114 / 119
未来の揚羽の里✨✨✨
揚羽の里……✨✨
しおりを挟む
「これこそが平家の隠し財宝よ」
美鬼が両手を広げ披露した。
「ぬうぅ……」どうすれば良いのだろう。
双子の兄上の清貴は死ぬ間際、俺に平家の未来を託していった。
そして当主、清国等の野望を打ち砕けと云い遺した。
いったい俺に何が出来ると云うのだろうか。
「この紅い花を使えば、もしかしたら江戸の街を支配し徳川幕府を壊滅させる事も可能だろう」
源内が眉をひそめつぶやいた。
「ええェ……、そんな恐ろしい花なの? この花って」
お蘭は信じられないと云う表情で紅い花の花畑を見つめた。
「そうですね。もしかしたら徳川の息の根を止めることが出来るかもしれません。しかし……、罪もない江戸の庶民にも甚大な被害が出るでしょう」
信乃介も嘆いた。
「わかりました。いずれこの秘密の洞窟は封鎖します」
仕方がない。
「え……?」源内等が驚いた顔で俺を見た。
「おいおい、せっかくの金のなる紅い花だぜ。勿体ねえェよ……」
ヒデは損得勘定で物事を考える。
「何よ。ヒデさん! お金になれば、たくさんの人が苦しんでも良いって云うの!」
お蘭は真剣な眼差しで正論を述べた。
「そりゃァ……」ヒデも少し顔を顰めた。
「酒なんかよりずっと幻覚作用があって人を惑わして、最終的には人そのものを壊していく……。それがこのケシの実の怖ろしいところだ」
信乃介も忠告した。
「わかったよ。でもなァ……」
まだヒデは不満げな様子だ。
☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚
美鬼が両手を広げ披露した。
「ぬうぅ……」どうすれば良いのだろう。
双子の兄上の清貴は死ぬ間際、俺に平家の未来を託していった。
そして当主、清国等の野望を打ち砕けと云い遺した。
いったい俺に何が出来ると云うのだろうか。
「この紅い花を使えば、もしかしたら江戸の街を支配し徳川幕府を壊滅させる事も可能だろう」
源内が眉をひそめつぶやいた。
「ええェ……、そんな恐ろしい花なの? この花って」
お蘭は信じられないと云う表情で紅い花の花畑を見つめた。
「そうですね。もしかしたら徳川の息の根を止めることが出来るかもしれません。しかし……、罪もない江戸の庶民にも甚大な被害が出るでしょう」
信乃介も嘆いた。
「わかりました。いずれこの秘密の洞窟は封鎖します」
仕方がない。
「え……?」源内等が驚いた顔で俺を見た。
「おいおい、せっかくの金のなる紅い花だぜ。勿体ねえェよ……」
ヒデは損得勘定で物事を考える。
「何よ。ヒデさん! お金になれば、たくさんの人が苦しんでも良いって云うの!」
お蘭は真剣な眼差しで正論を述べた。
「そりゃァ……」ヒデも少し顔を顰めた。
「酒なんかよりずっと幻覚作用があって人を惑わして、最終的には人そのものを壊していく……。それがこのケシの実の怖ろしいところだ」
信乃介も忠告した。
「わかったよ。でもなァ……」
まだヒデは不満げな様子だ。
☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚
0
あなたにおすすめの小説
【完結】ふたつ星、輝いて 〜あやし兄弟と町娘の江戸捕物抄〜
上杉
歴史・時代
■歴史小説大賞奨励賞受賞しました!■
おりんは江戸のとある武家屋敷で下女として働く14歳の少女。ある日、突然屋敷で母の急死を告げられ、自分が花街へ売られることを知った彼女はその場から逃げだした。
母は殺されたのかもしれない――そんな絶望のどん底にいたおりんに声をかけたのは、奉行所で同心として働く有島惣次郎だった。
今も刺客の手が迫る彼女を守るため、彼の屋敷で住み込みで働くことが決まる。そこで彼の兄――有島清之進とともに生活を始めるのだが、病弱という噂とはかけ離れた腕っぷしのよさに、おりんは驚きを隠せない。
そうしてともに生活しながら少しづつ心を開いていった――その矢先のことだった。
母の命を奪った犯人が発覚すると同時に、何故か兄清之進に凶刃が迫り――。
とある秘密を抱えた兄弟と町娘おりんの紡ぐ江戸捕物抄です!お楽しみください!
※フィクションです。
※周辺の歴史事件などは、史実を踏んでいます。
皆さまご評価頂きありがとうございました。大変嬉しいです!
今後も精進してまいります!
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
無用庵隠居清左衛門
蔵屋
歴史・時代
前老中田沼意次から引き継いで老中となった松平定信は、厳しい倹約令として|寛政の改革《かんせいのかいかく》を実施した。
第8代将軍徳川吉宗によって実施された|享保の改革《きょうほうのかいかく》、|天保の改革《てんぽうのかいかく》と合わせて幕政改革の三大改革という。
松平定信は厳しい倹約令を実施したのだった。江戸幕府は町人たちを中心とした貨幣経済の発達に伴い|逼迫《ひっぱく》した幕府の財政で苦しんでいた。
幕府の財政再建を目的とした改革を実施する事は江戸幕府にとって緊急の課題であった。
この時期、各地方の諸藩に於いても藩政改革が行われていたのであった。
そんな中、徳川家直参旗本であった緒方清左衛門は、己の出世の事しか考えない同僚に嫌気がさしていた。
清左衛門は無欲の徳川家直参旗本であった。
俸禄も入らず、出世欲もなく、ただひたすら、女房の千歳と娘の弥生と、三人仲睦まじく暮らす平穏な日々であればよかったのである。
清左衛門は『あらゆる欲を捨て去り、何もこだわらぬ無の境地になって千歳と弥生の幸せだけを願い、最後は無欲で死にたい』と思っていたのだ。
ある日、清左衛門に理不尽な言いがかりが同僚立花右近からあったのだ。
清左衛門は右近の言いがかりを相手にせず、
無視したのであった。
そして、松平定信に対して、隠居願いを提出したのであった。
「おぬし、本当にそれで良いのだな」
「拙者、一向に構いません」
「分かった。好きにするがよい」
こうして、清左衛門は隠居生活に入ったのである。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
花嫁
一ノ瀬亮太郎
歴史・時代
征之進は小さい頃から市松人形が欲しかった。しかし大身旗本の嫡男が女の子のように人形遊びをするなど許されるはずもない。他人からも自分からもそんな気持を隠すように征之進は武芸に励み、今では道場の師範代を務めるまでになっていた。そんな征之進に結婚話が持ち込まれる。
滝川家の人びと
卯花月影
歴史・時代
勝利のために走るのではない。
生きるために走る者は、
傷を負いながらも、歩みを止めない。
戦国という時代の只中で、
彼らは何を失い、
走り続けたのか。
滝川一益と、その郎党。
これは、勝者の物語ではない。
生き延びた者たちの記録である。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる