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メイド頭の鬱憤
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ペントハウスに着いてミセイエルは真っ先に書斎に入りメイド頭を呼んだ。
このメイド頭のランはもちろん天界人で琉家出身だ。
琉家の長姫が前ゼウスの側妃として皇家に上がる時に侍女として付いてきた女性だった。
よく気がつく働き者で、さっぱりした気性は身分に関係なく歯に衣着せぬ物言いで天界人を諌める。
それが気に入って琉家の長姫が皇家を下がるのを機に側に置くようになった。
赤毛に白いものが交じり始めた60前の小柄ででっぷりとしたこの女性は、ミセイエルを諌めることの出来る唯一の存在だ。
「僕の留守中にコウレイが来ただろう。その時の様子を詳しく話してくれ」
そういうと待ってましたとばかりにランの目がキラリと光る。
「やっと、ですか。ええ一語一句間違えずにお伝えしますわ」
そしてこれまで溜め込んでいた鬱憤を一気に吐き出した。
「コウレイ様が見えたのはあのゴシップが出る少し前でした。ちょうどミセイエル様が天界会議に出られた次の日で、絶対にそこを狙ってみえたんですよ」
憎々し気に吐き捨てたランの怒りは天に届きそうなほど燃え上がっている。
まあまあ、落ち着いてと声を掛けるとギロリと睨まれた。
「旦那様は奥様が叩かれた現場を見ていないからそんな呑気な事が仰れるんです」
ハナが叩かれた?!
驚きはすぐさま強い怒りに変換された。
「なんてことだ!お前たちは何をしていた!」
怒気を含んだ声にランが淡々と答える。
「タイミングも悪かったんです。たまたま奥様が花を活けるために玄関においでになって、インターホンが鳴ってすぐにドアを開けてしまわれたようです。この泥棒猫という叫び声が聞こえて、慌てて玄関に向いましたが、私が着いた時にはハナ様が左頬を抑えておいでになりました」
ハナは訪問者を確認せずにドアを開けたという。
捕まえてくださいとばかりに歩くネギをしょったカモと同レベルの危機管理能力ではないか。
急いで教育的指導をしなければ。
「あの方ほど計算高くて狡猾な女性はいませんよ。奥様を傷つけるために私たちがいない玄関でいきなり手をあげたに違いないんです。爪が当たって左頬に傷が出来ても旦那様が一週間いないのはわかていますから、追及されてもしらを切れるとふんだんですよ」
顔に傷がついたという事実にミセイエル怒りが2乗になるが、ランはそれ以上でワナワナと震えている。
「私もう悔しくて!旦那様に報告すると何度も申し上げたのに、奥様は笑って、大したことじゃないから言わないで、を繰り返されるんです」
ランが本当に悔しそうに歯ぎしりする音が響く。
「そりゃあものすごい剣幕で怒鳴り込んできましたから。お酒も随分召し上がられていた様子でしたので、お引き取り願おうとしたんですが、奥様が要件を聞かれてしまわれたんです」
ハナは懲りずに対応したのか。
「面の皮の厚いあの方は尋ねる奥様を完全に無視して上がり込むと、奥様を引き連れて家じゅうを練り歩きました」
その情景が浮かんでめまいがする。
「この壁紙は私のお気に入りだとか。このテーブルは旦那様が自分に買ってくれたものだとか、
いちいち、旦那様は自分のいう事なら何でもお聞きになる、私は婚約者で唯一のパートナーだと練り返しながら歩くと言った具合です」
もうこのペントハウス全体をリホームしたいぐらいだ!いっそ引っ越すか!
「黙ってついて来る奥様を鼻で笑って次々に部屋を覗かれて、押し入れや、引き出しなども開けられて、まるで何か探しておいでるような不思議な光景でしたわ」
「何かを探しているようだった?」
「ええ、私にはそう見えましたね。大方旦那様が奥様にプレゼントした宝石でも確かめたかったのでしょ。何もないと知って、ホッとされてましたから」
つまり探していたものが見つからなくてホッとした?
ふつうガッカリするんじゃないか?
考え込むミセイエルを置き去りにしてランの報告は続く。
「続くセリフが『あなた愛されてないわね。最もゼウスは誰も愛さないから当然だけれど。存在さえも認識されてないのね』ですよ。全く奥様といる時の旦那様のヤニ下がった顔を見せてやりたいです」
唾まで飛ばしそうな機関銃トークが最後は呆れ口調になっている。
ずっと2人を引きずり回しながらハナの生活するクローゼットにたどり着いた第一声が『へーぇここが最近住み着いた泥棒猫の住処?ボロばかりを引っ張りこんで小汚いこと。すぐにでもすべて捨ててしまいたいわ』だったそうで、その後もとめどない罵詈雑言を吐きながら、あの狭いクローゼットスペースを引っ掻き回して歩くコウレイが最後にニヤリと笑った時は心底不気味だったと言う。
「奥様は何の反論もなさらずに。もう悔しくて悔しくて」
さめざめと泣くランよりも不気味という彼女の様子が気になった。
「その時のコウレイの様子をもっと詳しく聞かせてくれ」
「もう、自分の世界に入っているようで「あなたがまさか?」とか「持ってるわけがない」とか「あちらの世界に飛ばしたい」とか意味不明な独語をブツブツ呟きながら部屋の中を引っ掻き回すと申しましょうか。なにせ引き出しはおろか整理箱もひっくり返してシーツも引っぺがしてベッドの下まで覗いたんです。奥様の部屋はまるで空き巣に入られた後のようでした」
その様子から考えて、コウレイは間違いなく何かを探すためにここに来て、探すものが無くて喜んだということだろう。いったい何を探していたのか?
心ここにあらずで色々と考えているとランに一喝された。
「旦那様!聞いておいでですか!」
目を向ければ、まるで犯罪者でも睨むような白い眼で睨まれた。
「旦那様の寝室を開けてベッドに飛び乗ったんですよ!そこで飛び出した話に開いた口がふさがりませんでした」
まさか事実ではないですよねと念を押し、上からの小バカにした視線がイタイ。
「寝転んで、出るは出るはのエロ話です。
旦那様は耳にキスをするのが好きだとか、自分の胸はFカップでそこに顔を埋めて嘗め回すと興奮すると言われたとか、旦那様はテクニシャンだからどんなSEXも素晴らしく感じさせてくれるとか特にバックからのが素晴らしいとか、聞いているこっちが恥ずかしくなるような具体的で赤裸々な行為のあれこれでしたよ」
ジト目で睨まれて、ミセイエルは慌てて反論した。
「コウレイと寝たことは一度もない」
「彼女以外とは、ずいぶんお盛んだったと聞いております。まさかどこからか旦那様の床テクニックが漏れたわけではないでしょうね」
身を縮めて言い訳をするしかない。
「それは、僕もいい年をした男だから童貞だとはいわないが・・・」
「今後は控えてください」
「ハイ」
もちろん、ハナを妻にした以上他の女に目が行く事など決してない。
「最後の捨て台詞が、『あなたのような何の取り柄もない下賤な地上人がミセイエルの妻だなんて笑わせないで。ここの壁紙一枚の値打ちもないくせに。あなたが登場しなければ例年どおりリンの名前がついてあの場が混乱することもなく、アサファが謹慎することもなかったのに。あなたのせいでお気の毒ね桜家の皆様。それともこの騒動で、オウカ・オウカの名前がいただけたんですもの、もしかしたら策士のあなたの入知恵で桜家が仕組んだ出来事かしら?オウカ様が入水事件を起こしてからあの家もなかなか大変みたいだし』でしたわ。
何もおっしゃらなかった奥様が口を開いたのはその時でした。
『私のことは、どうおっしゃってもかまいません。でも、桜家の皆様を悪く言うのはやめてください。この結婚で関係のない人が批判を浴びて傷つくのだけは許しません』
それはもう毅然とおっしゃられて、清廉な凄みまで醸し出されていて、さすがのコウレイ様も一瞬ギョッとされたぐらいです。
その後立ち直られたコウレイ様のほくそ笑んだ顔といったら、まるで悪魔の微笑みでしたね。
翌日に始まった桜家へのバッシングはきっとあの方の差し金ですよ。旦那様が天界にいらっしゃる隙を狙ったのに違いありません。
実際、あの後の奥様の落ち込みようは旦那様もご存じでしょ。
今日、ヨンサン様がハナ様のお部屋にはいられて連れ出してくれなければ、奥様は今も閉じこもったままでしたよ」
「ヨンサンは、ハナの部屋に入ったの?夫の僕が入れないのに?」
気にするポイントはソコ?ですか?
「でなければ、奥様があそこから出てくるきっかけは出来ませんでしたよ。第一旦那様も入りたければ、招待してくれとおっしゃればいいのです。私たちはいつもその一言で手厚いもてなしをいただいてます」
「・・・」
「いつもは誰よりも高飛車で強引なくせに、奥様相手だと国一番のヘタレになってしまわれるんですから」
全くもって返す言葉がない。
一人になったミセイエルはコウレイの探し物が何だったのかを考える。
ハナが持っているもので、コウレイの関心を呼ぶものなんてあったか?
ふと10年前のハナが無くしたと泣いたペンダントを思い出す。
あれは確か、豪華なピアスを細いチェーンに通したもので。
!!!
ミセイエルはもう一度ランを呼んだ。
「コウレイが家宅捜索まがいをやらかした時に、豪華なピアスは出てこなかったのかい?」
「お母さまの形見のお品ですか?ああ、それでしたら・・・」とランは切り出した。
(ハナさん、あなたの正体を知りたがっている天界人が増殖しつつありますよ。
めざせ!危機管理能力UP!)
このメイド頭のランはもちろん天界人で琉家出身だ。
琉家の長姫が前ゼウスの側妃として皇家に上がる時に侍女として付いてきた女性だった。
よく気がつく働き者で、さっぱりした気性は身分に関係なく歯に衣着せぬ物言いで天界人を諌める。
それが気に入って琉家の長姫が皇家を下がるのを機に側に置くようになった。
赤毛に白いものが交じり始めた60前の小柄ででっぷりとしたこの女性は、ミセイエルを諌めることの出来る唯一の存在だ。
「僕の留守中にコウレイが来ただろう。その時の様子を詳しく話してくれ」
そういうと待ってましたとばかりにランの目がキラリと光る。
「やっと、ですか。ええ一語一句間違えずにお伝えしますわ」
そしてこれまで溜め込んでいた鬱憤を一気に吐き出した。
「コウレイ様が見えたのはあのゴシップが出る少し前でした。ちょうどミセイエル様が天界会議に出られた次の日で、絶対にそこを狙ってみえたんですよ」
憎々し気に吐き捨てたランの怒りは天に届きそうなほど燃え上がっている。
まあまあ、落ち着いてと声を掛けるとギロリと睨まれた。
「旦那様は奥様が叩かれた現場を見ていないからそんな呑気な事が仰れるんです」
ハナが叩かれた?!
驚きはすぐさま強い怒りに変換された。
「なんてことだ!お前たちは何をしていた!」
怒気を含んだ声にランが淡々と答える。
「タイミングも悪かったんです。たまたま奥様が花を活けるために玄関においでになって、インターホンが鳴ってすぐにドアを開けてしまわれたようです。この泥棒猫という叫び声が聞こえて、慌てて玄関に向いましたが、私が着いた時にはハナ様が左頬を抑えておいでになりました」
ハナは訪問者を確認せずにドアを開けたという。
捕まえてくださいとばかりに歩くネギをしょったカモと同レベルの危機管理能力ではないか。
急いで教育的指導をしなければ。
「あの方ほど計算高くて狡猾な女性はいませんよ。奥様を傷つけるために私たちがいない玄関でいきなり手をあげたに違いないんです。爪が当たって左頬に傷が出来ても旦那様が一週間いないのはわかていますから、追及されてもしらを切れるとふんだんですよ」
顔に傷がついたという事実にミセイエル怒りが2乗になるが、ランはそれ以上でワナワナと震えている。
「私もう悔しくて!旦那様に報告すると何度も申し上げたのに、奥様は笑って、大したことじゃないから言わないで、を繰り返されるんです」
ランが本当に悔しそうに歯ぎしりする音が響く。
「そりゃあものすごい剣幕で怒鳴り込んできましたから。お酒も随分召し上がられていた様子でしたので、お引き取り願おうとしたんですが、奥様が要件を聞かれてしまわれたんです」
ハナは懲りずに対応したのか。
「面の皮の厚いあの方は尋ねる奥様を完全に無視して上がり込むと、奥様を引き連れて家じゅうを練り歩きました」
その情景が浮かんでめまいがする。
「この壁紙は私のお気に入りだとか。このテーブルは旦那様が自分に買ってくれたものだとか、
いちいち、旦那様は自分のいう事なら何でもお聞きになる、私は婚約者で唯一のパートナーだと練り返しながら歩くと言った具合です」
もうこのペントハウス全体をリホームしたいぐらいだ!いっそ引っ越すか!
「黙ってついて来る奥様を鼻で笑って次々に部屋を覗かれて、押し入れや、引き出しなども開けられて、まるで何か探しておいでるような不思議な光景でしたわ」
「何かを探しているようだった?」
「ええ、私にはそう見えましたね。大方旦那様が奥様にプレゼントした宝石でも確かめたかったのでしょ。何もないと知って、ホッとされてましたから」
つまり探していたものが見つからなくてホッとした?
ふつうガッカリするんじゃないか?
考え込むミセイエルを置き去りにしてランの報告は続く。
「続くセリフが『あなた愛されてないわね。最もゼウスは誰も愛さないから当然だけれど。存在さえも認識されてないのね』ですよ。全く奥様といる時の旦那様のヤニ下がった顔を見せてやりたいです」
唾まで飛ばしそうな機関銃トークが最後は呆れ口調になっている。
ずっと2人を引きずり回しながらハナの生活するクローゼットにたどり着いた第一声が『へーぇここが最近住み着いた泥棒猫の住処?ボロばかりを引っ張りこんで小汚いこと。すぐにでもすべて捨ててしまいたいわ』だったそうで、その後もとめどない罵詈雑言を吐きながら、あの狭いクローゼットスペースを引っ掻き回して歩くコウレイが最後にニヤリと笑った時は心底不気味だったと言う。
「奥様は何の反論もなさらずに。もう悔しくて悔しくて」
さめざめと泣くランよりも不気味という彼女の様子が気になった。
「その時のコウレイの様子をもっと詳しく聞かせてくれ」
「もう、自分の世界に入っているようで「あなたがまさか?」とか「持ってるわけがない」とか「あちらの世界に飛ばしたい」とか意味不明な独語をブツブツ呟きながら部屋の中を引っ掻き回すと申しましょうか。なにせ引き出しはおろか整理箱もひっくり返してシーツも引っぺがしてベッドの下まで覗いたんです。奥様の部屋はまるで空き巣に入られた後のようでした」
その様子から考えて、コウレイは間違いなく何かを探すためにここに来て、探すものが無くて喜んだということだろう。いったい何を探していたのか?
心ここにあらずで色々と考えているとランに一喝された。
「旦那様!聞いておいでですか!」
目を向ければ、まるで犯罪者でも睨むような白い眼で睨まれた。
「旦那様の寝室を開けてベッドに飛び乗ったんですよ!そこで飛び出した話に開いた口がふさがりませんでした」
まさか事実ではないですよねと念を押し、上からの小バカにした視線がイタイ。
「寝転んで、出るは出るはのエロ話です。
旦那様は耳にキスをするのが好きだとか、自分の胸はFカップでそこに顔を埋めて嘗め回すと興奮すると言われたとか、旦那様はテクニシャンだからどんなSEXも素晴らしく感じさせてくれるとか特にバックからのが素晴らしいとか、聞いているこっちが恥ずかしくなるような具体的で赤裸々な行為のあれこれでしたよ」
ジト目で睨まれて、ミセイエルは慌てて反論した。
「コウレイと寝たことは一度もない」
「彼女以外とは、ずいぶんお盛んだったと聞いております。まさかどこからか旦那様の床テクニックが漏れたわけではないでしょうね」
身を縮めて言い訳をするしかない。
「それは、僕もいい年をした男だから童貞だとはいわないが・・・」
「今後は控えてください」
「ハイ」
もちろん、ハナを妻にした以上他の女に目が行く事など決してない。
「最後の捨て台詞が、『あなたのような何の取り柄もない下賤な地上人がミセイエルの妻だなんて笑わせないで。ここの壁紙一枚の値打ちもないくせに。あなたが登場しなければ例年どおりリンの名前がついてあの場が混乱することもなく、アサファが謹慎することもなかったのに。あなたのせいでお気の毒ね桜家の皆様。それともこの騒動で、オウカ・オウカの名前がいただけたんですもの、もしかしたら策士のあなたの入知恵で桜家が仕組んだ出来事かしら?オウカ様が入水事件を起こしてからあの家もなかなか大変みたいだし』でしたわ。
何もおっしゃらなかった奥様が口を開いたのはその時でした。
『私のことは、どうおっしゃってもかまいません。でも、桜家の皆様を悪く言うのはやめてください。この結婚で関係のない人が批判を浴びて傷つくのだけは許しません』
それはもう毅然とおっしゃられて、清廉な凄みまで醸し出されていて、さすがのコウレイ様も一瞬ギョッとされたぐらいです。
その後立ち直られたコウレイ様のほくそ笑んだ顔といったら、まるで悪魔の微笑みでしたね。
翌日に始まった桜家へのバッシングはきっとあの方の差し金ですよ。旦那様が天界にいらっしゃる隙を狙ったのに違いありません。
実際、あの後の奥様の落ち込みようは旦那様もご存じでしょ。
今日、ヨンサン様がハナ様のお部屋にはいられて連れ出してくれなければ、奥様は今も閉じこもったままでしたよ」
「ヨンサンは、ハナの部屋に入ったの?夫の僕が入れないのに?」
気にするポイントはソコ?ですか?
「でなければ、奥様があそこから出てくるきっかけは出来ませんでしたよ。第一旦那様も入りたければ、招待してくれとおっしゃればいいのです。私たちはいつもその一言で手厚いもてなしをいただいてます」
「・・・」
「いつもは誰よりも高飛車で強引なくせに、奥様相手だと国一番のヘタレになってしまわれるんですから」
全くもって返す言葉がない。
一人になったミセイエルはコウレイの探し物が何だったのかを考える。
ハナが持っているもので、コウレイの関心を呼ぶものなんてあったか?
ふと10年前のハナが無くしたと泣いたペンダントを思い出す。
あれは確か、豪華なピアスを細いチェーンに通したもので。
!!!
ミセイエルはもう一度ランを呼んだ。
「コウレイが家宅捜索まがいをやらかした時に、豪華なピアスは出てこなかったのかい?」
「お母さまの形見のお品ですか?ああ、それでしたら・・・」とランは切り出した。
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