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2-19 楢の木の妖精
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そこには野性的で自信にあふれた男の人がいた。
ちょっとくすんだ金髪が乱れちょっと悪戯好きそうな男が手を体をみて「スゲースゲー」と騒いでいる。
そしてその手が耳のところに行くと葉がこすれるようなカサッという音が聞こえる。
男は少し大きめな人間のようではあったが、耳だけが違った。
耳に小枝をはさんだかのように、大きな葉っぱが何枚も並び耳を飾っている。
そこに触れると男は私の前に走ってきて座り耳を向ける。
ひ~~~!!
近い近い!!!!
こちとらしばらく豚と女の人しか見ていないのにいきなり男の人がなんで来るのよ!!
『お~~~、姫、姫。
この耳ってどうなっているんだ?ひょっとして楢の葉みたいになっているのか?』
あれ?
この声って・・・東のジェネラル様?!
・・・そうよね!
神様達みたいに突然現れる者なんてそうそういてたまるものですか。
なら・・・これが神喰いという呪いが解けた東のジェネラル様なのだろう。
そして、オークの本来の姿。
『なぁなぁ姫、どうなんだ?
この耳って楢の葉みたいな形になっているのか?』
ひ~~~~~~!!!
こっち向くな!!!
顔が近い!!!
この人生始まってずっと男日照りだったんだ!
豚は見慣れていてもイケメンは見慣れていないのよ!!
顔から眼をそらすとダボダボな服から立派な大胸筋が・・・ああ・・・腹筋も割れている。
そういえばオーク(豚)ってお相撲さんみたいに脂肪はあっても筋肉もすごかったもんね。
人間形態だと筋肉がよくわかるわね。
そしてその下にはぱお~~~んが!
ひ~~~!慌てて目を背けると先ほどまで男がいたところにはだぶだぶの大きなパンツがあった。
今の男が4人は楽に入れそうな腹回りで落ちたことは楽に理解できた。
つまり、目の前のイケメンはノーパン。
それも胸元が大きく・・・大きく開いた状態で。
『なぁ姫、どうなんだ?
俺の耳って楢の葉みたいな形になっているのか?』
しらないよ~~!
それに楢の葉って言われても・・・。
『楢の葉ってどんな葉っぱか知らない』
不思議な生き物を見るような眼でわたしを見るイケメン。
・・・へ?
わたしなんか変なことを言った?
『あー・・・娘よ、我らの種の名前は?』
いきなりお父さんオークがわけのわからないことを訊いてきた。
『オークでしょ?何をいまさら??』
わたしが何もわかっていないと察して渋い顔になる。
そんな顔をされてもわからないものはわからない。
『・・・あの木は?』
街中のどこからでも見える大きな木。
街というか国の象徴。
『神木でしょ?世界樹から分岐したという』
わたしの答えに益々渋い表情になる。
・・・なにも間違えていないと思うけど。
『・・・木の種類は?』
『世界樹ではないの?』
わたしの答えに揃ってため息がつかれる。
なによなによ!なんなのよ!!
『学校教育を見直した方がいいか?』
『検討しておきます。まさか知らないとは思ってもみませんでした』
プリーストさんまで加わって学校教育のカリキュラムの変更を検討している。
そんな大きなことなの?
『あれは楢だ。
我らは楢の木の妖精であり、それゆえに我らはオークと呼ばれている』
木の妖精?!
豚が?!
豚なのに?!
そう思ったが、元・東のジェネラル様を見る。
エルフのイメージよりは大柄で引きしまってはいるが、耳が葉っぱのエルフに見えなくもない。
少なくともエルフの亜種と言われればそうかなって気はする。
これが本来のオークなんだ。
『我らは耳の形が特徴的で健康的で大きな楢の葉の形をしており葉の枚数が多いほど立派だとされていたそうです。あくまでも言い伝えにすぎませんが。』
あ・・・そこでさっきの耳の質問になるんだ。
えっと基準は大きさと葉っぱの数か。
大きさはたぶん立派かな。瑞々しいしとても健康そうだ。
葉の枚数もぱっと見で大きいのが3枚小さい葉が2枚。
なかなか立派なのではないだろうか。
『東のジェネラル様のお耳はとても立派な楢の葉のお耳ですよ』
こう言っとくか。
『ほれほれ、騒いでおらんで神喰いを滅ぼさぬか。
せっかく作った分離結界が壊れてしまうわい』
分離結界ってその人間がすっぽり入る巨大な麺茹でタッパーのことですか?
確かに魔力を維持するとか結界系の魔法な気もしますが、なんかそういうとカッコいいな。
実態はただの麺茹でタッパーだけど。
お爺ちゃん神様はそう言うとタッパーの中から神喰いを取り出した。
黒いスライムのような神喰いから触手が伸びるが、東のジェネラル様はさっと躱し手から魔法剣(?)を生み出し斬りかかる。
切り口がジュッという音とともにたやすく切り裂いていく。
『これこれ戦い方を少しは考えんかい』
そういうとお爺ちゃん神様は東のジェネラル様にとびかかろうとしていた斬り飛ばした触手を焼き払う。
『群体だと言ったであろう?
切り裂いただけでは斬り飛ばした先も生きておるわい』
あ・・・そうか。
群れだから斬り飛ばしてもダメなんだ。
東のジェネラル様どうするのかなと思ったが、剣から火が噴き出した。
東のジェネラル様って結構器用なのね。
ちょっとくすんだ金髪が乱れちょっと悪戯好きそうな男が手を体をみて「スゲースゲー」と騒いでいる。
そしてその手が耳のところに行くと葉がこすれるようなカサッという音が聞こえる。
男は少し大きめな人間のようではあったが、耳だけが違った。
耳に小枝をはさんだかのように、大きな葉っぱが何枚も並び耳を飾っている。
そこに触れると男は私の前に走ってきて座り耳を向ける。
ひ~~~!!
近い近い!!!!
こちとらしばらく豚と女の人しか見ていないのにいきなり男の人がなんで来るのよ!!
『お~~~、姫、姫。
この耳ってどうなっているんだ?ひょっとして楢の葉みたいになっているのか?』
あれ?
この声って・・・東のジェネラル様?!
・・・そうよね!
神様達みたいに突然現れる者なんてそうそういてたまるものですか。
なら・・・これが神喰いという呪いが解けた東のジェネラル様なのだろう。
そして、オークの本来の姿。
『なぁなぁ姫、どうなんだ?
この耳って楢の葉みたいな形になっているのか?』
ひ~~~~~~!!!
こっち向くな!!!
顔が近い!!!
この人生始まってずっと男日照りだったんだ!
豚は見慣れていてもイケメンは見慣れていないのよ!!
顔から眼をそらすとダボダボな服から立派な大胸筋が・・・ああ・・・腹筋も割れている。
そういえばオーク(豚)ってお相撲さんみたいに脂肪はあっても筋肉もすごかったもんね。
人間形態だと筋肉がよくわかるわね。
そしてその下にはぱお~~~んが!
ひ~~~!慌てて目を背けると先ほどまで男がいたところにはだぶだぶの大きなパンツがあった。
今の男が4人は楽に入れそうな腹回りで落ちたことは楽に理解できた。
つまり、目の前のイケメンはノーパン。
それも胸元が大きく・・・大きく開いた状態で。
『なぁ姫、どうなんだ?
俺の耳って楢の葉みたいな形になっているのか?』
しらないよ~~!
それに楢の葉って言われても・・・。
『楢の葉ってどんな葉っぱか知らない』
不思議な生き物を見るような眼でわたしを見るイケメン。
・・・へ?
わたしなんか変なことを言った?
『あー・・・娘よ、我らの種の名前は?』
いきなりお父さんオークがわけのわからないことを訊いてきた。
『オークでしょ?何をいまさら??』
わたしが何もわかっていないと察して渋い顔になる。
そんな顔をされてもわからないものはわからない。
『・・・あの木は?』
街中のどこからでも見える大きな木。
街というか国の象徴。
『神木でしょ?世界樹から分岐したという』
わたしの答えに益々渋い表情になる。
・・・なにも間違えていないと思うけど。
『・・・木の種類は?』
『世界樹ではないの?』
わたしの答えに揃ってため息がつかれる。
なによなによ!なんなのよ!!
『学校教育を見直した方がいいか?』
『検討しておきます。まさか知らないとは思ってもみませんでした』
プリーストさんまで加わって学校教育のカリキュラムの変更を検討している。
そんな大きなことなの?
『あれは楢だ。
我らは楢の木の妖精であり、それゆえに我らはオークと呼ばれている』
木の妖精?!
豚が?!
豚なのに?!
そう思ったが、元・東のジェネラル様を見る。
エルフのイメージよりは大柄で引きしまってはいるが、耳が葉っぱのエルフに見えなくもない。
少なくともエルフの亜種と言われればそうかなって気はする。
これが本来のオークなんだ。
『我らは耳の形が特徴的で健康的で大きな楢の葉の形をしており葉の枚数が多いほど立派だとされていたそうです。あくまでも言い伝えにすぎませんが。』
あ・・・そこでさっきの耳の質問になるんだ。
えっと基準は大きさと葉っぱの数か。
大きさはたぶん立派かな。瑞々しいしとても健康そうだ。
葉の枚数もぱっと見で大きいのが3枚小さい葉が2枚。
なかなか立派なのではないだろうか。
『東のジェネラル様のお耳はとても立派な楢の葉のお耳ですよ』
こう言っとくか。
『ほれほれ、騒いでおらんで神喰いを滅ぼさぬか。
せっかく作った分離結界が壊れてしまうわい』
分離結界ってその人間がすっぽり入る巨大な麺茹でタッパーのことですか?
確かに魔力を維持するとか結界系の魔法な気もしますが、なんかそういうとカッコいいな。
実態はただの麺茹でタッパーだけど。
お爺ちゃん神様はそう言うとタッパーの中から神喰いを取り出した。
黒いスライムのような神喰いから触手が伸びるが、東のジェネラル様はさっと躱し手から魔法剣(?)を生み出し斬りかかる。
切り口がジュッという音とともにたやすく切り裂いていく。
『これこれ戦い方を少しは考えんかい』
そういうとお爺ちゃん神様は東のジェネラル様にとびかかろうとしていた斬り飛ばした触手を焼き払う。
『群体だと言ったであろう?
切り裂いただけでは斬り飛ばした先も生きておるわい』
あ・・・そうか。
群れだから斬り飛ばしてもダメなんだ。
東のジェネラル様どうするのかなと思ったが、剣から火が噴き出した。
東のジェネラル様って結構器用なのね。
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