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嵐の中の惨劇✨✨✨

嵐の中で……

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「フフ……、清雅様。そんなに穴があくように見つめられたら恥ずかしいです」
 お蝶は手を胸の前で交差させ白く豊かな乳房を隠した。

「あ、ああァ、そうか。わッ、悪い……」
 慌てて俺は視線を逸らせた。けれども今も心臓がドキドキしている。

「清雅様……」お蝶は俺の身体へ身を寄せ、しなだれ掛かってきた。

「うッ、ううゥ……」温かく熱を帯びた身体が俺に重なり合った。
 緊張と昂奮で、かすかに全身が震えてくるようだ。

『清雅様!  さきほど湯治場で会った謎の男女を覚えていましょうか』
 お蝶は真剣な眼差しで俺を見つめ耳元へ唇を寄せ囁いた。

「うッううゥン……、美鬼ミキとか云うくノ一と頬に傷のある連れの男だろう」
 かすかに俺も頷いて応えた。
 今さっき会ったばかりだ。あんなに特徴のある男女を忘れるはずはない。

『ハイ、彼らは土蜘蛛衆の手練てだれに間違いないでしょう』

「ああァ……、だろうな。どう見てもじゃァない」
 土蜘蛛衆の中でも相当の使い手だろう。
『彼等は闇御前の手の者です』
「ぬうぅ、闇御前……?」

『ハイ、女は美鬼ミキ、男の方は邪鬼ジャキと申す土蜘蛛衆です』
「ぬうぅ、ミキとジャキか」

『ハイ、闇御前は清国様のお子様を亡き者にし、平家の隠し財宝をひとり占めしようと画策しているのです』

「清国様の子を……」
『ハイ、清国様の世継ぎは、ご側女、お千代様との間に出来た清丸様でした。ところが嵐の夜、突如、清丸様は神隠しに遭ったのです』

「神隠し……」
『ハイ、三日三晩、夜を徹して探した結果、古井戸から変わり果てた姿で見つかったのです』
「ええェ……、変わり果てた姿!!」いったいどんな姿なんだ。

『そうです。清丸様の首が斬り落とされていたそうです』
「ぬうぅ、首が……!!」

『いくら清丸様の首を捜索しても見つからず、その後、母上のお千代様もご乱心なされ、同じ井戸に身を投じました。
 そして引き上げられたお千代様のご遺体の首も無くなっていたと云うのです』

「うゥ……、そんな」首が。

『その日から夜な夜な古井戸から『首を返せ』と呪うような声が聞こえてくるそうです』
「ぬうぅ、首を……、返せか」
『それが清丸様のたたりだとれられて来ました』










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