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マリッジブルーって何ですか?
晴れて、ヒューゴの婚約者となった私。
このままパラッパラ、パラッパラ、パラッパラッパッパと結婚式に突入するかと思いきや、式が行われるのは半年も先だった。
コックスとガルシアという、国の二大勢力同士の婚姻ということで、アカネイルの国全体を巻き込む大イベントに発展してしまったのだ。
国王様も大層お喜びらしい。
いやいや、そんな大それた結婚式なんぞ、こちとら少しも望んじゃおりませんのよ。
むしろ両家の身内だけで、ハートフルな小じんまりとした披露宴でいいのよ。
決闘といい、なんでいちいち大袈裟になっちゃうかなー……
今日はヒューゴの家に式の打ち合わせで訪れている。
この前貰った指輪は、式本番まで保管されることになり、代わりの指輪を今貰ったところだ。
こちらはダイヤモンドが一粒埋まった、いかにもな婚約指輪で、見ているだけでニマニマしてしまう。
「ルー?聞いてる?また指輪見てただろ?そんなに嬉しいのか?」
ヒューゴが面白そうに私を覗き込んでいた。
いけないいけない。
またうっとり指輪を眺めながら、自分の世界に浸ってしまった。
喪女には彼氏からのキラキラダイヤは刺激が強いのだ。
「ごめんね。だってヒューからの指輪だよ?なんかもう胸がいっぱいで…ああ、マリアベルだってヒューゴ様から指輪を貰うシーンなんて無かったから余計に嬉しい…結婚式のスチルのヒューゴ様、カッコ良かったなぁ……」
自分の世界に入っていた私は、失言に気付いていなかった。
「ルー?マリアベルって誰?『ヒューゴ様』も気になるなぁ。もちろん説明してくれるよね?」
あれ?
私、声に出してた?
なんか全てが夢みたいで、フワフワしてたら余計なことを口走ってたみたい……
「ワタシ、ナニカイッテマシタカ?」
惚けようと心に決め、視線を泳がせていたら、自分でもびっくりのカタコトになっていた。
「ルー?」
圧のかかった笑顔でヒューゴが見ている。
眼光が鋭い!怖いよー!!
なんかデジャヴと思いながら、「言います、言います!」と半泣きで訴え、私は乙女ゲーム『イケ夢』のことを全部話したのだった。
お墓まで持っていくつもりだったのに……
「つまり、ルーは前世からその『ゲーム』を通してこの世界を知っていたんだね?」
「うん」
「主人公はマリアベル伯爵令嬢で、恋の相手の候補として決められた数名の中に、俺もいたと」
「うん」
「前世のルーは、俺だけじゃなく王子やテオドールとも恋を楽しんでいたわけだ」
「うん……ん?なんかその言い方は語弊を招くような……」
確かに私はヒューゴ以外のルートも遊んだけど、元々そういうゲームだし、まるで私が浮気者みたいに非難されるのは解せないぞ。
でもヒューゴはムッとした顔で、誰が見ても機嫌が悪そうだ。
「ルーはその候補の中なら誰でも良かったのか?まさかテオドールでも!?」
はぁぁ!?
「そんな訳ないじゃん!!脳筋テオドールなんて全然好みじゃないし!私はヒューゴ様推しなの!!何回ヒューゴ様ルートやったと思ってるの!?私がどれだけヒューゴ様を好きか知らないくせに!バカにしないでよね!!」
一気に捲し立ててやったから息が苦しい。
呼吸を整えながらふとヒューゴの様子を確認したら、なぜだか顔を真っ赤にしている。
「ヒュー?どうしたの?」
この世界がゲームだと言われて、気分を害したのかもしれない。
しかも自分が攻略対象なんて、恋愛を覗き見されているようでいい気はしないに決まっている。
「ショックだよね?でも私の気持ちは本当で」
「まずい。嬉しくて心臓が痛い。こんな熱烈な告白をルーから聞けるとは……死にそう…」
へ?そっち!?
「ルーは人生2回分、俺を好きでいてくれるということだろう?わかった、俺も来世でもルーに愛を誓おう」
ヒューゴが斜め上のことを言い出した。
「えーと嬉しいけど、私も来世でもヒューを好きになるから、結局私の方が1回分多いね」
「なに!?それでは差が埋まらないじゃないか。…よし!俺は現世で2人分の愛を注ぐ!!」
なんて馬鹿な会話なんだ。
目指していたインテリとはかけ離れた2人だ。
でもなんて幸せなのだろう。
今後はもうゲームのヒロインを思い出して比べることもないと思った。
ヒューゴルートのヒロインよりも今の私の方が幸せなのだから。
「そういえば、マリアベル嬢…今は伯爵夫人か。噂で聞いたが、懐妊したらしいな。お父上が喜んでおられるそうだ」
え、マリアベルってばもう妊娠したの!?
っていうか、いつの間に結婚してたんだ。
さすがだ、ヤンデレカイル。
期待を裏切らない働きだよ……
「そ、そっか。それはおめでたいね…」
「俺達も楽しみだな」
何がでしょう?
訊けずに曖昧に笑っておいた。
それにしても、マリッジブルーって何?っていうくらい、慌ただしいけれど毎日が幸せだ。
そしてそのまま結婚式を迎えたのだった。
このままパラッパラ、パラッパラ、パラッパラッパッパと結婚式に突入するかと思いきや、式が行われるのは半年も先だった。
コックスとガルシアという、国の二大勢力同士の婚姻ということで、アカネイルの国全体を巻き込む大イベントに発展してしまったのだ。
国王様も大層お喜びらしい。
いやいや、そんな大それた結婚式なんぞ、こちとら少しも望んじゃおりませんのよ。
むしろ両家の身内だけで、ハートフルな小じんまりとした披露宴でいいのよ。
決闘といい、なんでいちいち大袈裟になっちゃうかなー……
今日はヒューゴの家に式の打ち合わせで訪れている。
この前貰った指輪は、式本番まで保管されることになり、代わりの指輪を今貰ったところだ。
こちらはダイヤモンドが一粒埋まった、いかにもな婚約指輪で、見ているだけでニマニマしてしまう。
「ルー?聞いてる?また指輪見てただろ?そんなに嬉しいのか?」
ヒューゴが面白そうに私を覗き込んでいた。
いけないいけない。
またうっとり指輪を眺めながら、自分の世界に浸ってしまった。
喪女には彼氏からのキラキラダイヤは刺激が強いのだ。
「ごめんね。だってヒューからの指輪だよ?なんかもう胸がいっぱいで…ああ、マリアベルだってヒューゴ様から指輪を貰うシーンなんて無かったから余計に嬉しい…結婚式のスチルのヒューゴ様、カッコ良かったなぁ……」
自分の世界に入っていた私は、失言に気付いていなかった。
「ルー?マリアベルって誰?『ヒューゴ様』も気になるなぁ。もちろん説明してくれるよね?」
あれ?
私、声に出してた?
なんか全てが夢みたいで、フワフワしてたら余計なことを口走ってたみたい……
「ワタシ、ナニカイッテマシタカ?」
惚けようと心に決め、視線を泳がせていたら、自分でもびっくりのカタコトになっていた。
「ルー?」
圧のかかった笑顔でヒューゴが見ている。
眼光が鋭い!怖いよー!!
なんかデジャヴと思いながら、「言います、言います!」と半泣きで訴え、私は乙女ゲーム『イケ夢』のことを全部話したのだった。
お墓まで持っていくつもりだったのに……
「つまり、ルーは前世からその『ゲーム』を通してこの世界を知っていたんだね?」
「うん」
「主人公はマリアベル伯爵令嬢で、恋の相手の候補として決められた数名の中に、俺もいたと」
「うん」
「前世のルーは、俺だけじゃなく王子やテオドールとも恋を楽しんでいたわけだ」
「うん……ん?なんかその言い方は語弊を招くような……」
確かに私はヒューゴ以外のルートも遊んだけど、元々そういうゲームだし、まるで私が浮気者みたいに非難されるのは解せないぞ。
でもヒューゴはムッとした顔で、誰が見ても機嫌が悪そうだ。
「ルーはその候補の中なら誰でも良かったのか?まさかテオドールでも!?」
はぁぁ!?
「そんな訳ないじゃん!!脳筋テオドールなんて全然好みじゃないし!私はヒューゴ様推しなの!!何回ヒューゴ様ルートやったと思ってるの!?私がどれだけヒューゴ様を好きか知らないくせに!バカにしないでよね!!」
一気に捲し立ててやったから息が苦しい。
呼吸を整えながらふとヒューゴの様子を確認したら、なぜだか顔を真っ赤にしている。
「ヒュー?どうしたの?」
この世界がゲームだと言われて、気分を害したのかもしれない。
しかも自分が攻略対象なんて、恋愛を覗き見されているようでいい気はしないに決まっている。
「ショックだよね?でも私の気持ちは本当で」
「まずい。嬉しくて心臓が痛い。こんな熱烈な告白をルーから聞けるとは……死にそう…」
へ?そっち!?
「ルーは人生2回分、俺を好きでいてくれるということだろう?わかった、俺も来世でもルーに愛を誓おう」
ヒューゴが斜め上のことを言い出した。
「えーと嬉しいけど、私も来世でもヒューを好きになるから、結局私の方が1回分多いね」
「なに!?それでは差が埋まらないじゃないか。…よし!俺は現世で2人分の愛を注ぐ!!」
なんて馬鹿な会話なんだ。
目指していたインテリとはかけ離れた2人だ。
でもなんて幸せなのだろう。
今後はもうゲームのヒロインを思い出して比べることもないと思った。
ヒューゴルートのヒロインよりも今の私の方が幸せなのだから。
「そういえば、マリアベル嬢…今は伯爵夫人か。噂で聞いたが、懐妊したらしいな。お父上が喜んでおられるそうだ」
え、マリアベルってばもう妊娠したの!?
っていうか、いつの間に結婚してたんだ。
さすがだ、ヤンデレカイル。
期待を裏切らない働きだよ……
「そ、そっか。それはおめでたいね…」
「俺達も楽しみだな」
何がでしょう?
訊けずに曖昧に笑っておいた。
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そしてそのまま結婚式を迎えたのだった。
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