で成人とみなされ、夜会に出席できるようになる為、貴族は盛大な誕生パーティーを開くのが一般的だ。
本来ならリリーも一応伯爵令嬢なので、大勢のお客様を招待し、大規模なパーティーを開催するはずだった。
しかし、領地での暮らしが長かったリリーの場合は例外的なものになりそうだ。
ウィリアムとアーサーが心配しているのはラインハルト王子との仲なのだが、リリーがパーティーのことだと勘違いしてくれたのをいいことに、二人は話に乗っかった。
「せっかくの誕生パーティーなんだから、趣向を凝らさないとな。」
「そうだよ、リリーの為なら家族使用人一同、力を惜しまないよ。」
父と兄の言葉に、リリーは反省する。
「お父様、お兄様、私のパーティーのことで心配をしてくれていたのに、あんな言い方をしてごめんなさい。」
正直パーティーのことはあまり心配をしていなかった二人だったが、「いいんだよ。」「兄なんだから当然さ。」と、話を合わせているのを、母が意味ありげに笑ってみていた。
居間に移動し、早速誕生パーティーについて皆で相談する。
招待客は厳選し、領地から親しい者を呼び寄せて、アットホームなこじんまりとしたパーティーにすることに決まった。
リリーの要望が聞き入れられ、リリーが1か月後のパーティーに思いを馳せていた時だった。
「リリー、王宮でスープの評判はどうだったんだい?」
そわそわとウィリアムが訊いてきた。
本当はスープの評価などどうでもよく、ラインハルトと何かあったのかを聞きたいだけなのだが。
「そうです、お父様、大変だったのです!!」
「何が大変だったんだい?スープ、失敗しちゃったの?」
「スープとパンは好評でした。そうではなくて、王妃様とハルト様以外に、王太子様、ソフィア様、ハリー様、第2王子様、イザベラ様までいらっしゃったのです!!」
「「「は?」」」
リリー以外の家族三人の声が重なる。
皆、動きが止まっていた。
「私そんなの想定外で、驚いてしまいましたよ!!」
リリーが語っているが、ウィリアム、アン、アーサーは目で会話をしていた。
『父上、母上、これは本当にまずいのでは?絶対外堀を埋めにかかってきてますよ。』
『だから行かせたくなかったんだー!!』
『でもまだ決まった訳じゃ・・・』
この時も、まだリリーが王家に目を付けられていると信じたくない家族だったが・・・。
リリーの誕生パーティー用のドレスがラインハルトから贈られ、いよいよ焦ることになるのであった。
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